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2018年4月の記事 4件

マクガイヤーチャンネル 第168号 【藤子不二雄Ⓐと映画と童貞 その6 ブラックユーモア短編その1】

さて、今回のブロマガですが、前々々回に引き続いて藤子不二雄Ⓐ作品、それもブラックユーモア短編について書かせて下さい。 いよいよこの時がやってきましたね。 ●Ⓐにとっての短編 仮に自分がⒶ作品で最もお勧めの作品は何かと問われたら、『まんが道』や『魔太郎がくる!!』を頭に浮かべたりしながらも、「ブラックユーモア短編群」という答え方をすると思います。 それほどⒶのブラックユーモア短編は面白いのです。 Ⓐにとってのブラックユーモア短編は、ちょうど藤子・F・不二雄にとってのSF短編と同じ立ち位置にあるといえるでしょう。どちらも、『怪物くん』や『ドラえもん』に代表される児童向け漫画と並行して描かれました。どちらもバラエティに富み、どちらもクリエーターとしてのⒶやFの本質を映し出している作品です。 ただし、発表された時期が違います。Ⓐのブラックユーモア短編は1968年の短編版『黒ィせぇるすまん』を最初とし、そのほとんどが1973年までに発表されました。その後は年に数作しか描いていません。一方、Fは1969年の『ミノタウロスの皿』を最初としますが、1983年あたりまで発表し続けています。 この理由は単純で、Ⓐがブラックユーモア短編で追求したテーマは、その後1969年から連載開始された連載版『黒ィせぇるすまん』や、1972年から連載した『魔太郎がくる!!』、『夢魔子』や『戯れ男』『番外社員』などの短期連載作にしっかりと結実したからです。これは、Fが連載作ではやれなかったテーマを発表したり、ストレスを解消するために短編を描いていたのとは対照的です。 ついでに書いておくと、Ⓐの初のブラックユーモア短編は『小池さんの奇妙な生活』、Fの初のSF短編は『スーパーさん』ではないかと議論になるところもよく似ています。

マクガイヤーチャンネル 第168号 【藤子不二雄Ⓐと映画と童貞 その6 ブラックユーモア短編その1】

マクガイヤーチャンネル 第166号 【最近の映画】

さて、今回のブロマガですが、今週末のニコ生は予定を変更して高畑勲特集をお送りすることになりましたので、「最近のマクガイヤー 2018年4月号」で取り上げる予定だった最近公開されている映画について、紹介がてら短評を書かせて下さい。 ●『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』 そもそもリメイク元である『ジュマンジ』が、それほど大した映画ではなかったわけですよ。どちらかというと「『ジュラシックパーク』で確立したCGI技術を使って一丁おカネ稼ぐか!」的コンセプトが明け透けな映画で、たいして印象に残っていません。どちらかといえば、監督であるジョー・ジョンストンの次作『遠い空の向こうに』や、「精神的続編」であるジョン・ファブローの『ザスーラ』の方が面白かった記憶があります。 だからディレクターのケンちゃんに「えっ! 『ジュマンジ』観るんですか?!」と驚かれた気持ちはよく分かります。ただ、「オタクな高校生がマッチョ化したり、JKがおっさん化してゲーム世界に入る」というコンセプトが、どう考えても面白そうだったのですよ。そして、実際に面白かったです。 まず、「居残りを命じられたせいで様々なスクールカーストの異なる生徒たちが一同に集う」という、『ブレックファスト・クラブ』そのままの導入部に拍手です。ゲーム世界に行ってからは、童貞ドウェイン・ジョンソンやジャック・ブラックの女子力講座といった『君の名は。』ばりの中身と外見ちがうギャグを挟みつつ、「NPC」「説明デモ」「死んだら残機が空から落ちてきて復活」等のテレビゲームネタが実に楽しいのですが、異世界でしっかり成長する王道青春ストーリーという一本筋がしっかり通っています。ゲームで成長できないなんてウソやったんや!

マクガイヤーチャンネル 第166号 【最近の映画】
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Dr.マクガイヤー

「ゲロとレイプがある映画は傑作である」と言い切るアラフォーオタク。 ボンクラ映画をこよなく愛する正体不明の冒険野郎。番組中の白衣は自前だ。 番組が気になった人はブログを訪れてみてもらいたい。きっと目眩がすることでしょう。 「冒険野郎マクガイヤーブログ http://d.hatena.ne.jp/macgyer/

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