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『「実行機能」を整えよう!』の続きです!(#1,#2,#3)

 

このシリーズでは、私たちの人生においてめっちゃ重要な「実行機能」をうまく働かせる方法をチェックしております。こいつは脳の“司令塔”のような存在で、実行機能が弱っていると、人生のあらゆる面がうまくいかなくなっちゃうんで、おおまかな仕組みを知っておくのはめっちゃ大事なんですよ。

 

ってことで今回は、実行機能を構成する3大要素から『情報を「更新」する力』について見てみましょう。

 

『情報を「更新」する力』を簡単におさらいすると、これは「今やるべきことを頭の中に保持しつつ、必要に応じて中身を入れ替える」能力のことでした。

 

もしこの力が弱っていると、生活のいろんな場面で「うっかり」が起きまくりまして、

 

  • 「あれ?なんでキッチンに来たんだっけ…?」(タスクの中断→再開で情報が消える)

  • 「あ、言われてた変更、忘れてた!」(新しい指示が上書きされない)

  • 「どこまで作業したか分からん…」(マルチステップ作業で詰まる)

 

みたいな問題が起きるわけです。日常で“つまずき”が多い人は、この「更新力のエラー」が起きているケースが多めっすね。

 

つまり、『情報を「更新」する力』ってのは、状況の変化に合わせて、頭の中の情報を“編集モード”で自在に書き換えられるか? って話なんで、実行機能を働かせるためには必ず意識したいポイントであります。

 

 

 

情報更新の問題とは、ワーキングメモリの問題である

では、この問題を解決するにはどうすればいいのかってことで、ここで登場するのが“ワーキングメモリ”であります。

 

「また集中切れてた…」

「やるべきタスクを思い出せない…」

「会議で言われたことが頭に残らない…」

 

そんな悩みの背後には、ワーキングメモリの問題が働いていることが多いんですよ。

 

ご存じの方も多いでしょうが、念のため説明しておくと、ワーキングメモリってのは「頭の中の作業スペース」のこと。人間の脳には、「長期記憶(HDDみたいなもん)」とは別に、「いまこの瞬間に使う情報」を一時的に保持・操作する作業メモリがあり、これをワーキングメモリと呼んでおります。たとえば、

 

  • 誰かに言われた用事を覚えながらメールを書く
  • 会議で出た指示を思い出しつつ資料を修正する
  • スライドの構成を考えながら内容の一貫性を保つ

 

こういう「いま目の前のタスクを処理するための一時的な記憶力」は、すべてワーキングメモリが担っております。

 

問題は、このワーキングメモリのスペースがめちゃくちゃ狭いことでして、人によっては1回あたり3〜4個の情報しか保持できないとも言われております。

 

で、ワーキングメモリいっぱいいっぱいになると、以下のような問題が発生します。

 

  • いろいろ忘れる(「さっき何しようとしてたんだっけ?」)
  • ミスが増える(「この資料、なぜここだけ体裁が違う?」)
  • 考えが遅くなる(「考えるのにやたら時間がかかる」)

 

ワーキングメモリがいっぱいの状態ってのは、パソコンでいえば「同時にいくつものアプリを開いて作業している状態」に近いので、この“脳のRAM容量”が小さいと、当たり前のことがしんどくなっていくわけです。つまり、ワーキングメモリの負荷を減らすことは、パフォーマンスを上げることに直結するわけですな。

 

 さらに、実行機能をうまく働かせるにあたり、ワーキングメモリの不調が最も問題になるのは、「注意が散ったあとでもどれない」って現象が起きちゃうところです。

 

ご存じのとおり、人間の脳ってのは、すぐに目の前の大賞から注意が逸れちゃうようにできてまして、これ自体は脳にとって自然な動きなので問題ありません。いわゆる「マインドワンダリング」と呼ばれる状態で、誰にでも起こる現象であります。

 

ただし、問題になるのは、そこから「すぐ戻れるかどうか」でして、ワーキングメモリが弱い人ほど気が逸れたあとで戻れない傾向があるんですよ。なぜな、いま取り組んでいた内容を保持しておく力そのものが弱く、気が逸れた瞬間に、その情報が飛んでしまうからであります。

 

そのため、ワーキングメモリの容量が少ないと、気が散ったままタスクに戻れなくなり、

 

  • 話の流れを見失ってしまう
  • 「あれ、今なにしてたっけ?」と固まってしまう
  • 頭の中でタスクを優先順位づけできず、やるべき順序がごちゃごちゃになる
  • マルチタスクに見えて、実際は“すべてのタスクが中途半端”になる
  • 他人の話を最後まで聞けず、途中で勝手に要点を想像してしまう
  • インプットした情報をすぐに“出口”に活かせず、学習効率が下がる
  • 翌日「昨日なにしたっけ?」が思い出せない
  • 書類を開いたのに「なんでこれ開いたんだっけ?」となる

 

 

という現象が頻発します。なので、業務でエラーが多かったり、仕事がやたら遅かったりするような人は、ワーキングメモリに問題が起きていることが多めっすね。

 

でもって、ここでさらにやっかいなのが、ワーキングメモリは情動にめちゃくちゃ弱いってところです。

 

  • 締切が近づく
  • 上司に詰められる
  • 失敗が続く
  • 自信をなくす

 

みたいなトラブルが起きると、本来のワーキングメモリのパフォーマンスは半減。「ちゃんとやろうとすればするほど頭が働かなくなる」って事態になってしまうわけです。心理学でいう「チョーク現象」ですね。

 

 

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「美容の世界は、なぜここまで嘘が多いのか?」の続きです!(#1,#2,#3)

 

このシリーズでは、とかく「正しいもの」を選ぶのが難しい美容の世界において、

 

  • なぜ美容の世界にはヤバい情報があふれてしまうのか
  • その情報をかいくぐって良いものに到達するにはどうすればいいのか

 

といったあたりを掘り下げております。でもって、前回は「世に“ヤバい”と言われる成分の誤解」を掘り下げましたんで、今回はその続きで「高い化粧品ほど効くのか?問題」みたいなものを見ていきましょう。

 

 

 

高ければ高い商品ほど肌への効果は上がるのか

美容の世界には昔から「高いコスメは効くのか?」って問題がありまして、「デパコスこそ至高!」とか「やっぱ1万円のクリームは違う!」とか「プチプラは成分が安物だ!」みたいな話をよく耳にするわけです。


では、この考え方はどうなのかってことですが、実際のところ結構な

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「美容の世界は、なぜここまで嘘が多いのか?」の続きです!(#1,#2)

 

このシリーズでは、とかく「正しいもの」を選ぶのが難しい美容の世界において、

 

  • なぜ美容の世界にはヤバい情報があふれてしまうのか
  • その情報をかいくぐって良いものに到達するにはどうすればいいのか

 

といったあたりを掘り下げております。でもって、前回は「自然派な美容アイテムの誤解」を掘り下げましたんで、今回はその続きで「世に“ヤバい”と言われる成分の誤解」みたいなものを見ていきましょう。

 

 

 

なぜ「フリー商法」が流行ったのか?

ここ十数年、美容の世界で「◯◯フリー!」を謳う商品がすっかり定着しております。たとえば、ドラッグストアに並ぶ化粧品のパッケージを見ていると、

 

パラベンフリー!

シリコンフリー!

界面活性剤フリー!

 

みたいに、とにかく「何かが入ってないこと」を売りにした商品がやたら目につくはずであります。こういった商品は一見「肌にやさしそう」だし、「安全性にこだわってる!」という雰囲気も出てるわけですが、果たして実態はどんなもんなのかってのが、今回のお題になります。

 

まず前提として、そもそも「◯◯フリー」って商売が広がったのは、いくつかの成分がメディアで批判されまくったのがきっかけであります。

 

批判が大きかった成分はいろいろあるんですけど、なかでも代表的なのはパラベンでしょう。これは防腐剤の世界ではゴールドスタンダードとも言える存在でして、

 

  • ごく少量で効果を発揮する
  • 成分が安定している
  • 分解もされやすく、蓄積しにくい

 

みたいな特徴を持っております。つまり、少ない添加量で、安定して、長持ちするため、めっちゃ実用な成分だと考えられてるんですね。

 

が、2004年、イギリスの研究者フィリップ・ダーブレらが、乳がんの腫瘍からパラベンが検出されたという論文を発表したからサァ大変(R)。このニュースがマスコミと自然派コミュニティで爆発的に拡散されまして、「やっぱり!防腐剤って危険だったんだ!」や「乳がんの原因は化粧品だ!」みたいな風潮になり、これを見たメーカーは、

 

  • 「だったらパラベンを抜いて、パラベンフリーと書こう!」

 

って作戦をとり始めたんですよ。こうして「フリー」って表示が、安全や誠実の証明のように見なされ始めたわけです。基本、美容メーカーは消費者のイメージで動くので、この対応は当然っちゃ当然でありましょう。

 

「パラベン=がんになる」というデマがSNSや一部の化粧品会社から拡散され、メーカー側も「じゃあ抜いとくか…」と対応せざるを得なくなった。結果、フリー商法がマーケティングの武器として定着してしまったわけです。

 

では、実際のところ「パラベンって本当に危険なのか?」ってのが、誰もが気になるポイントでしょう。かく言う私も、かつては「断言はできないけどパラベンはちょっと怪しいかもなー」とか思っていたことがありましたし。

 

そこで、まず「パラベンはがんの原因になる」って話から見てみると、これについては科学的根拠がまったくなかったりします。元ネタになった上述の研究は、あくまで乳がん組織にパラベンが検出されたことを報告したもののでして、データをよく見てみると、

 

  • 健康な組織との比較がされていない
  • 発見されたパラベンもごく微量で、自然界に普通に存在するレベル
  • 研究チームも因果関係を示しているわけではない

 

ってのがありまして、実際にはかなり「不完全」と言ってよいレベルの研究であることがわかるんですよ。

 

しかも、その後、パラベンについては、複数の疫学研究とヒトデータを統合した大規模レビュー(R,R)が行われてまして、パラベンの安全性は極めて高いって結論になってたりします。ここらへんの知見をもとに、欧州の科学委員会(SCCS)、アメリカFDA、日本の厚労省なども「規定濃度で使うぶんには全く問題ない」って立場を示しておられます。当然、私も今ではパラベンへの警戒心を解除しました。

 

が、そんな現在でもパラベンへの偏見は根強いものがありまして、いったん広まった「危険イメージ」を修正するのが難しくなっております。まあ人間の脳ってのは、「◯◯が入っている」よりも「◯◯が入っていない」ほうに強く反応する性質がありまして、たとえば、「この製品はアレルゲン成分が◯%含まれます」よりも「アレルゲンフリーです」と言われたほうが直感的に安心するわけです。

 

さらに2000年代後半からはSNSが登場し、「◯◯は危険!」という主張がバズりやすくなったのも一因でして、「防腐剤はがんの原因になる!」「石油系成分が皮膚から浸透する!」みたいな投稿は、「○○が効く!」みたいな投稿よりも拡散されやすいんですよね。マーケティング界ではこれを“ネガティブ・バイラル”と呼んでいて、大手メーカーも「とりあえず『フリー』と書いておくか……」みたいなノリになったんですよねぇ。

 

 
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著者イメージ

鈴木祐

1976年生まれ。新宿区在住のライター/編集者。パレオダイエットにくわしい人。普段はチャイナ服ではありません。ライター歴は18年ぐらい。科学の知見を自分のカラダで試していくのが趣味で仕事。

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