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2014年5月の記事 4件

岡田斗司夫のニコ生では言えない話 告白から恋愛に流れるなんて、時代遅れじゃないですか? 第86号

告白するのも、されるのも縁のない無銘のマサフミです。 岡田斗司夫講演『悩みのるつぼ~おたくの息子に悩んでいます~デジタル世代の恋愛論』も3回目になりました。 「告白」って言われてみると仰々しい響きですね。 「love」を「恋愛」と訳し、北村透谷が「恋愛は人世の秘鑰(ひやく)なり、恋愛ありて後人世あり」とまで記してから120年、愛の告白とはロマンチック・ラブの信仰告白でもあるのでしょう。 振られるのが怖いのは信仰が足りないようです。 でも現代はアイドルに夢中な人も多いです。アイドルは振り向きませんね。ただ一人には振り向かないともわかっている。大勢でならば信仰が続けられるということでしょうか。 告白するとは、一人だけでも信仰を続ける、教祖になるほどの信仰があるということかもしれません。 それではハイライトからどうぞ。 ************************************ 「告白から恋愛に流れるという傾向が時代遅れだと思うのですが、どう思いますか?」  “告白”っていう概念、日本人にしかないそうですよ。  だから、時代遅れかどうかっていう以前に、「告白っていう考え方自体が、おそらく20世紀の終わりから21世紀のはじめ辺りに、日本国というローカルな場所で流行った恋愛儀式みたいなもんだ」と思うんですけれども。  ただ、そういうのは理屈であって。  現に、女の人にしてみたら「ちゃんと告白してくれないと始まらない」という考え方があるんです。  まあ、この質問を書いているのが、男性か女性か、よくわからないんですけれども。  僕が、大学で学生の恋愛相談に乗るときは。   まず、男子生徒に対しては「ダメでもいいから、どんどん告白しろ!」って言っています。  次に、女子生徒には「もう、男からは告白しないと思ってあきらめろ!」と言います。  というのも、本当に最近は男子から告白をしないんですよ。  最近の男子が語る恋愛行動パターンっていうのは、「いかに女子の方から自分に告白するように仕向けるのか?」というもので。  こういうことばっかり言うんですね。  女の子はそれにヤキモキして、「いつ告白してくれるんだろう?」っていうふうに考えるんですけども。  その“待ち”の戦略を大学生活でやっちゃうとですね、貴重な1年2年っていう時間が潰れていって、結果“なあなあの関係”になるだけなんですね。  だから、 女子に言ってるのは、「もう、そんな面倒くさいことは考えないで、自分から告白しろ!」と。  「自分から告白して、それでもウジウジ言ってるような男はもう捨てて、次の男に行け!」と。  まるで男に対するように言ってるんです。  対して、 男性に言ってるのは、「彼女が出来ないって言ってるヤツは、とりあえず今日中に一人目に告白しろ!」と。  「週に平均3回告白していったら、だいたいなんとかなる!」ってことですね。  なんとかなるってのは単なる確率論で、別に「そういうふうにやって行くと、だんだん上手くなる」とか、そうじゃないんですけども。  とりあえず、「いいな」と思ってる女の子には、「俺と付き合わない?」って言うような“クセ”を付ける。  そうでもしない限り、男なのに告白しないとか、まず自分の態度を自分からオープンしないって特徴はなくならないんですね。  今の若い人は子供の頃から「消費者である」という事が、あまりにも当たり前になっていて。  その結果、「何かを支払う時とは、必ず何かを手に入れるアテがある時である」っていう、この“経済的なバランス感覚”が完全に身についてしまっているんです。  これは、何年か前の本で“内田樹”さんも、「あらゆることが経済交換・等価交換の儀式になった」と仰っていたことなんですけども。  最近の男性が告白する時ってのは、“必ず行けそうな時”だけなんです。  「俺が告白という恥ずかしい事をやるからには、お前の方がイエスという交換物を差し出してくれるという確証がないとダメだ!」ってなっちゃってるんですね。  なので、男性の方からなかなか告白しない。  これが分かってるんだから、「女子の方から告白しなさいよ」なんですけども。  「告白から恋愛に流れるという傾向が時代遅れだと思うんですが、どう思われますか?」っていうのに関しては。   時代遅れじゃなくって、今の若い男性は告白というストレスにも耐えられなくなってるんですね。  なので、相手のことを好きだと思ったら、女の人は自分から告白するように、つまり、もうちょっと“男前”になった方が手っ取り早いです。       男性の場合は男性の場合で、もうちょっとですね、“無神経”になる方が手っ取り早いです。  つまり、「フラれたらどうしよう」とか、「恥ずかしい」とか考えるんじゃなくって。  「もう俺はフラれる存在だよ!」って思っておいて、週3人ぐらいに告白した方が、絶対に手っ取り早いんです。  “手っ取り早い”ってだけで言えば。  もちろん、「それが本当の恋愛か?」と聞かれると、「いえいえ」と答えますよ。  だけど、“本当の恋愛”は何かというと、こういう事を3、4年繰り返していく間に自分の中でだんだん見つけるものであって。   「1回目とか2回目の恋愛で、本当の恋愛なんかに行きつこうなどと思うなっ!」 っていうのが、恋愛に関する、僕のオッサンっぽい考え方です。  やりとりとか、失敗とか、何人と知り合ったかがある中で、自分で見つけていったり、揃っていったりするものであって。  「しょっぱなから成功間違いなしのものを掴もうとするなよ!」っていうことを、今の若い人全般に対して思っています。

岡田斗司夫のニコ生では言えない話 告白から恋愛に流れるなんて、時代遅れじゃないですか? 第86号

【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】仕事を8年やっても芽が出ません。僕は辞めた方がいいですか 第85号

入社12年で芽が出ない無銘のマサフミです。 岡田斗司夫講演『悩みのるつぼ〜おたくの息子に悩んでいます〜デジタル世代の恋愛論』の2回目です。 仕事も新人と呼ばれる期間を過ぎると、成長が止まった気がしますね。その点、植物は成長がはっきりしていていいですね。 でも植物は一旦芽を出すと、一生その場で暮らさなきゃいけませんからね。 日陰だろうと日照りだろうと、雨が降ろうと降らなかろうと動けない。 まだ芽の出ない種のうちだけが、遠くへ行けるタイミングかもしれませんね。 種は行き先を選ぶことはできないんですけど。 それではハイライトからどうぞ。 ************************************ さて、話題が徐々に恋愛っぽい感じになってきましたね。  次の質問は……あ、全然、恋愛じゃあない。 「今の会社に入社してから8年以上たっているのですが、芽が出ません。辞めるべきかで悩んでいます」  ——はい、はい、はい。  どうですか? (客席にいた男性が答える) 「いやあ、それはもったいないんじゃないかな?」  ——もったいないですよね。  うん。もったいないとは僕も思うんですけども。  まあ、別の意見もあるかと思いますが。  何故、もったいないのかっていうと。  “お父さん”(「もったいない」と答えた男性)の考えていることと、僕とが同じかどうかわかんないんですけども。  まあ、「8年ぐらいで何がわかるのか!?」ということと。  あと、「芽が出なくても構わねーじゃねえか!」と。 (お父さん、頷く)  ——やっぱそこですよね!  芽なんか、生涯出なくても別にいいじゃん。  つまり、「クビになってない限り、お前は必要とされてるんだ!」と。  「芽が出る、出ないというのは、お前のエゴだよ!」というふうな考え方ですね。 「芽が出て、自分の才能が発揮されて、周りから喜ばれて、自分の天職だって思えなきゃイヤだなんて、お前、“高校球児”かっ!」 「甲子園行きたいって言っているのと同じだぞ!?」 「現実の世界の中で働いているんだから、芽なんか出なくたって、まったく構わねぇじゃないか!」 「お前の同僚、お前の後輩、お前の上司の中で5人か10人に1人くらい芽が出れば、その会社はうまく行くんだから、それで構わねーじゃねえか!」  ——って、考えますよね? (お父さん、大いに頷く)  たぶん、その、「天職が〜」とか、「自分に相応しい職業に〜」とか、「自分がやりたい仕事は〜」っていうような幻想が、どっか心の中にひっかかっちゃうと、それがやっぱり“るつぼ化”していくんです。  悩みになっちゃうんですよね。  8年間も続けているんだけれども、やっぱりこの仕事は自分に向いているとは思えない。  いつまでたっても、芽が出ない。ずっと上司に怒られている。  そうは言っても、毎日そこに仕事に行っていて、ちゃんと給料もらっているからには、自分にはわからないところでちゃんと評価されているわけですよ。  「お前はこの会社にいてもいいよ」っていうサインが出ているんですけれども。  でも、そうじゃなくって、自分の中のプライドとか、自分の中の可能性を知りたい気持ちが、「もう一段、もう一段上のものがないか?」というふうに、ずっと探しちゃうんです。  もちろん、それを探しに動いてもいいんですけれども。  現実的なことを言うと、入社して8年なんだったら、“偶然”を待った方がいいですよ。  「入社して8年、ずっと芽が出なくて、ある日、会社が倒産しちゃった」というような偶然が起きた場合なら、考えてもいいんですけども。  そういう、天の助けというか、運の介在みたいなものがない限り、僕は、このまま続けるのが一番良いと思いますよ。  「芽が出なければ辞めるべきかで悩んでいます」っていう気持ちがあるんだったらば。  余計に、後輩で同じようなことを考えて辞めるべきか悩んでいるやつの相談に乗った方が、たぶん、気持ちはスッキリすると思います。  スッキリするっていうのは、彼自信が辞めるかどうかっていう問題も含めてです。  別に、「俺も昔、芽が出ないんで辞めようかと思ったから、お前の気持ちがわかるよ。だから一緒に頑張ろう!」なんて言う必要は全くないです。  純粋に、相談に乗るだけでOKです。  そしたら、この人の中の「辞めるべきかどうかで悩んでいる」、この“悩んでいる部分”が軽くなるんです。  たぶん、相変わらず「芽が出ない〜」っていう困った気持ちは、生涯持ち続けることになると思うんですよ。  「ここは自分がいるべき場所ではない!」とか、「この仕事が天職でない!」みたいな気持ち。この重み自体は、そんなに軽くならないです。  でも、他人の話を聞いてやって、自分のその時の気持ちっていうのを思い返してみるだけで、なんかね、自分が抱えているものの悩みの部分だけが、スッと軽くなる気がしますので。  「入社して8年、芽が出なければ辞めるべきかどうか?」っていうふうに悩んでいるのであれば。  僕は、「その場にとどまって、同じようなことに悩んでいる後輩の相談に乗るべきだ」というふうに考えます。  不思議な考え方でしょ?  この“るつぼ的な発想法”の中には、 「自分の問題を解決しようとすると、なかなかシンドいけれど、同じような悩みを抱えている人の話を聞いたり、相談に乗ることで、自分の気持ちが軽くなること」 っていうのがあるんですよ。

【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】仕事を8年やっても芽が出ません。僕は辞めた方がいいですか 第85号

【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】ネット依存が心配です。僕はまだ大丈夫ですか?第84号

ネットは1日8時間。無銘のマサフミです。 3月22日に富山市で行われた岡田斗司夫講演『悩みのるつぼ〜おたくの息子に悩んでいます〜デジタル世代の恋愛論』の模様を4回に渡りお届けします。 講演は、岡田斗司夫が参加者の方々から寄せられた相談に、次々と答える形で進みました。 そして参加者の方々も、他の参加者の悩みを一緒に考えていきました。 恋愛、結婚、転職、ネット、引きこもり。この場からどんな回答が生まれたのか。 皆さんも御一緒に「悩みのるつぼ」お考えになってみて下さい。 それではハイライトからどうぞ ************************************ 「新聞などで“ネット依存”問題の記事を見かけますが、これからはネットとどう付き合っていけばいいですか?  ちなみに僕はTwitterを利用しています」  うーん、「新聞などでネット依存問題の記事を見かける」。  「ネットとどう付き合っていいですか?」ですか。  不思議なもんで、電話が普及したからといって、「これからは電話とどう付き合っていけばいいですか?」って質問はあんまり出ないんですよね。  ということは、“ツール”の問題じゃあないんですね。  人間関係が変わっちゃったことに対する不安だと思うんですよ。  この人は、「新聞などでネット依存問題の記事を見かけますが〜」と書いているところから、自分自身の問題化はしてないんですね。  つまり、30代で配達の仕事をしているんですけど、自分自身はネット依存とかそういうふうな問題は特に感じてない。  でも、誰かからそういうことを言われる。  新聞なんかでネット依存が問題とかいうふうに書かれている。  そして、自分はTwitterを利用している。  「ひょっとしたら、ネット依存というのは自分のことかな?」と思う。  時間があったらしょっちゅうTwitter……っていう、「短いメールのやりとり」みたいなものなんですけど。それを見てしまう。  なんかあったら、すぐにTwitterでつぶやいてしまったりする、と。  なんか、Twitterよりさらに頻繁なコミュニケーションの手段として“LINE”っていうのがあるんですけども。  これなんて、僕が大学で教えてるような20歳くらいの子にしてみれば、ホントに一瞬も見るのをやめることができないんですね。  なんでかっていうと、30分くらい「今何してる?」というメッセージに返事をしなかったら、後で「どうしたの? どうしたの? どうしたの?」ってさんざん聞かれて大変だから。  だから、授業中でも「授業を受けてるよ」っていうふうに返さなきゃいけない。  そういうのが今の若い人達の礼儀作法の一部になっている……いや、これを「礼儀作法」と言っちゃったら誤解があるかもわからないんですけども。  そういう人が多いことは多いんです。  では、「そういう人はネット依存なのか?」っていうと、そうじゃなくて。  友達を大事にし過ぎているとも言えるんですね。  ただ単に、使っているツールがネットっぽいだけで。  昔だったら、これって授業中に小さい紙でやりとりをしているだけだったんですね。  じゃあ、授業中に小さい紙でやりとりをしていたからといって、「あなたは“小さい紙依存症”ですか?」っていうふうに言われたら、そんなことはないと思うんですよ。  その為のツールとして、なんとなくスマホを使ったりネットを使ってるから、僕らは十把一絡げにその全てを“ネット依存”と呼んでいるんだけども……というやつで。  あとはもう、もし彼がこの相談をマジでしてきたのだとしたら、「どのくらいしてんの?」っていうふうに聞きますね。  本当に1日に18時間くらい見ているんだったら、「そろそろネット依存かもね」って言うんですけども。  5、6時間くらいだったら、「僕と同じだからそんなに問題ないと思うよ」と言いますね。  その次に、「どれくらいそれに頼っているの?」って聞きます。  例えば、それがなかったらもう何も出来ないってくらいに、すべての情報をそこから得ているとか。  あとは、「何か食べるたびに“おいしい!”っていうふうにつぶやいたり、誰かの感想読んでる?」っていうふうに聞いて、「あ、そうですね」って言ったら、徐々に「あ、それはネット依存かもね」って言います。  まとめると。  ネット依存かどうかというのは、「どれくらい自分の時間をそれに費やしっちゃっているのか?」っていう、“縦の軸”と。  「どれくらいの頼り方をしているのか?」という“横の軸”で考える。  ここで言う“頼りかた”というのは、例えば、自分がテレビを見ている時に、その番組が面白いかどうかをネットで確かめるようになったら、僕はやや依存症だと思います。  つまり、ネットの判断の方を自分の判断より上位に置いてしまったりする。  なにかごはんを食べに行った時に「おいしいな!」と思ったら、慌ててそのお店の評判をネットで調べて「おいしい!」と書いてあったら安心する、みたいなことで。  ありますよね、僕らの中にも。  ついつい、あるんですよ。自分がおいしいと思ったものが、あとで新聞とかグルメ番組でおいしいっていうふうに言われてたら、すごいうれしくなっちゃうところが。  それはあるんですけども。  それが全部“当たり前”になってしまって、自分の行動の再確認を常にやってしまう。  そして、その確認にネットを使うようになったら、これは依存ですね。  なので、 ネット依存と言われるのは、縦軸・横軸のグラフで言うと、“使う時間”も“頼り方”も高い、右上だけにするんです。  単にいっぱい時間を使っているだけの人は“暇人”です。もしくは貧乏人です。  ネットしかやってないんですから。  実際にどこかに行って遊ぶとか、酒を飲むとかをする金がないからネットをやってる貧乏人か、もしくは暇人のどっちかです。  次に、確認作業をひたすらするという人。  そんなに時間をかけるわけじゃないんだけど、たまにやるだけなんだけど、必ずやっちゃうっていう人。  これも、ただ単に“自分の判断力に自信がないヤツ”です。  逆に、この横軸の左側の人は、自分の考え方に自信がある“オレサマ的なヤツ”ですね。もしくは“ワタクシ女王様的な人”です。   つまり、自分に自信がなく、かつ、ネットにアクセスするために時間を大量に使っている。  この合成状態が発生してはじめて依存と言えるわけです。  この人の言う質問には、遠まわしに「私もネット依存の一種なんですかね?」っていう質問が隠れていると僕は思うんですよ。  この質問文の中には、全く関係ない“2つの文章”があります。 1「新聞にはこのようなことが書かれていますが、ネットとどういうふうに付き合っていけばいいでしょうか?」 2「ちなみに自分はTwitterをやっています」  これは「じゃあ、私はどうなんでしょうね?」ってことを遠まわしに聞いているということなんですね。  それに対する答えとしては、「右上だった場合は危ないよ」です。  この場合の解決法は、「判断をネットに委ねないオレサマになる(横軸を左にズラす)」か、もしくは「時間を具体的に減らす(縦軸を下にズラす)」かのどちらかで構わない。  そういうふうにすればいいだけですから。

【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】ネット依存が心配です。僕はまだ大丈夫ですか?第84号

【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】1泊1万円!家入一真を泊める権利とは? 第83号

 住む場所がなくなったことはありますか?  1週間住む場所がなくなり、友人の家を転々としたことがある前田宏樹です。  いよいよ、『家入一真が岡田斗司夫に人生相談「選挙?宗教?それとも養子!?」』も最終回になります。今回は家入さんへ質問コーナー。「住んでる場所」から「金持ちになる方法」まで、何でも答えてくれます。  ハイライトじゃ足りない!もっと詳しく話を聞きたい人は1万円払って、家入さんにおうちで泊まってもらおう! それではハイライトをどうぞ。 ************************************ <岡田>   質問がきてます。 「家入さん、どうすれば金持ちになれますか」 <家入>   今、金ないですからね。 <岡田>   ないですか。 <家入>   そうです。ないんですよ。 <岡田>   えーと、地方移動するときには、どうやってます? <家入>   基本的に、講演会とかを設定してもらって、それの交通費分くらいを捻出してもらって――。 <岡田>   わかるわー。  やっぱり、それですよねぇ。こんな面白い質問もあります。 「家入さん、今、どこに住んでますか?」 <家入>    今、本当に家がなくて。  最近まで、白金の都ホテルに数か月住んでましたけど、お金なくなっちゃったんで、ちょうど先週出ちゃって。  どこに住もうかな――、今、本当に場所ないんですよ。  友人が使ってないマンションがあるので、そこを転々としてますね。あとシェアハウス。 <岡田>   ”家入一真を家に泊めて、メシを食わせる権利”を1泊1万円で売ったらどうですか。 <家入>  それ、全然いいですね。 <岡田>  それを売るんですよ。 <家入>  飯も食わせてもらうし――。 <岡田>   1万円も払ってもらうと。  そのかわりナンボでも話つきあってやる、眠くなるまでつきあってやるぞ、と。  同時に、俺1人じゃないけど、何人かで行くかもしれないけど、それは覚悟してって言う。そしたら、一緒に話したい奴も連れて行けばいいわけだし。 <家入>  そか、そか。 <岡田>  金払ってホテル泊まって、仲間と一緒に行って話すのって、ばからしいから、誰かの家でやっていく。それが365人いれば、1年回りますしね。 <家入>  なるほど。そうか、1日1万円いいな。 <岡田>  1食1飯ついて、それぐらい付き合ったら、そいつの顔覚えるから、僕らもいいですよね。 <家入>   覚えますね。うん、うん、うん。 <岡田>  本当言えば、ちょっと会うだけの人よりは、一晩会った人って忘れないですよね。 <家入>  いやいや、そうですね。   僕、ツイッターに電話番号書いていて、プロフィールのところに電話番号入れているんです。そうすると、1日2、30件、やっぱり電話かかってくるんですよ。 <岡田>  それだけしか、かかってこないの? <家入>  そうです。でも、いたずら殆どないですけどね。  出れるときは出て、悩み相談乗ってあげたりするんですけど、大体の人は電話で関係性終わっちゃう。  たまに超面白くて、「じゃあ、ここに来てよ」ってカフェに呼んで、話直接して、そのままビジネスとかプロジェクトが走り始めたりすることもあるんですけど。   要するに、人との出会いをどれだけ作るかっていうことを、割と心がけている。  そう考えると、「僕に1万円払って、泊まってもらう」っていう出会いはすごく面白いですよね。今まで全部無償の出会いばっかりだったので。 <岡田>   その1万円は次の日の生活費になるし。  次の日どこか行くときのお金になるから。そいつにもらったお金で「どこそこ行ったよ、なんか食ったよ」って言えるし。

【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】1泊1万円!家入一真を泊める権利とは? 第83号
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著者イメージ

岡田斗司夫

作家、評論家 1958年、大阪生まれ。株式会社オタキング代表。FREEex主宰。常に時代の先を読み、ユニークな創造をし続けるクリエイター。アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを創業、社長時にはアニメ『王立宇宙軍オネアミスの翼』『ふしぎの海のナディア』、ゲーム『プリンセス・メーカー』などを手がけ、ブームを巻き起こした。その後、東京大学非常勤講師に就任。作家・評論家活動をはじめる。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。多岐にわたる著作の累計売り上げは250万部を越え、人々は尊敬の意味をこめてオタクの神様「オタキング」と呼ぶ。

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