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G1、チャンカン、N-1……秋の3大リーグ戦・総評■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」
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G1、チャンカン、N-1……秋の3大リーグ戦・総評■小佐野景浩の「プロレス歴史発見」

2020-11-23 22:33
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    プロレスラーの壮絶な生き様を語るコラムが大好評! 元『週刊ゴング』編集長小佐野景浩の「プロレス歴史発見」――。今回のテーマはG1、チャンカン、N-1……秋の3大リーグ戦・総評です!


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    望月成晃×小佐野景浩〜空手家がプロレスラーになるまで〜

    三銃士、四天王、UWF、邪道…平成のプロレスを変えた5つの勝負


    ジャイアント馬場没20年追善興行と飯塚高史引退試合

    北尾はなぜ大成しなかったのか■柴田惣一☓小佐野景浩 マスコミ大御所第2弾


    柴田惣一☓小佐野景浩 プロレスマスコミ大御所対談「スクープ合戦はガチンコの闘いだった」


    多発するプロレスラーのケガを考える


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    全日本プロレスの「うっかり八兵衛」が明かす全日本秘話


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    中邑真輔、棚橋弘至、柴田勝頼……新・闘魂三銃士

    最後のムーンサルトプレス……天才・武藤敬司

    縁の下の力持ち!! 坂口征二の荒鷲人生

    WARからイッテンヨンへ! ライオン・ハート時代のクリス・ジェリコ

    「情」で生きる佐々木健介の激烈人生! 

    プロレスラーで初めて大臣になった男、馳浩

    大森隆男のワイルドな全日本プロレスLOVE 

    暴走親方、諏・訪・魔!!

    嗚呼、阿修羅・原……修羅ごときそのレスラー人生!!


    冬木弘道は「俺はやっぱり死ぬんだな」とニヤリと笑った…

    完全無欠のプロレスラー!! ジャンボ鶴田

    超獣ブルーザー・ブロディ

    【涙のカリスマ】大仁田厚の邪道プロレス人生

    “四天王プロレス”の光と影――三沢光晴

    癌に勝った絶対王者・小橋建太

    “プロレス巨大組織”NWAとは何だったのか?

    呪われたIWGPが最高権威になるまで

    悲運の闘将ラッシャー木村、耐えぬき続けた人生 

    燃える男、アニマル浜口――!!

    “天龍番”が感傷に浸れなかった天龍源一郎引退試合

    全日本プロレスを二度は裏切れない……」秋山準

    馬場死去、三沢離脱……その後の全日本プロレス


    ジョー樋口、和田京平…全日本プロレスを支えたレフェリーたち 

    我らが英雄ザ・ファンクスの凄み! 

    猪木を超えられなかった藤波辰爾――プロレス職人と野心の時代

    レスラーの野心が謎を生み出す……SWSに狂わされた男たち!

    「俺のほうがUWFより強い!」 誇り高き仮面貴族ミル・マスカラス

    プロレス史上最も過酷な闘い! G1クライマックス

    『週刊ゴング』の創刊と休刊まで……闘いのゴングはこうして鳴った!

    80年代タイガー、90年代ライガー! ジュニアヘビー級の歴史!!

    “リングの現実”に殉じたNOAHの栄枯必衰

    昭和のプロレスを支えた影の実力者! さらば永源遥――!!

    史上最も愛されたヒール! 黒い呪術師アブドーラ・ザ・ブッチャー

    輪島、北尾、曙……プロレスラーになった横綱たち!!

    全日本プロレスのすべてを知る男、渕正信

    鈴木みのるを変えた“全日本プロレスイズム”

    高山善廣が「帝王」と呼ばれるまで

    「プロレス取材の難しさ」

    一寸先はハプニング人生! アントニオ猪木!!

    オシャレでスマートな昭和の頑固親父! グレート小鹿



    ――
    小佐野さん、今秋は新日本プロレスのG1クライマックス、全日本プロレスのチャンピオン・カーニバル、ノアのN-1 VICTORYと、リーグ戦が重なりました。

    小佐野 ノアのN-1 VICTORYはもともと秋の開催だったけど、G1はオリンピックのために夏から秋開催に変わって、全日本も例年は王道トーナメントがあるんだけど、コロナで中止になっていたチャンピオン・カーニバルを優先した。チャンカンは今年で40回目の大会だから、歴史を途切れさせるわけにはいけないってことだね。

    ――
    すべての試合をチェックできた人っているんですかね……。

    小佐野 
    さすがに全試合見てる人はいないでしょうねぇ。いたとしたら、よっぽどヒマな人ですよ(笑)。いくら自宅にいながら配信で見られるといっても……けっこうな時間が取られるもんね。

    ――
    平日だと18時から21時ぐらいですから、仕事終わりとはいえ、なんだかんだ忙しい時間帯ですよね。

    小佐野 
    私はチャンピオン・カーニバルの解説の仕事があったから川崎大会以外は全部現場で見てるんですけど、それは6大会だけだったから可能だったしね。昔から言われてることだけど、リーグ戦って興行的には難しいところもあって。星取りの行方にも左右されて、消化試合が多くなるような興行には興味を示しづらいからね。

    ――
    昔のリーグ戦と比べて白星配給係的な立ち位置の選手って見かけなくなりましたね。

    小佐野 
    いないね。 いまは最後の最後まで、もつれるから。

    ――
    決勝戦前日まで誰が決勝に出るのかはわからない。

    小佐野 
    それにいまのリーグ戦って、ほぼ全試合配信されてるじゃないですか。変な話、軽く流せる試合がないから。

    ――昔だったら、会場のお客さんしか見ていない地方の試合は軽く流せることも……。

    小佐野 
    「こんなに激しい試合をやって明日大丈夫なのかな」って心配になっちゃうよね。飯伏なんか優勝戦があるのにタイチとバカみたいな蹴り合いをしちゃったり(笑)。これじゃあ優勝戦に出られないでしょ?っていうの試合をやっちゃうから。オカダ・カズチカは開幕戦の飯伏幸太戦で雪崩式フランケンで腰を打って痛めちゃって。棚橋弘至も内藤哲也戦のスイングDDTでケガをしちゃったり。毎試合ハードですよ。

    ――
    優勝を目指すのは当然として内容でも魅せることが必須で。

    小佐野 
    内容重視、内容があってこその結果だよね。 いまのリーグ戦は勝てばいいものではなくなってる。優勝者だけではなく、どの試合がベストバウトだったのかも語られるわけだからね。

    ――可視化されるがゆえの評価スタイルですね。

    小佐野 
    もちろん優勝したことは評価されるけど、誰がリーグ戦でインパクトを残したのか。優勝戦線から脱落しても、その先のタイトルマッチに繋がる場合もある。たとえばリーグ戦でタイトルホルダーを倒して、それが面白い試合だったらチャンスは巡ってくるから。

    ――
    基本的にリーグ戦は団体がプロデュースするけど、試合内容によっては先の展開を大きく変えることはできる、ということです。

    小佐野 
    それはつまり逆にリーグ戦の内容次第では、落ちていく選手もいるってことですよ。

    ――
    それで今年のチャンカンは6大会だけの開催なんですね。

    小佐野 
    大会の日程の問題もあったんだけど、10選手参加でA・Bブロック分け。 結局1人4試合しか公式戦ができなかった。2敗したらもうアウト。ほとんどトーナメントに近いよね(笑)。

    ――
    決勝戦はゼウス選手が宮原健斗選手を破って優勝しました。

    小佐野
      今回のゼウスはよかったよ。どうしても単調で大味なパワーファイターのイメージがあったけど、 全日本に来てからは秋山準の影響を受けたりして、いろんな技術を覚えていった。 ただ、それによってゼウス本来の魅力も失われかねない。ゼウス本人にもそういう葛藤はあったみたいだけど、グラウンドの練習をしっかりやって。 小橋建太に目をかけられているから、小橋のアドバイスを聞いたり、天龍(源一郎)さんが『週刊プロレス』の連載で「ゼウスはドロップキックを使ったほうがいい」と言ったら実際に使ってみたりとか。他人のアドバイスに耳を傾ける選手なんですよね。今回のチャンカンで極め技にしてた三沢式フェースロックも、昔の全日本プロレスのビデオを何度も見て研究して使ってね。

    ――
    チャンカンのために準備して勝負したんですね。

    小佐野 
    ゼウス本人も38歳だから、そろそろパワーファイターから脱却しなきゃいけない年齢ではあるんだよね。さすがに力技だけでは通すことは難しいから。

    ――
    いまってパワーファイターが生きるのが難しい時代ではありますよね。ヘビー級よりちょっと軽めで飛んだり跳ねたりできるタイプが主流というか。

    小佐野 
    時代遅れに見えちゃうんだよね。石川修司は今回のチャンカンは成績は振るわなかったけど、135キロを123キロまで落としてね。パワーはそのままで動きにキレを求めた。開幕戦はフライング・ボディシザース・ドロップで勝ったんだけど、それはジャンボ鶴田の技なんだよ。

    ――
    なるほど、みんな何かしら新たな武器を用意してるんですね。

    小佐野 
    秋山が全日本プロレスから去ったことで、いろいろ言われてるけど、選手たちは温故知新でいろいろと研究してるんですよ。諏訪魔はバックドロップにも拘ってるけど、 ドロップキックも使ってる。ドロップキックは馬場さん時代の全日本プロレスから大事にされている技だから。ジェイク・リーも蹴りとバックドロップだけだったのが関節技を取り入れて。いままでと同じではダメだという意識があるんだろうね。
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