• このエントリーをはてなブックマークに追加

今なら、継続入会で月額会員費が1ヶ月分無料!

記事 4件
  • マクガイヤーチャンネル 第38号 【「『食人族』と科学からみたカニバリズム」補講:ポストコロニアリズムと『食人族』】

    2015-10-26 07:00  
    216pt
    さて、今回のブロマガですが、連載「遺言」はお休みして、前回の放送「『食人族』と科学からみたカニバリズム」で語り残したことについて書かせてください。
    批評の一分野にポストコロニアル批評というのがあります。
    16世紀、いや古代ローマ時代の昔から、ヨーロッパ各国は侵略によって海外領土を獲得してきました。植民地、すなわちコロニーです。
    すごく大雑把に書くと、中南米は16世紀からスペインとポルトガルが、インドネシアは17世紀からオランダが、インドは18世紀からイギリスが、植民地として支配してきました。19世紀も半ばになると、植民地支配は最高潮に達します。アフリカ大陸は、フランスが東海岸と西海岸、イギリスが南部と北部に植民地を作り、残りをドイツやイタリアが分け合う……といった具合に、欧米各国が群がるように支配する形になりました。第一次大戦も第二次大戦も、基をたどれば帝国主義に基づく植民地獲得競争が戦争の理由といえます。
  • マクガイヤーチャンネル 第37号 【遺言 その2】

    2015-10-19 07:00  
    216pt
    さて、次回の続きです。
    パスワードの起源は印章にあります。
    誰と誰にこの情報を伝えるか、誰ならこの知識に触れてもいいか――情報へのアクセス可能性を決める力は一つの権力です。そして、印章があれば、自分がいないところでも自分の意思や権力が発揮されます。
    権力の持ち主がいないのに権力が発現される。古代の人からみれば、呪術的・超自然的な力が印章に宿っているようにみえたことでしょう。現代でも、判子を粗末に扱うことが戒められたりするのはその名残です。
    問題は、持ち主が死んでしまった時です。
    ブラウザのキャッシュに保存されていたパスワードはまったく通用しませんでした。おそらく、入院した時に使っていたスマホからパスワードを変えたのでしょう。祖父のスマホは手元にありますが、こちらのキャッシュにパスワードは保存されていませんでした。そこで、SNSにパスワード再発行の入力をしました。アカウントは自分も知っている祖父のメールアドレスだったのですが、今度はメールのパスワードが分からず、新しいパスワードを受信できません。
    完全に手詰まりです。
  • マクガイヤーチャンネル 第36号 【遺言 その1】

    2015-10-12 07:00  
    さて、今回のブロマガですが、ちょっと家族の話をさせて下さい。
    『ちびまる子ちゃん』という、アニメ化もされたマンガがありますよね。今や、日本人で知らない人はいないマンガです。
    『ちびまる子ちゃん』に出てくる主人公の女の子のおじいちゃん――さくら友蔵は、ある意味、日本の理想のおじいちゃんです。孫に優しくて、性格は穏やかで、ちょっと痴呆症のケがあるけれども、誰からも愛されている。まさに好々爺という感じです。
    ところが実際の作者の祖父は、あんな良いおじいちゃんじゃなかったそうですね。性格はまるきり正反対で、意地悪で冷たくて、家族の誰からも嫌われていたらしい。そんなことが原作マンガの単行本にオマケで掲載されていたエッセイに記されていました。ほんのちょこっとですけれど。
    なんでそんなことが記憶に残っているかというと、わたしの祖父も好々爺とは正反対の人物だったからです。
  • マクガイヤーチャンネル 第35号 【持衰と伊藤計劃とProjectitoh】

    2015-10-05 07:00  
    216pt
    さて、今回のメルマガですが、時間が足りなくて前回のニコ生でできなかった話を書こうかとおもいます。
     
    みなさんは 「持衰」 というものをご存知でしょうか?
    持衰というのは、古代――魏志倭人伝の時代、日本から中国に航海する時、航海の無事を祈るために禁欲生活を送る、一種の生贄やスケープゴートのような人のことです。
    魏志倭人伝の時代というと、だいたい三世紀から前ですね。この時代の航海技術は未発達であり、日本から中国に渡るのは命がけでした。どんなに努力しても運しだい、という面があったのです。
    だから、航海の無事を神様というかスピリチュアルでオーラの泉的ななにかにお願いする必要がありました。ただ、神様といっても他人ですので、無料で人間のお願いを聞いてくれるわけではありません。スピリチュアルでオーラの泉的ななにかも、人間の都合よく働いてくれるわけではありません。なにかを神様に差し出したり、工夫したりする必要があったのです。
     
    そこで用意されたのが持衰です。