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【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】ディズニーを超えられるのか。ネットのEPCOTを目指せ!第23号

岡田が大のウォルト・ディズニー ファンだということを、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。 『東大オタキングゼミ』 http://www.netcity.or.jp/OTAKU/okada/library/books/multi/...  の第一章ではディズニーランドを取り上げています。 ディズニーランドやシーからニコニコ生放送で、その良さを熱く語ったこともあります。 http://ch.nicovideo.jp/okadatoshio/live?&page=8 http://ch.nicovideo.jp/okadatoshio/live?&page=9 フロリダで、夢にまで見たシンデレラ城に対面し、大感動したのを昨日のことにように覚えている私としては、嬉しい限りです。 こんにちは、のぞき見のミホコです。 岡田は、ウォルト・ディズニーが目指した未来の実験都市EPCOTを、クラウド上で実現しようとしています。 一年半前にFREEexのメンバーに熱く語った「ビジョン」。先月に引き続き、第三回をお届けします。 使われたメディアは、ボイスチャットシステム「TeamSpeak3」。 FREEex内の会議や講義で前々から使用されていたものです。 音声は岡田斗司夫のみ。メンバーはチャット欄で、質問や返答をする方式で進められます。 第一回『僕らの担当は、「非モテ」など「評価経済社会」の問題です』はこちら。 http://ch.nicovideo.jp/ex/blomaga/ar20210 第二回『岡田スクールの原イメージ・適塾とECCOTの両立』はこちら。 http://ch.nicovideo.jp/ex/blomaga/ar89164 現在、FREEex内では、内部でだけ使える「社内通貨」を準備中です。まさに、未来都市としての実験です。日々、目の前の仕事で、精一杯になりがちな私ですが、未来都市への歩みは、案外一歩一歩着実に進んでいるのだと、あらためて感じられた講義でした。 「TSビジョン講義 第三夜」。まずは、ハイライトをお届けします。 ************************************ EPCOTとは何か? 「Experimental Prototype Community of Tomorrow」。 Experimental Prototype。実験的プロトタイプ。 Community of Tomorrow、明日のためのコミュニティ、共同体。 つまり、実験的プロトタイプの明日の為の共同体、という意味です。 正確に言うとこの場合、町なんです。それを作ろうとしたのです。 当時、ウォルト・ディズニーは「科学力」に対してかなり自信があったんです。それはディズニーの力や開発力を持ってすれば、大企業の開発と同じようにいろいろな科学技術が持ってこれる。 例えば、ディズニーが病院を運営すれば、普通の病院よりも楽しくて明るくて病人が治りやすい所をつくることが出来る。ウォルト・ディズニーが不動産をやれば、普通の不動産よりも楽しい町が開発できる。楽しい住宅が開発できる。そんな事を考えたわけです。 EPCOTとは何かというと、そんな町で働く従業員数千人と、それ以外に、一般の人、数万人を入れた、1つの町を作ってしまおうというプロジェクトでした。その中の学校、病院、消防署、スーパーマーケット…いろいろなものをウォルト・ディズニーがプロデュースして造ってしまうという考え方です。 そこでいろいろな実験をやってみる。Experimental Prototype ですから。 その中で人がちゃんと生きている。 例えば農業。当時はほとんど実験段階と思われた水耕農業、実験室栽培みたいな農業を本格的にやって、それだけでそこの人達の食事を賄う様にする。 他にも、今の僕等が当り前に考えてるもの、例えばハンバーガーレストランの流れ作業です。食品衛生工場みたいな、セントラルキッチンもウォルト・ディズニーは考えていた。そういうものをいっぱい作り、実験的に、近未来的な町を1つ、運営する。 実際に、これで人間がやっていけるかどうかをプレゼンテーションし、それをショーケースにしてしまおうと思ったんです。 遊園地の次は、実際に人が住んでいる町そのものを1つのショーケースにして、そこにいろんな人が引っ越してきたり、ディズニーランドに来た人がついでに何日かホームステイすることで、未来の世界を見せる。あるいは、未来と現実の接点、折り合いの付け方を見せようとしたんですね。 これを僕が初めて知ったのが大学の時です。SF大会の取材用…というより、取材と考えずにディズニーランド行った時に、何でこんな変なすごいものが出来るんだろうと思って。当時、日本語で分かる資料を探して探して、ようやくEPCOTセンターというコンセプトを知ったのです。ものすごく感動した。そんなスゴイものやってるのか、と。 (中略) そして時代は下って「今」です。 僕が、僕達がやろうとしてるのは、それのネット版なんです。 ウォルト・ディズニーの何がまずかったかというと、それをリアルの世界でやろうとしたこと。リアルの世界でやろうとしたら、あまりにコストがかかってしまう。それに賛同する人を集めるのが凄く大変。おまけに維持するにも、一つのものを開発するにしても、ものすごく時間がかかってしまう。開発しているうちに、一番最初に集まった人達が年を取って、もう住めなくなってしまうんです。 でも、ネット上、クラウドシティとかバベル(FREEexのSNS)でならできる。もう、みんな分かると思うんですが、この進化速度とか、人の居かた、人の居ることの速度というのはものすごく早いんです。 これが僕達の出来る事じゃないかな、と思ってECCOT(エコット)、Experimental Cloud Community of Tomorrowというのをクラウドシティのコンセプトにしようと思ったんです。 ディズニーが科学や技術で作ろうとした「夢の街」を、電子の世界・ネットの世界・クラウドの世界の中でやるんだったら可能じゃないか。 それが、僕らが次の世界や次の世代へ見せられるものじゃないか。 そう思いました。 これがクラウドシティの構想です。

【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】ディズニーを超えられるのか。ネットのEPCOTを目指せ!第23号
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岡田斗司夫

作家、評論家 1958年、大阪生まれ。株式会社オタキング代表。FREEex主宰。常に時代の先を読み、ユニークな創造をし続けるクリエイター。アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを創業、社長時にはアニメ『王立宇宙軍オネアミスの翼』『ふしぎの海のナディア』、ゲーム『プリンセス・メーカー』などを手がけ、ブームを巻き起こした。その後、東京大学非常勤講師に就任。作家・評論家活動をはじめる。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。多岐にわたる著作の累計売り上げは250万部を越え、人々は尊敬の意味をこめてオタクの神様「オタキング」と呼ぶ。

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