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マクガイヤーチャンネル 第138号 【科学で映画を楽しむ法 第5回「『大長編ドラえもん』と科学 藤子・F・不二雄とSF その5 『のび太と竜の騎士』】
2017-09-27 07:00220ptさて、今回のブロマガですが、科学で映画を楽しむ法 第5回として書いている「『大長編ドラえもん』と科学」その5として、『のび太と竜の騎士』の解説になります。
(基本的に、藤子・F・不二雄が100%コントロールしていると思しき原作漫画版についての解説になります)。
●マンネリズムとの戦い
『のび太と竜の騎士』は『大長編ドラえもん』シリーズにおける8作目の作品となります。8作目といえば、どんなに優れた作品シリーズでも、そろそろマンネリズムが影をみせはじめる頃です。本作も、モチーフの一つである「恐竜」は1作目の『のび太の恐竜』とかぶっています。
ですが、本作は8作目にしてシリーズに新しい要素や展開を入れた結果、新しい地平を切り開いた作品といえます。
本作は、迷い込んだ地底世界で独自の文明を築いていた恐竜人たちと出会い、なにか企んでいそうな恐竜人の秘密を探ろうとするものの……という、中盤まではこれまでのシリーズと似たような展開をみせますが、決定的に異なる(しかしながら前作『鉄人兵団』を発展させたような)結末を迎えるのです。 -
マクガイヤーチャンネル 第137号 【エイリアンの生活史と『エイリアン:コヴェナント』の既視感】
2017-09-20 07:00220ptさて、今回のブロマガですが、『エイリアン:コヴェナント』の問題点というか、エイリアンとは何たるかについて書かせて下さい。
●エイリアンの生活環
「生活環」というものがあります。
多くの生物は生長や生殖に伴い身体を変化させます。成体が生殖により次の世代の幼体を産み、幼体が成体に成長してまた子を産み……という一連のサイクルを円環として分かりやすく説明(多くは図示)したものを生活環(ライフサイクル)と呼びます。 -
マクガイヤーチャンネル 第136号 【科学で映画を楽しむ法 第5回「『大長編ドラえもん』と科学 藤子・F・不二雄とSF その4 『のび太と鉄人兵団』」】
2017-09-14 14:30220ptさて、今回のブロマガですが、科学で映画を楽しむ法 第5回として書いている「『大長編ドラえもん』と科学」その4として、『のび太と鉄人兵団』の解説になります。
(基本的に、藤子・F・不二雄が100%コントロールしていると思しき原作漫画版についての解説になります)。
●大長編ドラ史上一、二を争う傑作
ある日、スネ夫から従兄弟に作ってもらったロボット「ミクロス」を自慢され、羨ましくなったのび太、いつものようにドラえもんに泣きつきます。コストを考えないのび太のおねだりと夏の暑さに耐え切れなくなったドラえもんはどこでもドアで逃避しますが、それを追いかけたのび太は北極で巨大なロボットの足と、超空間を通じてロボットのパーツ送付を誘導する装置らしきものを発見します。
次々と送られてくるパーツを、ドラえもんが用意してくれた鏡面世界で組み立て、遂に巨大ロボット「ザンダクロス」が完成します。しずかちゃんも加わり、誰にも迷惑がかからない鏡面世界で巨大ロボットを乗りまわして遊びまくるのび太たち。
ところが、ザンダクロスは地球侵略の尖兵として、知性にあふれたロボットたちが棲むメカトピア星の鉄人兵団から派遣された土木工事用ロボットでした。共に派遣された少女型スパイロボットであるリルルはザンダクロスを回収し、鏡面世界で前線基地を建設しはじめます。のび太とドラえもんはジャイアンやスネ夫と協力し、鉄人兵団の地球侵略に対抗しようとする……というのがあらすじです。 -
【再掲】マクガイヤーチャンネル 第135号 【諸星大二郎と異形のモノのエロス】
2017-09-14 14:00220ptさて、今回のブロマガですが、放送で少しだけ触れた諸星大二郎作品におけるエロスについて書かせて下さい。
●諸星作品のエロスとタナトス
以前、山田玲司チャンネルに大井昌和先生が出演した際、
「エロスとタナトスのどちらかがなければ漫画家は売れない」
「両方あれば売れっ子になる」
というような意味のことを仰っていました。至言です。
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