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    その悪癖、もしかしたら自然に治るかもよ?#4「「悪癖が似合わない時間帯」をつくる」

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    その悪癖、もしかしたら自然に治るかもよ?#5「役割を変える」

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    ドーパミン過剰時代に正気を保つ方法#3「ドーパミンを『上げる』技術・応用編」

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    2026年版・買っていいグリーンサプリ/避けたいサプリ

2026年2月の記事 11件

ドーパミン過剰時代に正気を保つ方法#2「ドーパミンを『上げる』技術・基礎編」

    「ドーパミン過剰時代に正気を保つ方法」の続きです!(#1)   このシリーズでは、   「生活はそこそこ安定している」 「別に不幸なわけでもない」 「なのに、なぜか物足りない」   といった現代人にありがちな“謎の空虚感”をテーマに、その正体と対処法をドーパミンの視点から掘り下げております。そこで前回は、まず「なぜ人は人生に満足できなくなるのか?」って問題について、「ドーパミンを消すのではなく、うまく量をコントロールするのが大事だ!」って話をしました。要するに、ドーパミンってのは増えすぎても減りすぎても問題が出るので、アクセルを踏む場面とブレーキをかける場面を見極めるのが大事なんですな。   ってことで、今回は実践編。まずはドーパミンを適度に増やして、脳のアクセルを踏む方法をチェックしてみましょう。       そもそも「ドーパミンを上げる」とは何か? まずはドーパミン不足の話からはじめましょう。前に書いた通り、ドーパミンってのは「快楽ホルモン」ではなく、未来に向かって動くためのエネルギーを作る神経伝達物質であります。なので、こいつが不足してしまうと、   「最近、何をしてもピンとこない」 「新しいことを始める気力が湧かない」 「昔は楽しかったのに、いまは全部がめんどくさい」   みたいな気分が発生するんですな。こういう状態に心当たりがあるなら、原因のひとつはドーパミン不足かもしれません。ドーパミンが足りないと、たいていの人は、   新しいことに興味を持てない 行動を先延ばしにする 集中力が落ちる 性欲や探究心が低下する   という、かなりキツい状態になっちゃうんで、こいつはどうにかしておきたいところですね。ってことで今回は、「危険なことをせずに、ドーパミンを健全に引き上げる方法」をまとめていきましょう。   で、この問題を考えるにあたり、まず大前提としてドーパミンを「ドバドバ増やす」方法は存在しないので、ここはくれぐれも押さえておきましょう。ドーパミンってのは劇的に増えることはなく、いかに「正常に機能させるか?」を考えるしかないんですよね。   その理由はシンプルで、ドーパミンってのは外から直接補給できないし、脳のバリア(血液脳関門)を通れないし、無理に上げると反動でメンタルが壊れちゃうし……って性質があるからです。要するに、ドーパミンは「増やす」のではなく「壊さずに整える」しかないってことですな。   つまり、私たちが目指すべきは、ドーパミンが本来出るべき場面で、ちゃんと出る状態に戻すことだってことになります。なにごともバランスが大事。   ということで、ここから実践編に入りますが、ドーパミンを健全に上げたいなら、大きく2つの基本を押さえておく必要があります。それがどういうものかと言いますと、   ドーパミンは健康的な生活をしないと出なくなり、健康に暮らすと勝手に働きはじめる ドーパミンは、「快」ではなく「まだわからない」に反応する   って2つであります。ドーパミンは健全な肉体にしか宿らないし、予測可能な毎日ばかり送っていると分泌量が減ってしまう傾向があるので、この2つをうまく制御しないとうまく増えていかないんですよね。   では、以上をふまえて、具体的な対策を見ていきましょう。ここでは、「常識的な話だけど、絶対に押さえておきたい基本」と「ドーパミンの効きをさらによくするための応用技術」の2パートに分けて内容を見ていきますんで。    

ドーパミン過剰時代に正気を保つ方法#1「なぜドーパミンが「人生が物足りない」感を生み出すのか?」

   「いまの生活に不満があるわけじゃない。でも、なんとなく物足りない」みたいな感覚に、心当たりがある人は多いんじゃないでしょうか。仕事もそこそこ順調で、そこまで大きな不幸があるわけでもなく、生活も安定している。それなのに、   もっと良い仕事がある気がする もっと刺激的な人生がある気がする もっと自分に合う何かが、まだ手に入っていない気がする   みたいに、なんとなく物足りないなーって感覚が続くパターンですね。このような現象は、現代ではめちゃくちゃ増えていると考えられてまして、いろんな心理学者や社会学者が原因を追求しているところであります。   その原因にはいろいろな説が存在するんですが、脳科学の視点からよく言われるのが「日々の物足りなさは、ドーパミンの管理がうまくいってないのが原因じゃない?」という考え方であります。毎度お馴染み脳内の神経伝達物質の1つであるドーパミンが、私たちになんとなく物足りなさを味わせているのではないかって説ですな。       なぜドーパミンが「人生が物足りない」感を生み出すのか? 簡単におさらいしときましょう。ドーパミンというと、一般的には「快楽ホルモン!」「やる気を出す物質!」「幸せを生む脳内麻薬!」みたいに語られることが多いんですが、これは半分正解で半分間違いといった感じです。もうちょい正確に言うと、ドーパミンの働きってのは、   「いま持っていないものに価値を感じさせる」   ってのがメインになっております。たとえば、   「今の仕事も悪くないけど、もっと自分に合う仕事がある気がする」 「このスマホでも十分なのに、新しい機種のほうが満足できそうな気がする」 「いまの人間関係も安定してるけど、もっと刺激的な出会いがある気がする」 「現状は問題ないはずなのに、なぜかこのままで終わりたくない気がする」   みたいな感じですな。ここで大事なのは、ドーパミンが「証拠」じゃなく「可能性」に反応してるところで、「本当に良いかどうか?」とか「自分に必要かどうか?」とか、そんなこととはまったく関係がなく、「もしかしたら、今より良いかも?」っていう感覚を引き起こすのが、この物質の最も大きな働きになります。つまり、ドーパミンってのは、やる気や快楽に関わるというよりは、「その先に、今より良い何かがあるぞ!」と私たちを動かすって意味で、「期待」に働きかける物質だと言えましょう。   このような物質が発達した理由はシンプルで、昔はこれが最強の生存戦略だったからであります。人類史のほとんどの期間、私たちの先祖が暮らした世界ってのは、「次の食料がいつ手に入るかわからない!」「食料がないまま現状を維持したら死ぬだけだ!」みたいな状況だったわけですよ。たとえば、「いま食料は足りてるけど、このまま同じ場所に居続けたら、次の冬を越せる保証はない……」みたいな状況ですね。このような環境では、新しいものを見たらすぐに調べたり、今より良くなる可能性に賭けてみたりといった性質を持った個体ほど、生き残りやすかったはずなんですよ。   だから私たちの脳は、基本的に「満足しないようにできている」し、少しでも改善や成長の可能性があるものに対して、すぐ飛びつくような設計になったわけです。「いまの環境にそこそこ満足できている」とか「とりあえず今日は生き延びられそうだ」みたいな状況が発生した時に、「いや、もっと良い場所があるかもしれないぞ」と不安と期待を同時に煽ってくるんですね。原始の世界で「まあまあ幸せだし、もういいや」とか思っていたら、いつ食料を手に入れられなくなるかもしれず、そんな個体は淘汰されちゃったはずですからね。   が、ここで問題になるのが、このような原始時代に作られたドーパミンのシステムが、現代の環境と食い違いを起こしちゃってるところです。現代の環境ってのは、原始時代と比べて食料は余っているし、生命の危険は激減しているし、そのくせSNSや動画サイトで新しい刺激は無限に供給されるし……みたいな感じですからね。にもかかわらず、私たちの脳は、原始時代のままなわけですから、その結果、新しい選択肢が目に入るたびにドーパミンが動き出し、   SNSを開けば、もっと面白い投稿がある気がする ニュースを追えば、さらに重要な情報を逃している気になる 今の仕事より、良い仕事がある気がする 今の人間関係より、もっと合う誰かがいる気がする   みたいな気分が発生し始めるわけです。実際に得られる満足度は低下しているのに、「探し続けたい衝動」だけが止まらないって状態ですな。   でもって、このような「もっと何かあるんじゃないか?」って感覚がブーストしまくった結果、現代人に特有の、   慢性的な落ち着かなさ 満たされなさ 「このままでいいのか?」という不安   が発生しているんだろうと思われるわけですな。いやー、これは誰にでも思い当たるところがあるんじゃないでしょうか。   しかも、ここでドーパミンがさらに厄介なのが、こいつは「期待だけは高めるけど、その責任は取らない」って性質も持っているところです。ドーパミンが分泌された脳は「これを手に入れたら、きっと満足できるに違いない!」と思い込むんですが、しかし、いざ目的のものが手に入ってしまうと、スッと効果を失ってしまう性質があるんですね。そのため、いざ目的のものが手に入ったとしても、「思ったほど良くなかったな…」や「すぐ慣れちゃったなー」みたいな気分が生まれ、すぐに「また次が欲しくなったなー」って気持ちに切り替わってしまうわけです。   このプロセスが何度も繰り返されると、私たちは「成功しても満足できないじゃないか!」「達成しても虚しいだけじゃないか!」って感覚が当たり前になり、いよいよ人生が物足りなくなっていくんですな。いかに脳の仕様だとはいえ、実に難しい問題だと申しましょう。    

その悪癖、もしかしたら自然に治るかもよ?#3「環境の意味を塗り替える」

   「その悪癖、もしかしたら自然に治るかもよ?」の続きです!(#1,#2)   このシリーズでは、依存症の世界でよく見かける「自然回復」って現象をもとに、「悪癖が自然に改善しちゃう人は何が違うのか?」ってのを深掘りしております。「なんとなく酒がやめられたなー」とか「気づいたらタバコを吸う量が減ったなー」みたいな体験をした人たちのデータを参考にしながら、私たちの悪癖を改善するヒントを得ようってことですな。   というわけで、前回は「自然回復がうまくいく人の特徴」って現象の存在について学んでみましたんで、今回は「自然と悪癖をやめられる人に共通する“3つの特徴”」から「環境を変えてうまく悪癖を断ち切るには?」をチェックしてみましょう。         悪癖自然回復フィックス1.環境を変える まず最初に、「自然と悪癖をやめられる人」のいちばん大事な前提を確認しておきましょう。それは、   「我慢するぞ!」とがんばるのではなく、「やらなくて済む環境にいるから自然とやらなくなった」   ってことでした。みんな精神論じゃなくて、実際には「気づいたら合わなくなっていた!」って状況が自然に発生したか、もしくはそういう状況を自分で設計していったわけですな。   これは当然の結論でして、心理学では昔から、   行動は「性格」ではなく「状況」に強く左右される 意志力は、気分・疲労・睡眠・ストレスによって簡単に低下する   ってのが何度も確認されてますからね。実際のところ、   自制心が強い人ほど「我慢していない時間」が長い 自制心が弱い人ほど「我慢し続ける環境」に身を置いている   というデータ(R)もありますんで、とりあえず環境を設計するのが悪癖対策のファーストステップになるわけですな。    

「重金属が入ってそうな食品とサプリ」パーフェクトガイド

    ひさびさに重金属の話をしましょう。このブロマガでたびたび言ってるとおり、私たちが普段口にする一部の食品やサプリには鉛やカドミウム、ヒ素のような有毒な重金属がふくまれてまして、こいつが溜まると健康に大ダメージがあるんですな。   ざっくりどんな問題が起きるのかと言いますと、   鉛の健康リスク:子どもや乳児は、鉛をちょっとだけ摂取しただけでも神経の発達や認知機能に悪影響を及ぼす可能性が大。そのため、妊娠中の人ほど鉛には注意であります。また成人の場合は、ちょっと高いぐらいのレベルの鉛でも、血圧上昇、貧血、神経系や生殖系への悪影響を引き起こすことが知られております。基本、鉛に「安全な量」は存在しないとされてるんですが、多くの食品に含まれてるんで、なかなか難しい問題っすね。   カドミウムの健康リスク:カドミウムは「発がん性」の物質で、腎臓に大きなダメージを与える他、骨をボロボロにすることが知られております。しかも、カドミウムは生物学的半減期が10~35年もあるんで、どんどん体内に蓄積しちゃうのが困ったもの。成人のカドミウムの平均的な1日摂取量は約4.6マイクログラムでして、おそらく多くの人はカドミウムが蓄積されてないと考えられますが、できるだけ体内に貯めないに越したことはないですな(R)。また、亜鉛、鉄、カルシウムが足りてない人は、カドミウムでよりダメージを受けやすいとも言われてるんで、こちらも注意っすね(R)。   ヒ素の健康リスク:ヒ素は慢性的に摂取すると、皮膚障害(色素沈着や角化症)や末梢神経障害を引き起こすほか、肺がん・膀胱がん・皮膚がんなど複数のがんリスクを高めることが知られております。とくに問題なのが「無機ヒ素」で、これは米や一部の穀類、飲料水などから摂取されやすく、長期的な曝露によって心血管疾患や糖尿病リスクが上昇する可能性も指摘されております。こちらもカドミウム同様、コツコツ蓄積していくタイプなので、日常的な摂取量をできるだけ下げたいところですな。   水銀の健康リスク:水銀は主に神経系にダメージを与える重金属でして、記憶力や注意力の低下、手足のしびれ、運動機能の異常などを引き起こすことがあります。特に胎児や乳児の脳発達への悪影響が問題視されており、妊婦が高水銀の魚(マグロ類など)を頻繁に食べると、胎児の神経発達に悪影響を及ぼす可能性が高まるとされています。成人でも慢性的に摂取すると、神経障害や心血管系への悪影響が出ることがあり、こちらも油断ならん重金属であります。   ということで、全体としては、重金属が体内にたまると、神経系・腎臓・骨・心血管系・生殖機能・認知機能などにあらゆる問題が起きるわけでして、こうなるといかに普段から健康な生活をしていたとしても、せっかくの努力が無駄になりかねないんですよね。恐ろしい……。    

23のベンチプレス研究をまとめてわかった「最速で胸板を作る方法」完全版

  胸トレといえばベンチプレス。胸筋を鍛えるのに欠かせない必須のトレーニングであります。   が、ここで多くの人が気になるのが、「ベストなベンチプレスの手法とはなんなのか?」ってところでしょう。ひとくちにベンチプレスと言っても、「グリップの幅を広くするか狭くするか?」「ベンチはフラットがいいのか?角度をつけるべきか?」などなど、いろんなバリエーションがありまして、それぞれに効果が違うと考えられるわけです。実際のところ、トレーナーによっても「ベンチは広く持て!」とか「いや、肩幅が最適だ!」など複数の意見が分かれてるんで、「正解はどないなっとんじゃ!」と困惑されたことがある人も多いでしょう。   では、「バランスの取れた胸筋」を作るためには何がベストかってことで、直近のメタ分析(R)を見てみましょう。こいつはベンチプレスのバリエーションと胸筋の発達に関する23の研究をまとめたものでして、「科学的に正しい胸筋の鍛え方」を考えるうえでめっちゃ参考になるんですよ。   この研究がすばらしいのは、「正しく胸筋を鍛えるための方法」を実用レベルまで落とし込みやすいところです。つまり、グリップ幅・ベンチ角度・手首の向きといった“具体的フォーム”の違いが、どの部位にどう効くかがハッキリしたってことでして、ベンチプレスの悩みに対して「こうすればいい!」って明確な指針を引き出しやすいんですよ。   というのも大胸筋ってのは、   1 種目(ベンチプレス)に代表される(他の部位は、代表的なトレーニング法がいっぱいある) 部位が限定的である(背筋とかだと、いろんな筋肉が合わさるので計測が大変になる) 計測が比較的単純(筋肉の活性量を計るアプローチが確立してる)   って特徴がありまして、めっちゃ研究しやすいんですよ。一方で、他の筋肉については、   多くの筋肉が関わってることが多い(たとえば「背筋」などは広背筋・僧帽筋・菱形筋・脊柱起立筋で構成されてる) 種目ごとの機能差が入り組んでいる 測定が困難(筋の深さや他筋との干渉が大きい)     って感じなので筋肉の活動を計測するのが難しく、そのせいで「どのトレーニングがベストか?」を判断できるようなメタ分析は行えないんですよね。その意味で、ちゃんと複数のデータを統合して「ベストなベンチプレスの条件」を教えてくれる本研究は、めっちゃ貴重なものだと申せましょう。       正しく胸筋を鍛えるための5つの科学的なポイント でもって、メタ分析の細かいとこは置いといて、いきなり結論からいきますと「最強の胸トレ」を考えるには、以下の5点を押さえるのがベストです。   No.科学的ポイント効果 1 グリップ幅は肩幅の100〜200%が最適 胸筋全体をまんべんなく刺激でき、ケガも防げる 2 前腕を回外(スープを飲む方向)すると上部胸筋の活性UP いわゆる「上部が盛り上がった胸板」を作れる 3 ベンチの角度は30°がベスト 鎖骨下あたりの「厚み」が出やすい 4 デクライン(下向き)ベンチは下部胸筋特化 すでに下部が強い人はあえて外すのもアリ 5 極端なグリップ(狭すぎ/広すぎ)はケガの元 特に肩・肘の負担が大きくなる   では、それぞれのポイントをいかに使えば、最強の胸トレが完成するのか?具体的に見てみましょうー。    

その悪癖、もしかしたら自然に治るかもよ?#2「自然と悪癖をやめられる人に共通する“3つの特徴”」

   「その悪癖、もしかしたら自然に治るかもよ?」の続きです!(#1)   このシリーズでは、依存症の世界でよく見かける「自然回復」って現象をもとに、「悪癖が自然に改善しちゃう人は何が違うのか?」ってのを深掘りしております。「なんとなく酒がやめられたなー」とか「気づいたらタバコを吸う量が減ったなー」みたいな体験をした人たちのデータを参考にしながら、私たちの悪癖を改善するヒントを得ようってことですな。   というわけで、前回は「自然回復」って現象の存在について学んでみましたんで、今回は「自然回復がうまくいく人は何が違うのか?」をチェックしてみましょう。       完全断絶がうまくいく人/いかない人 「悪癖を断ちたい!」と思った時に、私たちがよくやるのが「完全に止めるぞ!」とがんばるパターンです。「悪癖を断つには、完全にやめるしかない!」「一度でも手を出したらアウトだ!」「ちょっとだけなら……がダメなんだ!」みたいなノリで、SNSを完全にシャットダウンさせたり、酒を完璧に避けたりといった「白黒思考」にハマっちゃうようなケースですな。   では、ここで問題。このような完全断絶は、果たしてうまくいくんでしょうか? なにか悪癖を止めたい時に、完全に止めてしまうってやり方の成功率はいかほどのものだと思われるでしょうか?   そう聞くと、おそらく多くの人は「パレオさんはいつも完璧主義を批判してるから、おそらく『うまくいかない』が正しいんだろうな」と思うでしょう。「完璧主義」や「白黒思考」ってのは、認知行動療法などでは「メンタルを病む原因」として取り上げられるツートップですからね。   が、実際のところ、いろんな悪癖研究を見てみると、「悪癖を乗り越えた人」にはつねに以下の二つのタイプが見つかるんですよ(R)。ざっくり言うと、   節度ある使用でうまくいく人は割といる 完全断絶でうまくいく人も割といる   みたいな感じですね。アルコールや喫煙、スマホ、甘い物、SNS、仕事中毒など、世に悪癖はいろいろありますけども、どのジャンルにおいても、「完全に止めるぞ!」でうまくいく人もいれば、「適度に止めるぞ!」でうまくいく人もいるってことですな。   たとえば、アルコール依存から回復した人を見てみると、   完全な断酒を目指すあいだに、自然と酒をやめられた人がいれば、 適量な飲酒に戻ることを目指す間に、自然と酒の量が減った人もいる   って感じでして、いちがいにどっちが良いとは言いづらく、どちらのパターンでも「自然に問題が改善する人」ってのは存在するわけです。これがまた悪癖改善の難しいところですな。   そこで、もうひとつ問題です。それでは、上のような「完全に止める!」や「適度に止める!」のどちらにおいても、悪癖を自然に解決できる人の特徴はどこにあると思われるでしょうか? どんな方法を取っても成功する人ってのは、どういう共通項があるのかってことですな。答えは大きく3つありますんで、ちょっと考えてみてくださいませ。       自然と悪癖をやめられる人に共通する“3つの特徴” では、答えを言いましょう。悪癖が自然に改善する人たちに共通する3つの特徴ってのは、以下のようになります。    

その悪癖、もしかしたら自然に治るかもよ?#1「自然回復とはなにか?」

    「悪癖」に悩まされている人は多いでしょう。夜中の間食、ダラダラSNS、寝る直前のスマホ、無意味な先延ばしなどが典型例でして、そんな悪癖に飲み込まれるたびに、   「やめようと思ってるのに、またやっちゃった……」 「もうこれは“体質”なんだろうな……」 「なんかもう、壊れてる気がする……」   みたいな感覚に襲われて困っちゃう人も少なくないでしょう。自分じゃダメだとわかってるのに、なぜか手放せないって問題は誰にでもひとつはあるもんです(私の場合は「早食い」っすね)。で、ここで悪癖を繰り返すたびに、たいていの人は「自分はこういう性格だから」「きっと一生治らない…」とか思いこんで、どんどん病んでいくわけです。   で、この問題を解決するために、Dラボでもいろんなテクニックが紹介されてるわけですな。   イフゼンプランニングを使おうぜ! セルフコンパッションを鍛えようぜ! 環境をデザインしようぜ! 認知の歪みを修正しようぜ! 行動の摩擦を調整しようぜ!   もちろん、これらの方法には科学的な裏づけがありますんで、ちゃんとやれば何がしかの効果は得られることでしょう。実際、私もこれらのテクニックにはめっちゃ恩恵を受けております。   が、ここで意外と指摘されないのが、「ある“根っこ”が整っていないと、テクニックは上手く機能しない」ってことです。「悪癖が修正できない!」って問題の根っこには、ある共通した特性がありまして、そいつをフィックスしていかないと、せっかくのイフゼンプランニングやセルフコンパッションの効果が弱まったり、すぐに影響力が下がっちゃったりしかねないもんで。   というわけで、今回からはじまる本シリーズでは、「悪癖の根っこにある問題」を掘り下げつつ、具体的な対策を見ていくことにします。おそらく、Dラボの知識をまじめに使っている人にほど、大事なポイントになるんじゃないでしょうか。    

「自分らしく生きる」とは実際にどういうことなのか問題#2「自己一致を手にする3つのステップ」

    『「自分らしく生きる」とは実際にどういうことなのか問題』の続きです!(#1)   前回のエントリでは、「本当の自分を感じられる状態=自己一致」ってテーマを扱ってきました。自己一致ってのは“本当の自分”を感じられる主観的な感覚のことでして、そのためには3つの条件を満たす必要があるよーってことですな。   そして今回は、いよいよ「どうすれば自己一致の感覚を取り戻せるのか?」という「実践編」に入ってみましょう。もちろん、すぐに完璧に一致できるわけではありませんが、少なくとも「真実味のある自分に戻るための道順」はありますんで。研究や臨床の知見をもとに、今回はそのプロセスを3ステップに分けてご紹介しましょう。       ステップ1:自分にとって“大事な価値観”を見つける まず何よりも大事なのは、「自分はどんな人間でありたいか?」を明確にすることです。このブロマガをお読みの方であれば「価値観を探せ!」みたいなアドバイスは聞き飽きたことと思いますが、まあそれだけ何度も取り上げざるを得ないほど重要なポイントなのだってことで、ご容赦ください。   で、なんで価値観が必要なのかと言いますと、そもそも「自己一致」ってのが、自分の行動や選択が「自分らしさ」と合っていると感じられる状態のことだからです。つまり、根っこの「自分っぽさ」を理解していないと、自己を一致させようがないってことですね。ここはわかりやすいポイントでしょう。     が、ここで問題になるのが「自分らしさ」って何と聞かれて、すぐ明確に答えられる人あまり多くないところです。よくあるのが、   「なんとなく…人に優しくしたいとは思ってる」 「正直でいたい気はする」 「でも、どういうときに自分がブレてるのか分からない」   ぐらいのふわっとした自己認識でして、この状態では、たとえ「うまくやれた」と思っても、それが本当に「自分らしさ」に沿った行動だったかどうか、自己一致の実感が持てなくなっちゃうんですよね。それゆえに、自己一致の第一歩ってのは、「自分はどんな価値観を大事にしているのか?」を明確にすることになるわけです。   ということで、ここから自分の価値観を掘り出すために使える方法をいくつか見てみましょう。といっても、自分の価値観を深掘りする方法は過去に「パレオチャンネル」で何度もやってるんで、ここではACTのようなガチの心理療法で使われる「簡易版の価値観発見メソッド」をご紹介します。わりと手軽なものを選んでみたんで、「ちょっと試してみるか……」ぐらいのノリで取り組んでみるのがお勧めです。    

「自分らしく生きる」とは実際にどういうことなのか問題#1自己一致に必要な3つの条件」

    さて、今回から以下のような問題を考えてみましょう。   自分では人当たりよく振る舞ってるはずなのに、なぜか「冷たい人」と言われる 正直に話したつもりが「きつい言い方だった」と言われる 「他人思い」だと思っていたのに、まわりからは「自己中」と思われていた   このような「自分の思ってる自分」と「他人が感じてる自分」にズレが起きるような問題を、誰もが一度は経験したことがあるんじゃないでしょうか。「自分が思てたんと違う!」ってモヤモヤしちゃうって話ですな。   非常に「あるある」なお悩みだと思いますが、実はこのモヤモヤの原因については心理学の世界で一定の答えが出てまして、それが「自己一致」であります。この考え方がどんなものかをざっくり言うと、   「理想の自分像」と「実際の行動」が一致しているとき、人は“本当の自分”とつながっている感覚を持つ!   みたいな感じです。たとえば、「自分は正直な人間だ」と思っている人が、きちんと正直にふるまえていれば、心の中でスッと一本筋が通ったような感覚になれるじゃないですか。これが「自己が一致してる状態」であります。   が、逆に「正直な自分でいたい」と思ってるのに、どこかでごまかしたり、見栄を張ったりしてしまったら……そのとたんに内側はザワつきはじめるでしょう。これが「自己が一致してない状態」でして、このような「自己像」と「現実」のギャップが広がれば広がるほど、人は不安になったり、自己嫌悪に陥ったりしやすくなるって考え方ですな。この問題については『社会は、静かにあなたを「呪う」』2章でも書いてますんで、興味ある方はチェックしてみてください。   で、近ごろドイツのヒルデスハイム大学が発表した論文(R)が、この「自己一致」問題を深掘りしてくれてて良い感じです。こいつは現代心理学の大事なポイントなので、ぜひ内容を押さえておきましょう。   この研究は、近年熱いテーマである 「自己一致」と「真の自己感覚」 の関係を理論的に整理したもので、もともと心理学では、「自分が思っている自分(自己像)」と「行動が一致しているとき、人は『本当の自分である』と感じやすい」という仮説があったんですよね。これが上にも書いた「自己一致仮説」です。   しかし、困ったことに、これまでの研究では、   自分に合った行動をしているはずなのに、本当の自分を感じられない! ポジティブな行動のほうが無条件に本当の自分を感じる人が多い!   みたいに、仮説どおりではない実験結果もたくさん出てたんですよ。となると、おそらく「自己一致仮説が成立するためには、なんらかの条件がそろってる必要があるんだろうなぁ……」ってことになりまして、そこでこの研究チーム、「どんな条件がそろったときに自己一致が成立するの?」ってところを分析したんですよ。つまり、この条件を理解することで「どうすれば自分が無理せずラクに生きられるのか?」「どんな行動が長期的な満足感につながるのか?」みたいに、日々の幸福度を高めるための指針を得やすくなるわけですね。       「親切なつもり」だったのに「不親切」と言われた女性の話 では、ここで研究チームが何を言っているのか? 自己一致の条件にふみこむ前に、あらためて「自己一致が壊れると何がマズいのか?」ってところを知っておきましょう。   まずわかりやすい事例として、この論文では、具体的にメグさんという女性の体験談が紹介されております。なんでも、メグさんは、かつては自分のことを「人に親切で、誠実で、やさしい性格」だと思っていたんだそうな。いわゆる「いい人でありたい!」みたいな理想像が、彼女の中にはあったわけですね。   ところがある日、彼女は第三者からこんなことを言われます。   「メグって、なんか冷たくて、あんまり感じ良くないって言ってた人がいたよ」   これを聞いた彼女は、「親切さ」のアイデンティティが否定された感覚を覚え、強いショックと混乱に襲われてしまったらしいんですな。   このときに彼女が感じたのがまさに「自己一致の崩壊」であります。理想の自分と現実の自分がまったくかみ合ってないのを知ったことで強烈な不安感に襲われ、あたかも世界が足下から崩れ落ちた感覚になってしまうわけですね。いわゆるアイデンティティ・クライシスってやつですな。   このように、自己一致がなくなって本当の自分からズレた状態になると、いろんな困りごとが起きてきます。たとえば、   常に自分を演じているような感覚になる 自己評価が不安定になる(「私は本当にいい人なんだろうか?」みたいな不安にさいなまれる) まわりの評価がやたら気になってくる 無理に「理想の自分」に合わせようとして疲れる   みたいな現象が出てくる感じっすね。要するに、「自分はこういう人間である」と信じたい気持ちと、「いや実は違うかも……」という現実とのあいだで、ずっと綱引きしてるような状態になるわけです。そりゃ、メンタルはやられますな。       人はなぜ“自分に都合のいい真実”しか信じられないのか? それならば、「なるほど!だったら、もっと正直に自分の姿を見ればいいんだな!」と思うかもしれませんが、話はそう単純でもありませんで、人間ってのは、基本的に「自分に都合のいい自己イメージを維持したい」ってバイアスが働く生き物なんですよ。うっすらと「自分ってイヤなやつかも?」と気づいていたとしても、ついつい「やさしい自分」「賢い自分」「好かれている自分」みたいな理想像を、なんとか守ろうとするのが人間ってものなんですな。   皆さんも、おそらく似たような経験はあるでしょう。自分では「やさしい」と思ってるのに、他人からは「冷たい」と言われて、「いや、そんなはずは……」と無意識に否定したくなってしまった……みたいなケースですね。このとき脳内で起動しているのが「自己奉仕バイアス」ってやつでして、こいつは「実際よりもちょっとポジティブに自分を捉えたがる傾向」を意味しております。   これは、数あるバイアスの中でも特に研究例が多いものでして、たとえば過去のデータによると、   人の85%以上は「自分は平均よりも運転がうまい」と思っている 多くの人が「自分は他人よりも道徳的」と信じている ほとんどの人が「自分は客観的に物事を見られる」と思い込んでいる   という報告が出てたりします。要するに、私たちは基本的に“思い上がり”が強い生き物だってことですね。   まあ、これはある意味で仕方がないことでして、もし私たちが本当に現実ばかり見ていたら、「自分はダメだ」と思いすぎると、うつっぽくなったり不安が強くなったりしちゃうかもしれませんからね。たとえば、仕事での失敗をいつまでも引きずって自己否定したり、 他人と自分を比較して延々と落ち込んだりみたいなことですな。なので、多少の思い上がりは、心の安定に必要な免疫システムなのだと言えるでしょう。   ただし、このバイアスには“副作用”がありまして、この「ちょっと都合よく自分を見ていたい」という欲求が強すぎると、自己一致を妨げる要因にもなっちゃうんですよね。“本当の自分”を直視するには、時に「痛い現実」を受け入れなきゃいけないんだけど、自分の信じていた“理想の自己像”が否定されると、多くの人は以下のような行動を取ったりします。   否認する:「あの人がたまたまそう思っただけ」「相手の受け取り方が悪いだけ」 「自分の本質とは関係ない」 「そんな評価は当てにならない」など。 スルーする:「気にしないでおこう」「考えるだけムダだ」 「忘れたほうがラクだ」 「そのうちどうでもよくなる」など。 言い訳する:「でも自分は悪気がなかったし…」「状況が悪かっただけ」 「あの時は仕方なかった」 「誰だって同じ立場ならそうする」など。   いずれも、「あるあるだなー」って感じでして、これらはすべて心理学的にいうところの防衛機制の一種。「自尊心を守るために、不快な現実を見ないようにする脳の仕組み」なんですけども、この状態が続いていたら、   他人のフィードバックを一切受け入れない どこまでも「自分は間違っていない」と思い込む 結果的に、自己像と現実がどんどん乖離していく   みたいな状態にハマってしまうのは間違いないでしょう。防衛機制そのものは悪いことじゃないものの、それに頼りすぎると「本当の自分」がどんどん見えなくなるって副作用があるわけですな。    

美容の世界は、なぜここまで嘘が多いのか?#11「レチノイド・日焼け止め・ビタミンCの“正しい選び方”」

  「美容の世界は、なぜここまで嘘が多いのか?」の続きです!(#1,#2,#3,#4,#5,#6,#7,#8,#9,#10)   このシリーズでは、とかく「正しいもの」を選ぶのが難しい美容の世界において、   なぜ美容の世界にはヤバい情報があふれてしまうのか その情報をかいくぐって良いものに到達するにはどうすればいいのか   といったあたりを掘り下げております。でもって、今回はシリーズ最終回ってことで、ここまでの話で出てきた「良い製品の基準」をベースに、いまの時点で個人的にオススメできる商品をまとめておきます。もちろん、過去に紹介した商品もいまだ有効ではありますが、最近は以下のプロダクトもかなり優秀だと思いますんで、ぜひ気になるところから使ってみていただければと。       レチノイド まずレチノイドから見てみましょう。これについては、初心者はレチノールかレチナールからスタートし、上級者はレチノイン酸誘導体(HPRやトレチノイン)に進むのが吉。「カプセル化」や「バッファリング」されていると低刺激になるのでなおよしであります。具体的なプロダクトはこんな感じ。       The Ordinary レチノール 0.2% / 0.5% / 1% in スクワラン 0.2%から1%まで3段階の濃度があり、肌の耐性に合わせて徐々に濃度を上げていけるのが本商品のよいところ。レチノイドによる刺激(A反応)を最小限に抑えるためには、低濃度から試していくのが最善なので、3種類が用意されてるのはありがたいですな。   後、こいつは基材にスクワランを使っているため、肌のバリア機能をサポートして、レチノール特有の乾燥や刺激を感じにくい設計になっているのもナイス。有効成分と濃度の表示も明確だし、余計な添加物を省いたシンプルな処方だしで、非常に良いのではないかと。   ただし、スクワランベースの製品は、水を含まないんで割と比較的安定しているものの、空気に触れると徐々に酸化が進むのでご注意ください。なので、この製品を使うときは「開封後の期限を守り、暗冷所で保管すること」を守るようにしてくださいませ。あとオイルベースのため、脂性肌の人や、後に使用するスキンケアとの相性によっては、ベタつきや重さを感じることがあるかもです。    

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鈴木祐

1976年生まれ。新宿区在住のライター/編集者。パレオダイエットにくわしい人。普段はチャイナ服ではありません。ライター歴は18年ぐらい。科学の知見を自分のカラダで試していくのが趣味で仕事。

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