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  • 【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】作家になりたきゃAmazonで1位を取るしかない!? 第76号

    2014-03-17 07:00  
    220pt
    光文社新書『「風立ちぬ」を語る』の英訳版『The Review of Hayao Miyazaki's "The Wind Rises"』がKindleで発売されました。クラウドシティでの英訳作業は見ていただけの無銘のマサフミです。 『岡田斗司夫の「評価で夢をかなえる個人メディアの作り方」セミナー』最終回になります。 電子出版、映像配信に続いて最終回は紙の本の話です。 『「風立ちぬ」を語る』他、数々の岡田斗司夫の書籍に携わってきた『ビンワード』山路さんに、昨今の出版事情について伺っていきましょう。 Amazonで電子書籍の実績を作れば、紙の本でも出版できるかも。 英訳版も目指せ紙の本! 最後に質疑応答パートもあります。 まずはハイライトからどうぞ。 ************************************ 光文社新書『「風立ちぬ」を語る』の英訳版『The Review of Hayao Miyazaki's "The Wind Rises"』がKindleで発売されました。クラウドシティでの英訳作業は見ていただけの無銘のマサフミです。 『岡田斗司夫の「評価で夢をかなえる個人メディアの作り方」セミナー』最終回になります。 電子出版、映像配信に続いて最終回は紙の本の話です。 『「風立ちぬ」を語る』他、数々の岡田斗司夫の書籍に携わってきた『ビンワード』山路さんに、昨今の出版事情について伺っていきましょう。 Amazonで電子書籍の実績を作れば、紙の本でも出版できるかも。 英訳版も目指せ紙の本! 最後に質疑応答パートもあります。 まずはハイライトからどうぞ。 <岡田>  で、今日の話。  電子出版と紙の書籍と両方やってる山路さんに聞きたいのは。 「ここに来てらっしゃる方で、電子書籍やりたい人?」って聞いたら、さっき手が上がったんだけども。  その中で、紙の出版の方に“上がって”行ける……って言い方は、今さら「電子=下、紙=上」みたいなんで嫌なんだけどさ。  でも、やっぱり、さっきの「書評は~」って話でもわかる通り、 やっぱり紙の出版の方にはステータスがあって。  対して、電子出版の方は「売れてるかもわかんないけど、まだ紙で出てるわけじゃないでしょ?」みたいな扱いですよね。  で、どうやれば、紙になるんですか――? <山路>  Amazonでトップ取ると良いですね。電子書籍で。 <岡田>  はあ……Amazonでトップ取る。 <山路>  ええ。 <岡田>  言い方悪いけど、Amazonでトップ取れるんだったら、最初から紙で出すよ! <山路>  いや、それはそうとも限らないんですよ。  例えば、最近の例だと、SF小説で『GeneMapper』っていう小説があって、私も読んで、「かなり面白いなあ」と思ったんですけれども。  それっていうのは、もう、著者が自分で作って、Amazonで売ったりとか、あるいは、自分のサイトで直に販売したりとかして。  で、それが話題になって。  ハヤカワの方から話が来て、それの改訂版をハヤカワ文庫から紙で出たんですよ。  そういうケースもありますね。 <岡田>  そうか。  新人賞だったら、いわゆる編集者が「この著者は行けそうだ!」っていうふうに見る目が必要だよね。  で、同人誌界でいくら売れてるっていっても、それはなんか「今、流行だから」とか、「たまたま」っていうのあるんだけども。  Amazonの売り上げって“数字”だから。   じゃあ、「トップに立った」って言ったら、もう問答無用でそれを出版社が出してくれるわけですか? <山路>   そうです。 <岡田>  え、ひょっとして、光文社の風立ちぬ本も、それ? <山路>  風立ちぬ本に関しては、その、そんなにAmazonでの数字が参考になったわけじゃあないと思うんですけど。  ただ、あらかじめ、文字起こしの電子書籍が出てたじゃないですか。  それをもう、編集長に持ち込んで。「これ読んで!」って言って読んでもらいました。  んで、「面白いよね」っていうことで、紙の本で、改訂版というか「それをもっと ブラッシュアップした物を出そう!」という企画に漕ぎ着けました。 <岡田>  嫌がんないんだ、出版社は。  もう、「ラッキー!」みたいな? 「原版、上がってるんだ。ラッキー!」っていう(笑) <山路>  そうそう。 「しかも、面白いじゃん」みたいな(笑)  ただ、出版社によって対応ってのは違うので。  判断とかに、もう、1ヶ月とか2ヶ月とかをかける出版社もりますし。  まあ、ある意味、編集長の権限が強い出版社とかだと、そのへんの判断・レスポンスが早かったりもします。 <岡田>  紙の出版社ってさ、「出版とか販売を受け持つ」という以上に、「自分が著者を見つけ出して世に出した。それが編集者の実績だ!」って言う人もいっぱいいるじゃん。 <山路>  うーん。  でも、結局、ああいうのって、なんか……そうなんですかねえ?  本当に“見出した”んですかねえ? <岡田>  おや?(笑) <山路>  いや、そういうこともあるでしょうけれど。  うーん。そこに今、こだわる人って、どれほどいるんでしょうね。  いや、漫画なんかはもうちょっとシステムが違うと思いますよ。  やっぱり、週刊とか月刊なんかで出して、その上でまた単行本にするとか、また全然ビジネスモデルが違うと思うんですけど。  小説なんかで、うーん、“発掘”して――? <岡田>  でも、出版社って差があるわけでしょ?  具体的に言うと、 今日ここに来ている人の中で、「Amazonで1位とは言えなくても、ベスト5に入りました」と。  じゃあ、「この本をあなたの会社で出してください」って言ったら、OKしやすい出版社としにくい出版社ってあるんじゃないの? <山路>  まあ、それはあるとは思いますけど。  でも、 それは出版社っていうより、たぶん“編集者”でしょうね。