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  • 一問一答「自分のことを主観的に何歳ぐらいだと思いますか?」【不老不死の科学】

    2021-10-07 12:00  
    330pt
    あなたは自分のことを主観的に何歳ぐらいだと思いますか?

    自分が同世代に比べて若いと考えている人もいれば、全ては年を取ったから仕方がないことだと諦めている人もいます。
    今回は歳をとることに対する恐怖心が人一倍強いという方の相談をもとに、老化しづらい体を作るための科学について解説してみたいと思います。

    Q. 歳を取ることに対する恐怖心が人一倍強いです。どうすればいいでしょうか?

    老化することに対する恐怖心が強い人は結構いますが、それは歳を取ってできなくなることを数えているからです。
    知識や経験もそうですが、歳を取ることでできるようになることもたくさんあります。
    自分が手に入れたものの方に目を向けるようにしてください。
    失われるものに目を向けて生きれば、誰でも憂鬱になってしまいます。

    僕も今年で35ですからいわゆるアラフォーですが、鍛えているのでそこら辺の20代よりも体力があるでしょうし、日々新しいことにも挑戦していますしお金も自由もあります。
    若い時よりもはるかに楽しく過ごすことができています。
    そうなれば、仮にできたとしても昔に戻りたいというような理由は思いつきません。
    歳を取ってできるようになったことを数えていくのが、いい生き方なのではないでしょうか。

    DaiGo師匠の答えは以上でした。

    老化しづらい人の特徴とは?!

    普段からあることをする回数が多い人は、それだけで実際に体が老化しづらいということが分かっています。
    それは何かと言うと、畏敬の念を感じる回数が多い人ほど老化しづらいという研究があります。

    畏敬の念とは、簡単に言うといわゆる人知を超えたような体験のことです。
    例えば、とても大きくて雄大な自然を見て地球の凄さを感じたり、満天の綺麗な星空を見て宇宙の雄大さを感じながら人間はちっぽけなものだと考えたり、自分という存在を超える体験を沢山する人ほど、自分中心の意識が薄れてきます。
    この自己中の意識が薄れてくると、人はより大きな目標に意識が向くようになります。
    その結果として、老化を防ぐことができるということをこの研究は示しています。
    人は歳をとると自己中になってしまう
    人はどうしても歳をとると自分中心になってきがちなものです。
    自分を超えたような体験が少なくなってきますので、自分は全部わかっているとか、自分は人生経験で全て知っているとか、悪い言い方をするといわゆる老害のようになってしまいがちです。
    このような状況を防ぎながら、体の老化を防ぐためにも重要になるのは、自分という存在を超えるような素晴らしい体験をすることだということになります。
    畏敬の念は炎症物質を健康的なレベルに保つ
    研究者のコメントとしては、畏敬の念や感嘆するような感情には、炎症物質であるサイトカインを健康的なレベルに保つ作用があると言われています。
    その自分を超えた感覚がポジティブな感情を引き起こしてくれて、結果的に、健康的になったり長生きできるようになったりするということです。
    好奇心を人生に活かす
    人は仕事でも勉強でも同じですが、どんな感情を持ちながら生きていくかということで、結果的に肉体的な健康も精神的な健康も変わります。
    畏敬の念を感じるということで、普段の生活の中でもポジティブな感情が増えて、自分の仕事や、やるべきことが捗るようになるという効果もあるようです。

    なぜこんなにも畏敬の念には効果があるのかと言うと、これは好奇心による効果だそうです。
    好奇心というものは、自分の知らないものを知りたいとかすごいものを理解したいという感覚で、これが僕たちの人生を良い方向に向けてくれるとされています。
    この好奇心は鍛えることができるので、若いうちに自由を手に入れたり成功を掴みたいという方には欠かせない能力です。
    「退屈を感じた時には新しいことを調べる」
    退屈を感じた時には、それを気にして新しいことを調べるか、現状に対して工夫するということを癖にしてください。
    例えば・・・

    「筋トレをしていて退屈を感じたら、ひとつだけ新しい筋トレを取り入れてみる」
    「読書をしていて退屈を感じたら、すぐに全く違うジャンルの本を読んでみる」
    「退屈を感じたら場所を変えてみる」
    「退屈を感じたら服を変えてみる」

    日常でこれを意識するだけでもかなり変わると思います。

    基本的に好奇心というものは知識により生まれるものです。
    よく知れば知るほどわからないことが増えていくといいますが、これは知れば知るほど好奇心が増えるからです。
    知れば知るほど好奇心が増えるので、今までわからなかっただけで、気にならなかったことも気になるようになってきます。

    DaiGo師匠の部屋では様々なジャンルの本をなんとなく区別して置いていますので、なにげに手に取った本をちょっとだけ読むと、新しい気づきや疑問が湧いてきます。
    このように色々なジャンルをちょっとずつ摘んで読むようにすると、それによりもっと知りたいという感覚が生まれてきます。
    体の老化を防ぐためにも、今まで読んだことがないジャンルの本や知識に手を出してみるのも良いのではないでしょうか。

    健康と長生きを考えるためのおすすめ本

    LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義

    こちらは、人間がどうすれば長生きできるのかということを、幅広く扱ってくれている本です。


    SWITCH(スイッチ)オートファジーで手に入れる究極の健康長寿

    長生きするための重要な要素である「オートファジー」について学ぶのであれば、こちらの本がかなり詳しく紹介してくれています。


    実験医学増刊 Vol.35 No.15 The オートファジー 研究者たちの集大成が見える最新ビジュアルテキスト
    この本は、「オートファジー」について、図解でガッツリ解説してくれているので、しっかり学びたい方はもちろん、健康について知りたい方も参考になると思います。

    老化に対する思い込みのメリットとデメリット 

    実年齢よりも自分が若いという思い込みというものは結構重要で、自分は若いと思っている人はそうでない人に比べて病気の発症率が低かったり、脳も衰えづらいということです。歳をとっても若い人と同じくらい、あるいは、それ以上の頭の回転を誇ることができたり、寿命が延びたりうつ病にかかりにくくなる上に、糖尿病や高血圧のリスクも低くなるということも分かっています。

    一方で、最近自分が歳をとったとか衰えたと思う場合でも、ただ単に老化で衰えたということではなく、不健康な食事や行動になっているだけのことも少なくありません。
    例えば、ラーメンやポテトチップス、加工食品ばかりの食生活や喫煙、運動を全くしない日常といった自分の生活習慣が悪いのに、その悪くなったことを老化のせいにしてしまいます。
    これを老化のせいにすると気持ちは楽になるのかもしれませんが恐ろしい影響が起こります。

    人間の老化というものは、運動をしないとか行動が変わったことによって体調が悪くなり、体調が悪くなったから老化したと思い込み、そして、老化したと思い込むからさらに運動しなくなり、ストレスにますます弱くなるということで実際に老化が進んでいくのではないかということが言われています。

    皆さんは自分のことを主観的に何歳ぐらいだと思いますか?

    この人間の主観的な自分の年齢に対する考えが、長期的に人間の体にどんな影響を与えるのかという事を調べた研究があります。
    この研究では4494人の男女を長期間にわたって追跡調査し、それぞれの主観的な年齢と健康状態、そして IQ まで調べています。

    その結果、自分が若いと思うことが出来ていると、健康的で寿命も長くなる上にIQ まで高くなるということが確認されています。
    もちろん、この研究だけでは、IQ が高い人が自分が若いと思い込むことができるのか、自分が若いと思うことでIQ が高くなるのか、そこまでは分かりませんが、少なくとも自分が若いと思うことによってかなりのメリットはあるようです。

    主観的な若さを持てる行動を!
    自分が若いと思い込むことが大事ですが、それはそう信じることができる行動を続けることが重要です。
    歳をとっても若い時と同じように運動を心がけたり健康的な生活を意識して、自分は自分を若く保つ努力をしているという感覚が皆さんの人生にとってプラスになる可能性が高いということです。

    IQ が高い人が若々しくいられるというのは、頭がいい人はやはり情報処理能力が高いので、自分の外の世界に常に興味が湧くようになります。
    それにより刺激が多い生活をするようになるので、歳をとってからも行動力が減らないということだろうと思います。
    結局のところ、好奇心と挑戦というものが若さを保つためには重要だということが、この研究からも分かることでもあります。

    「オートファジーとは?」

    断食をしている人も多いでしょうが、人間の体というものはある程度のストレスを与えることによって、それに対する修復モードに入ります。
    人間の体は普段であれば、外から食べ物を食べてそれにより体を作ったりエネルギーを生み出したりしています。
    普通に考えると、体の外から栄養が入ってこなくなれば体は大変なことになりますが、人間の体はうまくできていて、体や細胞が飢餓状態になったとしても一定期間エネルギーを生み出すことができるシステムがあり、それがオートファジーと呼ばれるものです。

    体内の脂肪や肝臓に蓄えられた不要な脂肪から燃やしてエネルギーに変え始めますが、このような機能不全で役に立たなくなった細胞から分解してエネルギーに変えていきます。
    これを通り過ぎてしまうと、筋肉など体にとって必要な細胞まで分解してしまいます。

    ここで注目するべきは、体の中の老化した不要な細胞を燃やしてくれるという部分です。
    不要な脂肪や体の中で老化につながる細胞を分解してくれるわけですから、要するに若々しい体を保つことができるということです。
    ただし、それも過剰にしすぎてしまうと、必要な細胞まで分解してしまうので、そこを理解した上で取り組むことが大切です。

    ここから先は、このオートファジーについてさらに掘り下げて、体の老化を止めて若々しく人生を楽しむための方法についてより具体的に解説していきます。
    老化におびえることなく若々しく過ごしたいという方は、ぜひ続きをチェックして下さい。