彼女が出来る着うたに課金したら負けの気がする無銘のマサフミです。 前回に引き続き苫米地英人・岡田斗司夫初対談、中編をお送りします。
対談は仕事の話から資産の話、地球温暖化にロックフェラー家の話とスケールの大きな話に移っていきます。働かなくても暮らせる資産のある人は、実際何を考えているのか。世界を動かしているのはどんな人達なのか。
金も地位も名誉もある人って、何を楽しみに生きているんですか？ それではハイライトからどうぞ。
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＜岡田＞ 　仕事で成功して引退する人って、残りの人生、何が楽しいんですか？
＜苫米地＞ 「残りの人生がある人は何が楽しいか？」 それはいい質問だね。 　これは僕と一緒にやってるパートナーのルータイスって人が、アメリカの労働省と一緒に取った統計なんだけど。 リタイアした人の平均寿命はアメリカでは1年6か月って言われてるんだよね。 それは、コーチングで言うと“ゴールを失った人”って言い方するんだけど。 　ゴールを失った人の平均寿命は本当に1年6か月なんだって。アメリカの場合は警察官みたいに“期間が来たから終われる人”もいれば、“大金持ちになって若いときにリタイア”もある。日本では大金持ちってあんまりいないけど。 　その平均寿命が1年6か月ってことは、 リタイアしていながらその後20年30年生きてる人は次のゴールを見つけてるんだよ。
＜岡田＞ 　ああ、なるほどね。
＜苫米地＞ 　そうじゃないととっくに死んでる。 　どこまでその統計が本気かどうかは別として、かなりもっともらしい数字だと思ったよ。
＜岡田＞ 　苫米地さんはリタイアするつもりはないんでしょ？
＜苫米地＞ 　ないよ。 　リタイアという概念の前に俺仕事してるつもりないから。リタイアする元がないから。
＜岡田＞ 　じゃあ、何してるんですか？
＜苫米地＞ 　好きなことやってるわけだから。
＜岡田＞ 　好きなことやって儲ける場合もあれば儲けてない場合もある。フェラーリ買うお金があるのにギター買えなくて泣いてる時もある。
＜苫米地＞ 「嫌なヤツ」って言われるけど、万が一、年収ゼロでも実家が金持ちだから（笑）
＜岡田＞ 　それは嫌なヤツじゃないですね。
＜苫米地＞ 　金持ちにもレベルがあるけど、少なくとも“食うには困らない”くらいの。実家の不動産の家賃だけでいいわけだからさ。
＜岡田＞ 　今のは言わないほうがよかった（笑）
＜苫米地＞ 　そういう意味合いで言うと、もともと職業という発想がゼロなの。 　ただ、さっき、別の本のときに 「職業とは何ぞ？」って話があったんだけと、恐らく“大乗”が職業なの。 大乗ってのは仏教用語で。
＜岡田＞ 　はい、大乗仏教、小乗仏教。
＜苫米地＞ 　本当にそういう分け方をするのがいいのか別として。 　小乗は「自分が悟ればいいや」って。自分の幸せのためにやってるのが小乗仏教。でも、大乗は他人のために役に立つことをやってれば大乗でしょ？
　だから、上座部仏教のスマナサーラさんっていう有名な長老と対談したときに、「今日からあなたは自分を大乗仏教って言いなさい！」って、僕、言ったくらいなのね。そのスマナサーラさんは「うーん、そうだね」とかって言ってたっていうね。 　それは、ホームページの中に上座部仏教って書いてあるけど。“上座部”って偉そうじゃん？ 「それより、あんたたちがやってることが大乗でしょ！」って言ったの。だって、わざわざスリランカから日本に来たってことは人の役に立つためにやってきたんだから。大乗じゃん？ 　お釈迦さんの仏教を教えてるってことは、最初から全部大乗なわけだから。お釈迦さんがスクっと立ち上がって説法を解いたわけだから。大乗でしょ？ 　そもそも、小乗ってもともと仏教にない概念だから。バラモン教に対する悪口かもしれないけど。それの言い方を今風に直すと、「自分の幸せのためだけに生きてる」、「自分の喜びのためだけ」なのは小乗でしょ？ 　 職業は定義上必ず大乗なの。だって、誰かを雇う、誰かと取引をする、間に経済行為があろうがなかろうが自分が一方的に儲かるだけの商売成り立たないわけで。すべての職業は大乗でしょ。 　じゃあ、「“趣味”はなに？」って言うと、小乗なの。
＜岡田＞ 　ほー、自分1人のために。
＜苫米地＞ 　 俺はそういう意味で“職業人”なの。“趣味人”じゃないわけ。 　俺がギターを弾いてるときに「いい趣味ですね」って言われると、「んっ？ お前、それちょっと違うだろ」って思うのね。 　金を取ってなくっても、俺がギターを弾いてるときっていうのは……昨日、ライブやった時には金取ったけど。少なくとも。マキノ出版さんがホストのね。
＜岡田＞ 　どの辺に話が流れていくのかわかってきましたよ。ちょっと恥ずかしそうに言い始めましたよね？（笑）
＜苫米地＞ 　そん時に ギターを弾いてるわけだ。 　なんのためかって言うと……フフ、“みんなの幸せのため”に！
＜岡田＞かわいい！ 苫米地さんかわいいなっ！（笑）
＜苫米地＞ 　これ大乗でしょ？ それを俺は“職業”だと思ってるの。それを「いい趣味ですね」って言われると、「んっ？」ってなるの。 “趣味”と言われるものは自分だけ良ければうれしくて、それでいいわけ。誰の役に立ってなくてもいいの。 　でも、 すべての職業は必ず誰かのためになってるでしょ？ だって自分の子供のためになってるし、家族食わせるためでもいいし。
＜岡田＞ 　ナプキンとかに落書きするときも、これも“人類のため”ですか？
＜苫米地＞ 　それも大乗。俺の落書きはすべて頭の中で考えたことを「いい式ができだぜ！」って書き出すことだから。 　それが、たまたまナプキンだっただけで。
＜岡田＞ 　いい感じで“中二病”をこじらせてますね（笑）

前回に引き続き、鼎談「カミとホトケと時々、オタク」後半の模様をお届けします。鼎談のお相手は吉村昇洋さん（曹洞宗普門寺副住職、臨床心理士）と波勢邦生さん（元宣教師、プロテスタント改革派・長老主義）今回は岡田斗司夫がキリスト教と仏教、二人の宗教者に色々ぶっちゃけて質問してみました。神とか復活とか輪廻転生とかオカルトじゃないんですか？お釈迦様より早く悟りたいんですけど、何年くらいかかりますか？宗教って、現代にもういらないんじゃないですか？（……神も仏も畏れぬオタクの所業をどうかお許し下さい。どうかクリスマスからお守り下さい。）

「聖☆お兄さん」映画化ですね。イエス・キリストとブッダが同居してるなんて日本はいいところですね。 そのアパートの押し入れにはもう１人、顔を出せない人が住んでいると信じている無銘のマサフミです。 今回は、2012年9月29日「いのり☆フェスティバル」にて行われました、鼎談「カミとホトケと時々、オタク」の模様をお届けします。 鼎談のお相手は 吉村昇洋さん（曹洞宗普門寺副住職、臨床心理士） と 波勢邦生さん（元宣教師、プロテスタント改革派・長老主義） のお二方。 岡田斗司夫が２人に日本の宗教情勢について色々聞いてみました。 信徒ってどのくらいいるんですか？ 世界的に見て日本のキリスト教や仏教ってどういうふうに扱われているんですか？ 日本はやっぱりおかしな国ですか？ お兄さん２人とおじさん１人の宗教鼎談。今回は前半部をお送りします。 まずはハイライトでどうぞ。 ************************************ 岡田：じゃあ、今宗教マンガが増えているっていうのは、実は、仏教の方に光が当たりつつあるっていう。 さっき控え室で話していたんですけど、すごく面白いなって思ったのが、キリスト教というのがいかに日本ではマイナーな宗教かって話があったじゃないですか。それがすごく面白かったんすけど……。すみません、ここちょっと消しますね（ホワイトボードの字を消す）。 日本でキリスト教徒人口ってどれぐらいなんすか？ 波勢： 一番最近出版されたものの中で言われているのが、0.8％と言われています。 人口比に対して。2009年に、まあ大体100万人くらいいるって言われているんですね、「ローマカトリック」、「プロテスタント」、全部合わせて。なんですけど、2009年に減りまして0.9％と言われ、2012年の島田裕巳先生が出された『キリスト教入門』によると、0.8％。 岡田：じゃあこの3、4年で2％ぐらい（注：0.2％）減っているんすか？ 波勢：みなさん天国にお帰りになられて……（笑）。 岡田：あっ、これ減っているのは、年老いた方がだんだんだんだん鬼籍に入られて、いわゆる亡くなられて、新しい人があまり増えてない。 波勢：っていう実際と、もっと名簿上は減っていっているんですよ。その数は名簿の数なので。で、実際はその数の半分か3分の1ですね、おそらく出席している人間は。 岡田：いわゆるこれは、主催者発表人数のデモみたいなやつで……。 波勢：東電の発表と同じです。 岡田：実際は50万人ぐらいじゃないかと、思われてんすね。 波勢：で、半々ですね。大体「カトリック」が半分と「プロテスタント」＋諸派で半々くらい。 岡田：じゃあ「カソ（リック）」が50％でその他50％ですね。 波勢：はい。 岡田：この話を聞くのは早過ぎるかもわかんないんすけど。さっき宗教、大きくキリスト教を分けた時に、「モルモン教」とか「統一教会」とかを入れてらっしゃらないじゃないですか。あれはキリスト教じゃないんですか？ 波勢： キリスト教がキリスト教であるためには3つポイントがありまして。聖書を信じていること。次に三位一体の神を信じること。次に二性一人格、真の神であり真の人であるキリストを信じることが、キリスト教の最大公約数なんですね。 その3つのポイントの1つ外れると「モルモン」になってみたり、「エホバの証人」になってみたり……。 岡田：その意味では「ユダヤ教」も外れてますよね？ 波勢：外れています。 岡田：じゃあ「ユダヤ教」と同じ親戚扱いなんすか？　親戚の割には扱い冷たいですよね？ 波勢：（笑） 岡田：（客席から声があって）「嫌いな親戚がいる!?」あっ、何かめっちゃ分かります。 でも一応親戚ということは認めるんですね？　嫌々ながら（笑） 波勢：嫌々ながらと言うと政治的にちょっと問題になりますので…… 岡田：なるんだ！ 波勢：非常に僕はお慕い申し上げます、はい。「ユダヤ教」を。 岡田：（笑）嘘をつけ！ 波勢：ユダヤ人の友達僕いるんですよ。 岡田：僕、「統一」とか「モルモン」考えてた（笑）。でもモルモンそんな悪い人と会ったことないなあ。 じゃあ、 キリスト教徒が大体名簿上100万人、実際上50万人ぐらいだとしましょう。これ、少ないですよね？ 波勢：少ないですね。 岡田： だってコミケで60万人ぐらい集まるじゃないですか。 波勢：はい（笑）。 岡田：まあまあ、コミケというのはコミックマーケットと言って、同人誌の即売会っていうのがオタク業界であって。この時に病原菌まけば、たぶん日本は健全な国になるって言われるぐらい、日本中のオタクが集まるんですよ。それよりキリスト教徒が少ないっていうのは僕ちょっと意外でした。 波勢：いや、だから夏とか冬のたびにですよ、僕はその（コミケ）何万人って聞いて「はあ……」と思うんですよ（笑）。 岡田：仏教徒ってざっと何人ぐらいなんすか？ 吉村：お寺の数は分かるんですけど……。 岡田：お寺の数で言うと？ 吉村： お寺の数は7万5000ヶ寺あるんですよ。 岡田：えーっ!? 吉村： 実はコンビニより多いっていう。 岡田：ごめんなさい。優遇されやがって畜生っ!!　ある意味、リア充、ある意味、気の毒（笑）。7.5万。すごいっすね、日本の全書店数、今確か8000店ぐらいですよ。本屋の10倍（笑）。 吉村：ただ、住職のいないお寺も結構多い。今もう住職がいないお寺で、あるお寺の住職がそこも兼務してやっていくっていう。 岡田：無人駅みたいな状態ですね。 吉村：そうです。それも結構、今増えていますね。 岡田：はあーっ、面白い。まあでも寺が7万5000カ所あって。 キリスト教の教会数ってどれぐらいなんすか？ 波勢：最近ので、ちょっと前に聞いたら7800程度。 岡田：うわっ、10分の1ですね。教会が7800程度ですか、はあー、面白いですねえ。寺がその10倍。 でも、（キリスト教が）信徒は100万人～50万人ぐらいだとしたら、仏教徒っていうのは1000万人から500万人って言われると、納得力ありますか？ 吉村：ありますね。もっとあるんじゃないかなとは思うんですが。 岡田：「日本人は仏教徒なんだな」と思う瞬間って、1年通じていつぐらいですか？ 吉村：お葬式の時ぐらい（笑）。 岡田：（笑）そうですね、葬式だったらたぶん10人のうち8人は仏教のお葬式をあげますよね。 吉村：ただ熱心な方たちはその中で一握りになるので、私個人としては、神道の信者さんというか、そういうメンタリティを持っている人たちの方が多いんじゃないかなとは思うんですが。 岡田：神道っていうのがあるわけですね、この他に。そうかそうか。 神道の信者って何人って言っていましたっけ？ 吉村： あの、人口より多い。 岡田・波勢： （笑） 吉村：確か日本の人口より多いはずなんですよね。 岡田：じゃあまあ、1.5億人ぐらいいるわけですよね。 吉村：1つの神社と1つの神社の輪っかの大きさがかぶる部分があるので、それで増えていくっていう。氏子っていう制度があるのでそうなってしまうんですね。