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【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】苫米地さん、全人類を洗脳して世界征服しませんか?第38号

彼女が出来る着うたにうっかり課金してしまった無銘のマサフミです。 3週に渡った苫米地英人・岡田斗司夫初対談も最終回になりました。 著書『洗脳原論』において、苫米地英人はオウム信者の脱洗脳に携わった際のエピソードを語っています。 オウムの洗脳技法を熟知し、オウムの論法を上回ることで果たされた脱洗脳。 では、もしもその技を洗脳する側で用いたら、メディアの力と合わせたら、世界征服だってできませんか? そんな問いかけに、ロッケンローラー苫米地英人はどう答えるのか。 では後編の模様をハイライトからどうぞ。 ************************************ <岡田>  苫米地さんの能力は“理想的な管理をつくる”ほうに向いてるのに、なぜ、本来、効率の悪い“1人1人を自由にすること”を選んじゃうんですか? <苫米地>  得意だからそれを否定する論理がよくわかるわけ。  デイビット・ロックフェラーと仲がいいから、デイビットの代表する世界を論理的にボロクソにも言えるわけ。わかる?  そして、俺は“それを言わないといけない役割”と思ってるわけ。  だから、俺が「ああそうだよね、Googleのマシンに、じゃあ俺がちょっとライセンスしたら、もっといいのができるよ。そうすると理想的な機械政府できちゃうよ!」とは言わないわけよ。  そのときに、「みなさんがこのまんま管理社会で、一所懸命に受験勉強して、東京帝国大学行って、それで一部上場企業に行って、朝から晩までコピーとる一生は素晴らしいよ!」とは言わないわけね。 <岡田>  でも、素晴らしくないかもわかんないけども、それは“努力した分だけ成果がある素晴らしい社会”でしょ?  自由に生きる社会っていうのは、“努力したからといって成果が上がるかどうかわかんない社会”じゃないですか。 <苫米地>  それは衆論。 <岡田>  衆論? <苫米地>  衆論はものすごくいい。でも、俺のほんとの敵は“あそこ”にいるわけ。(遠い地平を指さして)  わかる? あそこにいる敵に対して、俺は“ここ”にいるわけ。(自分の椅子に、どっかと腰をかけながら)  その中間の位置にいる人は正しいのよ。(岡田を指して)それいいの、その立場はいいんだけど。  でも、俺は“あいつ”に言うために…… あれが世界を支配している、日本でいうと電通ね。  イメージとしての電通。電通の社員にも友達がいっぱいいるから、電通のサラリーマンの1人1人がそういうヤツだと言ってるわけじゃないよ。イメージとしてのテレビを支配する電通だとすると、あそこにいるわけだ。そうでしょ?  対して俺は“ここ”にいるわけで。   あっちは権力と金とそしてメディアに対するパワー持ってるわけだ。  それに対して、俺はここにいて、せいぜい手伝ってくれるのは“サイゾー”ぐらいで。それで俺がワーワー言ってるわけ。  でも、そういう人がいないと、真ん中の位置が、もっとズリズリと“あっち”に行くでしょ?  この“中庸”をつくるために俺はロックンロールしたのよ。 だから、「真ん中のポジションが正しい」って認めてんのよ。 <岡田>  いやいや、僕はそんなにお互いの意見が反発してるとは思ってないんですけども。  なんか僕、苫米地さんのやってる「みんなの洗脳を解いて〜」っていうやつが、すごくしんどい社会に見えちゃうんですよ。  それは、「苫米地さんは読者に期待しすぎ」って言ったら変なんですけども…… <苫米地>  いや、そうじゃなくて。 “ただの人”に一度なったほうがいいわけ。  例えば、いろんな宗教があるでしょ? 統一教会でもオウムでも、いろんなのがあるでしょ?  そういったところでも、ほんとに洗脳された信徒はよく働くのよ。  朝から郵便ポストに投げ込みとか、花売りだとか。ほとんど無給に近い……いや、給料もちょっとぐらいは出してるかもしんないけど。無給に近い状態でよく働く。  それを解いちゃうと本当に“ただの人”になっちゃうわけよ。全然働かないし、テレビ見てるばっかしだし。  そうすると、中には「あのまんまオウムに置いといてあげたほうがいいのにね」って言う人もいるのよ。  でも、俺はそうは思わないわけ。   まず、ただの人になって。そして、やっぱり世界政府の一部になるかどうかを自分で選ぶ。  生まれたときから世界政府の一部としてサラリーマンになっちゃった人に、俺はそうじゃない“ただの人”の世界を見せてあげたいわけね。  で、「やっぱり世界政府がいい」って思ったのならば、それでOKじゃん。でも、それしか知らないのは俺はかわいそうだと思ったわけ。 (中略) <岡田>   俺、世界征服っていうのは“世界に対して責任を持つ”ていうことだと思うから。  苫米地さんだったら「世界征服をする」って言えばいいのになと思ったんですけど。 <苫米地>  世界征服? ああ、そういう意味? 俺は“世界政府”って言ったの。  でも、別に世界征服でもいいよ。 <岡田>  世界政府でも同じなんですけど。  ロケンローラーって責任とらないじゃないですか。 <苫米地>  そんなことない。  俺は、じゃあ“責任をとるロッケンローラー”! “モーツァルト”だから。

【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】苫米地さん、全人類を洗脳して世界征服しませんか?第38号
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岡田斗司夫

作家、評論家 1958年、大阪生まれ。株式会社オタキング代表。FREEex主宰。常に時代の先を読み、ユニークな創造をし続けるクリエイター。アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを創業、社長時にはアニメ『王立宇宙軍オネアミスの翼』『ふしぎの海のナディア』、ゲーム『プリンセス・メーカー』などを手がけ、ブームを巻き起こした。その後、東京大学非常勤講師に就任。作家・評論家活動をはじめる。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。多岐にわたる著作の累計売り上げは250万部を越え、人々は尊敬の意味をこめてオタクの神様「オタキング」と呼ぶ。

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