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  • 一問一答「あなたが、絶対に付き合いたくないのはどんな人ですか?」【非モテの科学】

    2023-04-29 12:00  
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    あなたが、絶対に付き合いたくないのはどんな人ですか? 

    今回は、恋愛スクールをビジネスとして始めてみたいという方の相談をもとに、当てはまったら何をしてもモテない非モテの科学について解説させてもらいます。

    「Q. モテる人とモテない人のマインドの違いやファッションの違い、デートの違いなど熟知しました。恋愛スクールはビジネスにするのは厳しいでしょうか?」

    当たり前ですが、モテるためにお金を払う人はモテない人です。
    少しモテる人や普通に女の子と喋ることができる人は、そこにお金を使いたがります。
    ですから、本当にモテない人を対象にすることになりますが、そこで成果を保証するとビジネスにはなりません。

    本当に人の目を見て話すことができないような人たちが来ますので、それをマネタイズするとなると、自己啓発の怪しいセミナーと同じになってしまいます。
    変わる勇気のない人が変われるという鎮痛剤を求めてくるのが自己啓発のセミナーです。
    自己啓発のセミナーの人たちと同じビジネスモデルにすれば、それがいいかどうかは別として儲かるかもしれません。

    どうしてもしたいのであれば、自己啓発のセミナーの人たちの構造を勉強してみるのが良いのではないでしょうか。
    それについては、あまり教えたくはなかった本ですがこちらが参考になると思います。
    こちらは自己啓発のセミナーで儲けるための仕組みについても教えてくれる本です。
    僕は推奨しませんが、儲けるためにはこういうのが使えるというだけです。

    「学び」を「仕組み」に変える新・家元制度

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    なぜかモテない…にはワケがある

    「モテないのでモテるようになりたい」とか、「あの娘にモテたい」とか、
    「モテる」という言葉は広く万人にチヤホヤされるという意味と、特定の人に好かれるという意味の2つの意味で使われています。
    
まずはその定義をはっきりさせておくべきかと思いますが、特定の人を落とせるかどうかというのは「モテる」ということとはあまり関係はありません。
    もちろん魅力的であるのは大事ですが、人それぞれ好みがあります。
    特定の人に好かれるかどうかはどうしてもこの好みにより変わってくるので戦略が変わってきます。

    今回の「非モテ」は、万人に何故かモテない人です。
    このような人は得てして同性にもあまりモテません。
    これはなぜなのかを調べたら、万人に対するモテが著しく低い人は、人を引きつける能力があまりに低く、さらには人を遠ざけてしまう特徴を持っているということがわかっています。

    恋愛でも友人関係でも悲しい結果になります。
ただし、これは外見や容姿と違い改善することができる特徴が多いです。
この非モテの特徴を理解して改善したり、普段から気をつけておくと恋愛でも人間関係でも失敗することが少なくなります。

    関係性破壊要因
    シドニー大学を中心とした「関係性破壊要因」と題された研究で、人として付き合いたくない人の特徴を調べています。
    まずは92名の学生たちにどのような人が嫌いかということをヒアリングし、それをリストアップして、嫌われやすい特徴を項目として整理して49タイプに纏めました。

    モテない特徴49タイプを294名の学生に対して提示し、どのタイプが嫌かを調査することによって、モテない人の特徴とそれぞれの項目が重視される度合いを調べました。
それらの実験を踏まえ、シドニー大学が2,744人の独身の男女への調査で明らかにした異性に対してモテない人の性格的な特徴や共通点をランキングで発表しています。

    ※各項目の%表示は2,744人中で嫌な特徴だとされた率です

    ワースト17:カラダがたくましくない 6%
    ワースト16:カラダがたくましすぎる 9%
    体がたくましすぎるのもたくましくないのも極端なのは嫌われるようです。

    ワースト15:既に子供がいる 14%
    ワースト14:子供を欲しがらない 14%
    すでに子供がいるのも子供欲しがらないのも、どちらも嫌われます。

    ワースト13:無愛想 14%
    ワースト12:喋らなさすぎる 14%
    ワースト11:喋りすぎ 23%
    会話やコミュニケーションにおいても極端なのは嫌われます。
    無愛想なのも喋らないのも、喋りすぎるのもよくないようです。

    ワースト10:自分の意見を決して曲げない 33%
    柔軟性がなく他人の意見を聞けない人は当然嫌われます。

    ワースト9:性欲が低い 33%
    性欲が強いのはネガティブな影響は無いようですが、性欲が低いのは問題です。

    ワースト8:テレビの見すぎ、ゲームのし過ぎ 33%
    テレビを見すぎたりゲームをしすぎるのは、これも当然自分に時間を使ってくれないわけですから嫌われます。

    ワースト7:自信がない 40%
    自己効力感が低すぎて、あまりにも自分に自信が持てないのも問題です。

    ワースト6:ベッドテクが下手 46%
    これはテクニックの問題というよりも、自分のことを見てくれないし理解しようとしてくれないと思われます。

    ワースト5:会うために3時間以上かかる場所に住んでいる 49%
    アクセスが悪く会うのに時間がかかるのもデメリットです。
    人間関係を築く上でも、あってコミュニケーションを取るのにコストがかかりすぎるのは問題です。

    ですから、シンプルライフで荷物を減らして、狭い部屋でもいいので都心に引っ越したり、自分が親しくなりたい人たちがいる場所で暮らすことを考えてください。

    性欲が低いとか自分に自信がないことよりも、魅力としては問題になるわけです。

    ワースト4:ユーモアのセンスがない 54%
    やはりユーモアのセンスがあるだけで頭が良さそうに思われます。
    頭の良さをアピールできるようなユーモアを学んだり、言葉の操り方を身に付けてください。

    ワースト3:貧し過ぎる 63%
    あまりにお金がなさすぎるのはモテません。
    一般的な生活が苦しかったり、自分と一緒にいるときに生活に困窮している様子が見えてしまうと、やはり男性でも女性でも問題になります。

    ワースト2:怠け者 66%
    怠惰な人はモテません。
    これは貧し過ぎるよりもモテないのがポイントです。

    自分のやりたいことがあったり物事に対して一生懸命になっている人は魅力的です。
    今は貧しくてもとても勤勉に頑張っているのであれば、いつか成功する可能性もあります。
    可能性は魅力になりますが、怠惰で努力のない姿勢は人としても尊敬できません。

    もちろん、完璧主義になって、全てにおいて勤勉になる必要があるわけではありません。
    全てにおいて勤勉になるのは無理ですが、自分の特徴的な部分においてだけでも勤勉で努力する姿勢が見えないと魅力にはなりません。

    今はうまくいかなかったとしても、自分の夢や目標に向かってひたむきに毎日努力を続けている姿を見ると、人として応援したくなります。
    ですが、口ばかりで行動しない人は無理です。
    自分の目指している夢に対して真摯であるかが重要です。
    成功者たちの上辺の部分だけを真似するのではなく、そこに至るまでの見えない努力に目を向け、自分もそこに辿り着くための行動を続けているかどうかです。

    ワースト1:不潔・服装がだらしない 67%
    清潔感がない人は最もダメです。
    不潔なのは問題外ですが、見るからにだらしない服装をしていたり、アイロンをかけるべき服にアイロンをかけていなかったり、服装がだらしないのも良くありません。

    どれも当たり前のように思うかもしれませんが、人は異性からモテたいと思ったときも、同性の人に好かれたいと思ったときも、自分のアピールしたいポイントばかりに目を向けてしまいます。

    ですが、各ランキングのパーセンテージを見ていただけるとわかるように、少なくともトップ10にランキングされる問題点を改善することが前提として必要です。

    人としての魅力を損なう特徴
    そして、この非モテの特徴は異性に対してだけでなく同性に対しても同じです。
    これらのランキングは男性目線でも女性目線でもほとんど同じでした。

    異性か同性かではなく、そもそも人としての魅力がない人の特徴だということです。
    確かに不潔な人は、生物として考えたときに伝染病を持っている可能性もあるわけですから、異性として好きになるかどうかの前に人として近づきたくありません。

    怠け者な人も生き残る確率が低いので、その人を助けても利益が返ってくることはありません。
    そうなればコミュニティーにとって不要な存在だと思われます。

    ユーモアのセンスがなく知能が低いのは、一緒に作戦を立てて戦うと、自分が生き残る確率が低くなってしまいます。

    その人と会うのに3時間以上かかるとなると、仮に助けを求めたとしても、その人が来た頃には自分は死んでいるかもしれません。
    そもそも群の外の人と判断されるので、人として魅力を感じません。

    生殖能力が低いのも自分に自信がないのも同じです。
    人としてモテません。
    男女関係は関係なく人としてモテない人の特徴です。

    親切なのにモテない人は何が違うのか?!

    大前提としてモテる人は親切な人です。
    ですが、親切で優しいのになぜかモテない人もいます。

    2006年のサウスカロライナ大学の研究で、男性にこれまでの女性遍歴について尋ねて、それと同時に性格分析テストも行っています。

    それによると、共感能力が高すぎる人は、いくら親切でもモテないことがあるようです。
    共感能力の高さは親切さとセットになるとネガティブに働く場合があるようです。

    基本的に親切な人はモテます。
    そこで共感能力が高いと、相手の事情や気持ちを優先しすぎてしまい、相手に強く言うことができなくなります。
    逆に、共感能力が低い人は相手の事情や気持ちを無視してアタックできます。
    ですから、結果的にモテます。

    付き合った後は親切で共感能力が高い方が良いですが、共感能力が低い人の方が恋愛の入り口でアタックしやすくなります。
    こんなことを言っては嫌われるかもとか、もし告白して迷惑だったら、今の関係が壊れても嫌だからなど、余計なことを気にしすぎるのも共感能力の高さ故です。
    相手の気持ちを優先しすぎてしまい、一歩踏み出すこともできませんし、恋愛が始まることもありません。

    一歩踏み出して恋愛を始めることができれば、共感能力が高いから相手の気持ちを理解してあげることができますし、親切だからモテて良い関係を続けやすくなります。
    共感能力が高すぎると恋愛も始まらないから、親切で優しいのになぜかモテないということになるわけです。

    研究では、優しい男性と共感能力が低い男性は同じぐらいの恋愛経験を持っていました。
    つまり、親切で優しい男性もモテるし、共感能力が低い男性もモテていたわけです。

    男性たちに、「今彼女になりそうな人はいますか?」と質問したところ、共感能力が低い男性の方が、彼女になりそうな人がいると答えた人が15%も多かったそうです。

    優しい男性と共感能力が低い男性は、同じぐらいモテるけれど、共感能力が低い男性の方が、女性に対して「彼女にできそうな気がする」と考える傾向が強く、その結果アタックする頻度が増えてモテるというわけです。

    これは男性だけでなく女性にも同じようなことが言えると思います。
    あまりに共感能力が高すぎると、「私なんてあの人には釣り合わない」「私が告白すると迷惑かもしれない」とネガティブに考えてしまうので、恋愛が始まらないということが起きてしまいます。
    おそらく女性は共感能力が低い方が、男性からのアタックもされやすくなると思います。

    いずれにしても、共感能力が高い人の方が関係は長続きしますが、その入り口では共感能力の高さが邪魔してしまうことがあります。

    独り身が長い人の特徴とは?

    2008年のカリフォルニア州立大学の研究で、独り身歴が長い人の特徴について調べてくれています。
    独り身が3年以上続いている男女142人を集めて、彼らにどんな特徴があるのか調べています。
    そこから3つの特徴が確認されています。

    ①幼少期に両親が仲良くなかった
    幼い頃に両親が仲良くなかったとか、両親から冷たい態度をとられたという経験が多かったそうです。
    これは幼い頃に男女関係に対する良いイメージが植え付けられなかったからだと思われます。

    ②ペット・兄弟・姉妹・同性の友人に依存
    心の底では恋人やパートナーが欲しいと思っているけれど、それを癒すためにペットや兄弟姉妹、同性の友人に大きく依存している傾向がありました。
    これはペットを飼ってはいけないということではなく、依存しすぎる対象がいると独り身になる可能性が高くなるということです。

    ペットの場合は、犬や猫をきっかけに出会いが生まれる場合もありますが、同性の兄弟姉妹や友人がいつも横にいるとなると、当然ですが異性としては近づきにくくなります。
    特定の人間だけに依存するのではなく、バリエーションのある人間関係を大切にしてください。

    ③不安と鬱に悩みやすい
    独り身が長い人はそうでない人よりも不安や鬱に悩みやすいようです。
    それを補うためか、独り身が長い人はワンナイトの関係に流される可能性が高いようです。

    人間関係でも不安を感じすぎて、なかなか関係を始めることができません。
    恋愛関係に対して慎重すぎるにもかかわらず、ワンナイトの関係にはなりやすいわけです。
    寂しがり屋なのに嫌われたくないから恋人ができません。
    それによって独り身の時間が長くなり、不安や鬱に悩まされてしまいます。
    その結果、一晩限りの関係に身を投じてしまうことが増えてしまいます。

    これらの特徴は愛着スタイルを考えるとわかりやすいです。
    回避型の人は自分に自信がないので、深く関わることを拒んでしまいます。

    これは不安やストレスに弱いことが原因ですので、良い恋愛をしたいのであれば不安対策が必要になります。
    不安対策をすれば良い関係が見つかります。
    問題なのは出会いがないことではなく、出会うための準備ができていないことです。

    ここから先は、これをしたら絶対にモテないNG行為と特徴、付き合うことはできても毎回すぐに破局してしまう人の特徴について解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしていい恋愛をしてください。
     
  • 一問一答「あなたは、どんなことに勇気を持って立ち向かいたいですか?」【勇気の出し方】

    2023-04-27 12:00  
    330pt
    あなたは、どんなことに勇気を持って立ち向かいたいですか?

    今回は全財産を失ったらどうするかという質問をもとに、勇気を持って人生や問題に挑戦し続けるための心理学を解説させてもらいます。

    「Q. もしDaiGoさんが資産が全部なくなったらどうしますか?」

    とりあえず生活をとことんコンパクトにします。
    家や身の回りのことを全て見直してコンパクトに生きていくことができるようにします。 

    その上で、僕は知識によって人生を変えられると思っていますし、今までもそれを実践してきたので、知識をインプットする時間を可能な限り作ると思います。
    家は寝るだけにするか地方のキャンプできるような場所で暮らして、ほとんどの時間は図書館に通いまくっていると思います。

    ほとんどお金が必要のない生活をしながら知識を取り入れて、そこから解決策を見出すと思います。
    知識は誰にも奪われないので、今ある資産が全て吹っ飛んだとしても、また取り返すことができると思っています。

    以上がDaiGo師匠からの回答でした。

    アメリカ陸軍も採用している勇気を出す方法

    今回は、勇気を出して自分の意思を持って行動する力についてです。

    実は、勇気に関する研究はたくさんあります。
どうすれば多くの人が思うようなリスクを取れたり、勇気ある行動を取れるのかということについて研究している人は結構います。

    そんな中でも、今回はアメリカの陸軍でも採用されている勇気を出す方法についてです。
軍隊になってくると当然ですが命が関わってきます。
そんな命が関わる状況においても勇気を出す方法ということですから、人間にとって最も強い勇気を出す方法と言えます。

    彼らがどのようにして勇気を奮い立たせているのかということを調べてみると、興味深いことが見えてきます。
これは日本とは違うところでもありますが、アメリカでは軍隊や国の機関であっても科学的な知見がしっかり取り入れられています。
    
例えば、軍隊であれば、悲惨な状況を目の当たりにしてトラウマを抱えて国に帰ってくる人もいます。
そのような人に向けてメンタルを改善するプログラムも結構使われています。

    軍隊のレベルの勇気の出し方となると、かなり激しいプログラムなのかと思うかもしれませんが、実際にはそんなことはありません。
軍隊にまつわる勇気の出し方やトラウマの乗り越え方の研究を見てみると、元々メンタルが強靭かどうかを別として、かなり使える方法が集約されていると思います。

    今回参考にしている研究では、アメリカの士官学校で教えているショーン・T・ハンナ博士が、これまでの先行研究をベースにして、国を守るために、世界を守るために、どうすれば勇気を持って戦うことができるのかということを調べてくれています。
勇気を発揮するために必要な心理学的なポイントについて調べてくれています。

    
大事なのは、自分が何を手に入れるために戦っているのかということを明確化することだと思います。
    リスクと向き合えないとか、勇気を出せないという人もいると思います。
自分の人生の中で大きな挑戦できないという人もいるでしょうが、それがどのようなことが原因になっているのかということが明確になれば、そこから具体的に前に進んでいくことができると思います。

    皆さんの人生に必要な勇気は?
    この要素を全て備えている人はいません。
皆さんも足りないと感じたり自分はこの部分は弱いと感じるところがあると思います。

    勇気ある行動と言われても、人それぞれ様々な考え方があります。
人によっては、自分が信じたことを貫くことと考える人もいますし、みんなが否定しているものをあえて踏み込んでリスクを取ることと考える人もいます。
    
人によって考え方が違う部分があるので、「勇気」は定義するのが難しいです。

    そんな様々な「勇気」がある中、自分に必要な勇気を見つけたり、足りない勇気に気づいていただける内容になるかと思います。
    
それを見つけて補っていただけると、皆さんの勇気はブーストしていくと思います。
自分は他人の意見も気にしないし、リスクも取れるし勇気がある方だと思っている人もいるでしょうが、本当の勇気とは何なのかということを知ってください。

    ポイント1:経験に対する寛容さ
    勇気がある人は創造力がある人です。

    いいアイデアを作るためには、ひとつのことに集中するのではなく、一見無駄だと思えることに対しても思考を巡らせる拡散的思考が必要になります。
無駄に感じるような時間に対しても心をオープンにしてもらい、自分の思考を広げていかなくてはなりません。

    この拡散的思考と創造性の高さが上がれば上がるほど、自分の無駄に思えるような経験や行動に対しても寛容になれて、経験に対する寛容さを持つことができます。

    人間は自分の知っているものばかりを認めるようになってしまいます。
冷静に考えると、これは勇気ではありません。

    勇気がある人は自分が認められないものに対してもオープンに心を開いて受け止めます。
その受けたものが、仮に自分の今までの人生の中での経験を否定するものであったとしても、それを受け入れることができるかどうかということが重要になります。

    ないものを受け入れる勇気です。
このないものを受け入れる勇気とは創造力です。
    創造力のない大多数の人が否定するものに対して、自分の創造力によって可能性を見いだす人が勇気がある人です。
    
勇気がある人は無謀に手を出したり余計なリスクを取っているわけではなく、周りの誰もが否定していても、その可能性やメリットに気づく人です。

    つまり、勇気とは「気づくこと」です。
    気づくためには、普段から様々な可能性に目を向ける必要があります。そのために必要なのが創造力です。

    勇気を持つためには創造力を高めて人生の選択肢を広げる必要があります。
選択肢をたくさん持っている人は、自分の外側からもたらされる多くの人が否定することに対しても興味を持つことができます。

    ですから、創造性やクリエイティビティを高めていかないと勇気を持つことはできません。
自分が想像できない未来を受け入れることができる人はほとんどいません。
経験に対する寛容さが重要になります。
    創造性やクリエイティビティを高めるためには、これらの本も参考にしてみてください。

    超 発想力~思いつきをカタチにして人生を変える29の方法

    ちなみに、クリエイティビティを高めるための簡単な方法としては、「夢日記」をつけるという方法もあります。
朝起きた時に見た夢の覚えている部分を日記につけるだけです。
たったこれだけのことで創造性を高めると言われています。
    自分の頭の中で蠢いている曖昧な感情や感覚をひたすら書き出して、言葉にしていくということをしても創造性を高めることができると言われています。

    多くの人は正しく考えようとします。
正しく考えようとしてアイデアが出てくることなんてありません。
正しくないものが後からうまくいったというのがアイデアです。

    人は年齢を重ねる度に、自分とは違う経験や考えを受け入れられなくなります。
普段から創造性を鍛えることで、自分とは違う価値観や新しいものを受け入れる力を養っておいてください。
自分に思いつかないアイデアに普段からどれぐらい向き合っているかです。

    ポイント2:誠実性の高さ
    勇気を出すために必要な特性として、誠実性の高さもあります。

    勇気は自分の内側から湧いてくるものだと考えている人が多いと思います。
確かに、勇気を出せるかどうかは、その半分ぐらいは生まれもったもので決まりますが、残り半分は「義務感」で決まります。
自分以外の人間からどれくらい義務感を感じるかということが重要なポイントになります。

    例えば、皆さんも誰にも伝えることなく自分だけでダイエットをしようとすると、ついつい誘惑に負けたり挫折してしまいがちだと思いますが、自分が本当に尊敬している人や一番大切な人と約束したら、そこに責任や義務感が生まれると思います。
    自分だけであればいくらでも先延ばしすることができますが、尊敬している人との約束があったり、大切な人と一緒に取り組んでいるとなると、それを行うしかなくなります。
これが義務感です。

    誠実性が高い人は、自分に対しても他人に対しても義務感を感じやすい人です。
自分をちゃんと保たなくてはならないという義務感もあれば、他人との約束は守らなくてはならないという義務感もあります。
    この義務感があればあるほど、人はくじけそうになった時にも勇気を発揮することができます。
辛い状況に陥ったとしても勇気を出して乗り越える確率が高くなります。

    誠実性が高い人は、人と関われば関わるほど自分と相手との間に義務感を感じるようになります。
その結果、自分をコントロールすることができて勇気を出すことができます。

    誠実性を高めるために
    この誠実性を高めるためには、結婚したり仕事で大きな役割を担ったり、何かしらのコミュニティでリーダーになったり、より大きな社会的な役割にコミットしていく必要があります。

    基本的には、人間の誠実性は年齢を重ねれば重ねるほど高くなっていくものです。
これはより大きな仕事を任される確率が高くなりますし、家族を持ったり様々なコミュニティの中で役割を担うことも増えていくからです。
より大きな責任を背負った人であればあるほど、誠実性が高くなり、より大きな勇気を出すことができるようになります。

    おすすめとしては、運動や瞑想など新しい習慣を身に付けることに取り組んでみてください。

    自分がずっとそれを続けていると言える活動を行うことで、誠実性を高めていくことができます。
勇気を持つために社会的なコミットメントを増やしていきましょう。

    ポイント3:コア・バリュー(核となる自己評価)
    自分をどう評価するかということは、勇気を作り出すために重要なことです。

    皆さんは、嫌なことがあった時にそれを自分のせいだと思いますか?
それとも、環境や周りのせいだと思いますか?

    どちらかだけということはないでしょうが、多くの人は嫌なことがあった時に、自分のせいだと考える前に他人のせいを疑います。
少し相手の態度が悪かったら、嫌われてしまったのではないかと疑い、仕事がうまくいかなかったら、上司の伝え方が悪かったのではないかと疑います。

    「統制の所在」
    この良いことが起きたり悪いことが起きた時に、その責任をどこに置くかということを統制の所在と言います。
    良い事が起きたり悪いことが起きた時に、その責任や原因を自分の内側に置く人もいれば自分の外側に置く人もいます。
    この特性がかなり重要で、自分がその状況をどうにかできると思えるかどうかが核となる自己評価です。

    
短期的にみると、他人に責任を押し付けることができる人の方が楽に生きることができます。

    ですが、勇気を持って戦うためには長期的な視点が重要になります。
勇気を持って行動した結果うまくいかなかった時に、それを改善していくことができるのは統制の所在が内側にある人だけです。

    自分のせいだと考えると、自分を責めたり最初は辛いかもしれません。
    
ですが、自分が悪かったのであれば、自分を改善すれば未来は変わります。
だから勇気を出すことができます。

    全てが自分のせいではないとしても、自分で改善できるポイントに目を向けることができるかどうかです。
自分を責めたとしても、それを乗り越えることができれば、改善することで開ける未来が見えます。

    ですが、統制の所在が外部にある人は、自分が本当に向き合わなければならない問題を他人のせいにしてしまいます。
この人は他人が変わるまで変われません。
他人に人生をコントロールされています。

    統制の所在が自分の内側にある人は、自分を改善すれば未来は変わると思えるようになります。
    
それを積み重ねていけば勇気を持てるようになります。
    
自分が行動すれば未来が変わると思えるわけです。

    自分を責めるのは良いことではありません。
    
自分を責めるのではなく自分に起きた結果を受け止めて、その中で自分がコントロールできるところに目を向けてください。
自分がコントロールできるものとできないものを見極めることができれば、自分を改善して人生を変えていくことができます。

    世の中では自分でコントロールできないところに対して文句を言ったり批判している人が大勢います。

    自分の生まれや置かれた状況を嘆いてばかりで行動できない人もいます。

    ですが、同じような苦しい過去や状況があったとしても、そこにどう向き合うかで人生は変わります。

    統制の所在を自分の内側に持つために
    統制の所在が自分の内側にある感覚を高めていくためには、認知行動療法が有効だと言われています。
    
自分の人生観や自分や他人の人生に起きた問題をどう解釈するか、その帰属を調整していくことで、自分に対する核となる自己評価を変えていくことができます。

    世の中では皆さんと同じように苦しい状況にあったとしても、そこから問題に向き合い大きな成功を収めている人もいます。
    
そんな偉人たちや歴史上の人物を見ても、人間は自分の選択によって人生が変わります。
そこに気づいてください。

    ここからさらに残りのポイントについて解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたは、自分が1日に没頭している時間がどれぐらいあると思いますか? 」【没頭脳の作り方】

    2023-04-25 12:00  
    330pt
    あなたは、自分が1日に没頭している時間がどれぐらいあると思いますか? 

    今回は、時折ネガティブな思考によって不安を抱え睡眠の質も悪くなってしまうという方の相談をもとに、どんなに疲れている時でも集中することができる没頭状態の作り方について解説させてもらいます。

    「Q. 死にたくもないのに時折それを連想させる言葉が思い浮かび、とても不安になり焦って睡眠の質も悪くなります。何かに集中している時には大丈夫なのですが、どうすればこのような状況はなくなるでしょうか?」

    わかっているのであれば何かに集中したり瞑想するのが良いのではないでしょうか。
    当然何かに集中したり没頭しているときには、人間はそのようなネガティブな感情に陥りづらいものです。
    瞑想したり運動してみるのがいいのではないかと思います。

    これは非機能的思考というもので、自害のような思考は意味がない思考です。
    それで物事は何も解決しません。
    楽になると言う人もいますが、そもそも人が死んだ後にどうなるのかということがわかっていない時点で、自分から死ぬことは意味がないことです。

    仮にですが、スピリチュアルな人たちが言うように、粗末な死に方をしたら地獄に落ちるということがあったとします。
    仮にそうだったとしたら、自ら死んだことによって余計にツラくなります。
    であれば、今のこの世界で頑張ったりすることを考えた方がいいですし、この世の中でもツラい人生を乗り越えて成功している人も一定数はいるわけですから、そちらに懸けた方が僕はいいのではないかと思います。

    死んだら楽になるというのは何の証拠もありませんので、合理的に考えてやる意味がないことだと思います。
    まずは運動や瞑想などを行い、自分が集中できることを見つけて、その非機能的思考をなくすことを考えてみてください。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    疲れていても集中できる没頭脳の作り方

    どんなに疲れていても仕事や勉強に集中できる方法があります。

    仕事で疲れて本当に何もやる気がしないときでも、なんとなくNetflixを見ていたらいつの間にか夢中になって見ていたとか、同じような経験がある人も結構いると思います。
    疲れていても没頭のスイッチの入れ方さえ知っていれば、時間を忘れて夢中になることができます。

    没頭脳とは、目の前のこと以外のことを考えていない状態です。
    ここではマインドフルに近い状態のことを没頭脳と定義します。
    目の前のこと以外のことを考えていない状態を続けることができれば、そこからフロー状態に入っていくことができます。

    仕事でも勉強でも、目の前のことに自分が集中できていると言う人もいると思います。
    仕事をしているときには仕事のことしか考えていないと言う人も多いでしょうが、人は1日の半分を心ここにあらずの状態で没頭できていないという研究があります。

    しかも、この目の前のこと以外の他のことを考えている時間が多いことが、人が不幸になる原因だと指摘されています。

    研究ではiPhoneのアプリを使って、人がどれだけ没頭できているのか調べています。
    それによると、1日のうち平均で46.5%が、今していること以外のことを考えているとされています。
    勉強しているのに目の前の勉強のこと以外のことを考えていたり、ワインを楽しんでいるのにワインとは関係のないことを考えていたり、YouTubeを見ているときも別のことを考えていたり、僕たちは1日の半分近くをマルチタスクな状態で過ごしています。

    研究では幸福度との関係についても調べています。
    人は何を持っているかで幸せは決まりませんが、何をしているかでも幸せは決まりません。
    研究では、今どんな活動しているかではなく、今していることと関係のないことを考えているかどうかが、人の幸福度と大きく関係していたということです。

    人は自分の好きなことをしていたりすると幸せになるような気がします。
    ですが、実際には「目の前のことに夢中になれているか?」「没頭して取り組むことができているか?」によって幸せが決まります。

    目の前のこと以外のことを考え「心ここにあらず」の状態になっている時間を減らすことが、僕たちの幸せを左右しています。
    目の前のことに没頭できてさえいれば、どんな活動をしていても幸せを感じることができます。

    行っている活動が人の幸福感に与える影響は、わずか4.6%だけでした。
    他のことを考えていない状態は、10.8%も幸福感に影響を与えていました。

    つまり、自分の好きなことをしている時間よりも、没頭している時間の方が2倍も僕たちの幸福度に影響を与えるということです。

    仕事でも同じで、好きなことを仕事にしているよりも、割り切って仕事に没頭できているかどうかの方が重要です。

    没頭できる時間がないことは不幸です。
    好きな仕事や天職と呼ばれる仕事がなぜ人を幸せにするのかと言うと、没頭しやすいからです。

    ということは、没頭するための技術さえ身に付けていただければ、今面倒だと感じている仕事も、つまらないと感じている勉強にも幸せを感じるように取り組むことができます。
    幸せを感じればモチベーションが上がり、仕事でも勉強でも成果が出るようになります。

    つまらないことをしているから没頭できないのではありません。
    不幸だから没頭できないのではなく、没頭できないから不幸になるということも、この研究では指摘されています。

    僕たちは毎日の46.5%を心ここにあらずの状態で無駄にしています。
    集中力を鍛えて身の回りの環境も整えて、心ここにあらずの状態をいかに減らすかということが重要です。

    没頭できない人の特徴

    まず没頭できない人の特徴が確認されています。
    当てはまったら、まずは改善してゼロベースに戻す必要があります。
    それだけでもかなり没頭できるようになり幸福度が高くなります。

    結論としては、メンタルが弱いということとHSPの特徴があると、かなり没頭しづらくなると言われています。

    2019年のウォータールー大学の研究で、没頭しやすい人と没頭しにくい人の違いについて調べています。
    18歳から69歳の男女を対象に、性格分析、没頭の傾向や質、マインドワンダリングな傾向などをチェックしています。

    その結果、当然ですが、目の前のことから注意や思考がそれない人ほど、没頭しやすいということが確認されました。

    ですから、物事に没頭する時間を増やすためには、目の前のこと以外のことを考えたり、ぼんやりする時間を減らすことができれば、没頭しやすくなるということです。

    当たり前のことのように感じるかもしれませんが、目の前のことに注意を向けやすい環境を整えたり、注意を向けるためのトレーニングをすれば、誰でも没頭しやすくなります。

    逆に、注意がそれやすく没頭できない人の特徴としては、メンタルが弱い人とHSPの傾向がある人ほど、注意がそれやすく没頭することが難しくなるとされています。

    外向性・協調性・開放性・誠実性、この4つの性格特性については、いずれも高いほど没頭状態に入りやすくなるとされています。
    ですが、メンタルが弱ければ弱いほど没頭状態に入りにくくなります。

    メンタルが弱いと余計なネガティブな思考に惑わされてしまいます。
    それが邪魔をして目の前のことに注意を向けることができなくなるわけです。

    HSPは周囲の環境や音から影響を受けやすいので、HSPのメリットを生かすための対策もしながら、周囲の環境を整えてください。
    逆に言うと、環境を整えるだけでかなり没頭状態に入りやすくなります。

    没頭脳を作る5つの方法

    ここからは没頭しやすくなるための具体的な方法について解説していきます。

    ①没頭型タスク化
    人は当然疲れれば疲れるほど注意散漫になるので没頭しづらくなります。
    ところが「没頭型タスク」というタスクを疲れたところで入れると、1日の生産性が下がらないという研究があります。

    人は1日の終わりに近づくと疲れてどうしても生産性が下がります。
    没頭型タスクを上手に使うことでそれを防ぐことができます。

    2014年のカンタベリー大学の研究によると、作業の単調さやつまらなさに関係なく、3つの条件がそろうと人は退屈さを感じて疲れやすくなると言われています。
    1.頭を使うタスク
    2.作業が単調
    3.関心や興味が薄い
    人はこの3つによって退屈さを感じて注意散漫になります。
    頭を使うタスクで作業が単調で自分が関心や興味を感じることができないと、注意散漫になり没頭しづらくなります。

    注意散漫のサイン
    とはいえ、それでもしなくてはならない仕事も勉強もあります。
    2005年のウォータールー大学の研究によると、タスクに取り組んでいるときに時間が気になりだしたら要注意です。
    時間の経過と退屈感について調べた研究ですが、人は注意散漫になると時間が気になり始めます。

    退屈になり注意散漫になると、何度も時間をチェックし始めます。
    時間を気にすればするほど、時間の経過が遅くなり疲労感を感じるようになります。
    これが退屈な時間を長く感じる現象です。

    時間を気にし始めたら退屈感を感じ始めた証拠です。
    時間を気にして仕事や勉強をするのではなく、イベントタイムで考え、やるべきタスクの順番だけ決めて取り組むのも良い方法です。

    時間をチェックする行為は退屈さを感じ始めたサインです。
    あえて時間をチェックしづらくするのも効果的です。
    自分が時間をチェックしたときに、それに気づいて自分が退屈感を感じ始めたと思えるようにしておいてください。

    疲れてきたら没頭型タスクを行う
    没頭型タスクとは、注意力が必要なタスクのことです。
    注意力を向けていないとミスが起きるようなタスクです。

    自分が発言する内容が多いミーティングや、自分にとって得意なタスクも没頭型タスクです。
    自分が主体的に動いて自分でコントロールできるタスクは没頭しやすくなります。

    自分が好きなことや、他人をサポートしてコミュニケーションが生まれるタスクも没頭しやすいです。
    コミニケーションや駆け引きが生まれるタスクは注意がそれにくいです。
    徹夜で麻雀したり人狼したりするのも、常に駆け引きをしたり頭を使っているからです。

    つまり、僕たちが疲れた時ほど集中力や注意力が必要なことをしたほうがいいです。
    疲れているからといって漫然としたことだけをしていると余計に疲れてしまいます。

    疲れているときに単純作業をするのも良いですが、あまりにも疲れているときには少し注意力が必要なタスクを行うようにしてみてください。

    没頭できる工夫
    例えば、会議で退屈だと感じることも多いと思いますが、面倒だからとただぼんやりするのではなく、「自分だったらどうするか?」「自分のビジネスに応用できるポイントは無いだろうか?」と考えて、没頭するための工夫をしてみてください。

    考え方を変えて、議事録を取ったり質問したいポイントをメモしたりしてください。
    授業でも覚えたい内容を自分なりの言葉に変えてメモをとると、眠くならなかったりもします。
    つまらない授業でも、その授業の内容をノート1ページにまとめるとしたらどうするかを考えて、実際に手を動かすと没頭できるようになります。

    少し負荷をかけることが重要です。
    自分の力を発揮しなくてもできるタスクになると、人の脳はスリープモードになります。
    楽をしてできることは脳が楽をしてしまいます。
    大事なことだと気づかせれば、脳はちゃんと働いてくれます。

    ただし、あまりにも難易度を上げすぎると逆に思考停止になり眠くなってしまいます。
    難易度を上げすぎないのも没頭するためのポイントです。

    そもそも自分の理解が追いついていなかったり、理解するために時間が必要なタスクに対しては、人の脳はフルパワーのときでなくては対応できないので、できるだけ午前中に持ってくるようにしてください。

    疲れていたり退屈感を感じたときには、内容としては理解しているけれど、他のことを考えながらではできないタスクを行うようにしてください。
    これを疲れているときに行うと、逆に頭が冴えてくることもあります。

    目の前のタスクに自分との関連性を見いだすことも没頭するための工夫です。
    退屈感を感じていたことに対しても、自分に関連する内容だと気づくと没頭できたりします。

    人は自分に関連していることに対しては疲れていても注意を向けることができます。
    自分に関連するポイントを探してみてください。

    人の話を聞くときも、読書をするときも、それをどう活かすかということを考えながら行うと没頭しやすくなります。

    やりがいの5要素を満たす
    2007年のフロリダ州立大学とミシガン州立大学が仕事のやりがいについて調べた研究によると、人は5つのやりがいの要素を満たすと没頭しやすくなるとされています。
    これを仕事の中で見つけることが大事です。

    1.自律性
    自分がそのタスクを自由にコントロールできている感覚です。

    2.多様性
    単純な仕事で1つのことだけを続けるのは、集中力や注意力を保つことが難しくなります。
    仕事の内容に幅があり、様々なことをしなくてはならないとなると、やりがいを感じるようになります。

    3.重要性・難易度
    ある程度難しくて重要な仕事の方が人はやりがいを感じます。
    重要性とは、どれぐらい他人に影響を与えるかということです。
    他人に影響を与える感覚が強く、ある程度難易度が高いタスクの方がやりがいを感じて没頭しやすくなります。

    4.フィードバック
    自分の成果を自分で確認できるかどうかです。それによって前に進んでいる感覚を感じることが大切です。

    5.全体性
    仕事の最初から最後まで全てに関わることができるかどうかです。
    仕事の全体像を把握できていないとやりがいを感じる事は難しくなります。

    これら5つのポイントを満たすことが重要です。
    特に、没頭に影響を与えるのは自律性とフィードバックです。
    自分がコントロールできている感覚と、成果を感じられるように工夫してみてください。

    仕事は自律性を感じるために、まずは自分のできるところから手をつけて、自分のスキルを活かして、幅のあるタスクができるような仕事の進め方をしてください。
    常に仕事の重要性を感じられるように、目の前の仕事が誰にどんな影響与えているのかということを把握しておいてください。

    自分が進んでいる感覚を持てるように工夫したり、フィードバックをしてくれる関係を作ることも重要です。
    自分の仕事を全体的に捉え直すことも欠かせません。
    ここから先は、疲れていても没頭し続けて高い生産性を保つための残り4つのポイントを解説します。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたが、有能だと感じる人はどんな人ですか?」【目線の心理学】

    2023-04-22 12:58  
    330pt
    あなたが有能だと感じる人はどんな人ですか?

    今回は職場での評価についての相談をもとに、自分を有能に見せるための目線の心理学について解説させてもらいます。

    「Q. たいした仕事をしなくても声が大きい人が評価される企業のなかで、良い仕事をしてさえいれば、いずれ評価されると考えて、アピールをしない美学を持つ人もいますが、そんな美学は意味ないでしょうか?」

    意味ないと思います。
    これについては、とても参考になる本があるのでこちらを読んでみてください。
    悪いヤツほど出世する
    この本を読むとよくわかりますが、組織内で上に上がる人は声がでかいだけの人です。
    アピールをしなければ人は評価されることはありません。
    人間が仕事で評価されるために必要なものは2つあり、それは「成果」と「アピール」です。
    どちらか片方が欠けるだけでも上手くはいきません。

    良い仕事をして評価されたいと思うのであれば、自分で起業した方がいいです。
    自分で起業すれば仕事の内容が数字として評価されます。
    基本的には、組織の上の人たちは社員の成果なんていちいち気にしていません。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    有能な人に学ぶ目線とアイコンタクトの秘密とは?

    人と話す時、話す内容よりもまずは目線をうまく使うことが大切だったりします。
    有能な人は目線の使い方が独特です。
    どう独特かというと、頻繁に目線を合わせます。

    ずっと目を合わせてくる人は疑いを持っているとか、ネガティブな感情を持っているとか、そんな話もネットの記事とかでは目にしますが、基本的にそれは正しくありません。
    心理学者が研究したところによると、有能な人ほど相手と目を合わせる傾向が強く、目を合わせていると有能に見えるということがわかっています。

    ですから、意識的に目を合わせるだけで、相手から見ると、有能だな、自信があるなと思われるわけです。
    では、有能な人ほど目を合わせるということはわかったけれど、どの程度目を合わせるべきなのでしょうか?

    例えば、孫正義さんや柳井正さんのような有名な経営者、スティーブ・ジョブズやオバマ元大統領とか、世界的にも有能と思われている人たちがどれぐらい目を合わせていると思いますか?
    ほとんどの方が90%を超えています。
    たしかスティーブ・ジョブズは94%だったと思います。

    つまり、ほとんど誰かと目を合わせているわけです。
    目を合わせて伝えるからこそ惹きつけることができるわけです。
    そんな世界的にも有能で人を惹きつけてきた方々に学ぶのであれば、アイコンタクトの時間を90%以上にしましょう。

    意識的に練習したい方は、相手が目をそらすまで目をそむけないようにしてみてください。
    相手に対して失礼ではないのかと思う人がいますが大丈夫です。
人は思っている以上に目を合わせていられませんから、相手が目をそらしてくれます。

    目をずっと見てくる人は信用ができないとかプレッシャーを感じて嫌だなと言う人がいますが、逆です。
    そういう人は人を疑ったり何かを疑うことに長けているものです。
自分が目を合わせない人間だからこそ、他人が目をじっと合わせてくると、この人は何かあるのではないかと疑ってしまうものです。

    目を合わせるのが大事です。
    ただ、ずっと目を合わせているだけでは勿体無いです。
    特に、相手が自分と同レベル、もしくは下かなというレベルの相手との交渉する場合、しっかり目を合わせて、相手にこの人は目を合わせてくるなという印象を植え付けます。
    その上で、変なタイミングで目をそらしてみてください。そうすると面白いことが起きます。
相手は、なぜ目をそらしたんだろう、何かまずいこと言ったかなと不安を与えることができます。

    喋っている間ずっと目を合わせているわけです。
    途中で相手の発言に疑いを持ったとします。
    疑いや疑問を持ったら、その話の途中の特に相手が強調してきたタイミングですっと目をそらしてみてください。
そうすると、相手はなぜ今目をそらされたんだろうと不安になるわけです。

    ここで相手が自信を持っている場合は、もう一度言い直してきます。もう一度しっかり説明しようとしてきます。
逆に、自信がなかったら、やばい!バレたかもしれない!となります。そうなると説明の仕方がおかしくなったりちぐはぐになったりします。

    つまり、最初に目をしっかり合わせて縛っておくことで、不安を与えることができるので、相手にやましいところがあるならばボロを出させることができるわけです。
    これがDaiGo師匠が昔心理戦でよく使っていたテクニックです。

    交渉における目線の示す心理状態

    人は焦っているとまばたきの回数が異常に増えます。
    緊張するとまばたきの回数が増えるだけでなく、まばたきの回数が増えると余計に緊張します。

    ですから、特にドライアイの人は目薬を持ち歩いてください。
    本番の緊張前や交渉の前には目薬をさすようにしてください。
    少なくとも瞬きは相手が目をそらした瞬間にすると考えてください。

    ちなみに、交渉する際には相手の瞬きに注目するというのも良い方法です。
    人間の瞬きの回数は1分間に20回ぐらいが普通です。およそ3秒に1回ぐらいです。
    ところが緊張したり自分が立場が弱くなってくると瞬きの回数が増えてきます。

    この瞬きの回数を見ることによって、相手の気にしているポイントや交渉上の痛い部分を読み取ることができます。
    また、今攻めるべきか否かという判断材料になります。

    実際にアメリカの心理学者のトーエツ氏が調べた研究で、 アメリカの大統領選でジョージ・ブッシュとマイケル・デュカキスがテレビで討論した際の瞬きの回数を調べています。 
    劣勢だったデュカキスはなんと1分間に60回もしていました。
瞬きの回数を見ることによって相手の心理状態を見抜くことができます。
    
この瞬きの回数というのは、交渉の場に限らず日常の中でも気にして見ると意外と色々と見えてくるものです。

    3秒に1回とか気にして数えなくてもわかりやすく増えます。
    知っていることと、実際にやってみることは違いますから、皆さんぜひ実践してみてください。
    明日から1週間ぐらい会う人のまばたきに注目していると、慣れてきて色々わかってくると思います。 
    このような心理学の実践は、やっていることが相手にバレません。 ぜひ試してみてください。
    心理学の入門書としておすすめの本も紹介しておきます。
    心理学に興味はあるけれどいきなり分厚い本から始めるのはしんどいとか、 入門書的な本から始めたいなという人向けの1冊です。

    心理学・入門 -- 心理学はこんなに面白い 改訂版 (有斐閣アルマ > Interest)

    「相手の目を見て話す」がネガティブになる状況とは?

    会話で相手の目を見て話した方が効果的な場合は確かにあります。
    一般的には、相手の目を見て話した方が説得力も上がりますし、例えば、ノースイースタン大学の研究を見てみると、相手の目を見て話さないと不真面目に思われるということも示されています。

    ですから、基本的には相手の目を見て話した方がいいわけですが、相手の目を見る時間が長くなればなるほど、相手は説得に対して抵抗を示してくる状況が一部確認されています。

    人は、相手に対して好感を持っていたり、その相手が自分が興味がある話をしている場合には、その相手が自分の目をじっと見てくると、印象が良くなったり説得に応じる可能性が高くなります。

    ところが、相手に対して否定的な印象を持っていたり、相手が自分が否定的な意見を持っている内容を話している場合には、目を見てじっと話されるとかえって否定的な意見が強まるということです。

    そんな否定的な意見を持っていたり、ややこしい相手を説得する時にはどうすればいいのでしょうか。
    研究ではそれも調べられていて、そんな時は相手の口に注目して話すようにしてみてください。

    相手の口を見て話すのが、否定的な意見を持っている相手や抵抗する相手を説得する場合には最も効果的だということです。

    一般的には、ちゃんと目を見て話さない人は、自分に自信がないとか何か隠し事をしていると思われがちですが、否定的な意見を持っている人を相手に目を見て話すと、プレッシャーを無駄に与えてしまうだけのようです。
    ほんの少し目線をずらして口の辺りを見るというのが良い方法です。

    ちなみに、相手の口を見て話すというのはメンタリストも結構使うテクニックです。
    相手の口を見て話すと、相手の話していることにとても集中しているということが伝わります。
    その相手が嘘をついている場合には、これによって 、「何か間違ったことを言っただろうか」「やばいところに気づかれただろうか」とプレッシャーを与えることができます。

    「抵抗する相手に程よく対抗する時には、口を見て話した方がいい」というのは、メンタリスト的にも確かなテクニックではあります。

    ポジティブになる目線の使い方

    よく上を向いて歩こうと言われますし歌もありました。
    実際に、上を向いて歩いた人と下を向いて歩いた人を比べた研究があり、上を向いて歩いた人の方がポジティブになり、アイデアをひらめく可能性も高かったとされています。

    真上を見て歩くと危ないですが、目線を高めにして歩くと当然背筋も伸びます。
    それによって横隔膜が正しく動いて呼吸もしやすくなり、酸素がたくさん取り込まれるので前頭葉が活性化します。
    前頭葉が活性化すると人間のネガティブな感情をコントロールする力が高まります。
    それによってさらにポジティブになっていくわけです。

    人間は天井の高さと創造力が比例するということもわかっていますので、考え事をするときには、公園を散歩したり屋上で空を眺めたりするのもいいと思います。

    歩きスマホをしている人や、電車の中でもずっとうつむいてスマホを見ている人が多いです。
    これは心理学的に見てもとても勿体ないです。
    姿勢も悪くなり猫背になると自信もどんどんなくなってしまいます。

    同じようにパソコンを使う時も姿勢に気をつけてください。
    パソコンを使うときには目線が下に行きがちになります。
    パソコンのモニターが目線のあたりに来るぐらいにしてください。
    キーボードは肩が自然な位置に来る高さにして、モニターだけは目線の位置に来るようにしてください。
    それだけで肩こりも少なくなりますし、憂鬱にもなりにくくなります。

    テレビを家に置くのであれば、テレビもできれば壁にかけて目線の高さに来るようにした方がいいです。

    ここから先はチャンスに気づくための目線のトレーニングと男女関係における役割を見抜く目線の読み方、そして、最も有能に見せるための方法について解説していきます。
    ぜひ続きも チェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたは、 最近会話が盛り上がったのはどんな時でしたか?」【深みの出る会話術】

    2023-04-20 12:00  
    330pt
    あなたは、 最近会話が盛り上がったのはどんな時でしたか?

    今回は、人見知りで人と仲良くなるのが苦手だという方の相談をもとに、会話も盛り上がり話に深みも出るポイントについて解説させてもらいます。

    「Q.コミュ力もなく人見知りで人と仲良くなるのが苦手です。誰とでも仲良くなれるようになるにはどうすればいいでしょうか?」

    コミュニケーション能力を鍛えようとするよりも、質問能力を鍛えることを考えてみてください。

    コミュ力がない人は喋るのが苦手だから一生懸命喋ろうと思い、そのプレッシャーによって語彙力が下がってうまく会話できなくなってしまいます。

    ですから、無理をして喋らないようにしてください。

    そうではなく、質問だけしようと考えていただければ、それだけでも7割ぐらいのプレッシャーが軽減されて上手にやり取りできるようになると思います。
    相手に興味を持つことと、質問すること、これだけできるようになっておけば基本的に会話は問題なく進みます。
喋るのではなく質問すると考えるだけでも、上手に会話できるようになると思います。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    話に深みを出す方法

    同じ内容を話すとしても、話に深みが出る話し方と浅い話し方があります。
    深みを出す話し方ができるようになると、それだけで人間関係も大きく変わります。

    深みのある話し方ができるようになると、信頼されやすいですし、深みがある話し方ができる人同士であれば込み入った話もできて急激に仲良くなれます。
    当たり障りのない浅い話をいくらしたところで意味はありません。

    相手との信頼関係を築くのであれば、早い段階で相手と抵抗なく深い話をする必要があります。
    ここで言う深い話とは、普段周りの人とはしない感情的な議論や思想についてです。
    人の奥底にある深い感情を伴う内容や考え方をお互いに話すことができるかどうかです。

    人は自分から深い話をして相手から深い話を引き出すことで、お互いの人間関係を深めていくことができます。
    他の人とは違う会話ができる相手だと、信頼できて能力もある人だと感じるようになります。

    当たり障りのない会話しかできない人は親友を作ることもできません。
    深い話をできる人こそが信頼関係を築くことができて、本当に価値がある人間関係を作ることができます。

    神経科学者のアンドリュー・ニューバーグらの研究チームが、深い会話や盛り上がる会話についての先行研究を集めて、いくつかのポイントとしてまとめてくれています。
    つまり、信頼関係を築くことができる深い会話や、盛り上がって途切れることがない会話について調べてくれているわけです。

    盛り上がる会話とは?
    話が盛り上がるためには、話し方や内容、お互いの立場や地位などが関係するのではないかと考えるかもしれませんが、1番重要なのは新しい情報や話を避けることです。
    はっきり言って、雑談で盛り上がるかどうかというのは、その相手がその雑談の内容にどれだけ詳しいのかということで決まります。
    相手がよく知っている話題を出せば出すほど、相手の心に刺さり仲良くなることができるようになります。

    自分が生きてきた人生の中で、直感的に感じることや常識だと信じていることに反する話題を出されると人は強く抵抗します。
    人間は自分の直感的な部分と相反することが大嫌いです。
    そんな話をして人の心を掴むことができるのは、よほど説得力が高い人か説明能力の高い人だけです。

    難しい話をわかりやすく説明することができれば一番それが良いわけですが、それはなかなか難しいことでもありますので、今回紹介するのはどこにでもある話を深くする方法についてです。
    どこかで聞いたことがあるようなどこにでもある話を深くする方法があります。

    盛り上がる会話のためのおすすめ
    話題選びやトークについて悩む人も多いと思います。
こちらは Amazon の Audible であれば今無料で聞くことができますので、ぜひこの機会に使ってみてください。


    超トーク力 心を操る話し方の科学

    自分をオープンにすることに対する不安や人間関係に関する心配で自己開示ができないという人は、参考になる本もいくつか紹介しておきますのでチェックしてみてください。


    あなたはなぜ「友だち」が必要なのか


    自信がなくても行動すれば自信はあとからついてくる ――マインドフルネスと心理療法ACTで人生が変わる (単行本)

    内容より内面の静けさ

    どこにでもある話を深くするには自分のメンタルを整えることがまず第一歩です。
    ネガティブな感情は他人とのコミュニケーションを阻害してしまいます。

    様々な研究で確認されている事ですが、自分の内面が落ち着いていてリラックスしているかどうかで、話の深みが変わります。

    これは考えれば当然のことではありますが、焦ったり慌てたりしている人よりも、落ち着いて話している人の方がなんとなく深い話をしている感じがします。
    とは言え、これがかなり難しいわけです。
    相手に理解してほしいとか伝えたい気持ちが前に出過ぎると、人は慌てた状態で話してしまいますし、一生懸命さが前面に出てしまいます。

    実際には、そういった気持ちも抑えて落ち着いてリラックスした状態で話した方が、話に深みも出て相手に伝わりやすくなります。

    話の聞き手の状態や話す内容によって話し方を変える必要もあります。
    論文や研究の内容のように話の内容自体が難しいことを伝えるのであれば、落ち着いた喋り方でゆっくりと話すと話に深みが出すぎて伝わらなくなります。
    ただ、話の内容にそこまで新しさがなかったり、相手にとって抵抗感が少なく多くの人が受け入れているであろう情報の場合には、薄っぺらくなってしまうので深みを出すために落ち着いて話した方がいいということです。

    自分の内面にネガティブな感情がある状態で話すと、そのネガティブな感情は相手に伝わります。
    ネガティブな感情が内面にある状態で話すと、話に深みもなくなり説得力も落ちてしまいます。
    ですから、ネガティブな感情を排除した状態で話すことがまず必要不可欠です。

    研究チームは、相手と会話をする前に、ネガティブな感情を排除して内面の静けさを取り戻す方法について教えてくれています。
    会話が得意でなかったり、相手によく誤解を与えてしまうことでコミニケーションが苦手な人も多いと思います。
    これはこの内面の静けさがない状態で話しているからです。

    内向的な人やコミュニケーションが苦手な人は、自分が相手にどうしてもこれを伝えなくてはならない追い込まれた状態になってから口を開きます。
    追い詰められた状態で話しているわけですから、内面はざわつきまくっている状態で話しています。
    だから話に深みもなくなったり、本当は周りの人よりもしっかりと物事を考えて話しているのに軽く扱われてしまいます。

    このようなコミュニケーションの問題を解消するための3つのエクササイズを紹介しておきます。

    1. 1分間リラクゼーション
    自分の全身の感覚に注意を向けて、最も緊張している体のエリアを感じ取って、現在の緊張レベルを10点満点で採点してください。
    その後に息を5秒間吸って10秒かけて吐くことを3回行ってから、もう一度自分の緊張レベルを10点満点で採点して、どれぐらい自分の内面が落ち着いたか把握してみて下さい。

    緊張したりストレスを感じたときに体のどこに最も変化が起きるかは人によって違います。
    要するに、自分が会話をする時に、どこに無駄に力が入っているかを探すわけです。
    自分の人生で最も強いストレスで寝込んでしまう位のレベルを10点として、完全にリラックスしている状態が0点です。

    それを探した上で、5秒かけて息を吸って10秒かけて息を吐くことを3回繰り返します。
    そして、改めて同じエリアに感じるストレスレベルを採点します。

    非常にシンプルな方法ですが、ゆっくりと深呼吸するだけでもストレスや緊張は軽減されます。
    人はストレスというものを漠然と捉えすぎています。
    まずは自分の体のどこにストレスが現れているのかということをチェックして、10点満点で採点した上で深い呼吸を3回するだけで、こんなにも心が落ち着いて内面の静けさを取り戻すことができるということを理解できます。

    このゆっくりとした深呼吸でストレスや緊張が軽減するという感覚が、深みがある話ができるようになるために非常に重要なベースになります。

    この研究では脳をファンクショナルMRIでスキャンしながら実験も行っています。
    1分間リラクゼーションを行った人たちの脳をスキャンしたところ、脳の大脳皮質が活性化してコミニケーション能力がアップしていたという研究が複数あります。
    脳機能のレベルからコミニケーションスキルがアップしていたということです。

    2. ライトハンドエクササイズ
    会話の前には落ち着いていたはずなのに、話し始めると緊張感に襲われることもあると思います。
    会話中に自分の内面がざわついてきた気がしたら、まずは自分の右手に意識を向けてください。
    右手が本当に存在していることを実感するために何をすればいいか考えてみて下さい。
    自分の右手がここに本当に存在していることを味わうエクササイズです。

    自分の内面の静けさを取り戻すためには、どこか一点に自分の注意を向ける必要があります。
    自分の内面がざわついていたり、相手にネガティブな反応をされたということから別のところに自分の注意を向ければいいだけです。

    先程の深呼吸も同じですが、会話中にゆっくりと深呼吸をするわけにもいかないでしょうから、自分の右手にとことん注意を向けてみて下さい。

    これは実際に行ってみて下さい。
    自分の右手の存在をたっぷりと感じてみて下さい。
    手のひらと手の甲の感覚の違いや自分の右手の重み、指が感じる感覚と手のひらが感じる感覚の違いなど、とことん味わってみてください。

    どうしても右手に注意を向けることが難しい場合には、30秒だけ右手を強く握り続けてみてください。その上で力を抜くと、入れた力が抜けていく感覚を感じることができます。

    このようなことを行っていただけると人はマインドフルな状態に入りやすくなります。
    ゆっくりとした深呼吸を行うことと同じ効果を得られるので、内面の静けさを取り戻しやすくなります。

    3. 思い出エクササイズ
    人は話している時に相手の内面を見ています。
    ですから、リラックスして話している人に対しては堂々と話しているように感じて話に深みも感じるわけです。
    自分の緊張感を下げた状態で話をすることが必要です。

    相手は皆さんの表情から緊張感を読み取ります。
    相手と会話をする前にポジティブな思い出を思い返しておくだけで、皆さんの表情や体から余計な力が抜けて、自分のメンタルを内面の静けさを保った状態にもっていくことができます。

    ですから、相手と話す前に自分にとってのポジティブな思い出を思い浮かべてみて下さい。
    これだけで目のまわりの緊張がほぐれます。
    人は楽しかった思い出を思い出すだけで目のまわりの緊張がほぐれます。
    それによって落ち着いた表情になり、相手に緊張感が伝わることも少なくなります。

    よく目が笑っていないと言われる表情がありますが、これは目の周りの緊張感によるものです。
    皆さんにとっての楽しかった大切な思い出を思い返してみて下さい。
    それだけで皆さんの目の周りの緊張感が和らぎます。

    たったこれだけのことですが、相手からすると脳内の信頼をつかさどっている部位が活性化します。
    つまり、相手は皆さんのことをより信頼するようになり、信頼をするから自分の深い部分の話もするようになり会話が盛り上がります。

    目の周りの緊張を和らげて、相手と深い話ができるようになるのが思い出エクササイズです。

    人は会話の内容ばかりに注目してしまいます。
    会話の内容ばかりに注目してしまうと、自分の内面がおろそかになってしまいます。
    実際のところ、人は相手の話なんてそれほど聞いていません。

    相手の話を聞くかどうか、深い話をしたいと思うかどうかは、相手の表情から感じ取ります。
    それは相手の目の周りの緊張感によって大きく変わります。
    喋っている内容よりも自分の心の内面の落ち着きを保つことができるかどうかが重要です。

    アフェクト・ボーカライゼーション

    大抵の人は相手の声の抑揚から相手の感情を読み取っています。

    例えば、驚きや悲しみを伝える時には、表情よりも声の抑揚の方が相手に伝わりやすくなります。
    効果的な声の抑揚の使い方を身に付けましょう。

    効果的に声の抑揚を使うためには3つのポイントを押さえてください。
    とても簡単ですが、少し大げさに感じるぐらいにしていただいても相手は気づきません。

    ポイント1:話し声を普段よりも少し低めでゆっくり話す
    特定の目的がない場合には、普段よりも少し声のトーンを低めにして、ゆっくり話すことを心がけて下さい。

    研究では、1つずつの言葉をゆっくり、かつ、重要なポイントについては声の抑揚をベースラインよりも下げて話すことによって、相手の理解度が向上するということが確認されています。
    よほどの難しい内容や新しい情報を話す場合でないのであれば、声の抑揚は少し下げてゆっくりと話すことを心がけて下さい。

    ポイント2:簡潔に話す
    普段の会話では1つの話が30秒以内に終わることを心がけて下さい。
    シンプルかつ短めに話すことを心がけて、自分が話した後は余裕を持って相手の反応を見るようにして下さい。
    長くても30秒ほどで話したら必ず相手の反応を見ます。
    相手の反応を見るからこそ深みのある話ができるはずです。

    ポイント3:感謝の気持ちを持ちながら話す
    普段の会話の中では、話す内容よりも自分の心の内側の冷静さを保つことが重要です。
    相手と会話をする前に、自分が相手のどこを素晴らしいと思っているか考えてみて下さい。
    自分が相手のどんなところを尊敬しているのか自分に問いかけてみて下さい。

    オススメとしては3つ尊敬できるところを探してみてください。
    尊敬できるポイントを頭に浮かべながら話をするようにして下さい。

    これによって自然と声のトーンが変わります。
    人は相手に対して敬意を持っていると自然と声のトーンのベースラインが下がります。
    相手のどこに学ぶべきところがあるかを考えていただけると、自然と声のトーンが下がり、相手に対する敬意を伝えることもできるようになりますし、影響力を高めることもできます。

    こんなにも簡単なことなのに多くの人が普段の会話の中でできていません。
    実際の研究によってこんなにもシンプルなテクニックにまで落とし込むことがされているのに、多くの人がこんな素晴らしい情報にアクセスできていません。
    世の中に広まっていないだけで、こんなにも使えるテクニックは無数にあります。

    ここから先は、会話がより深くなるテクニックと、関係が崩壊するだけのやってはいけないことを解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたが、今考えると良い経験になった失敗はどんなものですか?」【失敗を力に変える心理学】

    2023-04-18 12:00  
    330pt
    あなたが、今考えると良い経験になった失敗はどんなものですか?

    今回はプライドを捨てる方法についての質問をもとに、失敗の恐怖を乗り越えて、挑戦し続けるための心理学について解説させてもらいます。

    「Q. プライドはどうやったら捨てられますか?」

    大事なのはプライドではなく「能力」だということに気づいてください。
    特に完璧主義の人や極度に失敗を恐れる人ほどプライドが高くなります。

    プライドの高さの正体は実は「失敗への恐怖の大きさ」です。
    プライドが高い人ほど失敗への恐怖が大きくなるので新しいことができなくなります。
    そういう意味では、「失敗への恐怖」を改善することがプライドを適切な状態にする一番良い方法です。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    失敗を活かせる人と活かせない人

    よくたくさんの挑戦をして失敗すればするほど強くなると言う人がいますが、成功する人は、失敗してもそれを活かせるようになった時に、過去の失敗も意味があったと思えるようになり、失敗自体の意味が変わって、結果としてつらい過去ではなくなります。
    
失敗したときこそ次にどう活かすかということを考えるのが大事です。

    失敗しまくる人は楽天的な人です。
同じような失敗や以前経験したことがあるにもかかわらず、同じ失敗を繰り返す人は楽天的な人です。

    楽天的な人というのは、リスクを回避する能力が低い人です。
    例えば、「これ危ないな」「これはまずい方向にいきそうだ」と感じても、それを回避しようとしないわけです。
    失敗してもそこから学ぶことをしないタイプです。

    この楽天的を超越した無恐怖症という人がいます。
カリフォルニア工科大学教授のラルフ・アドルフスさんの研究で、扁桃体という危険や恐怖を察知する部分を損傷している人は、損失を回避しようとする性質が無くなるということがわかっています。

    普通はリスクができるだけ少ない方法を選ぼうとするところを、扁桃体を損傷している人たちはそのリスク回避能力がないので確率的に明らかにリスクの高い方を選んだりしてしまいます。
    失敗への恐怖を感じないから、気づかない内に危険なリスクをとってしまうようになります。
    
そういった意味では楽天的な人というのも危ないと言えます。
    「楽観的」は良いですが、「楽天的」は危険です。

    失敗できない人、挑戦できない人
    失敗も挑戦もできない人というのは、臆病な人です。
臆病な人というのは悲観的な人と言えます。
    失敗したくないという思いが強くなりすぎて行動しなくなってしまいます。

    大事なのは、失敗できる環境をつくることです。
    仮に失敗しても自分が最も守りたいものや一番大事なものだけは失わないような状況を確保して失敗もできる環境をつくることです。
    最大のリスクだけは回避していかにチャレンジするかです。

    楽観的な人と悲観的な人ではどちらが良いのかという問題もあります。
悲観的すぎるのは問題ですが、悲観的な人の方が失敗を恐れるのでリスクを回避しようとすることで、次は失敗しないようにしようとか意識が働き、いろいろと調べたり振り返ったりするのでまだマシとは言えます。

    今の時点のリスクをとるということと将来のリスクの違いを理解しておくことも大事です。
    
人間は、今この時点で挑戦したり新しい道に進むことで起きるリスクばかりを考えてしまいがちですが、今リスクを全くとらないということは将来に大きなリスクを抱えることになります。

    例えば、DaiGo師匠が今でもずっとパフォーマンスだけをやっていたとしたら、それはかなり大きなリスクでした。
    長期的に見てパフォーマンスも上手くいっている内に、リスクをとれる内に、次の挑戦をしておくことで、将来的にパフォーマンスだけでは上手くいかなくなったとしてもリスクを回避できているわけです。

    今リスクをとるということは将来のリスクを低下させる効果があります。
    今リスクをとるということは失敗したとしてもそれが経験になりますから、将来のリスクは低下するわけです。
    
最大限のリスクを避けた上で、どれだけのリスクをとれるかということが大事になります。
    将来のことを考えるのであればギリギリのところまでリスクは取っておいた方が良いと言えます。

    楽天的過ぎる、悲観的過ぎるのは危険です。
自分の中で、このリスクだけは取れないというものを決めて、そこに触れないことであれば積極的に挑戦していく姿勢が大事です。
    
生まれつき楽観的な人というのは、あまりいないのではないのかなと思います。
    「楽観的」というのは意識して身につけるものです。
    一度挑戦して失敗したとしても、それがきっと未来に活かせるはずだと考えて挑戦を続けていけるのが「楽観的」な人です。

    ですから、単に過去を忘れるのは楽観ではありません。自分はいつかきっと手にすることができると信じて挑戦し続けることが楽観です。

    自分のこれだけは取れないというリスクを決めておきましょう。
    そうしないと、無駄な恐怖に煽られて選択も挑戦もできなくなったり、逆にリスクを取りすぎてしまう可能性があります。
絶対に失いたくないものを決めるということです。

    誰でも当然失敗することはあります。
失敗したときは、その失敗を「楽観的」に分析することが大事です。

    上手くいっていたら学ぶ必要もないですから学ぶことは何もありません。
    上手くいかなかった時にどうすれば上手くいくのか?あるいは、それが上手くいくようになったら何が学べるのか?ということを考えておく事が大事です。
全く失敗のない人生というのは、ただ挑戦をしていないだけの人生です。

    失敗を活かして成功する人の特徴とは?
    失敗は誰にでもあるものですが、それを活かすことができる人とそうでない人がいます。
    結局のところ、いかに失敗から学んでいくかという点が大切なのですが、とはいえ、がむしゃらに行動して、失敗ばかりするのも悲しいものです。

    失敗経験を活かせない人は、大きくわければ次のいずれかのタイプです。

    失敗を忘れてしまうので活かせないタイプ
    失敗をいつまでも引きずるのは、もちろんよくないことですが、失敗した時の悲しみなどの感情を引きずらないで忘れることと、失敗した体験から学んだことを忘れることは別の話です。

    失敗を活かせる人は、失敗した時にこそ凹みますが、ネガティブな感情自体はすぐに忘れてケロッとしています。
    しかし、そこから得られた貴重な経験はしっかりと覚えています。

    一方、極度な楽天家は失敗の原因究明もろくにしないで、まぁいいかと忘れてしまいます。
    これではいくら失敗しても、何も学べず、失敗し続けることになってしまいます。
    (楽天的なのでそれでも気にしないのかもしれませんが・・・)

    失敗を恐れて行動しないタイプ
    どちらかというとこちらのタイプの方が多いかもしれません。
    失敗を恐れるあまり、臆病になってしまって行動できないタイプです。悲観的な人が特に陥りやすい状態です。

    失敗から学ぶ学ばないの前に、そもそも「失敗しない=行動しない」ので、現状維持というゆるやかな後退をする人生になってしまいます。

    楽観的な考え方に、ほんの少しの悲観を混ぜたような状態が、最も成功に近いと言われています。
    楽観的に考えることで、失敗を恐れることなくチャレンジすることができるようになります。
    さらにここで、ほんの少しだけ悲観的になることで、将来への備えをするようになります。

    万が一失敗するとしたらどんな時だろうか?
    それを防ぐためにはどうすればよいのか?
    それを考えて備えるためには、ほんの少しの悲観が必要です。

    失敗しても挑戦し続けるためのオススメ本
    何度失敗したとしても折れないメンタルを作るための方法についてはこちらの本が参考になると思います。


    しなる力

    将来のリスクを最小限にする方法とは?
    リスクはなければないほどいいというのは当然です。

    リスクを最小化する努力を行って、それからリスクをちゃんととるということが大切です。
    ウォーレン・バフェットも、「リスクというのは自分が何をしているのかわかっていない場合にしか存在しない」と言っているように、しっかりと見極めて、最小化したリスクを積極的にとることが成功につながります。

    ユダヤの教えにこんな言葉があります。
    「うまくいっている時にこそ、次のことを考えよ」

    余裕があるうちにリスクを取って挑戦しておけば、失敗しても軽傷ですみます。
    しかし、余裕がなくなってから、リスクをとるのは難しいですし、何より失敗したら取り返しがつきません。

    うまくいっている時にこそ、安心して慢心せずに積極的にリスクを取っていきましょう。

    とはいえ、ギャンブルのようにリスクを取り過ぎて破滅するのは問題です。
    そのためには、先程も紹介したように、自分の中でこれ以上のリスクは取れないと基準を決めておくことをおすすめします。
    絶対に失いたくない物はなにか?
    自分にとって一番大切なものはなにか?

    そういったことを考えて、自分にとって絶対に取ることができないリスクを決めておきましょう。例えば、自分や大切な人の命は最大のリスクになりえます。
    家族がいる場合は、家族を養うための最低限の収入を確保できなくなることがリスクになるかもしれません。

    自分にとっての最大のリスクを決めておけば、それ以外の場合には大胆に振る舞うことができます。
    自分と向き合って最大のリスクを知っている人が、チャレンジを続けることができるということです。
    それでもなかなか怖くてリスクがある行動は取れないという場合には、こう考えてください。
    今リスクを取って挑戦しておけば、その経験は糧となり、将来の挑戦の成功率を上げる。

    つまり、今リスクを取ることが、将来のリスクを下げることになる。
    経験することは将来の挑戦リスクを下げてくれるというわけです。
    ぜひ、これを機にあなたも何かに挑戦してみてください。

    失敗と向き合う方法

    失敗に向き合うことが大事だと言われても、失敗に向き合うとはどういうことなのかわからない人も多いと思います。
    失敗から立ち直り冷静さを取り戻したときでなければ、その失敗から学ぶことができません。
    何がどのように悪かったのかもわからないので、失敗から学ぶためには記録が大切になります。

    とはいえ、失敗したときに記録しようとするのも難しいので、挑戦している段階から全て記録するようにしてください。
    どこから失敗に進んだのか?
    どのフェーズから雲行きが怪しくなったのか?
    後からわかるように記録しておいてください。

    人間の記憶というものはどんどん薄れていきますし、都合よく美化されてしまいます。
    自分にとって都合の悪い記憶はどんどん薄れて、初恋の記憶など、都合の良いところだけが美化されていくわけです。

    毎日考えたことや行動したこと、挑戦したことを記録してください。
    行動したり挑戦した上で、もっと改善することができたことや工夫するべきだと思ったことも全て記録します。
    失敗したことももっと工夫できたことも振り返ります。
    後悔よりも改善に目を向けます。

    失敗の記録方法
    失敗には外的な学びと内的な学びがあります。
    外的な学びは、失敗から抽出したエッセンスです。

    失敗はそれを解決した形にして記録するようにしてください。
    それにより失敗することによりどのようなことを得ることができたのか知ることができます。
    それを失敗したままとして残してしまうと、強烈な場合にはそれがトラウマになってしまったり、心にずっと残ってしまうことになります。

    実際に解決した形にするか、どうすれば解決することができるのか自分の中で納得できる形にして書き残すようにしてください。

    自分の中でその失敗をどのように意味づけしたのかということまで、その失敗から抽出したエッセンスを記録します。
    そのためにもちゃんと記録しておく必要があります。

    内的な学びは類似点を探すことです。
    失敗を記録しておくことで過去の失敗の類似点を探すことができます。
    それに気づくことができれば自分の失敗パターンが見えてきます。

    その時点の行動や考えていることが記録してあったとしたら、自分がどんなことをしたり考え始めたら大抵の場合失敗するのかということにも気づけます。
    こうなると直感が磨かれていきます。
    例えば、こんな感じで迷い始めた時にはだいたい失敗するとか気づけるようになるので、結果として失敗が減ります。

    自分が成功した時には何がその原因なのかがわかりにくいものです。
    自分の知らない巡り合わせなどがあって成功していることもありますが、失敗した時にはその原因は結構明確なものです。

    ですから、類似点を探して自分の失敗パターンを作っておくことが大切です。
    もちろん、たくさんの経験をすることで直感も磨かれていくでしょうが、自分の失敗パターンを作ることで、少ない経験が少ない失敗の中から直感を磨くことができます。

    「失敗から学ぶ」6つの臨床心理学スキル

    失敗の恐怖を乗り越える方法を学ぶことが、皆さんのこれからの人生を後悔がいない人生にするためには欠かせません。

    後悔しない人生を誰でも歩みたいと考えます。
    そう考えた時に、多くの人が失敗のない人生をイメージしてしまいます。
    どちらかと言うと、失敗ができる人生の方が結果的に後悔が少なくなります。

    失敗しない人よりも、失敗しても大丈夫だと思える人の方がはるかに成長していきます。
    余計なことを考えず、たくさんの失敗ができるような人生やキャラクターを大切にしてください。

    多くの人は偉人や成功者のストーリーに対して、その成功から学ぼうとしますが、それよりも失敗から学ぶことの方がはるかに重要です。

    例えば、コロンビア大学の研究で、他の人の失敗から学ぶことを意識した方が、失敗に対する許容力が増えて、結果的に挑戦する頻度が増えて成功をつかむ可能性が高くなるということも示されています。

    多くの人は先人たちの成功に学ぼうとします。
あるいは、他人の失敗をバカにします。
そうではなく、失敗から学ぶ姿勢がとても重要です。

    失敗したときには、そこから学んで成長できそうな気がすると思います。

    ですが、失敗から学ぶためには、自分の失敗を客観的に見ることが前提となります。
その失敗から自分を切り離して、一歩引いてその失敗を見ることができなければ、いくら失敗しても自分の失敗から学ぶことはできません。

    これは仕方がなかったことだと自己正当化したり、他人のせいにする方が簡単です。
    
失敗を客観的に見る努力よりも、自己正当化するための努力をしてしまうので、結果的に自分の失敗から学ぶことができなくなるわけです。

    人間は自分の失敗に対してよりも、他人の失敗に対しての方が客観的になれます。
    ですから、まずは皆さんが尊敬する人や理想とする人を思い浮かべてみてください。
そんな偉人たちの失敗に学ぶということが、まず皆さんにとって必要なことです。

    自分の過去の失敗から学ぼうとしても、仕方がなかったと思える理由が思い浮かんだり、人は誰でも自己正当化したくなってしまいます。

    例えば、生まれつき恵まれていなかったり苦しい境遇にいる人もいると思いますが、「仕方がない」「逃げたい」という思いから、工夫したり行動することができない人が一定数はいます。
    
これも全く同じで、客観的に自分を見ることができるポジションに身を置かなければ何も変わりません。

    臨床心理士のジェイド・ウー氏が、過去の先行研究をもとに、失敗への恐怖を乗り越えてそれを勇気に変えていく方法について教えてくれる文献を参考にしながら解説させてもらいます。

    ①偉人たちの失敗に学ぶ
    ほとんどの人にとって客観的に自分を見たり自分の失敗を見ることは難しいので、偉人たちや成功した人たちの失敗から学ぶことが大事だということをコロンビア大学の研究も教えてくれています。

    コロンビア大学の研究チームは、学生たちに対してアインシュタインやキュリー博士が、何度も実験に失敗しながらも粘り強く研究を続けた結果、歴史に名を残す偉業を成し遂げたストーリーを読んでもらっています。
    
有名な科学者の成功例に注目したストーリーを読んでもらった学生に比べて、偉人たちの失敗も含めて学んだ学生たちは、自分の失敗をうまく処理したり自分の失敗と向き合うモチベーションが向上して、その後に学業成績まで向上していたということが確認されています。

    人がいきなり自分の失敗に向き合うことはまず無理です。
ですから、まず僕たちがやるべきことは、誰でもいいので自分が尊敬できる人間の失敗について学ぶことです。
    失敗の恐怖を乗り越えるための第1段階として、まずは偉人たちの失敗から学んでみましょう。

    科学の世界だけでなく、ビジネスの世界でも偉大な成功者について話を聞くと、ほとんどの人はその成功例の部分ばかりを語ります。
偉人たちの成功ばかりに目を向けてしまいがちですが、その成功をつかむまでの沢山の失敗について学んだ人たちの方が、はるかに自分の失敗や挫折に強くなりますし、成功のためのモチベーションも高くなります。

    偉人たちの成功や偉業よりも重要なのは泥臭い部分です。
失敗をどのように積み上げて、その都度の失敗をどのように乗り越えたかということの方がはるかに重要です。
    
挫折や失敗の過程を経てはじめて結果にたどり着きます。
最終的な結果だけに注目しても、そこから何も学ぶことはできません。

    ②失敗とはなにか?具体的に考える
    失敗に対する恐怖はホラー映画のようなものです。
    「失敗」というものは、失敗した後は物事が明確になっているので後悔はあっても怖くありません。
    
ところが、失敗する前は誰でも怖くなります。
なぜかと言うと、ホラー映画と一緒でその存在が未知のもので不明確だからです。
    暗闇に潜む何か、姿が見えない存在、正体不明の暗闇に住むモンスター、このようなものを想像している時が一番怖いときです。

    つまり、人間は不明瞭なものが怖いわけです。
不確定要素が強いものを恐れてしまうわけです。
人間の恐怖というものは、その対象が漠然としていればいるほど恐ろしさが増します。

    失敗もこれと同じです。
失敗した後の原因が明確になったときよりも、失敗する前の原因がよくわからない状態が最も怖くなる時です。

    まずはこれを理解しておいてください。
多くの人は失敗したらどうしようと考えますが、失敗を乗り越えることができる人は、失敗の前後の恐怖感の大きさの違いを理解しています。

    物事に取り組む前に失敗を恐れている人は、その失敗の正体を正確に見ることができていません。
それを大きく見積もりすぎているために、本来の能力を発揮することができず本当に失敗するわけです。

    失敗に対する恐怖がその前後で全く違うということを知っているかどうかで、実際に物事に取り組む行動パターンは大きく変わります。

    失敗したらどうしようと漠然と考えるのではなく、失敗した状況について具体的に考えてください。

    どういう時が失敗なのか? 仮にこの失敗をしたらどうなるのか? この程度の失敗をしたらどうなるのか? ということをできるだけ具体的に考えてください。

    失敗の条件を具体的に考えてください。
失敗の条件なんて考えると、それが頭から離れなくなってしまい不安だという人もいるかもしれませんが、実際には全く逆です。
    人にとって不明確なものは何倍にも大きく見えてしまいます。
    
実際に失敗すると、それを体感としても理解することができて、手をつけていくこともできますが、失敗する前にはあまりにも大きく見えて、しかも漠然としているので何も手がつけられません。
そうしていると5倍にも10倍にもなって見えるということを覚えておいてください。

    失敗についてはできるだけ具体的に思い描くようにしてください。
そうすると、失敗しないためのステップや手順が明らかになり、今何をするべきかということも見えてきます。
それに沿って行動していくと、自分が恐れていた失敗への恐怖が思ったほどではないということも理解できるようになります。
    
その結果、行動するための勇気が湧きやすくなります。
    皆さんが思っているよりも、そこに光を当てることができれば、暗闇の向こうのモンスターは意外とかわいい存在だったりします。
失敗とは何かということを具体的に考えるようにしてください。

    ③もしもの時を本気で考える
    多くの人が目の前の問題で失敗をしたらどうしようかと恐怖を抱えています。
まだ失敗したり窮地に陥っているわけでもないのに、もし失敗したらどうしようかと考えてしまうことで、そこに余計なリソースを使ってしまいます。

    そんな恐怖に駆られてしまうのであれば、それが実際に起きてしまった時のことをできる限りリアルに思い描いてください。
そして、そこから計画を立てることが最善の策です。

    要するに、最悪な状況を想定して、それに対しての対応策を事前に考えておくということです。

    例えば、自分が独立して会社を作ったという状況で、会社が倒産してしまうかもしれないという不安に駆られているのであれば、倒産しそうになったときのことを具体的に考えてみてください。
    まずは早めに従業員に告知して、できるだけ従業員が次の働き口を早く見つけることができるようにするとか、財務状況をわかりやすくまとめておく、金融機関に早めに相談しておく、売却できる資産を早めに売却するなど、その状況に陥った時に自分がどうするかということを具体的に考えておきます。

    最悪な状況への対応策を具体的に考え抜いておくことが重要です。
もしもの時を考えて沸き起こる不安を感じている人は多いと思いますが、それを考えた時に、より具体的にして対策まで考えることができている人はほとんどいません。

    ビジネスでも投資でも同じですが、最悪な状況を考えるだけでは意味はありません。
最悪な状況をより具体的に考えて、もしそれが実際に起きた時にどうするのかという対応策まで考えておくことまでできると意味があります。

    つまり、ただのネガティブ思考には意味はありません。
あえて自分をネガティブ思考にして最悪な状況を想定し、その場合の対応策まで考えることができれば、余計な不安に苛まれることもなくなります。

    もしもの時について中途半端に考えると不安やうつの原因になります。
本気で具体的に考えて対応策まで考えると、逆に勇気が湧いて行動できるようになります。

    ここから先も失敗の恐怖を乗り越える方法について解説していきます。
    続きもぜひチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたは、傷ついた心を癒すにはどうすればいいと思いますか?」【エモーショナル・ファーストエイド】

    2023-04-15 12:00  
    330pt
    あなたは、傷ついた心を癒すにはどうすればいいと思いますか?

    今回は不倫で傷ついた方の相談をもとに、傷ついた自分の心を自分で回復させるエモーショナル・ファーストエイドについて解説させてもらいます。

    「Q. 結婚後に不倫や浮気をされて傷ついたことがあります。万が一不倫をされても揺るがない自分になる方法はあるでしょうか?」

    どこまで許すかということを最初から話し合って決めておいてください。
    アサーションという考え方があり、夫婦関係でもお互いにお互いの言いたいことを相手を傷つけることなく言い合える関係がとても重要です。

    例えば、僕の場合であれば肉体関係だけであれば OK だという人と付き合ったこともあります。
    ベッドに集合してベッドで解散というのは OK だけれど、一生懸命口説いたりプレゼントを渡したりは NG という女性もいました。
    相手が嫌がるポイントはどこなのかということをお互いに把握しておくべきです。
    どこまでが OK で、どこを超えると NG なのかということは、2人が付き合ってすぐの頃に決めておくことが重要です。

    そして、浮気を極度に恐れる人は自分に自信がない人です。
    僕の場合はメンタルを鍛えて安定させましたが、自分よりもいい男がいるのであれば全然行ってもいいと言います。
    僕よりもいい男がいるのであれば、そっちに行った方が幸せになるだろうからそっちに行けばいいと言います。
    自分に自信がある人は変な束縛をしません。
    相手が絶対に浮気をしないように自分を整えていけばいいだけです。
    自分に自信をつけることの方がはるかに重要なのではないでしょうか。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    拒絶の痛み

    人間は心が傷つくことがあります。
    特に失恋など拒絶によって人には様々な症状が現れてしまいます。

    苦しい時や辛い時に人に相談することも大切ですが、ただ相談すれば良いということではなく、人に相談することで余計に苦しくなることもあります。
    人に話しても余計に傷が深くなることもありますので、基本的には言葉にするために紙に書き出すようにしてください。

    他人からの拒絶によって心が傷ついているわけですから、その状況でもし相手が自分のことを理解してくれないと感じたら、余計に心の傷が大きくなってしまいます。
    その点には気をつけなければなりません。

    人が拒絶されることによる痛みというものは、麻酔なしで子供を産む痛みに匹敵するとも言われています。
    がん治療での痛みに匹敵するとも言われていますので、人に拒絶される痛みというものはかなり苦しいものです。

    ですから、それによって自信を失ってしまったり、すべて投げ出してしまう人もいるわけですが、そういう人を責めるわけにもいかないわけです。

    この拒絶感というものをどれぐらい減らしていくかということが大事です。
    ただし、この拒絶感を減らすために、もう人なんか信じないと考えたり、誰とも会話もしないとか考える人がいますが、それも逆効果です。

    人は男性でも女性でも仲間外れにされることを極端なまでに恐れます。
    人は仲間外れにされるぐらいであれば、自ら損する方を選びます。
    孤独にも通じますし、仲間はずれにされると、人から拒否されたような感覚を強く感じる人が多いです。
     
    サイバーボール課題とサイバーボム課題という実験があります。
    サイバーボール課題は、コンピュータが相手で、ネットの中にアバターがいてアバター同士がボールをパスし合うゲームです。
    被験者はわざとパスが回って来にくいようにプログラムされています。仲間はずれにされて自分だけパスが回ってこないような状況を作るわけです。
    そうすると、拒絶の痛みを感じます。

    ところが、相手が機械だとわかっていても、痛みや苦しみの度合いは変わらないということがわかっています。
    つまり、人間は相手が機械であっても悲しみや孤独を感じる生き物です。
     
    サイバーボム課題では、今度は爆弾をパスし合います。自分のところで爆発すると損をするゲームです。
    自分が損をするゲームだと自分のところに回ってこない方がいいはずです。ところが、仲間はずれより損をすることを選びます。

    つまり、爆弾が自分のところで爆発するのと、爆弾を自分に誰も回してくれない状況を比べて、爆弾が回ってこない方が平和なのに、爆弾を欲しがってしまいます。
    仲間はずれにされるぐらいだったら自分が損をした方がいいと思ってしまうから、人間は多少損をする状態であっても集団からの承認を欲しがってしまうということです。
     
    ですから、悪い事をしてもそばにいたいとか、仲間はずれにされるぐらいだったら、自分を傷つけてもいいと思ったり、人に注目してほしいからリストカットする人の心理がここからわかります。
    傷ついて痛いけれど、人から拒絶される痛みに比べたらマシとなってしまいます。

    絶対にリストカットなどはやめてください。
    人間は拒絶されると、より拒絶されやすい人格になります。
    人は拒絶されると、怒りと暴力が誘発されるということがわかっています。

    つまり、人間は拒絶されると温厚な人でも人に冷たくなってしまいます。
    人に冷たくすることによって、また人に拒絶されてしまうという非常に悲しいことが起こってしまいます。
     
    さらに拒絶された時に起こる悲劇が自己否定です。
    自分はダメな人間だと思うようになってしまいます。
    ちょっと失敗したり、ちょっと拒絶されただけで、自分がダメだから拒絶されたんだと考えてしまいます。

    自分を追い詰めすぎるのも怖いし自己否定も怖いことです。それによって迷いが生まれて行動できなくなる時もあります。
    もう少し自分に優しくなることも必要だと思いますので、今回のおすすめの本としては、自分で自分の心をいたわるために役に立つ本を紹介しておきます。


    NYの人気セラピストが教える 自分で心を手当てする方法

    拒絶感受性
    拒絶感受性とは、拒絶や拒否を嫌がる特性のことです。拒絶されることに過剰に反応する性質です。
    周りから拒絶されることを恐れる人ほど、トラブルに巻き込まれやすく、しかも、そのトラブルに巻き込まれた時にそれに対する正しい対処ができない傾向が強いという研究があります。

    拒絶感受性の度合いを調べるための質問を紹介しておきます。
    当てはまるという方は拒絶感受性が高めです。

    質問1 :「あなたは経済的に困って親や家族に借金を頼みたい状況だとします。その際にどれぐらい不安や心配を感じますか? そして、家族はあなたを助けてくれると思いますか?」

    質問2 :「あなたは親友をひどく怒らせた後で仲直りしようと再び近づいている状況だとします。その際にその仲直りに対してどれぐらい不安や心配を感じますか? そして、自分が仲直りを申し出た時にその親友はあなたと会話をしてくれると思いますか?」

    質問3 :「あなたは職場で抱えている問題について自分の上司に助けを求めたい状況だとします。その際にどれぐらい不安や心配を感じますか? そして、その上司は自分のことを助けてくれると思いますか?」

    これらに対して、不安や心配をより大きく感じ、家族や親友や上司が自分のことを助けてくれないと考える傾向が強い人ほど、拒絶感受性が高いと言えます。

    自信を取り戻すワーク

    拒絶感受性が高い人や、人に拒絶され苦しい状況にある人がやるべきことがあります。

    ①自分の良いところを5つ書き出す
    まずは、特に拒絶に関連する自分の良いところを5つ紙に書き出してください。
    自分が失敗して拒絶を感じているのであれば、その失敗に関する自分の良いところを5つ紙に書き出します。
    人間関係の失敗であれば、極力同じような人間関係における自分の良いところを探します。

    例えば、DaiGo師匠が余計なことを言って敵を作ってしまったことを悔やんでいるとしたら、普通に考えて、交渉力も高いしコミュ力も学んで身につけたし、関連するポジティブな面もあるはずです。

    ②TOP3を決める
    5つ紙に書き出したら順位をつけてください。
    その中でTOP3について考えていきます。

    ③自問自答する
    以下の3つのポイントについて考えていきます。
    なぜそれが大事なのか?
    そのおかげでどんなことがあったのか?
    それは自分にどんな影響を与えるのか?

    先ほどのDaiGo師匠の例であれば、コミニケーションスキルについて学んで身につけているので、それによって大きい事務所に入っているわけでもないのに、様々な仕事をいただくこともできたとも考えられます。
    仕事の幅が広がったことで、日本にいなくても仕事ができるようになったりもしました。
    そのおかげで人生としては自由に生きることができるようになりましたし、好きな本を読む時間も増えました。
    自由な時間が増えたことで、ぬこさんたちと一緒にいる時間も増えました。

    これは頭の中だけで考えるのはやめてください。
    悩んでいるときに頭の中だけで考えると余計にモヤモヤしてくるだけです。
    悩んでいるときには必ず紙に書き出して考えます。

    つながりを再確認するワーク

    自分に少し自信を取り戻したら、次は人とのつながりを再確認します。

    人は拒絶されたり落ち込んだときには、世界で自分は一人ぼっちだと考えてしまいます。
    実際にはそんなことはありませんので、自分に好意的な意見を言ってくれる人や、同じコミュニティーに所属している仲間と会話をするようにしてください。

    自分に好意的な意見を言ってくれる人や同じコミュニティーの人と会話をするだけで、拒絶による痛みが軽減するという研究があります。

    これは直接会って会話するのではなく、SNSでやり取りするだけでも構いません。
    見知らぬ人であっても、SNSでやり取りするだけで自信喪失から回復するとも言われています。
    SNSも含めてコミュニケーションは自信回復に非常に役に立ちます。

    SNSの場合には文字を書きます。
    それによってコミニケーションが生まれているので、文字にすることとコミニケーションの両方の効果があるのではないかと考えられます。
    SNSは一方的に文字を書くだけではなく、会話が生まれるようなものを使うようにしてください。

    さらに簡単な方法もあり、自分の親しい人との写真を持っていると拒絶に強くなるという研究もあります。
    親しい人との写真を見るだけでレジリエンスが高まります。

    脱感作トレーニング

    ここまでで自己否定を軽減しある程度自信を取り戻したと思います。
    少しつながりを感じたら、最後に行ってもらいたいトレーニングがあります。

    脱感作トレーニングは、拒絶を前提とした行為を数をこなしていくというものです。
    数をこなしていくことによって拒絶に慣れていくトレーニングです。

    人はプレッシャーも緊張も最初は辛いですが、数をこなすと慣れていきます。
    コールセンターでクレーム対応するのも営業で訪問販売するのも最初は辛いですが、それも数をこなしていると徐々に慣れていきます。

    いわゆるエクスポージャー(曝露療法)を行います。
    少しずつ他人の目線から感じる恐怖心や不安感に自分を慣らしていく方法です。

    慣らしていくといっても、ただ単に恥ずかしいことをしたりしんどいことをするだけでは、逆にトラウマになってしまったり余計にメンタルが弱ってしまうこともありますので、おすすめの方法としては、まずは自分の恐怖心や不安感や恥ずかしさを10段階で測ってください。そして、その10段階の中で8を超えたら一旦止まるということを覚えておいてください。

    その上で間違いなく拒絶されるであろう少し恥ずかしいことをします。
    DaiGo師匠が学生の頃に行ったのは、コンビニでカップのアイスを購入する際に「温めてください」とおねがいするというものでした。
    かなり恥ずかしいことではありますが、これも恥ずかしさに慣れるために実際にしていました。

    基本的には、まずは自分が拒絶された状況を想像し、その感情を経験することで、自分が感じる恐れや不安に直面し、徐々にそれに慣れていくところから始めてみてください。

    そこから、人前でのプレゼンテーションや自分が拒絶される可能性もある状況に積極的に参加してみて、自分自身をさらけ出すことで拒絶への恐れや不安を軽減していくことができます。

    そして、Dラボでコミニケーションスキルについて改めて学び、自分の気持ちを上手に相手に伝えたり、相手の気持ちを理解することができるということを再確認してください。

    それでも苦しくなったり不安に襲われそうになったら、その感情を否定することなく受け入れて、セルフ・コンパッションで自分を肯定する言葉を自分に投げかけ続けてください。

    人は意味のない拒絶でも繰り返していると、意味のある拒絶にも慣れてきます。
    ここから先は、実際に、拒絶の恐怖から抜け出し新しいつながりを作っていく方法まで解説させてもらいます。ぜひ続きもチェックしてみて下さい。 
  • 一問一答「あなたが、最近後悔した無駄遣いはどんなものですか?」【散財と破産の心理学】

    2023-04-13 12:00  
    330pt
    あなたが、最近後悔した無駄遣いはどんなものですか?

    今回は結婚する相手の趣味での無駄遣いを減らす方法についての相談をもとに、散財と破産の心理学について解説させてもらいます。

    「Q. 結婚する予定の相手の趣味の無駄遣いを減らすにはどうすればいいでしょうか?」

    まずは、その無駄遣いの定義を考えた方がいいのかもしれません。
    誰かにとっては無駄遣いでも、本人にとっては重要なモチベーションを左右したり、いい趣味だということも少なくありません。

    その無駄遣いしていることをどう考えるかです。
    その人本人の収入から考えて、明らかに過度なお金を使っていたり、借金してまでしているというようなことであれば問題ですが、自分の稼いだお金の範囲内で適切な金額であれば問題ないかとも思います。

    もし、結婚した時にこれぐらいの貯金はしておきたいとか、これぐらいの時までにお金を貯めて子育てをしていきたいというように思うのであれば、相手の趣味に対して無駄遣いだからやめてほしいと指摘するのではなく、2人で結婚して、家を買ったり子供を作ったり色々なことをしていくのでしょうから、今の収入からどのようにしてやりくりしたらいいのか、一緒に話し合うことを提案してみてください。

    その話し合いの結果、相手が、この計画では少し収入が足りないから、自分の趣味を控えるようにするという話になれば、それはそれでいいでしょうが、最初から趣味を無駄遣いだとして否定すると喧嘩になるだけです。

    例えば、女性がすっぴんが綺麗なんだから、その化粧品に使っているお金が無駄遣いだと言われたらどう思うでしょうか?
    自分にとって価値があるものを否定するのは、相手にとっては一番の打撃になるものです。
    そこは気をつけてください。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    散財と破産の心理学

    ビッグ・ファイブ(特性5因子診断)という科学的に最も信憑性が高いとされる性格分析テストで皆さんが浪費癖があるのかどうかがわかります。
    どのような時に散財してしまうのかがわかります。

    お金が全てではありませんが散財は危険です。
    散財はさらなる散財を呼んでしまうので、お金はなくなり始めたらあっという間に無くなってしまいます。

    散財はさらなる散財を!
    散財とは持っているものが無くなることです。
    持っているものが無くなると、人間の判断能力も失われていくことで、より散財していくということがわかっています。

    いわゆる借金地獄も同様で、借金というものはすればするほど借金しやすくなります。
    少々乱暴な例えですが、自分の持っている10万円を使うスピードと、お金がなくなって10万円を借りてそれが無くなるスピードを比べると、借金した10万円の方が早いです。

    よくお金を失うことを恐れず稼ぐことに注目するべきだという話も聞きますが、まずは借金や浪費を無くすことから考えるべきだと言えます。

    例えばトマ・ピケティさんも著書で書かれて話題になったように、貧乏が貧乏を加速させるという考えは昔からあります。

    格差と再分配:20世紀フランスの資本

    貧乏になると浪費してしまう性格とは?
    ある性格の人が貧乏になると無駄遣いをしやすくなり、もっとも破産の可能性が高くなるということがわかっています。

    見栄っ張りな外向的なリア充は貧乏になると破産しやすくなります。
    貧乏になればなるほど無駄遣いをしてしまうという現象が起きます。

    お金を稼いでいる外向的な人は、例えばみんなで食事に行ったら最近儲かっているからと気前よくおごることが多くなります。
    内向的な人も現実的に考えながらも、まとまった収入があれば時には同様におごったりもすることもあります。
    どのような場合でも、普通ならばお金がなくなったらおごったりすることはなくなるはずです。当然節約を考えるはずです。

    ところが外向的な人(特に見栄っ張りで自分に自信のない人)は、自分の今までのキャラを維持したいと考え、おごったりできなくなったら嫌われるのではないかと、不安でよりおごるようになってしまいます。
    無駄な浪費が増えて破産してしまうわけです。

    結婚相手やパートナーを選ぶ時、金銭面に関してはこのあたりの性格も考慮した方がいいかもしれません。

    お金の使い方と性格
    ロンドン大学の研究で718名の男女を対象に全員の収入・貯金・借金などを調べた上で、12ヶ月に渡ってお金の使い方を調査したものがあります。
    被験者の方々がどのようにお金を使ったかということを第三者がオンライン上で確認できるようにして、それを採点してもらいました。

    お金の使い方の評価をランク1(堅実なお金の使い方)~ランク5(見栄っ張りで無駄な浪費)で区別しています。
    
例えば、
    ランク1:安めの実用品の買い物・生活費など
    ランク5:豪華な海外旅行・絵画やゴルフの会員権・豪華なパーティーなど

    被験者の方々にはビッグ・ファイブ(特性5因子診断)による性格診断をしてもらいました。
    これによりお金の使い方と性格を照らし合わせると、外向的で収入が低い人ほどなぜか「ランク5」での消費が多かったということです。
    
外向的で収入の高い人より外向的で収入が低い人の方が、見えっ張りな消費が多かったという結果です。

    つまり、外向的で見栄っ張りな人は、お金があるときよりお金がないときの方が無駄なお金の使い方をしてしまいます。

    一方、内向的で収入が低い人はランク5には決して手を出しませんでした。
つまり、内向的な人はお金がなくなってくると、きちんと節約してお金が出ていかないようにするので破産することは少ないです。

    外向的な人、内向的な人のそれぞれの傾向というのは、そもそも収入の大小にもよるのではないのかと考える人もいると思います。
    例えば、もともと貧乏な人は外向的であっても贅沢品を買ったりしないのではと。
このあたりまでロンドン大学の研究では調べられています。

    外向的で収入が低い人ほど贅沢品に手を出し、内向的で収入が低い人は贅沢品には手を出さないという傾向は、収入や借金の差を調整しても同様の傾向が確認されました。

    この理由としては、外向的な人と内向的な人とでは、貧しさを埋め合わせるモチベーションが違うからです。
    内向的な人は、貧しさを埋め合わせるために節約をしたり、つつましやかなものを楽しんだり、ひたすら何かを頑張ることで自分の心の埋め合わせにしようとします。
    言葉のとおりですが、内向的な人は自分の内側に興味があるので、見栄やどう見られているかということはあまり関係ないわけです。

    ところが外向的な人は自分の外側に興味があります。
    ですから貧しさを見栄で埋め合わせるということをしがちになります。
    お金がなくなったときの行動には、色濃く性格が出てくるということは昔から言われています。
みなさんも気をつけてください。

    外向的な人の散財の対策
    結局のところ貧しさを埋め合わせるためにお金を使っていることが問題です。
    外向的な人は、人とのつながりを求めて、他の人にどう見られるのかということを重要視しています。

    ですから、貧しい状況から抜け出したいのであれば、誰かと組んでビジネスや副業を始めるのも良い方法です。
    パートナーと一緒に成功しようとする目標設定が望ましいです。

    外向的な人は、他人からの評価がないとモチベーションが出てこないことも多いです。
    さらに、お金がない状態になると無駄なところにお金を使ってしまいやすくなるので、そこで他人の目が必要になります。
    自分では無駄ではないと思っていても、それは無駄だと言ってくれるパートナーがいることで、散財を防ぐことができます。

    企業の経営者でも、結婚して奥さんができてからビジネスで成功した人も多いです。
    これも第三者の目が入ったことで、冷静にお金で判断をすることができるようになったからです。

    外向的な人は、ビジネスパートナーを見つけて一緒に起業するか、客観的に見て意見してくれるパートナーを見つけてください。
    客観視するためには他人の目が大切です。

    もちろん、自分とは逆のタイプの人を選ぶようにしてください。
    パリピとパリピが組んでビジネスをしたりするととんでもないことになります。
    内向的で、仲良くなると物事を遠慮なく言ってくれる人を選んで下さい。

    協調性が高すぎる人は要注意
    協調性が高すぎる人ほど破産する可能性が高くなるというデータもあります。
    つまり、日本人が一般的に良しとしている、外向的で人付き合いが良く、周りに合わせることができる協調性が高い特性は、お金の無駄遣いで破産しやすくなる特性でもあります。
    外向的な人は余計なことにお金を使う可能性が高く、協調性が高い人は無一文になる可能性が高いということです。

    断ることができない人は危険です。
    本当に欲しいもの以外は全て断るための練習だと考えてください。
    YESでもNOでもどちらでもいい事は全てNOと言うための練習です。
    NOと言える技術をちゃんと学んでいないと、協調性が高すぎる人は破産します。

    様々な研究でも、人の協調性の高さは、クレジットスコアや収入の低下しやすさと相関しているということが示されています。
    協調性が高い人ほど借金の滞納が多く年収が低くなります。

    さらに、コロンビアビジネススクールの研究では、協調性の高すぎる人が破産に追い込まれる原因について迫ってくれています。
    3,000,000人分の預金データを使って25年間にわたり追跡調査しています。

    その結果、子供の頃に協調性が高かった人は、大人になってから経済的な問題に追い込まれる可能性が高かったということです。
    具体的には、協調性が高い人は、そうでない人に比べて1.5倍も破産する可能性が高くなっていました。

    この原因としては、協調性が高くなればなるほどお金に興味がなくなるからです。
    協調性が高くなると、お金よりも空気を読んで周りに合わせることを重んじてしまいます。
    自分の出世よりもみんなと仲良くすることを選びます。
    自分だけが抜きん出ることよりも、波風立てずみんなに合わせることを選びます。

    お金だけが全てではないと言いながら、周りと仲良くすることを重視するわけですから、ちゃんとNOと言える技術を身に付けていないと、お金に執着がないために簡単にお金を貸したりおごったりしてしまいます。
    お金に執着がないと、お金を稼ぐために一生懸命働くモチベーションも生まれません。
    ビジネスや仕事においても利益を追求しないので、結局お金に困ってしまいます。

    協調性が高いのは悪いことではありませんが、確固たるコミュニケーションにおける技術を持ち得ていない人の場合は危険です。
    自分の人生を賭けてみたい仕事やビジネスを追求するのも良いですが、お金を稼ぐための技術を身に付けていないと、結果的に破産する可能性が高くなります。
    家族を路頭に迷わせ周りに迷惑をかける結果になるかもしれません。

    貧乏が貧乏を加速させる!

    人は自分のお金の使い方や金銭感覚が常に正しいと思い込みがちですが、人間の物事に対する判断は一定ではありません。
    周りや環境の影響を受けて変わっていきます。

    お金持ちと貧しい人の差が開く理由でもありますが、人はお金持ちが好きです。

    人の脳をスキャンしながら、一般の人にお金持ちの映像とホームレスの映像を見せる実験が行われています。
    そうすると、人はお金持ちを見ると前頭前皮質内側部が活性化していました。
    これは自分以外の他人を見ているときに活性化する部位です。
    ここまでは理解できると思います。

    ところが、一般の人がホームレスを見ているときには、他人を見ているときに活性化するはずの前頭前皮質内側部が活性化しませんでした。
    つまり、恐ろしい話ですが、特にお金持ちでもない一般の人が貧乏人を見ているときには人として見ていないということです。
    人の脳は貧しい人を人間として判別していません。

    もちろんお金が全てではないと思います。
    ただし、破産したり貧乏になることがどれだけ恐ろしいことか理解しておく必要があります。
    普通の人たちから人として見られなくなります。
    貧しい人はお金がないからダメだというわけではありませんが、人の脳はそのように判断はしていません。

    貧しくなると頭が悪くなる
    貧しい人にお金を与える研究はたくさん行われています。
    経済格差をなくしたり貧困問題を解決するために、貧しい人にお金を与える施策もたくさん行われています。

    貧困層にお金を配った実験によると、彼らはそれを使って麻薬を買ってしまいます。
    貧乏な人にお金を配っても、それを貧乏から抜け出すために使ってくれません。

    貧しい人にお金を配る施策がうまくいかないのも、貧しい状況が人の判断能力を奪ってしまうからです。
    貧しさが判断能力を奪い、誤った判断を他人に指摘されることによって余計に間違った方向に進んでしまいます。

    インドの農家464軒を調べた研究があります。
    農家は収穫前にはお金が足りない状況が多く、収穫後には余裕が出来ることが一般的だそうです。
    そこで、収穫の前後でIQに違いがあるのかということを調べています。
    結果、収穫前のIQは収穫後のIQに比べて25%も低かったそうです。
    これは徹夜明けの脳の状態と同じぐらいです。

    これを皆さんに置き換えると、給料明細なんて見ないというぐらい余裕のある人は別かと思いますが、給料日の直前に何が起きるかということを考えてください。
    給料日前はIQが下がっていて給料日後はIQが上がっています。
    思い返すと、ついつい無駄な買い物をしたり余計な出費をしてしまったのは給料日前だったということもあるのではないでしょうか。

    お金が足りないという感覚がIQを低下させます。
    そうすると認知能力が下がり判断能力が低下します。
    それが無駄使いや無駄な投資に手を出したり将来性のないビジネスに手を出したりということにつながり、無駄なリスクを取ることで更にお金がなくなるという悪循環を繰り返してしまいます。
    ギャンブルで破産したりする人が負けを取り返そうとどんどんハマって失敗していくのと同じです。

    つまり、お金が無くなっているときに、何かを決断しようとしたり認知能力が必要なことをすると失敗する可能性が高いということです。

    アメリカのショッピングモールで買い物客にインタビューを行い様々な年収の方を集めた研究があります。
    その上で参加者全員に日頃のメンタルの状態や経済的な安定性のような様々な質問をしてデータを収集しました。
    
その後、参加者に自分の車が壊れて修理が必要になった状況を想定してもらいます。
    その結果、年収約200万円のグループは年収約700万円以上のグループに比べて、自分の車が壊れて出費に対する不安を想像しただけで、IQテストの結果が40%も悪くなったという結果が出ています。

    これはトンネル効果という現象で、お金に対する欠乏感が脳の処理能力を奪い、他のことを考えることができなくなるためにIQが低下すると言われています。

    ですから、お金だけを配って貧しい人を貧困から救うのは無理です。
    貧困により落ちている判断能力をサポートすることが必要です。
    大事なのはお金を与えることではなく、そこから抜け出して自分で生きていくことができるようにすることです。

    とはいえ、貧しい状況で明日生きていくのも難しい人に、そこから抜け出す方法を自力で考えろというのも酷な話です。
    間違った使い方をしてしまう彼らを責めるのではなく、それを管理できるだけの国のシステムが必要なのではないでしょうか。
    一生懸命貧困から抜け出そうと努力している人であれば、責めるのではなくシステムの側を改善するべきではないかという話です。

    いずれにしても、お金が足りているという状態、IQの高い状態をつくってそこから判断していくと良い判断ができてビジネスもうまくいく方向に進みやすくなります。
    ですから、まずは身辺整理をしたり余計な出費を削減し、自分が今の給料でもちょっと余裕を持って暮らせるなという感覚を持つぐらいまで生活をスリムにすることからはじめてください。そのうえで、新しい挑戦をすることをおすすめします。

    お金だけでなく時間でも欠乏は危険です。
    皆さんが人生で本当に大切なものを無駄にしないために気をつけてもらいたいポイントについて掘り下げて解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたが、仕事や勉強でつい気がそれてしまう時はどんな時ですか?」【ブレインシフティング】

    2023-04-11 12:00  
    330pt
    あなたが、仕事や勉強でつい気がそれてしまう時はどんな時ですか?

    今回は、ビジネスがなかなかうまくいかないという方の相談をもとに、脳の状態に合わせて効率的にタスクを行うための仕事術を紹介させてもらいます。

    「Q. 小さくビジネスをしているのですが、なかなかうまくいきません。需要を的確に知るにはどうすればいいでしょうか?」

    基本的には、ビジネスというものは、生産性を保ちながら継続的に取り組みタイミングが来た時に大きく飛躍するものですから何とも言えませんが、方法としては、得意な分野があってもそれを全く同じ形で使っていてばかりではうまくいきません。

    例えば、僕の場合であれば、僕が一番得意なのは、本をたくさん読んだり知識を紹介することが一番得意なことでしたが、それを最初からしていたわけではありません。
    知識を集めることが好きだったので、それを使って大学では物理の研究をしてみたり人工知能の研究をしてみたりして、テレビに出るようになった時にはパフォーマンスをやってみたり、本を書いてみたり講演もしたりいろいろなことをしました。
    いろいろやってみた結果、皆さんから見て一番ヒットしたと思えるのは動画の配信です。

    ですから、自分の得意なことを信じて、それを仕事にするのはいいことですが、全く同じことだけを続けていてはダメです。
    おそらく、僕がテレビに出てパフォーマンスをしていた頃と全く同じことを今もしていたら、弟に抜かれていたはずです。
    自分のしていることを少しずつ横にずらしながらいろいろなことに挑戦していくのがビジネスの基本になります。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    4つの脳を使い分ける【ブレインシフティング】

    ブレインシフティングは、思考の柔軟性を高め、より多くの選択肢を持つことができるようにするための重要なツールのひとつです。
    そんな中でも、ある4つの脳の状態を使い分けることを意識すると、行動する前の迷いがなくなり、生産性が驚くほど上がります。

    1年でおよそ3年分もの仕事ができるようになります。
    仕事でも勉強でも、人は自分の脳の状態に合っていない仕事や勉強の仕方をしています。

    今の自分の注意力の状態を認識することが大事です。
    2019年にアダム・グラント氏がNewYorkTimesで紹介していた記事で、「物事を成し遂げるための鍵は時間管理であるとよく言われるけれど、解決策は時間管理ではなく、アテンション・マネジメントである」と言われています。
    アテンション・マネジメントとは、適切な理由、適切な場所、適切な瞬間に物事を成し遂げることに集中する技術だとされています。

    つまり、時間で管理しようとするのではなく、「いつ、何をやるか、どこに注意を向けるか」というコントロールできる注意を管理することが生産性を高めることにつながるということです。

    4つの脳の使いこなしが重要!
    人間の脳の状態は4つの状態を行ったり来たりしています。
    今の自分の脳がこの4つのうちのどの状態なのかを理解できれば、最も生産性が高くなるわけです。
    1.注意散漫・反応的な行動
    2.集中・マインドフル
    3.マインドワンダリング
    4.フロー

    生産性というと、多くの人は「効率」「優先順位」「作業時間の短縮」などを考えがちです。
    集中やマインドフルな状態を重視するけれど、本当に生産性を高めるなら最大の成果を発揮できる状態を知り、管理することが必要です。

    そのためには、「いつ、何を、どこで、どの順番で行うか」を考えて仕事や勉強をする必要があります。
    例えば、インプットしたい時は静かな邪魔されない環境の方が記憶に残りやすいですし、優先順位が高いタスクがあったとしても、それが集中して行う作業であれば個室で邪魔されない環境で作業する方が捗ります。

    逆に、優先順位が高いタスクでも、誰かと相談する必要があったり、わからない要素が多いタスクは、近くに相談できる人がいる環境で仕事した方が仕事が進めやすいということもあります。
    何かアイデアを考えたい時は、シャワーに入っている時やリラックスしている時の方が思い浮かびやすいです。

    このように、人はその時の脳の状態に応じて、発揮しやすい状態が異なるので、それを踏まえてタスクをこなしたり、発揮できる脳の状態に調整する方が生産的な活動を行えるわけです。

    1. 注意散漫・反応的な行動
    注意力がないのではなく、注意が散漫になっていてあらゆるものに反応してしまう状態です。
    目の前のことに集中しようと思っても、他のタスクや周囲の物音などが気になってしまいます。

    メールや LINE の通知が気になったり、周囲の話し声や物音が気になって目の前のことに集中できません。
    あらゆる刺激に簡単に反応してしまうので、注意があちこちに分散しているわけです。
    この状態は意外とアイデアを作る時には適した状態だったりもします。

    2. 集中・マインドフル
    注意が持続しており、ちょっとしたことには反応しません。
    他の思考を排除できている状態です。

    いわゆる没頭状態にまでは至っていませんが、余計なことに注意がそれそうになっても戻すことができる状態です。
    目の前のことに注意が向いています。

    3. マインドワンダリング
    簡単に言うと何もしていない状態です。
    例えば、バスや電車を待っていたりコーヒーを注文するためにスタバに並んでいる時の状態です。

    多くの人はこの何もしていない時間を無駄な時間だと考えています。
    ですが、それは実際には逆で、何もしていない時間にも適切な脳の使い方があるということを知らないだけです。

    例えば、このような合間の時間にメールや LINE を返信したり スマホを見るのではなく、あえて何もしないことで新しい洞察やアイデアを得たり、創造性が発揮されることがあります。

    現代においては、この本当に何もしない時間が注目されています。

    WHITE SPACE ホワイトスペース―仕事も人生もうまくいく空白時間術
    集中・マインドフルとマインドワンダリングを組み合わせると、思いついたことを形にすることができるようになります。
    多くの人は何もしていないこと=生産性が低いことと考えてしまいますが、何もしない時間がなくなると、アイデアが出なくなったり、問題解決能力が下がったりしてしまいます。
    創造的な問題解決のためには マインドワンダリングの時間が必要です。

    4. フロー
    フローの提唱者であるミハイ・チクセントミハイ氏は、フローは時を忘れるくらい完全に集中して、対象に入り込んでいる精神的な状態を指すと言われています。

    集中している時は自分が集中しているということが理解できます。
    フロー状態に入っている時には自分でも意識していません。

    フロー状態に入るための8つの条件を紹介しておきます。

    ①難易度の最適化
    難易度が高すぎたり低すぎたり、自分の能力に自信がありすぎたりなさすぎたりするとフロー状態には入りにくくなります。

    ②目標と因果関係の明確化
    行動と成果の因果関係が明確になっていて、それぞれの行動と想定される成果を明確に意識できていないとフロー状態には入りません。

    ③即時フィードバック
    自分の行動に対して即座にフィードバックが受けられるかどうかです。

    ④即時実行
    自分自身のコントロール感のためには、自分が意識したことを即時実行できる必要があります。
    時間が空いてしまうと先延ばししてしまいます。

    ⑤コントロール感の向上
    自分で工夫したり改善することで、自己効力感や成長を感じられるかどうかです。

    ⑥活動そのものが内発的報酬
    その活動自体が本質的な価値を感じるものであるか、活動自体が自分にとって喜びである必要があります。

    ⑦注意散漫の喪失
    目の前のことに専念と集中できていて、他人のことや他のものが気にならない状態である必要があります。
    基本的にスマホもインターネットも人間の注意を削ぐために意図的に作られているものですから、それらが視界に入らない状態にする必要があります。
    気をそらすものがない環境が大切です。

    ⑧自己意識の喪失
    これは結果であり要因ではないかもしれませんが、我を忘れて自己意識が感じられない状態です。
    自分の服装や髪型が気になったりすることもなく、体の感覚的な刺激もありません。

    ⑨時間感覚の喪失
    これも同様に結果であり要因ではないかもしれませんが、時間を気にすることもなく気がついたら終わっていたという状態です。
    体感時間と実際の時間のズレが生じるということです。

    4つの脳を効率よく使い分ける
    1. 注意散漫:注意があちこちにそれている状態
    2. 集中・マインドフル:自分が集中したい対象に注意を向けることができている状態
    3. マインドワンダリング:何もしていない状態
    4. フロー:没頭して自分が何をしているかもわからない状態

    人の脳はこの4つの状態を行き来しているわけです。
    それを意識して使い分けるためには、それぞれの違いを理解してください。

    それぞれの違いを理解するだけで 基本的には十分ですが、さらに使いこなす方法を紹介していきます。
    ぜひ続きも チェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたは、健康を保つために何か気をつけていることはありますか?」【記憶力を高めるしぐさ】

    2023-04-08 12:00  
    330pt
    あなたは、健康を保つために何か気をつけていることはありますか?

    今回は、人生100年時代についての質問をもとに、「しぐさ」によって記憶力さえも高める、脳と体の繋がりについて解説させてもらいます。
    「Q. 一昔前は人生50年と言われましたが 、人生100年ということについてどう思いますか?」

    様々なデータを見てみると、人間の寿命は125歳から150歳ぐらいだと言われています。
    これは脳の寿命です。
    癌になったり様々な病気で人は死んでしまいますが、これは現代医療の進化というよりも、どちらかと言うと公衆衛生や食べ物が良くなり、人間の肉体が脳よりも先に朽ちることが少なくなってきたからです。

    ですから、オートファジーやアンチエイジングが流行っていますが、肉体の若さや健康を保つことができれば、脳が衰えて死ぬことは少ないわけです。
    血管や循環器系などのケアができれば脳の寿命自体は125年以上もあります。人間はまだまだ長生きすることができると思います。

    以上がDaiGo師匠からの回答でした。

    脳は体を、体は脳を動かしている

    しぐさでメンタルを強くしたり記憶力を高めることができます。
    メンタルをコントロールするためには体をコントロールすることが必要です。

    人間の体の動きが認知活動をつくっているのではないかとする「身体化された認知」という研究ジャンルがあります。
    身体化された認知とは、身体的な活動や感覚によって認知が促進されるという理論です。
    人間の脳は体と密接につながっており、身体活動によって脳に情報が送られ、認知的な処理が改善されるという考えに基づいています。

    例えば、運動を行うことで血流が増加し、脳に酸素や栄養素が供給されるため、認知機能が改善されることが示されています。
    身体的な感覚を通じて情報を処理することで、認知機能が改善されるという研究もあります。
    例えば、手で物を触ることで、その物体の形状やテクスチャーなどの情報を取得し、それが認知機能に影響を与えるとされています。

    身体化された認知の理論は、身体活動や感覚を取り入れた学習やトレーニングの効果を最大化するためにも役立っています。
    身体的なアプローチを組み込んだ教育やトレーニングは学習の効果を高め、より長期的な記憶やスキルの獲得につながるとされています。

    では、僕らが集中しようとかメンタルを強くしようとするときには体をどのように使えばいいのでしょうか?

    腕を組んでアゴに手をやる考えるしぐさがありますが、しぐさは思考力を高めるのに効果的ということがわかっています。
    また、握力の強い人ほど粘り強く物事に取り組むとか、人間の体とメンタルは密接に関わっているわけです。

    ボトックスは他人の気持ちがわからなくなる
    ボトックスという美容の注射をすると他人に誤解されやすくなり、他人の気持ちがわかりにくくなるという研究があります。

    例えば、ほうれい線を消したいということでボトックス注射をしたとします。
    当然ほうれい線は消えますが、その代りに笑顔が不自然になります。笑顔になる時に自然と動く筋肉が動きにくくなるわけです。
    そうすると、当然他人に誤解されやすくなります。
    更に、他人の気持ちがわかりにくくなるということです。

    人間の脳は、他人が笑っている時や悲しんでいる時には、自分の脳もその相手の脳と同じ部分が反応します。
    それが共感能力の働きにより笑っている人を見て自分も笑ったり、悲しんでいる人を見て自分も悲しんだりということにつながるわけです。

    ですから、自分の笑顔を作る筋肉が動きにくくなると他人の笑顔に対する共感能力も下がります。

    同様に、眉間のシワにボトックス注射をすると、眉間のシワは悲しみ・嫌悪感・苦しみを感じた時にできるシワですから、ネガティブな感情を感じづらくなって鬱が治るという研究さえあります。
    実際に鬱の治療にも使われているそうです。
    (※ボトックスについては医療機関に相談して判断してください)

    精神的な不安が痛みに変わる
    腰痛は多くの場合メンタルに問題があるのと同じように、精神的な不安やメンタルの問題が痛みにつながるという研究もあります。
    数学が苦手な人が数学のテストを受ける前に感じる不安は、体の痛みとなるとされています。
    メンタルの不調が肉体に実際に影響を与えることがあるということです。

    逆に、お医者さんに相談してから使ってほしいのですが、メンタルが不安定な人に肉体的な問題に対する鎮痛剤を処方することで、メンタルの問題が改善したという研究もあります。

    体と脳のつながりについてはこちらの本が参考になると思います。
    体や環境を上手に使って人生を変える方法を学ぶことができます。

    「首から下」で考えなさい

    身体化された認知と学習
    物事を覚える際は、体を動かしながら勉強することが基本です。
    英語の動詞を覚えるのであれば、その動きを実際にしながら口に出して覚える方が記憶に残りやすくなります。

    例えば、脳の頭頂葉は指の動きと数字を司る機能を合わせ持っていますので、指の動きを鍛えることによって数字を扱う能力も高まるということがわかっています。

    例えば、文章をただ読ませるよりも読んだ文章を人形を使って再現させたり絵に描かせたりすると記憶の定着が明らかに高いことがわかっています。
    運動をともなった学習の方が日にちをあけて行ったテストでもスコアが高かったという結果も確認されています。

    つまり、机にしがみついて勉強するよりも運動をともなう学習方法が効率的だと言えます。
    学校の授業でも今後は VR を使って実際に体を動かして、体験しながら学習することが効率的なのではないかとも考えられます。

    身体化された認知と学習効率に関する研究はたくさんあります。
    例えば、運動は認知機能の改善に効果的であることが示されています。
    エアロビクスを行うことで、作業記憶や注意力、認知柔軟性などが改善されることが報告されています。

    他にも、手の動きを取り入れた学習は記憶の獲得に効果的であることが示されています。
    手の動きを使って学習することで情報の取得と処理が改善され、記憶に定着しやすくなるということです。

    感覚入力を取り入れた学習は認知機能の改善に効果的であることも示されています。
    例えば、音楽を使って学習することで記憶力や作業記憶、注意力や言語処理などが改善されることが報告されています。

    身体化された言語学習は語彙の習得や文法の理解にも効果的であることが示されています。
    例えば、手の動きやジェスチャーを使って言語を学習することで語彙の獲得や文法の理解が改善されるということです。

    これらの研究結果から、身体化された認知を取り入れた学習やトレーニングは、学習効率を改善する上で非常に有効であることがわかります。
    何かを覚えたり学習する時には体を動かしながら行うことが基本です。

    ここで皆さんに問題を出します。

    同じ重さで同じ直径の輪っかと円盤を用意します。
    両方を同じタイミングで坂の上から転がします。
    どちらの方が先にゴールするでしょうか?

    ・・・

    ・・



    正解ですが…

    円盤の方が先にゴールします。

    これは慣性モーメントの概念で、物体が回転する際に重心がどこにあるかによって回転のしやすさが変わるからです。
    実際に定規などを用意して何かの重りをつけて振っていただけると体で実感できると思いますが、回転の中心から外側に重心があればあるほど、回転するための抵抗が大きくなります。

    フィギュアスケートの回転を想像してもらうとわかりやすいと思います。
    最初はゆっくりと体を大きく開いて回りますが、回転が早くなるにつれて小さくなって、中心に重さが集中してきます。

    この慣性モーメントの概念を理屈と言葉だけで説明されると今ひとつ理解できないこともあると思います。
    自分の体を使って再現したり、再現されているところを目で見ると簡単に理解できます。

    これも体を使って理解しようとすると理解力も上がり、脳の回転も早くなり記憶力も上がるからです。
    例え話によって理解度が深まるのも同じ理屈です。
    実際のイメージとして説明することで、自分の体を使った時と同じように具体的なイメージを想像することで理解力が上がるわけです。

    アイデアも運動しながら出す
    最高の研究者は研究室を持たないと言われたりします。
    考えたりアイデアを出す時には研究室で考えるのではなく、歩きながら考えたり旅先で考えたりします。

    実際に、数学史に名を連ねる巨人たちが3世紀以上の歳月を費やしても証明できなかったフェルマーの最終定理を解いた数学者アンドリュー・ワイルズ氏も森の中を歩きながら考えることが多かったそうです。

    体を動かしている方が物事は思いつきやすいです。
    目的を持たないで歩くことがおすすめです。
    何か考え事があったとしたらそれを考えて、ぼんやりと考えながらひたすら森の中をうろうろするような感じです。

    公園に行くとか駅まで行ってみるとか、目的地や目的があっては効果はありません。
    これでは創造性が発揮されません。
    目的がないと常に状況が変わっていくので脳に新しい刺激が入ってくるようになります。
    これによって創造性が発揮されて新しいことを思いついたりします。

    古代ローマの時代から、天才たちや偉人たちは、この習慣を持っていました。歩きながら議論を行っていたという話もあるぐらいです。
    それが現代になって失われつつあるという残念な話です。
    逆に、最近では立って会議をしたり、スタンディングデスクで仕事をするという人も増えてきています。この効果を古代ローマの天才たちは取り入れていたということです。

    問題が起きたら歩くことが大事で、それによって解決すると昔から言われています。
    例えば、ニーチェは「偉大な思考は散歩の賜物だ」と言われていました。
    散歩することによって偉大な新しい思考が生まれてくると言っていました。

    ルソーも「足を止めると思考は停止する」と言っていました。
    自分の脳は歩いている時にしか働かないと、科学的にも完全に正しいことを当時言っていました。

    蒸気機関を発明して世界を大きく変えたワットも、歩いている時に思いついたアイデアによって蒸気機関を発明したそうです。
    真面目にずっと机にしがみついて思いついたことで発明されたものは実は少ないです。

    エジソンを超える天才だと言われていたニコラテスラも、公園を散歩している途中にエンジンの構造を思いついたそうです。

    このように世界中の偉人たちは目的のない散歩を日常生活に取り入れています。
    凡人はこれをしません。
    皆さんも目的もなく歩いたりしていないのではないでしょうか?
    ですが、それが実はとても重要だということが様々な研究からも指摘されています。

    スマホの電源を切って街中を目的もなく歩いてみてください。
    行き先も曲がる方向もただぼんやりと考えて決めて歩いてください。
    そうやって歩きながら、なんとなくぼんやりと考え事をして、何かいいことを思いついたらポケットに紙とペンを入れておいてメモしておいてください。

    いいアイデアを作り出したいとか、今自分の中にないものを手に入れたいと思うのであれば、目的のない行動が必要になります。
    目的がある時には、自分が今見えている視点の中だけで物事を考えています。
    目的のある行動の中にイノベーションは生まれません。

    ちなみに、散らかっている場所の方がアイデアが出やすくなるという研究もありますが、自分の行動や時間の使い方を乱雑にしてみるという方法もあります。

    例えば、DaiGo師匠は1日の最初にやるべきことを全てルーティンとしてこなして、それ以降の時間は自由にしています。
    自由と言ってもただダラダラするのではなく、新しい体験を入れたり、予定も適当にしておいて、急に散歩したり急に運動し始めたり、急に友達と遊んだりというように行動を乱雑にしています。
    そうすると新しいアイデアが生まれやすくなります。

    ジェスチャーと記憶力

    2011年にカラマズー大学が会話中のジェスチャーは説得力や理解度を高めるのかということを調べる実験を行ってくれています。63件のデータから2396人分の情報をまとめたものです。
    その結果、ジェスチャーを使うことであらゆる点からコミュニケーションが円滑に進むということがわかりましたが、主にジェスチャーは5つのポイントで皆さんにメリットを与えてくれるということがわかっています。

    1. 相手の理解度が高まる
    ジェスチャーを使った方が相手がメッセージを理解する確率が高まります。効果量は0.61でした。
    つまり、ジェスチャーを使いながら話した方が自分の伝えたいことを理解してくれる確率が高まるということです。

    2. 具体的な話題が伝わりやすくなる
    ジェスチャーは抽象的な話題の理解度も高めてくれますが、具体的な話題の方がジェスチャーの効果はより高まることがわかっています。
    ですから、難解で抽象的な話題をジェスチャーを交えて伝えることで効果はありますが、具体的な話の時にジェスチャーを使うとより効果は高まるということです。

    ジェスチャーの効果を高めたいのであればより具体的に話すようにした方がいいし、どうしても抽象的な内容になってしまう時は、よりジェスチャーをはっきりと使うようにしないとそれでも伝わりにくいということです。

    3. シンプルで簡潔な話であってもより伝わるようになる
    どんなにシンプルで簡単に伝わるような話であってもジェスチャーを使った方がいいということがわかっています。
    例えば、三角形のような地形を説明するのであれば両手で三角形を実際に作って説明した方が説得力もあがりますし理解度も信頼感も高まります。

    4. 信頼関係を築きやすい
    ジェスチャーを使う話では使わない話よりも信頼関係を築きやすいということがわかっています。
    つまり、ジェスチャーを使った場合と使っていない場合を比べると、ジェスチャーを使っている人の方が信頼されやすいし誤解もされにくく、お互いに助け合うような関係が作りやすかったということです。
    ですから、ジェスチャーを使わないということは人間関係においてとても損です。
    面接やあらゆる場面でもジェスチャーは使った方が良いといえます。

    5. 相手の記憶力を高めることができる
    ジェスチャーを使うことで記憶力を高めてあげることができます。
    上述したようにジェスチャーを使うことで聞き手の理解度や説得力も上がりますが、皆さんの話している内容が相手の長期記憶に結びつきやすく応用力も高まります。

    ですから、先生や講師といった相手に物事を教えるような人であれば、できるだけジェスチャーを使った方が相手の理解度を高めることもできるし、その内容を長期記憶に入れやすくなり、さらに、その先の記憶をどのように使うかという応用力までも高めることができるということです。

    誤解されたくない、信頼されたいと言うのであれば、この5つの効果を理解した上でジェスチャーを最低限使った方がいいかと思います。

    ちなみに、商品が陳列されたドアを押して開ける場合とスライドさせて開ける場合、そして、ドアを引いて開ける場合で、商品の魅力度が変わるという研究もあります。
    自分側にドアを引いて開ける場合の方が商品が魅力的に見えるそうです。

    自分の方に引き寄せる動きというものが、何か大事なものを自分の手で掴んで引き寄せる動作になるので、それによって自分の中での価値が高まるわけです。

    運動ニューロンが破壊されると、言語能力が残っているとしても動詞を理解できなくなると言われています。
    つまり、僕たちは自分の体を動かすことができなくなると、その動詞を理解できなくなるか困難になってしまうということです。
    逆に言うと、運動ニューロンを鍛えることで理解しやすくなります。

    英語を覚える際も、先生の口の動きも含めて覚えるようにしてください。
    口の動きを真似して練習すると覚えやすくなります。

    これは偉人たちのスピーチの喋り方を学ぶ時も同じです。
    映像が残っている場合には、その偉人のジェスチャーも含めて真似してみてください。

    ここから先は運動機能と共感力の関係、脳を変えて人生を変える運動について解説していきます。
    ぜひ続きも チェックしてみてください。