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【結城登美雄の食の歳時記#11】「いただきます」誰に向かって言う?(食育編・最終回)
2013-04-03 11:2884ptいよいよ食育編も最終回です。今回の舞台は地域、学校です。家庭の中だけの「食育」を語るのは限界があります。というのも、食卓にあがる食べ物のルーツを探っていくと、山や海や畑にたどりつきます。では、食事のあいさつ、「いただきます」は誰に向かって言う言葉なのでしょうか。 * * * * * 結城登美雄の食の歳時記<食育編・最終回>「いただきます」誰に向かって言う?宮城県の食育について考えていきたいと思います。食育も教育の一つであるわけですから、先生と教科書と教室がなくてはなりません。先生はやっぱり畑を耕し、海草を採ってきたりして生産に携わっているお母さんたち。宮城の農山村漁村のお母さんたちは自分で畑を耕し、自分で料理を作り家族に食べさせています。そういうお母さんが一番食べ物のことがわかりますから、お母さんたちを先生にしたいなと思いました。教科書はそこで捕れる野菜や魚です。そして食べ物を育んでくれる海や山や川、田んぼという自然が教室になってくれたらいいなと思います。お母さんたちと相談したら、「何をやろうか。うちには何にもないよ」とみんな言うんで「そんなことはない」とアンケートを一ヵ月かけてとりました。そうしたら、売ってはいない、家族のために350種類もの食材を育てていることがわかりました。(※無料ここまで376文字/1,266文字中) -
【結城登美雄の食の歳時記#10】都会の「不安」(食育編・その3)
2013-03-30 07:2084pt結城登美雄さんは、民俗学者の柳田國男さんの言葉を引用しながら、「都会」について一つの視点を投げかけています。「土の生産から離れたという心細さ」とはどういうことか。今回は、「食育」を地域の視点でとらえます。 * * * * *
結城登美雄の食の歳時記<食育編・その3>都会の「不安」「食育といっても誰がどこでどんなふうにやればいいのか」という疑問を持っている方も多いのではないかと思います。まだ始まったばかりで混乱もあるようです。いろんな試行錯誤を手探りでやっているのが実情です。1月の半ばに東京国際フォーラームという有楽町近くの大きな会場で農水省や内閣府、いろんなところが講演をして「ニッポン食育フェア」(第3回2006/1/14〜15)を開催しました。実は私はそこにお邪魔しておしゃべりをさせていただきました。そして、今年(2007年)も来なさいと言われて、行ってきました。(※無料ここまで255文字/1,303文字中) -
【結城登美雄の食の歳時記#9】大事なのは子どもより大人の食育(食育編・その2)
2013-03-24 09:3084pt今回の<その2>では、「食育」の必要性を訴えた結果そのしわ寄せが学校にきてしまった、という一例が紹介されています。私たちが食べ物について意識する場所は、果たして教育現場だけなのでしょうか。今回のテーマは食育の「現場」はどこにあるかです。
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結城登美雄の食の歳時記<食育編・その2>大事なのは子どもより大人の食育「なぜ今、食育なのか」という疑問を持たれている方もいらっしゃるとおもいます。そもそも「食育って一体何だろうか」という方もいらっしゃると思います。政府の食品安全員委員会から資料をいただきました。それによると食育についての意味は2つあります。食は生きる上での基本であって、知育、徳育、体育の基礎となるものであるということ。今まで教育とは知育、徳育、体育と言われてきましたが、その元に食育を据え付けるようであります。もう1つはさまざまな経験を通じて食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てることが食育だといわれています。でもこれだけ見ると、現代のわれわれは食に関する知識もなければ食べ物を的確に選びとっていく力も衰えている、それでは健全な食生活が営めないから国民を揚げて、食についての勉強、学びましょうというようなことのようです。本来個人の自由だと思っていた食べ物に国や自治体やいろんな団体や学校が入ってくる。そんな時代、ちょっと変だなという気もしなくなくはないのですが、それがなぜ必要かという背景について、あるいは食育が必要とされる裏付けとして政府はこんなふうにいっています。(※無料ここまで517文字/2,235文字中) -
【結城登美雄の食の歳時記#8】大事なのは子どもより大人の食育(食育編・その1)
2013-03-19 21:42一時、「食育」という言葉が急激に広がりました。辞書を引いてみると、「食に関する教育。食料の生産方法やバランスのよい摂取方法、食品の選び方、食卓や食器などの食環境を整える方法、さらに食に関する文化など、広い視野から食について教育すること」となっています。食と教育と結びつける「食育」について、結城登美雄さんはどのように感じたでしょうか。7年前のものなので少し「時代」を感じる方もいるかもしれませんが、国と地方の違いや、生産現場からの「食育」のとらえかたなど、色あせないコンテクスト、文脈があります。4部にわたって掲載します(<その1>のみ無料)。
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結城登美雄の食の歳時記<食育編・その1>本屋さんに行くと食育の本がずいぶんたくさん並んでいるなと感じます。ちなみに県立図書館に行ってパソコンで食育の本を検索したらなんと48点も(2013年には200件以上)でてきました。そのほとんど
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