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  • 脚本家・大森美香インタビュー「『あさが来た』はこうして生まれた――」 ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 vol.566 ☆

    2016-04-18 07:00  
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    脚本家・大森美香インタビュー「『あさが来た』はこうして生まれた――」
    ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 ☆
    2016.4.18 vol.566
    http://wakusei2nd.com


    今朝のメルマガは、NHK連続テレビ小説『あさが来た』の脚本家・大森美香さんへのインタビューをお届けします。『風のハルカ』以来、約10年ぶりに朝ドラを手がけた大森さん。主人公のモデルとなった広岡浅子に感じた魅力や、”五代様”ブームが生まれた背景、それぞれの登場人物に託した思い、これまでの大森作品との関係についてお話を伺いました。
    ▼プロフィール

    大森 美香(おおもり・みか)
    福岡県生まれ。テレビ局勤務を経て脚本家、演出家に。
    2005年「不機嫌なジーン」で第23回向田邦子賞を受賞。2015年後期NHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」で第24回橋田賞を受賞。他、TVドラマの代表作に連続ドラマ「カバチタレ!」「ロングラブレター ~漂流教室」「ランチの女王」「きみはペット」「ニコニコ日記」「風のハルカ」「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」「ブザー・ビート ~崖っぷちのヒーロー~」「ハングリー」「聖女」、正月時代劇「桜ほうさら」、映画の代表作に「デトロイト・メタル・シティ」「カイジ~人生逆転ゲーム」「宇宙兄弟」「プール」など。脚本家のほか映画監督や小説家としても活動中。
    ◎構成:橋本倫史
    ■広岡浅子という人に惹かれた理由
    宇野 大森さんが朝ドラの脚本を書かれたのは『風のハルカ』以来ということで、ほぼ10年ぶりの朝ドラ登板でしたよね。これはもう何度も聞かれた質問だと思うんですけど、「もう一度朝ドラをやって欲しい」と依頼があったとき、どう思いました?
    大森 『ハルカ』が楽しかったから、依頼があったときは嬉しかったです。「西日本を舞台とした時代物を、題材を一緒に探すところからやりましょう」と声を掛けてもらったんですけど、ちょっと時代劇をやってみたいと思ってたんですよね。ただ、『ハルカ』も『あさが来た』もNHK大阪局の制作なんです。依頼があったのは2014年の夏頃で、子供がまだ2歳だったんですよ。『ハルカ』のときは半分くらい大阪に滞在しながら書いてたけど、2015年の4月からは娘を幼稚園に通わせなきゃいけなくて、「台本の打ち合わせも東京でお願いすることになって、色々ご迷惑をおかけるすることになるかもしれないので、お受けしていいものやら悩みます」と正直に言いました。そうしたら「必ず東京に行きますし、なるべく負担にならないようにします」と言っていただいたので、じゃあぜひやりたいですと引き受けたんです。
    宇野 大森さんで時代劇というのはイメージになかったので、江戸から明治時代を舞台に選んだというのはすごく意外でしたね。時代劇を手がけてみてどうでした?
    大森 少し前にやった『桜ほうさら』も時代劇ではあるんですけど、あのときは宮部みゆき先生の原作があって、その世界観をどう1時間にまとめるかが課題でした。でも、今回は何を原案にするかも最初は決まってなくて……。キャラクターたちが飽きないように半年間作っていくのは大変だけど、時代劇だからこそ思い切ってやれることもある。『ハルカ』のときには青春の成長を描いたところがありましたが、今回の『あさが来た』は、女性の一代記として描けるところが魅力的かなと思いました。結婚して、子供を産んで――その時点ではどの時代まで書くか決めてなかったですが、おばあちゃんになるまでを描くのは、一回やってみたいと思っていたんです。
     ただ やっぱり朝ドラは視聴層が幅広いことについては考えました。それこそ三世代で観るものでもあるから、いろんな人が観て不快にならないものにしなくてはというのは思いました。『ハルカ』のときは「頭の中にあるものを全部出してやる」くらいの気持ちでやってたんですけど、今回はもうちょっと殊勝だったかもしれない(笑)。「朝、テレビの前のいる人たちを楽しませるものを誠実に作らなければ」ということは考えていたかもしれないです。
    宇野 広岡浅子をモデルにするというのは、皆さんで企画を温めているうちに出てきたものだと思うんですよね。僕は広岡浅子という人のことを知らなかったんですけど、最初に広岡浅子というテーマをもらったときはどう思われました?
    大森 私も広岡浅子さんについてはまったく知らなかったんです。でも、いくつか原案本をもらったときに、広岡浅子さんが一番共感できたんです。「この人はすごいパワーだぞ」と。原案本は史実と異なるところもあって、ちょっと病弱に描かれてたんですよ。肺の病をもろともせず、男だ女だということも気にせず、自分が役に立つと思ったらどんどん前に進んでいく女で。それこそ炭鉱なんかに行くと、炭鉱夫たちから「お前は女だから」と言われるんだけど、まったく卑屈にならずに生きていく。加えて、そんな浅子に眉をひそめなかった旦那さんがいたことの面白さも感じました。「この時代にこんな人がいたんだ」と思ったし、これを朝に観たら元気が出るかな」という感じがしたんです。
     原案が1冊の本だったので、ちゃんと26週分の話が割り当てられるのか考えたのと、あとはキャラクター設定ですね。原案を読んだ時点で、浅子さんのキャラクターは何となく出来そうだなと思ってたんですけど、難しかったのは旦那さんですね。原案通りの旦那さんを登場させても、今の人が「この人、素敵」と思わない可能性もあるなと。趣味人で、遊びを知っている粋な人で、仕事は番頭任せ――言ってしまえば遊び人ですよね。当時はそれが格好良かったんだと思うんですが、平成28年の女性たちが観たときに「こんな夫が良い」と思ってもらえるかどうか自信がなかった。旦那さんをいかに魅力的に描くかということが一番悩んだところですね。
    宇野 玉木宏さんが演じる旦那さんはすごく魅力的でしたけど、キャラクターの造形として工夫されたのはどのあたりですか?

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