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岡田斗司夫のニコ生では言えない話】STAPよりワールドカップより、大切なことがそこにはある第93号

この文章が載る頃には結果が出ているでしょうが、ワールドカップの優勝国はドイツかアルゼンチンか、まだ知らない無銘のマサフミです。 『岡田斗司夫のひとり夜話in大阪Vol.5「全部答える、会場からの一問一答」』の2回目になります。 『アオイホノオ』ドラマ化記念、アマノカズミインタビュー第2弾もお楽しみに。 2014年上半期は、様々な人が物議を醸し、話題をさらっていきました。 でも、彼らに振り回されて、肝心な自分の人生を見失わないようにしたいものですね。 自分を見失った瞬間に、どんな強豪国でも失点を重ねてしまうんですからね。 それでは4年後に向かって自分との“絶対に負けられない戦い”始めましょうか。 ************************************ ●“STAP細胞”問題  これ、 「STAP細胞について、今どういうふうに考えてますか?」 ってことやと思うんですけども。  以前にもどっかで聞かれたときも、僕はすぐ答えたんですけども、基本的に“専門家にしかわからん問題”というのがあるんですね。  僕はこれ、“セクハラ野次”の問題も同じようなもんだと思うんですけども。   まず、“専門家にしかわからん問題”があって。  そこで、なんか“きらわれ者”が出来る、と。  で、その結果、“みんながたたく”と。  そういう問題だと、僕は認識してます。  野次も同じでですね。なんか誰かが野次って、きらわれ者が発生して、それをみんなで叩くと。  それぞれなりの理由はあるんですよ。  「なんでそんなわからん問題が発生したのか?」っていうと。  例えば、「論文発表した女性が不正な発表の仕方をした」。もしくは、「ウソを言った」。あるいは、「ある議員がセクハラな野次を飛ばした」っていうような。  色んなことがあると思います。  でもそれは、当事者じゃないとわからないことだったり、専門家の間でも意見が別れることだったりします。  オマケに、議場の野次にしても、なんにしても、実は僕らとあまり関係ない問題やったりします。  「そんな事して、日本の品位が!」って言うんだったら、ワールドカップの報道があった時に、渋谷のスクランブル交差点で大騒ぎして、チカン騒ぎがあったことの方がよっぽど品位の問題なはずなんですよね。  だからといって、「サッカーを見るのをやめろ!」と言う人もいないし、「サッカーを見て騒ぐのをやめろ!」と言う人もいません。  そうじゃなくて、わからない問題があって、それに対して叩いても大丈夫な人が現れる。  それで、叩いても大丈夫な人を、一斉に“みんな”が叩く。  この“みんな”っていうのは、全員ではないんですね。正確には「お調子のりが叩く」です。  で、僕は……“僕は”ですよ?  僕がいつも、こういう問題についてコメントする時は、そこの部分しか語りません。  “お調子のり”についてしか、語らない。  何故っていうと、「お調子のり問題だけが僕らの問題だから」です。   僕らがテレビを見て、STAP細胞や何やっていうのを見たり、ワールドカップを見たり、あとは議員の野次問題を見た時に。  僕らに関係するのは、「僕らがどう騒ぐか?」だけの問題なんですよね。  その時の騒ぎ方によって、人間ていうのはアホにもなったりするし、マトモにもなったりするから。  いや、なんか、「アホになるのはやめて、マトモになって行こうよ!」というのが、僕の考え方なので。  だから、いつもここの部分しか言わないんですね。  そんなこと言って、例えばその「不正はどうするんだ!」とか、「セクハラの野次の問題はどうするんだ!」とか思われるかもしれませんが。  そんなん、アカンに決まってますよ。  でも、それは僕らと関係ないやん。それは、“当事者がアカン問題”やろ?  で、なんでしょうね。  詐欺事件が起こったら、詐欺が裁かれるのと同じように。  別に国民みんなが騒がんでも、不正な研究があってそれがバレたら、その人らは裁かれるし罰を受けるに決まってるんですよ。  セクハラの野次があったら、それが報道されてる限りは、必ず犯人が誰か突き止められて、それは罰せられるに決まってるんです。  で、そんな決まってることに関してイチイチ声を荒げたり、本気になって怒ったりして。  「自分の品位とか、自分の人間性を下げてどうするんや?」って思ってまうんですね。   何より大事なのは自分でしょう?  僕でしょう?  あなた方でしょう?  みなさんでしょう?  僕らの方が、自分らの方が大事やないですか。  「日本の品位が!」とかですね、「研究が!」とかですね、なんかこう「政治が!」とか「ワールドカップが!」って言うより、それよりずっと大事なのが“自分”やと思う。  僕は真剣にそう思いますから。  なので、それに関する“騒ぎ方”だけを問題にしてます。  だから、STAP細胞に関しても。  相変わらずまだ騒いでるヤツがおるけど、止めた方がエエよ?  お前らが騒いでも、状況に何の変化もないし、そればかりか自分の品位を下げるだけやから。  別にこんなもん、5年10年かかっても、全然かまわへん問題やし。  万が一、百万が一、億が一、STAP細胞というのが実在してたら、それは人類にとって大儲けやし。  それが存在せえへんのやったら、「ハーバード大学に行って、ノーベル賞を取ってるクラスの学者でも間違いをする」って、ただ単に、そんだけの問題やし。  んで、研究に不正があったら、以後、そういうタイプの不正がなくなる確率が上がるから、メデタイ話やし。  つまり、ほっといても、全然大丈夫なんですよ。  なんで、僕らが騒がなあかんの?  騒ぐんやったら騒ぐで構へんねんけど、楽しい騒ぎ方やったら構へんねんけど。  「なんでそういう、自分の品位を下げるような騒ぎ方するのか?」と。  ここだけが気になるというのが、僕のいつもの考え方ですので。   「STAP細胞に関してどうですか?」と言われたら、いつもの通り「品位を下げないような騒ぎ方をしましょうね♪」と助言をすることくらいしか出来ません(笑)。

岡田斗司夫のニコ生では言えない話】STAPよりワールドカップより、大切なことがそこにはある第93号
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著者イメージ

岡田斗司夫

作家、評論家 1958年、大阪生まれ。株式会社オタキング代表。FREEex主宰。常に時代の先を読み、ユニークな創造をし続けるクリエイター。アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを創業、社長時にはアニメ『王立宇宙軍オネアミスの翼』『ふしぎの海のナディア』、ゲーム『プリンセス・メーカー』などを手がけ、ブームを巻き起こした。その後、東京大学非常勤講師に就任。作家・評論家活動をはじめる。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。多岐にわたる著作の累計売り上げは250万部を越え、人々は尊敬の意味をこめてオタクの神様「オタキング」と呼ぶ。

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