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[中田薫]【シリーズ廃墟探訪】穴場としての人気はあったものの……福島県『白河高原スキー場』
2013-09-16 01:00220pt中田薫 寄稿記事 【シリーズ廃墟探訪】 福島県西白河郡西郷村『白河高原スキー場』 穴場としての人気はあったものの……
約38万平方メートルの広大な茶褐色の原野―福島県赤面山に存在した『白河高原スキー場』の廃墟である。雪のないスキー場は殺風景で、どこか猟奇的ですらあるが、山頂に向かって続く錆びたリフト、空き屋と化したセンターハウスなどが、ここがかつてゲレンデであったことを物語っている。
白河高原スキー場は平成7年まで「赤面山スキー場」という名で営業され、いずれも地元の第三セクター企業「赤面山総合開発」が運営を担っていた。同社は昭和45年、当時の白河商工会議所会頭が音頭をとって地元企業などから出資金を集め、資本金3億4600万円で設立。白河市、西郷村、栃木県那須町の3市町村も資本金8%を負担し、赤面山の国有林を林野庁から借り受け、福島県第2位の標高を誇るスキー場としてオープンさせたのである。
当時の赤面山スキー場はリフトが縦に2本繋がっただけのシンプルなゲレンデで、滑降コースは2面。メインコースの斜度が乏しかったため、もっぱら初・中級者用の穴場スキー場として愛されていた。
だが、
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