• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 2件
  • 田中良紹:米国の核が日本を狙う可能性を考えない愚かさ

    2018-02-05 07:00  
    トランプ政権が「核戦略の見直し(NPR)」を発表した。米国は核爆弾を小型化することで通常兵器やサイバー攻撃に対しても核兵器を使用する方針である。これに対し河野外務大臣は「同盟国への抑止力拡大を明確にした」として「高く評価する」と述べた。  核兵器の小型化は日本を守ってくれると判断した発言である。しかし米国が核戦力を見直すのはあくまでも自国の安全を第一に考えた結果であり、「同盟国を守るため」というのは「付け足し」に過ぎない。  「同盟国を守る」ために核兵器を使うことが自国の安全に寄与するなら「同盟国は守られる」が、逆にそれが自国の安全を危うくするなら「同盟国は切り捨て」られる。「同盟」とは自国の利益を守るための協力関係であり、同盟国と運命を共にすることではない。
  • 篠塚恭一:欧米で生きる当事者の力学ぶ──【介護旅行】安全で快適な旅のために(2)

    2018-02-04 17:57  
    2000年に始まった介護保険制度、その5年程前から福祉分野の旅行が忙しくなった。福祉先進国と言われた欧米諸国への視察が数多く企画され、私はエスコートとして、行政や医療、福祉分野の方と一緒に事例を求めて旅をしていた。  当時は設備や器具などのハード、人材研修などのソフト、本人の暮らし方を助けるサービスデザインの考え方など、いくつかの点で大きな違いがあった。私は素人だったが、こうした違いを生む理由に障がいを持つ人や高齢者自身の意識の差があると感じた。正確に言えば、当事者の生きる力を引き出そうとする環境の差が大きいと思った。