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【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】苫米地さんは金持ちなんだし、仕事やめたらどうですか?第37号

彼女が出来る着うたに課金したら負けの気がする無銘のマサフミです。 前回に引き続き苫米地英人・岡田斗司夫初対談、中編をお送りします。 対談は仕事の話から資産の話、地球温暖化にロックフェラー家の話とスケールの大きな話に移っていきます。働かなくても暮らせる資産のある人は、実際何を考えているのか。世界を動かしているのはどんな人達なのか。 金も地位も名誉もある人って、何を楽しみに生きているんですか? それではハイライトからどうぞ。 ************************************ <岡田>  仕事で成功して引退する人って、残りの人生、何が楽しいんですか? <苫米地> 「残りの人生がある人は何が楽しいか?」 それはいい質問だね。  これは僕と一緒にやってるパートナーのルータイスって人が、アメリカの労働省と一緒に取った統計なんだけど。 リタイアした人の平均寿命はアメリカでは1年6か月って言われてるんだよね。 それは、コーチングで言うと“ゴールを失った人”って言い方するんだけど。  ゴールを失った人の平均寿命は本当に1年6か月なんだって。アメリカの場合は警察官みたいに“期間が来たから終われる人”もいれば、“大金持ちになって若いときにリタイア”もある。日本では大金持ちってあんまりいないけど。  その平均寿命が1年6か月ってことは、 リタイアしていながらその後20年30年生きてる人は次のゴールを見つけてるんだよ。 <岡田>  ああ、なるほどね。 <苫米地>  そうじゃないととっくに死んでる。  どこまでその統計が本気かどうかは別として、かなりもっともらしい数字だと思ったよ。 <岡田>  苫米地さんはリタイアするつもりはないんでしょ? <苫米地>  ないよ。  リタイアという概念の前に俺仕事してるつもりないから。リタイアする元がないから。 <岡田>  じゃあ、何してるんですか? <苫米地>  好きなことやってるわけだから。 <岡田>  好きなことやって儲ける場合もあれば儲けてない場合もある。フェラーリ買うお金があるのにギター買えなくて泣いてる時もある。 <苫米地> 「嫌なヤツ」って言われるけど、万が一、年収ゼロでも実家が金持ちだから(笑) <岡田>  それは嫌なヤツじゃないですね。 <苫米地>  金持ちにもレベルがあるけど、少なくとも“食うには困らない”くらいの。実家の不動産の家賃だけでいいわけだからさ。 <岡田>  今のは言わないほうがよかった(笑) <苫米地>  そういう意味合いで言うと、もともと職業という発想がゼロなの。  ただ、さっき、別の本のときに 「職業とは何ぞ?」って話があったんだけと、恐らく“大乗”が職業なの。 大乗ってのは仏教用語で。 <岡田>  はい、大乗仏教、小乗仏教。 <苫米地>  本当にそういう分け方をするのがいいのか別として。  小乗は「自分が悟ればいいや」って。自分の幸せのためにやってるのが小乗仏教。でも、大乗は他人のために役に立つことをやってれば大乗でしょ?  だから、上座部仏教のスマナサーラさんっていう有名な長老と対談したときに、「今日からあなたは自分を大乗仏教って言いなさい!」って、僕、言ったくらいなのね。そのスマナサーラさんは「うーん、そうだね」とかって言ってたっていうね。  それは、ホームページの中に上座部仏教って書いてあるけど。“上座部”って偉そうじゃん? 「それより、あんたたちがやってることが大乗でしょ!」って言ったの。だって、わざわざスリランカから日本に来たってことは人の役に立つためにやってきたんだから。大乗じゃん?  お釈迦さんの仏教を教えてるってことは、最初から全部大乗なわけだから。お釈迦さんがスクっと立ち上がって説法を解いたわけだから。大乗でしょ?  そもそも、小乗ってもともと仏教にない概念だから。バラモン教に対する悪口かもしれないけど。それの言い方を今風に直すと、「自分の幸せのためだけに生きてる」、「自分の喜びのためだけ」なのは小乗でしょ?   職業は定義上必ず大乗なの。だって、誰かを雇う、誰かと取引をする、間に経済行為があろうがなかろうが自分が一方的に儲かるだけの商売成り立たないわけで。すべての職業は大乗でしょ。  じゃあ、「“趣味”はなに?」って言うと、小乗なの。 <岡田>  ほー、自分1人のために。 <苫米地>   俺はそういう意味で“職業人”なの。“趣味人”じゃないわけ。  俺がギターを弾いてるときに「いい趣味ですね」って言われると、「んっ? お前、それちょっと違うだろ」って思うのね。  金を取ってなくっても、俺がギターを弾いてるときっていうのは……昨日、ライブやった時には金取ったけど。少なくとも。マキノ出版さんがホストのね。 <岡田>  どの辺に話が流れていくのかわかってきましたよ。ちょっと恥ずかしそうに言い始めましたよね?(笑) <苫米地>  そん時に ギターを弾いてるわけだ。  なんのためかって言うと……フフ、“みんなの幸せのため”に! <岡田>かわいい! 苫米地さんかわいいなっ!(笑) <苫米地>  これ大乗でしょ? それを俺は“職業”だと思ってるの。それを「いい趣味ですね」って言われると、「んっ?」ってなるの。 “趣味”と言われるものは自分だけ良ければうれしくて、それでいいわけ。誰の役に立ってなくてもいいの。  でも、 すべての職業は必ず誰かのためになってるでしょ? だって自分の子供のためになってるし、家族食わせるためでもいいし。 <岡田>  ナプキンとかに落書きするときも、これも“人類のため”ですか? <苫米地>  それも大乗。俺の落書きはすべて頭の中で考えたことを「いい式ができだぜ!」って書き出すことだから。  それが、たまたまナプキンだっただけで。 <岡田>  いい感じで“中二病”をこじらせてますね(笑)

【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】苫米地さんは金持ちなんだし、仕事やめたらどうですか?第37号
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著者イメージ

岡田斗司夫

作家、評論家 1958年、大阪生まれ。株式会社オタキング代表。FREEex主宰。常に時代の先を読み、ユニークな創造をし続けるクリエイター。アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを創業、社長時にはアニメ『王立宇宙軍オネアミスの翼』『ふしぎの海のナディア』、ゲーム『プリンセス・メーカー』などを手がけ、ブームを巻き起こした。その後、東京大学非常勤講師に就任。作家・評論家活動をはじめる。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。多岐にわたる著作の累計売り上げは250万部を越え、人々は尊敬の意味をこめてオタクの神様「オタキング」と呼ぶ。

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