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篠塚恭一:真のユニバーサル旅行の実現に向けて
2019-08-24 14:03トラベルジャーナルという業界専門誌から~分け隔てない旅行の仕組みづくり~という特集への寄稿を頼まれたので、この機会に改めてユニバーサルツーリズムについて考えてみようと思う。
20数年前、福祉と観光分野の人が一堂に会した「優しい旅へのシンポジウム」で21世紀を迎える社会へ提言したのは、それまでのバリアフリーの旅づくりから旅をユニバーサルデザイン化することだった。当時は障がいを持つ人の社会参加を求める活動のひとつとして、いかに旅行を様々な関係機関と連携して、誰でも利用しやすいものとしていくかにあった。障がいを持つ人の旅は、健常者に比べて大きなバリアが社会の中にたくさん存在していたから、そうしたバリアを取り除いていこうという発想だった。
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