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2013年5月の記事 16件

【結城登美雄の食の歳時記#20】1400万人が住む中山間地域の村々(中山間地域編・その1)

和歌山県海草郡紀美野町(撮影:THE JOURNAL編集部)「海外からの旅行客を増やそう」日本を世界にアピールする声が高まっています。富士山の世界遺産登録がニュースになるように、日本の“ウリ”は何と言っても豊かな自然です。日本の国土の約7割は森林、山地ですが、その地域(中山間地域)には全国人口のわずか約12%しか住んでいないためか、都市部で住む人々の意識からはつい忘れがちになってしまいます。今回の「食の歳時記」は、そんな地域の人々や農業をテーマにした「中山間地域編」です。※会員(月額525円)の方は全文購読できます。非会員の方は有料記事(100pt)となります。(会員になるには携帯キャリア決済、カード決済が可能です。個別記事を購読する場合は、ニコニコ動画にログイン後、ニコニコポイント100ptにて購入し御覧ください。ニコニコポイントは500円から購入可)*   *   *   *   * 【結城登美雄の食の歳時記#20】(中山間地域編・その1) 「中山間地域」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 我が国では農業地域の特性ごとに、農業地域を市町村ごとに4つに分類しています。【1】都市的地域、これは宅地率が60%、人口密度が1キロ平方メートル当たり500人。言ってみれば仙台市、石巻市、名取市、富谷町、柴田町といった都市が都市的地域に分類されます。【2】平地農業地域というものです。これは林野率が50%未満で、田や畑がある耕地が20%以上とあるところ。角田、渡、山本、大里、松山、三本木この辺が平地農業地域といわれます。【3】山間農業地域といわれるもので、林野率が80%以上で田や畑が10%未満という七ヶ宿(しちかしゅく)町、鳴子、旧花山村(現・栗原市)、女川町、旧津山村(現・登米市)この辺りが該当します。【4】中間農業地域で、ちょうど都市的地域や平地農業地域、山間農業地域との間にあたるところです。ここは白石市、蔵王町、丸森町、川崎町、大和町(たいわちょう)、旧川桑町(現・気仙沼市)などが該当します。こんなふうに4つに分類されている中で、山間農業地域と中間農業地域はあわせて、通称「中山間地域」と分類されます。一般的には川の上流地域といったほうがわかりやすいでしょうか。傾斜地が多くて、農業をやる上で条件が厳しいので「条件不利地域」とも言われます。そのために段々過疎化が進行していたり、高齢化で農業が難しくなって耕作放棄が増えているようなんですね。日本の全人口あたりの中山間地域(上記【3】【4】を足した地域)の人口割合。全国的(左)に見れば1割強だが、東北6県(右)では3人に1人が条件不利な中山間地域に住んでいる。比較してみると全国統計では見えない景色が広がっていることがわかる(2010年総務省「国勢調査」と東北農政局『平成20年度東北食料・農業・農村情勢報告』を元に作成)そうはいっても、中山間地域というのは日本国土の中の約7割の面積を占めています。中山間地に住む人たちの数は約1400万人(2010年総務省「国勢調査」)で日本の人口の約12%です。東北の中山間地域の人口は317万人で、東北人口のうちの32.8%の人が中山間地域に住んでいます(2008年東北農政局「東北食料・農業・農村情勢報告」)。しかももっと大事なことは、中山間地域の農業産出額は、全体の35%も占めていることです(2011年農林水産省「生産農業所得統計」)。(無料ここまで862文字/1,603文字中) 

【結城登美雄の食の歳時記#20】1400万人が住む中山間地域の村々(中山間地域編・その1)

【結城登美雄の食の歳時記#19】自分の知恵と工夫で生きることを村で学ぶ(農山村と若者編・最終回)

今の担い手というのはどうしても農業をやっている人のお子さんが農業を継ぐという仕組みになっています。しかし僕は新しい担い手を積極的に検討する時代が来ているのではないかと思っています。 農山村にいった若者のうち、約3割がそこに居着いているといいます。結城さんはどう感じているのでしょうか。「農山村と若者編」最終回は、帰ってきた若者たちの手紙がいくつか紹介されています。※会員(月額525円)の方は全文購読できます。非会員の方は有料記事(100pt)となります。(会員になるには携帯キャリア決済、カード決済が可能です。個別記事を購読する場合は、ニコニコ動画にログイン後、ニコニコポイント100ptにて購入し御覧ください。ニコニコポイントは500円から購入可)*   *   *   *   * 【結城登美雄の食の歳時記#19】(農山村と若者編・最終回)「地球緑化センター」に聞きましたら、年間120万くらいの予算と空き家があればいつでも若者を派遣できると言っていました。若者は月々3万の食費と2万円の生活費をもらうだけなんですが、金は少なくても充実した仕事をやりたいと思っています。若者はどんな動機で山村にむかっているのでしょうか。それは一番はまず、自分の仕事として農業を考えていてそれを実現するために農地がないので山村に行って農業体験をしたい、というのが30%です。それと悩む若者ですから、自分の進路や今後を考える一つの手だてや自分の力を試す場所として山村を考えているようです。いずれにしても真面目に、真剣に人生を組み立てようとする若者の姿が伺えます。何よりもびっくりしたのは、その320人いた若者の34%がそこに留まって山村に暮らしているという事実です。東北では青森や秋田、岩手、福島にはありますが、まだまだ宮城にはこれを受け入れる自治体かないんです。ぜひ宮城県の自治体も若者を積極的に受け入れて、それを地域の担い手にしていく方向も考えてはどうかと思います。日本の農業は後継者不足ということが盛んに言われています。どうしたらいいだろうか?(無料ここまで505文字/1,778文字中) 

【結城登美雄の食の歳時記#19】自分の知恵と工夫で生きることを村で学ぶ(農山村と若者編・最終回)

【結城登美雄の食の歳時記#18】村へ向かう「緑のふるさと協力隊」の若者たち(農山村と若者編・その3)

※会員(月額525円)の方は全文購読できます。非会員の方は有料記事(100pt)となります。(会員になるには携帯キャリア決済、カード決済が可能です。個別記事を購読する場合は、ニコニコ動画にログイン後、ニコニコポイント100ptにて購入し御覧ください。ニコニコポイントは500円から購入可)長野県泰阜村に開設された直売所(2013年2月/撮影:THE JOURNAL編集部)興味深い動きがあります。「緑のふるさと協力隊」という事業が1994年から行われています。これはNPOの「地球緑化センター」というところが農水省や内閣府、文科省あたりからバックアップを受けながらやっている事業です。若者を1年間、農山村に派遣して農業や林業を手伝いをしてもらうという事業です。山村留学とは違いますが、若者の山村体験、私も都会に育った若者があんな山奥の中山間地域に行くはずがないと勝手に思っていましたが、意外や意外、若者たちはたくさん生まれ育った都会を離れて山村に向かっています。では緑のふるさと協力隊というのはどういう仕組みか、まず受け入れる自治体が山村で1年間の生活の保障をすします。5万円の手当で内訳は生活費が2万円、食費が3万円だけです。あとは寝泊まりする宿舎をあてがうというものです。それで人が行くはずがないと思っていましたが、たくさんの若者が行っています。2006年には、43人の若者が全国30の市町村に派遣されて活躍してきました(2013年には50市町村へ拡大)。(無料ここまで453文字/1538文字中) 

【結城登美雄の食の歳時記#18】村へ向かう「緑のふるさと協力隊」の若者たち(農山村と若者編・その3)
THE JOURNAL

2008年9月に創設され、月間数百万ページビューを出してきた独立系メディア《THE JOURNAL》が「ニコニコ」で再出発!テキストと映像、音声を駆使した情報をお届けします。

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THE JOURNAL編集部

活動フィールドを政治、社会、国際から地域、農林漁業にまで広げて日々奮闘中。著書に『震災以降 東日本大震災レポート』(三一書房)、『自由報道協会が追った3.11』(共著・扶桑社)ほか。

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