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蠢く東京都内・闇社会の水面下『いびつな絆』を巡って
2013-07-09 01:00220pt蠢く東京都内・闇社会の水面下
『いびつな絆』を巡って
恐らく、ノンフィクションでは久しぶりのヒット作となるであろう。宝島社発行の『いびつな絆 関東連合の真実』である。僕も実は一年がかりで、関東連合、及び1980年代半ば~1990年代の東京不良少年シーンを書き上げて、某出版社から校正のやり取りをしている最中だった。
なので、あえてこの話題作は読んでいない。先入観が入るのが嫌なのと、読後感は恐らく悪いからだ。因みにこれと同じような告白本『不良録』(双葉社)も読んでいない。同じ理由である。
『いびつな絆』については色々、書きたい事があるのだが、現在進行形の件でもあり、また「十を知って五を書く」というノンフィクションの原則めいたものから外れてしまうので、少しだけ指摘しておきたい。
その前に、作者の工藤明男という名前に仮名がついていない事に驚いた。字が一文字違うが、「ネットだけで」有名な「歌舞伎町五人衆」というグループの中心人物と同じ名前だからだ。しかし、それにしてもマスコミの中にも未だに、五人衆の力とやらを盲信しているライターがいて問い合わせの電話来て、いかに僕が「自作自演ですよ」と言っても食い下がられたのは困った。どこの雑誌に書くのだろう。或いはどこの編集部が書かせるのだろう。タイトル先行で事実が伴っていない記事を関東連合関係の記事において見かけるが、呆れるのみである。
作者はゴーストライターを立てているのだろうが、ゴーストも作者の関東連合幹部もこのような、アウトローマニアの幻想を皮肉って、ペンネームを付けたのだと想像するかどうだろう。
では、この本ではなく、この本の出版後の動きについて、一点だけ(本当はたくさんあり過ぎるのだが、おりを見て書きます)指摘しておく。
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