次回配信予定
-
2026/07/23
AI時代にこそ必要な「感情知性」を、あらためて学び直そう!#4「行動したくなる衝動を見る」
-
2026/07/25
AI時代にこそ必要な「感情知性」を、あらためて学び直そう!#5「感情の強さを見る」
-
2026/07/27
スーパーエイジャーの科学#8「16時間断食が合う人と、ただ疲れるだけの人の違い」
-
2026/07/29
スーパーエイジャーの科学#9「自分にとって最適なプチ断食を探してみよう!」
AI時代にこそ必要な「感情知性」を、あらためて学び直そう!#3「思考と身体感覚に気づく」

「感情知性を、あらためて学び直そう!」の続きです!(#1,#2)
このシリーズでは、AIの時代こそ感情知性が大事だよねーって話をしております。
というのも、文章の要約、企画のたたき台、情報収集などは、AIがかなりの速度でやってくれるようになった昨今。以前なら「知識が多い」「処理が早い」だけでどうにかなった場面が、いまや通用しなくなりはじめたわけです。となると、人間側に残る大きな仕事は、「自分は何を大事にしたいのか」「この状況で誰にどう関わるのか」「いま湧いている感情をどう扱うのか」といった部分になってくるじゃないですか。
ここで必要になるのが、ズバリ「感情知性」であります。ご存じのとおり、感情知性ってのは、自分と他人の感情を理解し、感情に振り回されず、必要に応じて行動や人間関係に活かす力のことでして、人間としての判断や関係づくりには欠かせないんですな。ここはAIには代替されにくいでしょうし。
で、前回まで感情知性について間違いやすいポイントを押さえてきまして、ここで皆さま「感情知性とは?」って問題について“あること”に気づいたんじゃないでしょうか。それは、ずばり「感情知性の出発点は、感情をコントロールすることではない」というものであります。
ここまでさんざん書いてきたとおり、感情知性というと「いつも冷静」とか「絶対に怒らない」とか「不安にならず行動できる」みたいな、感情に振り回されないような人のイメージがありますけど、そこは大事なポイントではなし。すべての根底にあるのは、
- 自分の内側で何が起きているのかに気づく
ってスキルなんですよ。ここは意外と指摘されないポイントなんですけど、自分の感情に気づけなければ、感情を調整することも、他人の感情を読むことも、感情を行動に活かすこともできない。
ってことで今回は、感情知性の根源である「感情に気づく力」を掘り下げてみましょう。
「なんかしんどい」を放置すると、感情は暴走しやすくなる
さて、「感情に振り回されない人」と聞くと、いつも冷静で、怒らず、不安にならず、淡々と行動できる人を思い浮かべるかもしれません。しかし、前回も見たとおり、感情知性において大事なのは「感情を感じないこと」じゃありません。むしろ逆で、感情に気づけない人ほど、感情に振り回されやすくなるものなんですよ。
これがなぜかと言えば、「感情を見ないぞ!」とがんばってみたところで、決して感情が消えるわけではないからです。たとえば、仕事で上司に軽く注意されたあとに、なんとなく気分が悪くなり、家に帰っても落ち着かず、スマホを見続けちゃったとしましょう。このとき本人の感覚としては、
「今日はなんか疲れてる」
「なんかしんどい」
「ちょっとイライラする」
であるケースが多いじゃないですか。しかし、実際にはその「なんか」の中には、いろいろな成分が混ざってるもんでして、
- 「自分は能力がないと思われたのでは?」という不安かもしれない。
- 「あの言い方は不公平だ」という怒りかもしれない。
- 「期待されていないのでは?」という悲しみかもしれない。
- あるいは、単純に睡眠不足で身体が緊張しているだけかもしれない。
みたいに、いろんな思考や感情がドバっと脳内を占めてるケースが多いはずであります。ここを全部まとめて「なんか嫌だなぁ」ぐらい処理しちゃうと、次に取る行動も雑になりまして、
- やけ食いする。
- SNSを見る。
- 人に冷たくする。
- 予定を先延ばしする。
- 不機嫌なまま黙り込む。
みたいな感じになってしまうわけですね。どれも一時的には楽になるかもしれませんが、問題の正体がわからないままなので、同じような問題が起きればまた同じ行動が起きることになるでしょう。いわゆる「感情知性が低い人」が、こういった自己破壊的な行動を取りがちなのは、こういうメカニズムがあるからなんですね。
その点で、ちゃんと「感情に気づく力」があれば、「自分はいま何を感じているのか」を細かく見ることができるため、感情の衝動と実際の行動のあいだに、少しだけ間を作れるでしょう。そしてこれは、感情知性の土台になるわけであります。
「感情に気づく」ときの4つのポイント
では、「感情に気づく」能力を鍛えるためには、どうすればいいのでしょうか? 感情に気づくってのは、過去に「無(最高の状態)」でも強調したポイントですが、ここでよく誤解されるのが「ハイハイ。感情のラベリングね」みたいに理解されるケースであります。「私は怒っている!」とか「私は不安だ!」って感じで、自分の感情に名前をつけてやるだけで、事足れりとしちゃうようなパターンっすね。
まぁ、これも大事な作業ではあるんですけど、実際に感情知性のレベルまで達するには、これだけじゃ不十分なことが割とあるんですよね。というのも、感情は単なるラベルではなく、思考や身体反応や行動衝動まで含んだ複合的な状態なので。
そこで考えたいのが、私たちの感情を構成するものはなにか?ってポイントであります。どんな分野でも対象の構造がわからないと、どこを見ればいいのかも、どう扱えばいいのかもわからないですからね。まずは対象の構成要素を理解するのが大事。
それでは、感情の構成要素を見てみましょう。私たちの感情は、たいていの場合、次の4つがセットになっております。
- 頭に浮かぶ考え
- 身体感覚
- 行動したくなる衝動
- 感情の強さ
この4つを見ると、ただのラベリングだけでは見えなかった部分までわかって、「なんか嫌だ」の解像度が一気に上がるはず。それでは、それぞれの要素をチェックしつつ、実際に「感情に気づく力」を高めるワークをしてみましょう。
要素1. 「頭に浮かぶ考え」に気づく
「何か嫌なこと」が起きたら、まずは、感情が出たときに頭の中で何を考えているかを見てみましょう。たとえば、不安なときには、
「失敗したらどうしよう」
「嫌われたかもしれない」
「自分には無理だ」
「また同じことになる」
みたいな考えが浮かびやすいでしょう。
スーパーエイジャーの科学#7「糖質・たんぱく質・食物繊維の最適量を探してみようぜ!」

「スーパーエイジャーの科学」の続きです!(#1,#2,#3,#4,#5,#6)
このシリーズでは、年をとっても脳と体が元気に動きまくる“スーパーエイジャー”の最新研究をもとに、いくつになってもピンピンした状態を保つための知見を考えております。
で、そのために本シリーズでは、スーパーエイジャー研究で有名なトポル先生が提唱する『Lifestyle+(ライフスタイル・プラス)』を掘り下げてまして、今回は「たんぱく質、糖質、食物繊維の最適量を探すにはどうすればいいのか?」の話をしてみましょう。
たんぱく質、糖質、食物繊維はいずれも健康寿命を支える重要な栄養素であり、個人の年齢や活動量、胃腸の状態によって最適な量が変わるのは前回もお伝えしたとおり。なので、「一般的にはこれが正解です」という話をそのまま自分に当てはめるより、自分の体がどう反応するかを見ながら調整するほうが大事になります。
ちなみに、近年はこの考え方が進んでいまして、「個別化栄養」みたいな名前がついております。ざっくり言えば、その人の体質や生活データに合わせて食事を最適化しようってことですね。
そのための手法として、最近は腸内細菌や臨床データを使って食後血糖の反応を予測したり、遺伝子検査をして糖質や脂質、カフェインなどへの反応の違いをもとに食事をカスタマイズする試みが始まってたりします。これらの手法には一定の支持がありまして、たとえば、前糖尿病の人を対象にした研究(R)では、一般的な地中海食と比べて、個別アルゴリズムにもとづく食事のほうが、血糖コントロールをより改善したという報告も出てきたりするんですよ。なかなか未来を感じる話ですねぇ。
とはいえ、この分野はまだまだ初期段階って感じでして、現時点では「検査を受ければ最適な食事が一発でわかる」とまでは言えないのでご注意ください。たとえば、遺伝子検査にしても、見ている遺伝子の種類や解釈の仕方がサービスごとに違うことも多いんで、業者によって結果がバラバラだったりしますからね。
また、食事への反応は、体重の変化、ストレス、睡眠、運動、加齢などで変わりうるのも問題のタネ。つまり、一度検査を受けて「あなたの最適食はこれです!」と判定されたとしても、それが永久に通用する保証はないんですよね。
私も個別化栄養のテクノロジーには期待してまして、将来的には必ず役立つのは間違いないでしょう。しかし現時点では、「高価な検査を受ければ正解がわかる」よりも、自分の反応を観察する力をつけるほうが先でありましょう。
では、自分に合う栄養バランスをどう探すか?ってことで、今回はそこらへんを見ておきましょうー。
自分に最適なタンパク質量をチェックしてみよう!
タンパク質量は、「体重×何g」だけで決めるより、年齢、運動量、筋肉量、胃腸、腎機能、食事全体の質を見ながら調整するのがよし。一般的なタンパク質の推奨量ってのは、あくまで多くの人が大きく不足しないための目安に近い感じっすね。健康寿命を考えるなら、「不足しない量」と「筋肉を守る量」は分けて考えてくださいませ。
具体的に、以下のようなステップを踏んでみてください。
スーパーエイジャーの科学#6「糖質・たんぱく質・食物繊維の最適量は、なぜ人によって変わるのか?」

「スーパーエイジャーの科学」の続きです!(#1,#2,#3,#4,#5)
このシリーズでは、年をとっても脳と体が元気に動きまくる“スーパーエイジャー”の最新研究をもとに、いくつになってもピンピンした状態を保つための知見を考えております。
で、そのために本シリーズでは、スーパーエイジャー研究で有名なトポル先生が提唱する『Lifestyle+(ライフスタイル・プラス)』を掘り下げてまして、今回はその中から「たんぱく質、糖質、食物繊維」の話をしてみましょう。
さて、このシリーズでは、ずっと「栄養の最適量って人によって違うよねー」って話を続けております。一般的な推奨量やガイドラインが悪いって話ではないものの、それをそのまま全員に当てはめると、どうしてもズレが出てしまうもんで。
さて、たんぱく質、糖質、食物繊維についても、健康界隈ではいろんな考え方がありまして、
「糖質はなるべく減らすべき!」
「いや、筋肉のためには高たんぱく食が最強!」
「食物繊維は多ければ多いほどいい!」
みたいな話が世の中にはたくさんあるわけです。
しかし、こういった話は、どうしても「全員が同じ体で、同じ生活をしている」みたいな前提で語ることになりがち。もちろん大まかな原則としては参考になるんですけど、
- 朝から晩までデスクに座っている人
- 週に何度も運動する人
- 食欲が落ちている高齢者
- 食べてもすぐ腹が減る若者
- 胃腸が丈夫な人
- 豆や乳製品で簡単にお腹を壊す人
などなど、実際には体の条件も生活環境もバラバラですからね。こういった個人差をひとまとめにして、「1日〇gのたんぱく質を!」と言われても、「そりゃ本当ですか?」って気がしてくるわけです。子どもと大人では薬の服用量が違うように、栄養の必要量だって人によって変わるはずであります。
というわけで今回は、「糖質・たんぱく質・食物繊維の最適量は、なぜ人によって変わるのか?」を見ていきましょうー。
タンパク質の必要量に、個人差が出る理由とは?
まず押さえておきたいのが、タンパク質の「推奨量」は、その人にとっての最適量をピタリと示す数字ではないという点です。よく言われる基準に、
- タンパク質は体重1kgあたり1日0.8g
というものがあるじゃないですか。体重60kgなら48g、70kgなら56gって感じですな。数字としてはわかりやすいので、「これを満たしていればOK」と考えたくなるわけっすね。
が、この数値ってのは、主に若い成人を対象にした短期の研究をもとにしたものでして、それゆえにたとえば高齢者などは必要量を低く見積もっているかもしれないんですよ。だいたいの人は、80歳までに平均でピーク時から約8kgの筋肉を失うものなんで、年をとればとるほど「不足しない量」と「筋肉を守る量」がズレる可能性があるわけです。
ここはめっちゃ大事なポイントで、タンパク質の推奨量は、あくまで「多くの人が大きく不足しないための目安」ぐらいに考えて、健康寿命を伸ばすための個別の最適量じゃないってところは、くれぐれも頭に入れておきましょう。
実際のところ、私たちにとって必要なタンパク質は、少なくとも以下の条件で変わるんですよ。
鈴木祐
1976年生まれ。新宿区在住のライター/編集者。パレオダイエットにくわしい人。普段はチャイナ服ではありません。ライター歴は18年ぐらい。科学の知見を自分のカラダで試していくのが趣味で仕事。
月別アーカイブ
- 2026年07月のブロマガ記事(11)
- 2026年06月のブロマガ記事(15)
- 2026年05月のブロマガ記事(15)
- 2026年04月のブロマガ記事(15)
- 2026年03月のブロマガ記事(16)
- 2026年02月のブロマガ記事(14)
- 2026年01月のブロマガ記事(15)
- 2025年12月のブロマガ記事(16)
- 2025年11月のブロマガ記事(15)
- 2025年10月のブロマガ記事(15)
- 2025年09月のブロマガ記事(15)
- 2025年08月のブロマガ記事(16)
- 2025年07月のブロマガ記事(15)
- 2025年06月のブロマガ記事(15)
- 2025年05月のブロマガ記事(16)
- 2025年04月のブロマガ記事(13)
- 2025年03月のブロマガ記事(14)
- 2025年02月のブロマガ記事(13)
- 2025年01月のブロマガ記事(13)
- 2024年12月のブロマガ記事(11)
- 2024年11月のブロマガ記事(12)
- 2024年10月のブロマガ記事(13)
- 2024年09月のブロマガ記事(52)
- 2024年08月のブロマガ記事(3)
- 2024年06月のブロマガ記事(4)
- 2024年05月のブロマガ記事(15)
- 2024年04月のブロマガ記事(15)
- 2024年03月のブロマガ記事(16)
- 2024年02月のブロマガ記事(14)
- 2024年01月のブロマガ記事(16)
- 2023年12月のブロマガ記事(15)
- 2023年11月のブロマガ記事(15)
- 2023年10月のブロマガ記事(16)
- 2023年09月のブロマガ記事(15)
- 2023年08月のブロマガ記事(15)
- 2023年07月のブロマガ記事(16)
- 2023年06月のブロマガ記事(15)
- 2023年05月のブロマガ記事(15)
- 2023年04月のブロマガ記事(15)
- 2023年03月のブロマガ記事(15)
- 2023年02月のブロマガ記事(13)
- 2023年01月のブロマガ記事(14)
- 2022年12月のブロマガ記事(12)
- 2022年11月のブロマガ記事(14)
- 2022年10月のブロマガ記事(11)
- 2022年09月のブロマガ記事(14)
- 2022年08月のブロマガ記事(13)
- 2022年07月のブロマガ記事(13)
- 2022年06月のブロマガ記事(12)
- 2022年05月のブロマガ記事(13)
- 2022年04月のブロマガ記事(15)
- 2022年03月のブロマガ記事(12)
- 2022年02月のブロマガ記事(12)
- 2022年01月のブロマガ記事(15)
- 2021年12月のブロマガ記事(13)
- 2021年11月のブロマガ記事(12)
- 2021年10月のブロマガ記事(12)
- 2021年09月のブロマガ記事(13)
- 2021年08月のブロマガ記事(12)
- 2021年07月のブロマガ記事(13)
- 2021年06月のブロマガ記事(13)
- 2021年05月のブロマガ記事(13)
- 2021年04月のブロマガ記事(13)
- 2021年03月のブロマガ記事(16)
- 2021年02月のブロマガ記事(14)
- 2021年01月のブロマガ記事(15)
- 2020年12月のブロマガ記事(16)
- 2020年11月のブロマガ記事(15)
- 2020年10月のブロマガ記事(19)
- 2020年09月のブロマガ記事(15)
- 2020年08月のブロマガ記事(16)
- 2020年07月のブロマガ記事(15)
- 2020年06月のブロマガ記事(15)
- 2020年05月のブロマガ記事(16)
- 2020年04月のブロマガ記事(15)
- 2020年03月のブロマガ記事(15)
- 2020年02月のブロマガ記事(15)
- 2020年01月のブロマガ記事(16)
- 2019年12月のブロマガ記事(18)
- 2019年11月のブロマガ記事(16)
- 2019年10月のブロマガ記事(16)
- 2019年09月のブロマガ記事(16)
- 2019年08月のブロマガ記事(17)
- 2019年07月のブロマガ記事(18)
- 2019年06月のブロマガ記事(19)
- 2019年05月のブロマガ記事(19)
- 2019年04月のブロマガ記事(18)
- 2019年03月のブロマガ記事(20)
- 2019年02月のブロマガ記事(16)
- 2019年01月のブロマガ記事(19)
- 2018年12月のブロマガ記事(24)
- 2018年11月のブロマガ記事(24)
- 2018年10月のブロマガ記事(22)
- 2018年09月のブロマガ記事(5)