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マクガイヤーチャンネル 第69号 【危ない人映画と『ディストラクション・ベイビーズ』】
2016-05-30 07:00220ptおはようございます。マクガイヤーです。
前回の放送「最近のマクガイヤー 2016年5月号」は如何だったでしょうか?
アンケートでしっかり次回の内容が決まって、ちょっと安心しております。あとは準備するだけや!
さて、今回のブロマガですが、前回のニコ生で話題になった最近の暴力と『ディストラクション・ベイビーズ』について、補足というか話し足りなかったことを書かせて下さい。
『ディストラクション・ベイビーズ』を観た後、キャストに惹かれて劇場に来たと思しき若い女性が「全然分かんなかったー」と呟いていたことを思い出したもので。
先日、シンガーソングライターの冨田真由さんが、ファンを自称する男に刺され、重体となる痛ましい事件が起きました。
前回のニコ生にて、そのことについてどう思うかというコメントをしてくれた人がいたのですが、
「暴力はいけないよねー」
「嫌がらせする時点でもうファンじゃないよねー」
「相手に気づかれる時点でストーカーとしては二流だよねー」
くらいのことしか言えなかったわけです。
すいません。
この事件、当初は冨田真由さんが地下アイドルと報道されておりましたが、アイドルにも地下アイドルにもシンガーソングライターにも特段の興味の無い自分は、他人事として感じておりました。
しかしですね、その後、冨田さんが『仮面ライダー フォーゼ』第一話に出演していたと聞くに及び、なんだか他人事とは思えなくなってきました。
http://www.moegame.com/sfx/archives/201605231008.html
『フォーゼ』第一話は、今をときめく福士蒼汰演じる如月弦太郎が転校してくるシーンから始まります。
そこで、冨田真由さん演じる女子高生がイケメンっぽい雰囲気を漂わせる男子高校生、歌星賢吾にラブレターを渡し、告白するさまに遭遇します。ですが、賢吾くんはクールな男なので「時間の無駄だ」とばかりにラブレターを川に棄ててしまいます。
昔ながらの不良の格好をした熱い漢である弦太郎は「棄てるやつがあるか! 相手の思いはきちんと受け止めろ。それが礼儀ってもんだ!」と川に入り、ラブレターを拾い上げるも、当の女子高生も賢吾くんも既にいなくなっている……という、主要キャラクターの説明と、後に「仮面ライダー部」なるチームを組むことになる関係性の発端を描くという、中島かずきの職人性が存分に発揮された名シーンでした。
冨田真由さんを刺した男は、プレゼントとして渡した高級時計を郵送で返却され、激怒したことが犯行のきっかけとなったということですが、先の弦太郎の言葉を思い出してしまうわけです。 -
マクガイヤーチャンネル 第68号 【おれの童貞時代その5】
2016-05-23 07:00220ptおはようございます。マクガイヤーです。
なんやかやと忙しいせいか、すっかり風呂で寝るのが癖になってしまいました。
我が家のバスタブはちょうど体にピッタリなせいか、溺死する危険性はなさそうなのですが、掌や足の裏から脂っ気が無くなるのが悩みです。
さて、前回のブロマガの続きです。
釣りは短気な人向けの趣味である――というのはよく言われるところです。
つまり、釣りは針に餌をつけて海や河に垂らして、ひたすら魚がかかるのを待つ、気長な人向けの趣味のようにみえますが、実は違う、釣れなかったら仕掛けを変えたり、場所を移動したり、刻々と変わる天候や海峡といったシチュエーションに合わせて小まめにセッティングを変えてゆく必要があり、それを楽しむことができる短気な人向けの趣味でありスポーツである――という意味です。
もっといえば、これは魚が釣れるその瞬間が来るまで引き伸ばされる時間を楽しむスポーツである、ともいえます。「その時」が来るまで、耐えに耐える。勿論、仕掛けを変えたり、場所を移動したりと、自分なりに試行錯誤しながら、耐えに耐える。
その間、路傍に咲く華の美しさに目を留めたり、刻々と移り変わる海や河や空の美しさに感じ入ることもあるかもしれません。大自然と一体になりながら食べるごはんも美味しいことでしょう。それら全て「釣り」というスポーツの魅力の一つであり、釣果ゼロでも愉しめることがあるのは、そういった愉しさがあるからです。
もっといえば、実際に釣れたかどうかよりも、「その時」が来るまでの行為そのものが楽しいという人も多いのではないでしょうか。
そういう人にとっては、極限すれば、釣りの魅力とは「その時」が来るまで永遠とも思える時間、引き伸ばされる快楽にあります。
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マクガイヤーチャンネル 第67号 【おれの童貞時代その4】
2016-05-16 07:00220ptおはようございます。暖かくなったので毎日半袖を着ているマクガイヤーです。
この前、仕事で東京ビッグサイトに向かったのですが、りんかい線が人身事故で止まったのでゆりかもめがコミケの10倍くらい混んでいました。そこで、浜松町からバスで向かったのですが、こちらも激混み。きっちりスーツを着た人たちの汗が床に滴り落ちてました……長袖スーツなんて着たくありませんね。
さて、前々回のブロマガの続きです。
実は、W先輩の自宅に遊びに行くのはこれが初めてではありません。
3年生の頃、まだW先輩が学生で、例の「告白妖怪化事件」が起こる前、一度遊びに行ったことがあります。その頃、自分は水中で使えるビデオカメラを持っていて、合宿やら友人とのダイビング旅行で撮影した映像を編集して、まとめていたりしたのです。
一念発起してガラパゴス諸島に行った時にもビデオを持って行っており、ジンベイザメやアシカなど、そこそこ貴重な映像が撮れたのでした。港の近くには野良犬のごとく野良イグアナ……というか野生イグアナがいて、それも面白い映像でした。
そのことを話すと、W先輩が「観てみたい」というのです。じゃ上映がてら一度遊びに行っても良いですかというと、なんとOK。喜び勇んで遊びに行ったものでした。
初めて入ったW先輩の部屋は、W先輩の匂いが充満していて、頭がクラクラしました。半分勃起していたといっていいでしょう。
部屋の片隅には文庫本と鉄アレイが転がっていて、しかし決して雑然としているわけではなくて、いかにもW先輩らしい部屋でした。
時間帯は休日の午後でした。引退したW先輩とT先輩が付き合っていることはもう秘密でもなんでもなかったので、「もうしばらくしたらTさんが来るかもねー」とW先輩が呟く中での鑑賞です。
今思えば、変な音楽を付けた素人編集でしたが、W先輩は楽しんでくれました。なるたけW先輩の部屋に長時間いたかったので、ついでに持っていった『マクロスプラス』のビデオも鑑賞しました。 なぜ『マクロスプラス』かというと、その時の自分が考えていた「オタクじゃない人にみせても映像的に決して恥ずかしくない新作アニメ」が『マクロスプラス』だったからです。 嗚呼、なんだか思い返すだに、顔から火が出るほど恥ずかしい。 -
マクガイヤーチャンネル 第66号 【ブロマンス映画としての『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』】
2016-05-09 07:00220ptこんにちは。連休が名残惜しいマクガイヤーです。もっと休みたい……
若いアシスタントをお迎えしてお送りした「『シビル・ウォー』と『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』」は如何だったでしょうか?
訂正というか、話し忘れたことがあります。アースちゃんの元ネタはアトムに加えてマグマ大使なことと、星野輝子の元ネタはサリーちゃんに加えてコメットさんですね。あまりにも『アトム』が好きすぎるのと、あんまり『コメットさん』に詳しくなくて、うっかりしておりました。
さて、今回のブロマガですが、童貞話はちょっとお休みして、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』について、もう少し語らせて下さい。
ゴールデン・ウィークといえば、夏休みや年末年始と並んで、大作映画が公開される時期です。そして、今年のゴールデン・ウィーク最も面白かった映画といえば、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』であると断言して構わないでしょう。
公開初日に観たせいか、はたまた『コナン』や『ちはやふる』といった家族連れが大挙して押しかけそうな作品のために大きな劇場が埋まっているのか、普段は人の少ない郊外のシネコンがなんと満席でした。
アントマンが巨大化するシーンでは、小学生の観客が「すげえ」と口を開けて呆けていたことが忘れられません。
「すげえ」映画を満席の映画館で観られるというのが、最高の映画的体験というものでしょう。そういや自分も満員の劇場で『ジェダイの復讐』や『最後の聖戦』や『プロジェクトA2』を観たものです。おっさんの思い出です。
原作の『シビル・ウォー』は、かなり政治的な話でした。
お話は、若くて生意気なニューウォリアーズというヒーローチームから始まります。どれだけ生意気かというと、ヒーロー活動をリアリティ番組に取材させて、有名になろうと試みるくらい生意気です。彼らはスタンフォードというニューヨーク郊外の街でヴィランたちと戦うのですが、なんとその中にナイトロという自爆能力を持ったヴィランがいたのです。追い込まれたナイトロは爆発し、何百名もの死者がでます。 -
マクガイヤーチャンネル 第65号 【おれの童貞時代その3】
2016-05-02 07:00220pt
おはようございます。連休の谷間のマクガイヤーです。
久しぶりにナオトさんが出演してくれた「最近のマクガイヤー 2016年4月号」は如何だったでしょうか?
打ち上げでも話題になりましたが、『アイアムアヒーロー』には本当にお客さんが入ってほしいですね。
『シビル・ウォー』の話もちょっとだけしましたが、「虫に乗ったアントマンに殺虫剤を吹きかけるアイアンマン」というシーンがあるはず! ……という予想が外れたのが残念でした。
さて、前回の続きです。
当時の自分は、親族以外の女性と二人きりで長時間どこかに行く、というようなことを、全く経験したことが無かったわけですよ。
大学に入って、周囲にいる若者の約半分が女性になって、男だらけではない空間には大分慣れました。サークルやら学生実験やら、多人数なら、どうということもありません。しかし、なにかのきっかけで女性と一対一、二人きりになると何故か意識して、緊張してしまうのです。
何気ない相手の一言も、もしかしてこれは暗にキモいと言われているのか、もしかして先ほどの自分の台詞が男女交際を求めているものと曲解されたのではないか、もしかして早く一人になりたがっているのではないか……等々、余計な想像が止まりません。余計な想像が止まらない時、一番無難なのは、こちらからは何も喋らず、相手の話に相槌をうつことです。
結果、挙動不審のキモオタのできあがりです。なにしろ童貞だから仕方ありませんね。
「高校が男子校だった男の子はすぐわかる。何故なら、女の子と喋るのに慣れていないから」
そんな同期Cの無慈悲な台詞が今でも忘れられません。
何故なら、自分も薄々はそう思っていたからです。
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