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【岡田斗司夫のニコ生では言えない話】初めまして苫米地さん、ところで年収いくらですか?第36号

6月4日、サッカー男子日本代表がW杯出場を決めた頃、ニコ生では苫米地英人・岡田斗司夫対談が行われました。どちらを御覧になりましたでしょうか。無銘のマサフミです。 認知科学者にしてオウム信者の脱洗脳を果たした男。『サイゾー』のオーナーにして、彼女が出来る着うたの開発者。苫米地英人とは偉人か変人か。 今回は苫米地英人と岡田斗司夫の馴れ初め、2010年に行われた初対談の模様をお届けします。前編はフェラーリの話からお金の話へ。初対面の人と年収の話をするのはどうかとも思いますが、ちゃんと答えてくれる苫米地さんも苫米地さんですね。 二人は偉人か変人か、それはご自身の目でお確かめください。 ではハイライトからどうぞ。 ************************************ <岡田>  じゃあ、一番効率のいい金持ち加減って、年収いくらくらいが1番楽しいんですか。 <苫米地>  国によると思うけど。 <岡田>  日本、日本。 <苫米地>   日本なら平均年収の10倍くらいで丁度いいんじゃない? まあ、今の平均年収は4百何十万だよね。だから4000万5000万くらいで十分じゃない? <岡田>  一番気持ちがいい? <苫米地>  気持ちいいんじゃない? 恐らく。 <岡田>  それ以上になるとお金の使い道があまりなくなってきたり? <苫米地>  あんまりないでしょ。生活が変わらない。 <岡田>  あと、“お金を使うこと”を目的にお金使うようになっちゃうんですよね。 <苫米地>  あのね、まさにそれ以上だと……印税とかは俺個人でもらってるから、そういうの入れたら去年だってフォレストから「うちだけでこんだけ払いました」って言われるくらいもらってるんだけど、そういうのは置いておいて。   俺は自分の会社の年収は、確か3600万円なのね。なんでそうしてるかって言うと、色んな所でオーナー社長が連帯保証をつけなきゃいけなくなるから。マンション借りるだとか。 <岡田>  社長資産必要ですよね。 <苫米地>   そうやって審査されるときに、年収3000万くらないと通らないんだよ。かと言って、それより上にするのは癪でしょ? だって無駄なコストが掛っちゃうから。  だから、俺は万が一印税が無かったとしても、年収が3000万とか3600万なのよ。 <岡田>  リアリティのある数字ですね。 <苫米地>  でしょ? それは俺の経験なのよ。  だいたい今の日本で“社長”として普通に期待される社会的役割を果たすためには3000万から4000万くらいの年収がないとマズい。 <岡田>  そうですよね。 <苫米地>  日本の大企業もそれくらいしてるじゃん。日本はアメリカのように……アメリカは新入社員とトップの年収が400倍500倍でしょ? でも、日本はそうじゃないでしょ? 10倍20倍くらいいったら怒られるぐらいの世界でしょ?  上場企業の社長の給料だって、よほどのことがない限りは5,6千万くらいで抑えてる。だいたい3000万くらいなのよ。それは怒られないための工夫だと思うんだよね。もちろん、他にも税制とか、いろんなこともあるんだけど。  でも、だいたい3000万くらいないと大人として一人前に扱ってくれないんだよ。いわゆる“個人事業主”としてはね。だから、俺も会社から振り込まれる通常の給料が3000万。それくらいにしたの。   一時、わかってない頃にね、月収1000万とかにしたことあるの。 すごい儲かってるし。オーナー社長だし。誰も文句言わないし。今は会社の株を他人に売ったりしてるから、そういうの自制してるっていうのもあるけど。   だけど、月収1000万にしても、税金で半分くらいなくなるんだぜ? そんなのみんな知ってるから、月収1000万の人って。ありとあらゆる“おねだり”をされて、たいしたものが残らないんだよ(笑)  月収1000万って、それって年収1億でしょ? 実際は年収3000万と1億の差って、生活にはほとんど差がないし。 <岡田>  ほとんどがおねだりか税金に消えていくわけですね。 <苫米地>  ほとんど変わらない。 <苫米地>  でも、これが100億、1000億になったら、乗ってる乗り物が突然……

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岡田斗司夫

作家、評論家 1958年、大阪生まれ。株式会社オタキング代表。FREEex主宰。常に時代の先を読み、ユニークな創造をし続けるクリエイター。アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを創業、社長時にはアニメ『王立宇宙軍オネアミスの翼』『ふしぎの海のナディア』、ゲーム『プリンセス・メーカー』などを手がけ、ブームを巻き起こした。その後、東京大学非常勤講師に就任。作家・評論家活動をはじめる。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。多岐にわたる著作の累計売り上げは250万部を越え、人々は尊敬の意味をこめてオタクの神様「オタキング」と呼ぶ。

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