-
[中田薫]【シリーズ廃墟探訪】さらば三重の老舗スーパー銭湯!三重県伊賀市上村『名阪健康ランド』
2013-11-11 01:00220pt中田薫 寄稿記事 【シリーズ廃墟探訪】 さらば三重の老舗スーパー銭湯! 三重県伊賀市上村『名阪健康ランド』
三重県亀山市と奈良県天理市を結ぶ名阪国道。中京圏と近畿圏を結ぶこの幹線道路沿いに、屋根に乗った2体の龍がランドマークとなっているスーパー銭湯の廃墟がある。営業中は2体の龍が妖しくライトアップされ、目から赤い怪光線を放ち、ドライバーの注目を引きつけていた『名阪健康ランド』の末路である。
通常の入浴施設に様々なアミューズメント要素を付加したスーパー銭湯は昭和60年、富山県高岡市にオープンした「万葉ポカポカ温泉」が発祥とされているが、こちら名阪健康ランドも昭和62年オープンと早く、スーパー銭湯黎明期の開業組だった。
風呂は大露天風呂のほか漢方薬湯、岩盤浴、サウナなど10種類以上を有し、レストルーム、焼肉コーナー、宴会場、ゲームコーナーなども併設。特にゲームコーナーは平成13年以降、三重県下でユニバーサルスタジオの公式キャラクターグッズがゲットできるのは「名阪健康ランドのUFOキャッチャーだけ」という独自色を持っていた。
さらに土日祝日は韓国人演歌歌手モングンのコンサート、毎月末には大衆演劇の入替公演を行うなど、まさに顧客満足度120%のサービスぶり。幹線道路沿いという好立地、大型トラックが何台も停められる広大な駐車場も利便性がよく、往時はファミリー客はもちろん鈴鹿サーキットへ向かうドライバーやライダー、さらには長距離トラックの運ちゃんたちにこよなく愛された施設だったのである。
だが、 -
「告知!・【シリーズ廃墟探訪】あまりに広すぎた動物パラダイス・西成のマザーテレサ事件の深い闇」ニコ生ナックルズマガジンvol.37
2013-10-11 01:00398pt━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2013/10/11 久田将義責任編集 ニコ生ナックルズマガジン vol.37 □日本で一番危険なWEBマガジン。ニッポンの闇をさらけ出せ!□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━日本で一番危ないWEBマガジンが創刊!『実話ナックルズ』『ダークサイドJAPAN』元編集長、現『日刊ナックルズ』(http://n-knuckles.com/) 編集長の久田将義が、インターネットを通して新たな「アウトローメ ディア」を始めました。その名も「久田将義責任編集 ニコ生ナックルズマガジン」。久田氏をはじめ、様々なアウトロー著者陣営がどの既存メディアでも露出できない記事をお届けします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《新刊のお知らせ》
『関東連合 六本木アウトローの正体』(ちくま新書)が発売されました! http://goo.gl/qm5Svx ←amazonはコチラ!
《目次》
01.告知!ニコ生ナックルズ10月号02.[中田薫]【シリーズ廃墟探訪】あまりに広すぎた動物パラダイス『山口ニュージーランド村』山口県美祢市西厚保町原03.【拡張!日刊ナックルズ】西成のマザーテレサ事件の深い闇・続報
告知!ニコ生ナックルズ 10月号10月のニコ生ナックルズで予定しております放送をご紹介致します!
本日!10日20時からは公式放送
その後のチャンネル限定放送はこちら!※冒頭はチャンネル会員様以外でもご覧いただけます。
数ある週刊誌やゴシップ誌をもとに、久田将義がテレビが放送できない、アウトローなニュースをお届けします。あの事件の裏側も?!24日(木)20時からは!
ついにニコ生ナックルズにスタァ降臨!!日刊ナックルズでも活躍の元ジャニーズ平本淳也が登場!テレビでは語れないジャニ―ズのタブーを話します!
31日(木)23時からは!
11月23日(土)開催!吉田豪×杉作J太郎×久田将義「人生相談番外地 無敵の三本マイク」@広島・横川シネマ - TwiPla
こちらは放送できませんが現地に行ける方はお楽しみに!開沼博×久田将義「アウトローが潜む場所」 @kainumahiroshi @masayoshih | Peatixこちらもゲンロンの意向で放送はできませんがぜひご来場くださいませ!
中田薫 寄稿記事【シリーズ廃墟探訪】あまりに広すぎた動物パラダイス『山口ニュージーランド村』山口県美祢市西厚保町原
美祢西インターチェンジから県道33号線を車で走ること約10分。たどり着いたその場所は、あまりにも広大であった。東京ドーム6個分、およそ30万平方メートルもの敷地面積を持つ『山口ニュージーランド村』の廃墟である。
山口ニュージーランド村は、緑豊かな自然の中で羊や馬などの動物と触れあい、家族でスローなまったり時間を過ごすことができるテーマパークとして平成2年に開園した。開発したのは愛媛県西条市に本社を置く「ファーム」なる会社。都市生活者と農村の交流、地域力の活用、過疎地域の掘り起こしなどを企業理念に、全国各地で農村型観光施設を展開している会社である。
現在、ファームが手がけた施設は「とうほくニュージーランド村」(岩手県)や「ドイツの森クローネンベルク」(岡山県)など全国13施設が営業中だが、どの自治体も観光ソフトはノドから手が出るほどほしい。
観光資源の乏しい美祢市では、
-
[中田薫]【シリーズ廃墟探訪】あまりに広すぎた動物パラダイス『山口ニュージーランド村』山口県美祢市西厚保町原
2013-10-07 01:00220pt「久田将義責任編集 ニコ生ナックルズマガジン」日本で一番危ないWEBマガジンが創刊!『実 話ナックルズ』『ダークサイドJAPAN』元編集長、現『日刊ナックルズ』(http://n-knuckles.com/) 編集長の久田将義が、インターネットを通して新たな「アウトローメディア」を始めました。その名も「久田将義 責任編集 ニコ生ナックルズマガジン」。編集長の久田氏をはじめ、様々なアウトロー著者陣営がどの既存メディアでも露出できない記事をお届けします。(毎週金曜日に はその週のまとめ記事を配信)
中田薫 寄稿記事【シリーズ廃墟探訪】あまりに広すぎた動物パラダイス『山口ニュージーランド村』山口県美祢市西厚保町原
美祢西インターチェンジから県道33号線を車で走ること約10分。たどり着いたその場所は、あまりにも広大であった。東京ドーム6個分、およそ30万平方メートルもの敷地面積を持つ『山口ニュージーランド村』の廃墟である。
山口ニュージーランド村は、緑豊かな自然の中で羊や馬などの動物と触れあい、家族でスローなまったり時間を過ごすことができるテーマパークとして平成2年に開園した。開発したのは愛媛県西条市に本社を置く「ファーム」なる会社。都市生活者と農村の交流、地域力の活用、過疎地域の掘り起こしなどを企業理念に、全国各地で農村型観光施設を展開している会社である。
現在、ファームが手がけた施設は「とうほくニュージーランド村」(岩手県)や「ドイツの森クローネンベルク」(岡山県)など全国13施設が営業中だが、どの自治体も観光ソフトはノドから手が出るほどほしい。
観光資源の乏しい美祢市では、
-
「【シリーズ廃墟探訪】白河高原スキー場・【拡張!日刊ナックルズ】西成のマザーテレサ事件・写真で振り返るシリーズvol.2」ニコ生ナックルズマガジンvol.34
2013-09-20 01:00398pt━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2013/09/20 久田将義責任編集 ニコ生ナックルズマガジン vol.34 □日本で一番危険なWEBマガジン。ニッポンの闇をさらけ出せ!□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━日本で一番危ないWEBマガジンが創刊!『実話ナックルズ』『ダークサイドJAPAN』元編集長、現『日刊ナックルズ』(http://n-knuckles.com/) 編集長の久田将義が、インターネットを通して新たな「アウトローメ ディア」を始めました。その名も「久田将義責任編集 ニコ生ナックルズマガジン」。久田氏をはじめ、様々なアウトロー著者陣営がどの既存メディアでも露出できない記事をお届けします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《新刊のお知らせ》
『関東連合 六本木アウトローの正体』(ちくま新書)が発売されました! http://goo.gl/qm5Svx ←amazonはコチラ!
《番組告知》
《目次》
01.[中田薫]【シリーズ廃墟探訪】穴場としての人気はあったものの……福島県『白河高原スキー場』02.【拡張!日刊ナックルズ】「西成のマザーテレサ事件」で初めて覚えた取材の恐怖03.「カワユスの源泉を探れ!」久田将義の幼少期から編集長時代までの写真を一挙公開!【写真で振り返るシリーズvol.2】
中田薫 寄稿記事【シリーズ廃墟探訪】福島県西白河郡西郷村『白河高原スキー場』穴場としての人気はあったものの……
約38万平方メートルの広大な茶褐色の原野―福島県赤面山に存在した『白河高原スキー場』の廃墟である。雪のないスキー場は殺風景で、どこか猟奇的ですらあるが、山頂に向かって続く錆びたリフト、空き屋と化したセンターハウスなどが、ここがかつてゲレンデであったことを物語っている。
-
[中田薫]【シリーズ廃墟探訪】穴場としての人気はあったものの……福島県『白河高原スキー場』
2013-09-16 01:00220pt中田薫 寄稿記事 【シリーズ廃墟探訪】 福島県西白河郡西郷村『白河高原スキー場』 穴場としての人気はあったものの……
約38万平方メートルの広大な茶褐色の原野―福島県赤面山に存在した『白河高原スキー場』の廃墟である。雪のないスキー場は殺風景で、どこか猟奇的ですらあるが、山頂に向かって続く錆びたリフト、空き屋と化したセンターハウスなどが、ここがかつてゲレンデであったことを物語っている。
白河高原スキー場は平成7年まで「赤面山スキー場」という名で営業され、いずれも地元の第三セクター企業「赤面山総合開発」が運営を担っていた。同社は昭和45年、当時の白河商工会議所会頭が音頭をとって地元企業などから出資金を集め、資本金3億4600万円で設立。白河市、西郷村、栃木県那須町の3市町村も資本金8%を負担し、赤面山の国有林を林野庁から借り受け、福島県第2位の標高を誇るスキー場としてオープンさせたのである。
当時の赤面山スキー場はリフトが縦に2本繋がっただけのシンプルなゲレンデで、滑降コースは2面。メインコースの斜度が乏しかったため、もっぱら初・中級者用の穴場スキー場として愛されていた。
だが、 -
「シリーズ廃墟探訪『名阪健康ランド』・福島第一原発作業員と除染作業員たちと・ニコ生ナックルズ リバイバル!vol.04」ニコ生ナックルズマガジンvol.30
2013-08-24 16:00398pt━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2013/08/24 久田将義責任編集 ニコ生ナックルズマガジン vol.30 □日本で一番危険なWEBマガジン。ニッポンの闇をさらけ出せ!□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本で一番危ないWEBマガジンが創刊!『実話ナックルズ』『ダークサイドJAPAN』元編集長の久田将義が、インターネットを通して新たな「アウトローメ ディア」を始めました。その名も「久田将義責任編集 ニコ生ナックルズマガジン」。久田氏をはじめ、様々なアウトロー著者陣営がどの既存メディアでも露出できない記事をお届けします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《新刊のお知らせ》
『関東連合 六本木アウトローの正体』(ちくま新書) がアマゾンで予約開始致しました。 http://goo.gl/qm5Svx (予約はこちらから!) 《番組告知》 8月30日(金)19:30からは 8月31日(土)23:00からは ニコ生ナックルズ公式Twitterができました! @nicoKnuckles
《目次》
01. [中田薫]【シリーズ廃墟探訪】源泉を掘り当て、維持することの難しさ~三重県伊賀市上村『名阪健康ランド』 02.2013年8月19日の福島第一原発作業員と除染作業員たちと 03.『[ニポポ]「薬物と女優の関係を人前で話して拉致られました。」脱出者の告白!!』ニコ生ナックルズ リバイバル!vol.04 -
[中田薫]【シリーズ廃墟探訪】源泉を掘り当て、維持することの難しさ~三重県伊賀市上村『名阪健康ランド』
2013-08-19 01:00220pt中田薫 寄稿記事 【シリーズ廃墟探訪】 三重県伊賀市上村『名阪健康ランド』 源泉を掘り当て、維持することの難しさ
三重県亀山市と奈良県天理市を結ぶ名阪国道。中京圏と近畿圏を結ぶこの幹線道路沿いに、屋根に乗った2体の龍がランドマークとなっているスーパー銭湯の廃墟がある。営業中は2体の龍が妖しくライトアップされ、目から赤い怪光線を放ち、ドライバーの注目を引きつけていた『名阪健康ランド』の末路である。
通常の入浴施設に様々なアミューズメント要素を付加したスーパー銭湯は昭和60年、富山県高岡市にオープンした「万葉ポカポカ温泉」が発祥とされているが、こちら名阪健康ランドも昭和62年オープンと早く、スーパー銭湯黎明期の開業組だった。
風呂は大露天風呂のほか漢方薬湯、岩盤浴、サウナなど10種類以上を有し、レストルーム、焼肉コーナー、宴会場、ゲームコーナーなども併設。特にゲームコーナーは平成13年以降、三重県下でユニバーサルスタジオの公式キャラクターグッズがゲットできるのは「名阪健康ランドのUFOキャッチャーだけ」という独自色を持っていた。
さらに土日祝日は韓国人演歌歌手モングンのコンサート、毎月末には大衆演劇の入替公演を行うなど、まさに顧客満足度120%のサービスぶり。幹線道路沿いという好立地、大型トラックが何台も停められる広大な駐車場も利便性がよく、往時はファミリー客はもちろん鈴鹿サーキットへ向かうドライバーやライダー、さらには長距離トラックの運ちゃんたちにこよなく愛された施設だったのである。
だが、晩年は三重県下に競合店が10店以上も建ち、施設自体が古くなったせいか、「いつ行ってもガラガラです」などとネット掲示板に書き込まれるような経営状態が続き、水道代や燃料代、人件費が経営を圧迫するようになっていった。
名阪健康ランドは別名「昇龍温泉」を名乗っていたが、これは敷地内で源泉を掘り当てていたことによる。しかし、この掘り当てた天然温泉が実は非常に金食い虫で、閑古鳥が鳴き始めてからは源泉を所有していること自体が経営を蝕んでいた。
温泉掘削というのは難しく、泉温45度で毎分100リットルを超す湧出量で掘り当てれば理想的だが、現実はそう上手くいかない。泉温が低ければ加温の必要があるため重油などの燃料費がかかり、湧出量が少なければ水道水を加水しなければならないからだ。しかも〝かけ流し〟というわけにはいかないため、塩素を入れて消毒し、お湯を循環させる必要もある。 -
[中田薫]【シリーズ廃墟探訪】姿を消してしまった僕らのイッシー『池田湖イッシー王国』鹿児島県指宿市池田
2013-07-29 01:00220pt「久田将義責任編集 ニコ生ナックルズマガジン」日本で一番危ないWEBマガジンが創刊!『実 話ナックルズ』『ダークサイドJAPAN』元編集長の久田将義が、インターネットを通して新たな「アウトローメディア」を始めました。その名も「久田将義 責任編集 ニコ生ナックルズマガジン」。編集長の久田氏をはじめ、様々なアウトロー著者陣営がどの既存メディアでも露出できない記事をお届けします。(毎週金曜日に はその週のまとめ記事を配信)
<a href=<a href=<iframe width="312" height="176" src="https://live.nicovideo.jp/embed/lv146743779" scrolling="no" style="border:solid 1px #CCC;" frameborder="0"><a href="http://live.nicovideo.jp/watch/lv146743779">ニコ生ナックルズ編集部「テレビじゃできない!アウトローニュース ほか」</a></iframe>
中田薫 寄稿記事【シリーズ廃墟探訪】鹿児島県指宿市池田『池田湖イッシー王国』姿を消してしまった僕らのイッシー
北海道は屈斜路湖のクッシー、山梨県本栖湖のモッシーと並び、日本三大湖底水棲獣に数えられているのが鹿児島県指宿市の池田湖に棲むというイッシーだ。これらの湖底水棲獣は、それぞれ存在がまだ確実には証明されていないため、「UMA=未確認生物」などとも言われている。
この三体のうち、特に存在が有望視されているのがイッシーだ。20人以上という複数の同時目撃証言があり、過去に何度も写真が撮られ、ついにビデオに収めた人までもが現れた。江戸時代に書かれた「三国名勝図会」には池田湖に棲む「神龍」なる記述もアリと、何しろ存在を信用したくなるような根拠が豊富なのである。
池田湖は昭和5年頃からコイやウナギなどの放流が行なわれ、次第に様々な種類の動植物が生育していったが、やがて全長2メートルの大ウナギが捕獲されるようになるなど、長い歴史の中で確かに巨大化した生物がいないわけではない。だが歴史的に見れば、池田湖は約4000万年前の開聞岳噴火によってできたカルデラ湖。6500万年前とされる恐竜時代と年代があまりにかけ離れており、恐竜類が湖に存在するとは到底考えられないのだが……いやそんなことはどうでもいい。いる! イッシーは間違いなく池田湖にいるハズなのだ!!
というわけで指宿市は過去2回ほど、イッシーブームに沸き返った。複数に目撃された昭和53年と、初めて動く様子がビデオに収められた平成3年である。昭和53年のブームでは手塚治虫や園山俊二ら漫画家18人が池田湖を訪れ、想像図を描く過熱ぶりだったが、平成3年の時はその〝動く映像〟がテレビで放送されるや町中が大騒ぎ。あまりの問い合わせの多さに指宿市はイッシー対策本部を設置。湖には連日のように見物人が詰めかけ、指宿市の観光入込数はピークとなる年間365万人にまで達した。
-
「矢口真里離婚・廃墟探訪・AKB総選挙予想・AKB研究生」ニコ生ナックルズマガジンvol.19
2013-06-07 01:00398pt━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2013/06/07 久田将義責任編集 ニコ生ナックルズマガジン vol.19 □日本で一番危険なWEBマガジン。ニッポンの闇をさらけ出せ!□ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本で一番危ないWEBマガジンが創刊!『実話ナックルズ』『ダークサイドJAPAN』元編集長の久田将義が、インターネットを通して新たな「アウトローメ ディア」を始めました。その名も「久田将義責任編集 ニコ生ナックルズマガジン」。久田氏をはじめ、様々なアウトロー著者陣営がどの既存メディアでも露出できない記事をお届けします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《目次》
01. [片岡亮]矢口真理ドロドロ離婚の真相 02.[中田薫]【シリーズ廃墟探訪】国策と社会情勢に翻弄されて…岡山県久米郡久米南町『竜山鉱山』 03.去年の1位2位を的中させた久田将義が(自慢・苦笑)予想する AKB48総選挙予想 04.[緊急寄稿]総選挙前夜に行われたAKB48研究生たちの未知なる凄さ -
[中田薫]【シリーズ廃墟探訪】国策と社会情勢に翻弄されて…岡山県久米郡久米南町『竜山鉱山』
2013-06-04 01:00220pt中田薫 寄稿記事 【シリーズ廃墟探訪】 国策と社会情勢に翻弄されて… 岡山県久米郡久米南町『竜山鉱山』
岡山県の近代産業といえば繊維産業や化学工業が有名だが、実は岡山県は中国地方の中でも鉱物資源に恵まれた地域であり、鉱工業においても栄えてきた歴史がある。
硫化鉄鉱や蝋石、石炭、亜鉛、銅、タングステン、ウラン等々、岡山の山では様々な鉱石が採掘され、戦前の最盛期には県内で300を超える鉱山が存在していた。
だが、その多くは小規模鉱山だったため、戦中の増産強行による乱掘、また軍事的重要度の低い鉱山が次々に淘汰されたことにより、戦後には多くの鉱山が廃山となった。
岡山県の県央部、吉備高原の深い森の中に眠る『竜山鉱山』は明治2年に創業。しかし小鉱山にして貧鉱であったことから経営者が何人も変わり、戦前・戦中までは豊田鉱業なる会社の所有となっていた。
さらに昭和20年の敗戦後、日本は「鉄鋼・石炭・硫化鉱(肥料)」を戦後復興の重点産業としたため、銅鉱であった竜山鉱山は社会的重要度が低下。敗戦時は銅の市場在庫が余り気味であったことも経営難の一因となり、統制経済の崩壊も相まって、山は一時操業が休止したのであった。
しかし、昭和22年に竜山鉱山のみならず全国の非鉄金属鉱業界があまりに危機的状況に陥ったため、政府は日本興業銀行復興金融部に特別融資を命令。加えて鉱材の国内在庫を国が買い取り、在庫量に応じて融資を行うなどの措置を講じたため、ようやく日本の鉱業界は回復に向かい始めた。そして銅山にとって朗報は続き、同年7月から「銅、亜鉛、アルミニウム」については生産価格が消費価格を上回った場合、その価格差を国が負担する「価格差補給金」の支給も実施。電線などの復興資材として重要視されるようになった銅は、国によって手厚く保護されることになったのである。
こうした政策を背景に、休山中だった竜山鉱山を昭和鉱業が昭和22年に買収。再稼働後はいきなりフル生産態勢となり、この山で採れた銅は、どんどんと国内の電気事業のインフラに消費されていった。
昭和28年の地質調査資料によると、竜山鉱山の鉱床は走向延長、傾斜延長合わせて計約1キロメートルほどとなっており、主に黄銅鉱のほか、黄鉄鉱や閃亜鉛鉱、方鉛鉱などが採掘されていたという。
さらにその後は、昭和24年のドッジ・ラインに基づく超デフレ政策でまた低迷、昭和25年の朝鮮戦争勃発で再び活況を呈するなど、国策や社会情勢に翻弄されながら、竜山鉱山は上がったり下がったりの状態が昭和30年頃まで続いた。
以降はそもそも小規模鉱山であったことから次第に鉱量が枯渇。昭和36年に閉山となり、昭和40年代後半になって人も完全に離れ、山は廃山となった。経営していた昭和鉱業も現在は商号が変更され、非鉄金属鉱山開発から耐火物、グラスファイバー原料などの総合工業材料事業へと業容を転換させている。
今に見る竜山鉱山の木造選鉱場の廃墟は昭和初期の建造で、すでに80年以上の歳月を経過させている。細い柱で組まれた軽建築の工場は歳月とともに自壊が進行。窓ガラスはケイ素の劣化が進んで透明度が失われ、トタン屋根も錆びて一部が崩落。さらに高く伸びた吉備の森林にすべてが飲み込まれつつある。その様は、あたかも自らの意志でこの世から消え去ろうとしているかのようである。残されていたコンクリートの土台に染みついた緑青だけが、わずかにここが銅山であったことを知るよすがであった。
また、この廃墟は付随して小さな鉱山集落の痕跡も同時に見ることもできる。周辺に残された竜山バスの停留所や鉱山社宅など、深い山の谷間で、それらが工場とともに静かに眠り続けているのである。
鉱山社宅の内部は落ちていた新聞雑誌類や酒瓶などから、昭和40年代後半までここに人が暮らしていたことが推測できたが、残された一升瓶の多さは酒を飲むしか娯楽がない陸の孤島での孤独な暮らしぶりを如実に物語っていた……。
(中田薫) 中田薫 「GON!」「実話ナックルズ」「怖い噂」など数々の雑誌に執筆。廃墟巡りのエキスパート。 その他に事件、芸能、サブカル、などが守備範囲。編集者でもある。 ※この記事は「久田将義ニコ生ナックルズマガジン」に起稿された中田薫氏の記事から画像を抜いたものです。「久田将義ニコ生ナックルズマガジン」では、写真付きでご覧いただけます。
2 / 3