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甲斐良治:韓国「プリ」に大感動!
2006-10-31 11:48
広々とした田んぼの中で、4人の男が鉦や太鼓を叩いている――そんなポスターに誘われて、昨夜は新宿シアターアプルでの韓国伝統音楽グループ「プリ」の日本公演へ。いやあ、すごかった。
「ひちりき」や「チャルメラ」みたいな(すみません、韓国の楽器になんの基礎知識もないので)メロディーが加わる曲もよかったが、鉦や太鼓だけのやたら「やかましい」曲に身をまかせていると、喧騒の向こうからあるはずのない旋律が聞こえてくるような気がして、「いったいこれはなんなんだ?」という不思議な体験もした。
また、「パンソリ」という、語りというか、詩の朗読というか、昔の状況劇場の芝居の台詞をもっとリズミカルにした「叫び」のような曲の「子龍、弓を射る」には本当に驚いた。人間の声による音楽にこんな「かたち」があったんだ。
と、へたな言葉で表現しても仕方がない。彼らのホームページにサンプルがあるので、関心を持たれた関西方面の -
甲斐良治:よみがえる廃校
2006-10-25 11:4953pt
私の編集する「増刊現代農業」の最新号は『よみがえる廃校 「母校」の思い出とともに』です。下記は長文ですが、「月刊現代農業」12月号掲載の「主張」(「社説」のようなもの)に加筆したものです。学校もまた、「『くに』より先に『むら』がある」でした。
現在の小山小学校(竹島真理さん撮影)
共通する「地つき」の思い出
下の写真をご覧いただきたい。昭和27年、大分県日田市の小山小学校新校舎建設のための「地つき」の風景である)。
(『小山小百年の歩み』より)
――地固めをする「地つき」の日、村のお年寄りから子どもまで、みんなが学校に集まりました。木を何本か組み合わせて櫓を組み、その中に地つきのための柱を吊るし、柱に結わえた何本もの綱をみんなで力を合わせて引っ張ります。赤い手ぬぐいを首に巻いて、地つき唄を歌いながら。なかには、手ぬぐいを鉢巻きにしてもらった子どももいます。ドスン、ドスンという威勢の
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