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一問一答「あなたにとっての自分らしい人生とはどんなものですか?」【自分に合った人生の選択】
2022-04-26 12:00330ptあなたにとっての自分らしい人生とはどんなものですか?
今回は、仕事への不適合を感じながら働き続けている方の相談をもとに、自分に合った生き方と働き方を見つけるための心理学について解説させてもらいます。
Q. 地方公務員で事務職をしていますが、不適合を感じながら7年経過しました。作業自体に疑問を感じることも多くミスも多いです。それなのにムードメーカーと言われリーダーに推される話をされています。無能なのにと不安を感じています。
自分では無能と感じながらも客観的な能力は高い人なのではないでしょうか。
おすすめとしては、インポスター症候群対策をしてみてください。
いわゆる燃え尽き症候群やバーンアウトの対策ですが、Dラボを参考にして対策してもらえると、自分の能力を変に卑下したりすることがなくなります。
自分を卑下することがなくなって初めて、自分の気づかない利点にも目が向くようになり、それを使って皆に貢献することを考えることができたり、自分の働き方も見えてきます。
僕も時間は守れないし時々問題発言もするし、決して性格としても良い人間ではないと思います。
ただ知識や記憶力だけはこれを使ってみんなに貢献できると思っています。
ダメなところもたくさんあるけれど、他の人に貢献できる自分の能力に気付けるようになります。
以上が、DaiGo師匠からのアドバイスでした。
自分が本当にやりたいことの見つけ方
人生の中で自分の本当にやりたいことを見つけるというのはなかなか難しいものです。
はっきり言って、それが自分のやりたいことだと最初から見つけられることはほとんどありませんので、まずはやってみて、ある程度の間はそれを継続した上で判断する必要があります。
多くの人が、自分が本当にやりたいことなのか、自分にとって本当にそれが楽しいことなのかということを判断するまでの時間が早すぎます。
人間がやりたいことを見つけるのはたまたまです。
ただ、自分が何かを始めた時にそれが本当にやりたいことかどうかということに迷ったり自信を持つことができないと、どんなにいい仕事や趣味を見つけたとしても、そんな自信がない中でしていると楽しくもありませんし成果も出ません。
本当は自分のやりたい事を手に入れ始めていたのに、それに気付かず諦めて捨ててしまっている人が多すぎます。
ですから、皆さんがそれを手放さないために、自信を持ってそれが自分のやりたいことだと言えるような条件や探し方について解説させてもらいます。
やりたいことの見つけ方その1 :過程が楽しい
仕事であれば、自分はこの仕事でこれだけの大きな成果を出すとか、このビジネスでお金を稼ぐなど、何かしらの大きなゴールを目標にする人が多いと思います。
ただ、ゴールは大事ですが、それより前にそれをしている過程が楽しめるかどうかということで考えた方がいいと思います。
このような過程を楽しいと思えることであれば、その時間の方がはるかに長いわけですからどんなことでも続きます。
やりたいことの見つけ方その2 :他人と無関係にやりたい
評価やお金など他人からもたらされるもの全てとは無関係に、自分がそれを本当にしたいのかということです。
他人からもたらされる評価や給料などに一切関係なく自分がしたいのかということも重要です。
仕事であっても趣味であっても、好奇心を感じられるかどうかということは非常に重要なポイントになると思います。
やりたいことの見つけ方その3 :リスクや不安も楽しめる
リスクや不安や失敗さえも楽しむことができるかどうかということです。
不安と好奇心のせめぎ合いの中で好奇心が勝るのであれば、それは自分の本当にしたいことです。
やりたいことの見つけ方その4 :成長が感じられる
僕たちが進歩し進んでいくために必要になるモチベーションというものは、それがごくわずかであっても嘘でも構わないので、前に進んでいるという感覚が必要になるということが様々な研究によりわかっています。
やりたいことの見つけ方その5 :性格に合っている
本当にやりたいことを見つけるのはほとんど偶然ですが、実は、ある程度は絞り込むことができて、そのためには自分の性格を理解しているかどうかということが重要になってきます。
例えば、大学での学部の選び方というものも性格によりますし、職業別に多い性格や成功しやすい性格というものもあります。
人間というものは、職業の選択や趣味の選択、行動選択が性格によりかなり行われています。
自分だけの生き方を見つけたいという人も多いと思います。
自分が最も楽しく過ごすことができる生き方や仕事の選び方、趣味や人間関係の選び方というようなものは、自分の性格に合っているかどうかということが重要です。
自分だけの生き方と仕事を見つける方法
皆さんも自分が求める生き方やしたいと思っている仕事を考えることはあると思います。
当然ですが、自分の人生を左右することであれば誰でも悩みます。
とはいえ、未来のことはわかりませんので、進路を考える上でも就職を考える上でも後悔してしまうこともあります。
特に、自分に合う仕事がわからないという人も多いと思いますが、そのような人は性格から決めるようにしてみてください。
例えば、学校の専攻科目はビッグファイブの影響をかなり受けるという研究もありますし、どんな仕事を選ぶのかということもその人のビッグファイブの影響を受けると言われています。
それと同時に、仕事で成果を出せるかどうかということもビッグファイブで決まります。
インスタントビッグファイブは、他人の性格を読むだけでなく、自分が人生で一番良い選択をできるようになるための指標になるものです。
インスタントビッグファイブについては、以前にこちらの記事でもまとめさせて頂いています。
科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜
一問一答「あなたが本心や性格をもっと理解したい人は誰ですか?」【性格を読む】
大学の専攻とビッグファイブ
人生の選択といえば、多くの人が一番最初に迷うのが大学や学校の選択です。
今更大学の話をされても変えようがないという人もいると思いますが、なぜそのようになるのかという理由まで考えていただけると、他の場面でも活用することができる内容だと思います。
オーフス大学の研究で、性格と学問の好みに何か関係があるのかということを調べています。
1992年から2015年の間に行われた12の研究をまとめた系統的レビューになっています。
それによると、結論としては、簡単に言うとリア充ほど経済やビジネスに向いていて、メンタルが弱い人は人文系に惹かれやすいということが確認されています。
皆さんの性格特性によって、向いている専攻や学部がわかると言われています。
外向性が高い人
社交性があり自己主張が強い人ですので、経済・法律・政治・医学を選ぶ傾向がありました。
芸術や人文系には興味を示さない傾向もありました。
開放性が高い人
想像力が強くて好奇心も強い人ですから、人文系の学問や芸術、心理学なども選びやすい傾向がありました。
一方で、経済学・工学・法律には興味を示さない傾向もありました。
開放性が高い人は好奇心だけでなく感受性の強さもあります。
経済や法律のような厳密に物事が決まるようなことには、あまり興味を示さないのかもしれません。
協調性が高い人
他人への信頼感や人当たりの良さ、優しさが強い人ですので、これが向いているというよりも周りに合わせて大抵のことはこなすことができます。
ただ、向いていない学問は確認されています。
法律・経済やビジネスへの興味が他の学問に比べて極端に低い傾向がありました。
これはなんとなく考えるとわかると思いますが、法律を学ぶとなると、法律の解釈についてお互いにディベートしたり意見を戦わせる必要もあります。
ビジネスでも当然ながら競争が必要となりますので、このような分野は協調性が高い人は苦手とする分野なのだろうと思います。
神経症的傾向が高い人
神経症的傾向が高い人は鬱や不安を抱えやすいと言われますが、とても繊細で気分のアップダウンが激しくなります。
開放性が高くて神経症的傾向が高いとアーティストになりやすいです。
神経症的傾向が高い人は人文と芸術を選ぶ可能性が非常に高いです。
芸術や文系の科目には行きやすくなるようです。
心理学にも興味は持ちやすいですが、それよりも芸術や文系の科目の方が好きになりやすいようです。
経済やビジネスには興味を示さない傾向もありました。
誠実性が高い人
誠実性が高い人は自分をコントロールするのが上手で、目標に向かってコツコツと頑張る能力が高い人です。
誠実性が高い人は、芸術・人文を選ぶ確率が非常に少なかったそうです。
物事をコツコツと頑張ることが好きなので、結果を出すための方法がはっきりしなかったり曖昧なものは苦手のようです。
文系の科目も数字として自分が進歩しているのかどうかがわかりにくいので、興味を示しにくい傾向があるわけです。
その点で考えると、誠実性が高い人は仕事でもちゃんと数字で自分の成長を確認できる仕事を選んだ方がいいようです。
研究者によると、この結果は学生が自分の専攻を選ぶ際に良いガイドラインになるのではないかと言われています。
皆さんが今学生なのであれば「自分が何を勉強したいのか?」、あるいは、社会人で新しいスキルを身につけたいのであれば「自分がどんなスキルを手に入れればいいのか?」、副業や転職を考えているのであれば「自分がどんな仕事をすればいいのか?」ということを考える時に、皆さんのビッグファイブを参考にして頂けるといいのではないかと思います。
おすすめの方法としては、まずは、インスタント・ビッグファイブを勉強してからしっかり練習してみてください。
それを使って、まずは自分を分析してみてください。
その後に他人の性格を読む練習を行ってもらい、ある程度それができるようになったら、自分が目指したいと思っているジャンルの中で成功している人を何人かピックアップしてもらい、その人たちの性格を自分なりに読んでみてください。
そして、これと同時に自己省察を行ってみてください。
「本当は自分は何をしたいのか?」ということを知る必要があります。
自分の性格に合っている仕事がベストではありますが、これは1つではありませんので、自分にとってその中で何がベストなのかということを知る必要があります。
ですから 、自己省察と他人を読む力はセットで使ってください。
そのためにはこちらの本が役に立つと思います。
insight(インサイト)――いまの自分を正しく知り、仕事と人生を劇的に変える自己認識の力
仕事とビッグファイブ
仕事とビッグファイブが適合すると収入が高くなりやすいとされていますが、全ての性格特性が適合する必要はありません。
収入が高くなるという点で考えると、「外向性」「協調性」「開放性」の3つが適合すると収入が高くなりやすいと確認されています。
外向性が高い人であれば、営業のような人付き合いが必要な仕事であればうまくいくと思います。
ですが、一方で分析系の仕事で人に会う機会が少ない仕事となると、寂しくなって上手くいかなくなる可能性が高いです。
ですから、3つの性格特性が適合していれば収入が高くなる可能性が高いですが、それぞれが高ければいいということではありません。
そういう意味で、仕事と性格の適合性が重要だということです。
ティルブルフ大学の研究で、ドイツで行われた国勢調査のデータをベースに、平均年齢43歳の8,458人の男女を対象に、それぞれの性格と職業や年収について調べています。
その結果、職業の特性と「外向性」「協調性」「開放性」の3つが仕事の内容と適合している方が収入が高くなりやすいということが確認されました。
これを心理学では適合ボーナスと呼びます。
ちなみに、神経症的傾向が高いとメンタルが弱いということですから、よほど特殊な仕事を除いてはあらゆる仕事でマイナスになります。
ですから、メンタルの弱さはあらゆる職業で不利になるので改善した方がいいです。
そして、どの性格特性もあまりにも高くなり過ぎると仕事の選択の幅が狭まってしまいます。
この研究では、成功を左右するといわれている誠実性、人当たりの良さを表す協調性、新しいものを受け入れる力である開放性、この3つのいずれかがその職業に必要な属性よりも高すぎれば、逆に年収が下がる傾向が確認されています。
これは高すぎるぐらいであれば、少し足りないぐらいの人がその仕事に就いた場合の方がまだマシだとされています。
ですから、自分が就きたい職業にこの3つの性格特性が少し足りないぐらいであればあきらめないでください。
性格は大きく変えることはできなくても少しずつ鍛えていくことはできます。
逆に、あまりも飛びぬけた性格特性がある場合には仕事の選択の幅が少なくなってしまうわけですから、程々の性格で少し足りない部分があるぐらいが伸びしろがあるということだと思います。
生涯年収はその人のパーソナリティと環境によって決まります。
性格が良ければいいということではなく、その仕事のスタイルや働く環境によって変わります。
つまり、自分の性格と仕事で求められる適性のマッチングが重要なのであって、自分が完璧な性格である必要はないということです。
今仕事がうまくいかないというのであれば、それは自分の性格が悪いのではなく、その仕事とのマッチングができていないだけです。
誠実性が高い人の方が収入が高くなる傾向は確かにあります。
ですが、この研究者たちも実際にはもっと複雑な要素が絡み合っているのではないかと言われています。
誠実性は高めておいて損はないです。
神経症的傾向の高さは当然メンタルも鍛えておいた方がいいです。
それ以外の3つに関しては、自分の性格特性に合う仕事を見つけさえすればそんなに問題はありません。
そんな仕事の見つけ方についてはこちらの本を参考にしてみてください。
科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方
自分の性格の活かし方についてはこちらの本を読んでみてください。
自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義
ここから先は、具体的な例も交えながら自分の性格と仕事をどうマッチングさせればいいのかということを紹介させてもらい、皆さんが実際に自分に合う仕事を見つけられるように解説させてもらいます。
ぜひ続きもチェックしてみてください。
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一問一答「あなたは仕事を何を基準に選びましたか?」【間違いだらけの転職】
2022-04-23 12:00330ptあなたは仕事を何を基準に選びましたか?
DaiGo師匠の質疑応答では就職や転職についての相談もよくありますが、今回は、未経験での転職についての相談をもとに、仕事選びで後悔しないための心理学を紹介させてもらいます。
Q. 36歳で家庭もあり IT 関係は未経験です。転職で未経験でも募集しているところに挑戦しようかと思っています。どう思いますか?
36歳で未経験の人を採用してくれるところは少ないとは思います。
未経験の状態で、未経験だけれど頑張ると言ってもなかなか採用してくれないと思いますので、 IT 関係は未経験でも、これまでどんな経験をしてきたかということをアピールしてください。
自分がそれまで経験して学んできたことで、その企業に対してどんな貢献ができるのか考えてください。
IT 関係の企業のビジネスは、 IT の技術を使って何かしらの新しいサービスを作り出すことが目的です。
例えば、Uber であれば IT の技術を使ってタクシーの配車を便利にするサービスです。
であれば、車に関する知識や道路の交通状況や混雑状況などと、 IT 関係の技術の両方が必要になります。
IT は技術です。
その技術と飲食業を組み合わせるとUber Eatsになっただけです。
自分が今まで36年積み上げてきたキャリアと IT を掛け合わせて、どんな企業に入れるか考えてみてください。
IT の技術はこれから勉強するとしても、既に持っている知識や経験でどんなことができるかプレゼンすることができなければ、未経験の人をゼロから雇う企業はありません。
未経験歓迎という求人広告は結構ありますが、それは、未経験であっても歓迎はするけれど、その経験とは別の企業に役に立つスキルや知識をプレゼンして欲しいということです。
本当に何もない未経験の人をゼロから雇う企業はありません。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
仕事選びとキャリア選択の科学
多くの人がしてしまいがちな仕事選びでの間違いがあります。
どんな仕事を選べば成功するのかということは当然ですがわかりません。
時代はどんどん変化して、数年前にはなかったような仕事が次々とできています。
仕事自体が時代によって変わっていくものですから、今自分にとってベストだと思っている仕事が、何かにとってかわられてベストではなくなる可能性もありますし、これは年齢によっても変わってくると思います。
その人の年代や境遇によってもベストな仕事は変わってきます。
ですから、時代や状況に合わせて自分の仕事や働き方を変えることを前提として考えておいてください。
転職を次々と繰り返していつまでもいい仕事に就くことができないとか、転職しても転職してもブラック企業のようなところばかりに入ってしまい、職業選びで拗らせているような人がいます。
そういう人は、その経歴をうまく説明することもできないので面接でも苦労してしまいます。
キャリア選択で多くの人がしてしまいがちなミスを知っておいてください。
それさえ避けていただければ、仕事選びでの大きな失敗や後悔だけは減らすことができます。
どんなことでも何がベストなのかがわからない状態ではいろいろと試すしかありません。
何がベストなのかわからない、自分の本当にやりたいことがわからないというのであれば色々と試すしかありません。
ですから、仕事選びのポイントはまずはいろいろと試すことです。
そして、その試す過程で致命的なミスだけは避けてください。
これさえ守っていただければ、いろんな仕事を試している中で自分にとってベストだと思える仕事に就くことができます。
しかも、致命的なミスだけは避けることができれば、安心して次の転職にチャレンジすることもできます。
職業選択を考える上でまずは読んでいただきたいのがこの本です。
科学的に正しい職業の選び方について教えてくれます。
科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方
ブラック企業に入ってしまうと、人はどんどん判断力を失いリソースを奪われてしまいます。
その可能性に気付いたら出来る限り早く抜け出す必要があります。
このような企業を見抜く方法と、今そんな会社にいてなかなか抜け出すことができない人が抜け出すにはどうすればいいのかということについてはこちらの本が役に立ちます。
ブラック職場があなたを殺す
職業選択で重要な能力としては決断力もあります。
自分の人生や収入を左右する判断をすることは勇気がいることです。
ただ、この決断力というものは技術なので誰でも学べば高めることができます。
その高め方を解説したのがこちらの本になります。
こちらは Amazon の Audible であれば無料体験で全部聞くことができる対象になっています。
超決断力ー6万人を調査してわかった 迷わない決め方の科学
多くの人がしてしまいがちな仕事選びの5つのミス
ハーバードビジネススクールの研究で、プロのリクルーターの目線から見て人がどのようなことで職業選択に失敗してしまうのかということを調べてくれています。
世界的に様々な業種業態でさまざまな地位の人たちにリサーチをして、キャリア選択で失敗している人の特徴について調べたものです。
そこから5つの共通点が見つけられています。
ミスその1 :リサーチが不十分
大半の人事担当者は、新入社員や転職希望者が自分に合いそうな会社や部署を知るための十分なリサーチをしていないと感じていたそうです。
皆さんは自分が働く企業を選ぶ時にどのように選ぶでしょうか?
IT企業が良いなとかリモートが許されるところがいいなとか、料理業界で働きたいなど、大まかなイメージや字面だけで仕事を選んでいる人が多いです。
IT企業でも高い投資能力が必要な企業もあれば、法人向けに売り込むので営業力が必要な企業もあります。
同じ業界であっても必要とされる能力は会社によって違いますし、会社の構造が同じだったとしても、会社や人事担当者が求めている人材も全て違います。
それらをちゃんと調べた上で自分の能力と照らし合わせて考えることができているかどうかということです。
そこまでのリサーチをすることなく、実際にしている仕事の内容はよくわからないけれど、なんとなくイメージがいいからと言って応募している人が多いということです。
少なくともリクルーターの人たちからはそういう人が多いと思われています。
十分なリサーチがなければ、自分の能力と合わない職業についてしまい、結果的に「こんなはずではなかった」となってしまいます。
自分の能力とその職業が合致しているのかということを考えず職業選択をしてしがみついてしまうと、結局苦しい状況になるのは自分です。
自分の能力や特性をわかっている人は一定数はいると思います。
それをわかっている状態で、企業が求めている人材や日常的に行っている業務が自分と合っているかどうかまで調べる人があまりにも少ないということです。
ミスその2 :お金のために辞めてしまう
人が仕事に求めるものはお金以外もあるはずです。
仕事での充実感やその仕事が周りからどれくらい尊敬されるのかとか、周りに良い同僚がいるのかなど、仕事に求めるものはいろいろとありますが数字に出来ないものが結構あります。
そのため、お金とか給料というわかりやすい指標に注目してしまいがちです。
その結果、転職を繰り返してしまい、仮にそこで給料が上がっていったとしても全体的な幸福度は低下する傾向が確認されています。
自分が持っている給料以外のものが定量化できないので、その自分が持っているものをないがしろにしてしまい、お金だけで会社を選んでしまいます。
実際に、給料が上がってもそれによる皆さんのモチベーションの上昇は長続きしません。
給料を上げてもモチベーションは一瞬上がるだけですぐに元に戻りますので、企業は、それよりも自由な時間や仕事に対する裁量権を大切にしてあげた方がいいです。
この研究では、求職者は報酬ばかりに気を取られ自分に合っているかどうかもわからず、自分がもらえるお金の大きさを人生の満足感と勘違いしているから転職を繰り返してしまうと指摘しています。
今よりも5万円給料が多くもらえる企業に行けば、今よりももっと幸せになるはずだと思い込んでしまうわけです。
お金のために転職を繰り返すのは、自分にとって本当に大切な優先順位や自分がどうすれば成功できるのかとか、自分の能力と何が合っているのかということを把握していない証拠だとも指摘されています。
もちろん、お金も大切ですし給料は多い方がいいのは当然ですが、多くの人がお金の為に犠牲にしてはいけないものまで犠牲にしてしまっているということです。
「給料が同じでもその会社に行くだろうか?」
ですから、迷ったらその転職で給料は上がるとしても、それによって失うものはないだろうか? と改めて考えることを忘れないようにしてください。
あるいは、給料が全く同じだとしたらその会社に行くかどうかを考えてみてください。
お金以外にも明確にその会社に行きたい理由があるのであればいいと思いますが、それがなくお金だけで転職をするというのは愚策になる可能性があります。
ミスその3 :To ではなくFrom の移動
「あの会社に行きたい」だから転職するというのであれば To の転職です。
From の転職は「ここから離れたい」という欲求です。
「今のこの会社を辞めたい」だから転職すると多くの人が考えてしまい、それで転職で後悔する結果になっているようです。
今いる場所から逃げようとするあまり、「自分はどこに向かおうとしているのか」「自分の人生をどう変えたいのか」ということを考えずに転職してしまいます。
しかも、このタイプの人は同じ転職のミスを繰り返すそうです。
現在のポジションへの不満が高まってしまい、キャリアアップの計画を立てたり自分の人生について考えずに今の場所から逃げるので、その逃げた先でもまた同じような不満が高まってしまいます。
もちろん、ブラック企業から逃げるのが悪いということではありません。
ブラック企業から抜け出す事は重要ですが、今いる場所から逃げたいという能動的な理由での転職は危険です。
もっと積極的に自分が行きたいと思う仕事を見つけてから転職しないと後悔するということです。
ミスその4 :自分を過大評価する
多くの人は新しい職場で発揮できる自分の能力を過大評価してしまい、最初のリサーチ不足も相まってキャリアに壊滅的なダメージを与えます。
人は未来に対してありえないぐらい希望を持ってしまいます。
例えば、「明日やればいいや」というのも今日より明日の方が自分はできると思っているからです。
ですが、今日できないことは明日もできません。
人は、今日よりも明日の方が可能性に満ち満ちていて、行動力も自制心もあり多くのことができると思い込んでいます。
ですから、自分は新しい職場に行けばもっとできると無意識のうちに自分の能力を過大評価してしまいます。
それに加えて、そもそも自分に合っているか十分なリサーチをしていません。
自分の能力と合っているかどうかもわからず、自分の能力を過大評価しているわけですから、自分が考えていた以上の仕事を求められてプレッシャーに感じたり、そもそも仕事に合っていないから面白くもないという状態になります。
こうなると壊滅的なダメージを受けてしまいます。
リクルーターたちの多くは、求職者たちは現在の仕事に問題があると考える人が非常に多いけれど、自分自身もその問題の一部であるということを認識していない人が多いとコメントしています。
「会社がわかってくれない」「上司がわかってくれない」と今の会社に不満を持っている人も多いと思います。
本当に自分が優れているとしたら、上司がわかってくれないのは自分のプレゼン能力が低いからです。
もちろん全てが自分の責任ということではありませんが、問題の一部には必ず自分も若干含まれています。
自分を取り巻く問題の一部に自分も含まれているということを考える必要があるということです。
ミスその5 :長期的な視点がない
いわゆるスター社員と呼ばれる人たちは、その都度自分が勤める企業のオファーに応じてキャリアをどんどん変えていくと思っている人がとても多いです。
つまり、能力が高い人は様々な企業から求められてヘッドハンティングされて、キャリアをどんどん変えながら上に登っていくと思っている人が多いと思います。
ところが、実際に調べてみると逆でした。
実際には、トップクラスの社員が競合他社に移る可能性は低いそうです。
多くのトップ社員は、自分を取り巻く状況や同僚、人間関係に大きな価値があるということを理解しています。
自分の周りに大きな価値があるものがあるのだから、それを使い続けた方が得策だと考える賢さを持っていたそうです。
ところが、本当に大切な価値がどこにあるのかを見極める賢さを持っていない人は、すぐに周りの環境や取り巻く状況を否定して転職を考えてしまいます。
研究では、「野心的な労働者にとって良い組織にとどまる方がメリットは大きい」とも言われています。
つまり、本当に自分のキャリアアップを考えるのであれば、転職はほとんどの場合デメリットが大きくなります。
本当に能力が高く自分の能力を磨き続けている人は、良い組織を見つけてそこに長くとどまる方がメリットが大きいと断言する傾向があったということです。
「そもそも特定の企業でスターダムにのし上がる方が、企業を転々としながら上を目指すよりもはるかに容易なのは間違いない」とも研究では指摘されています。
企業を転々としながら成功するのはプロ経営者です。
どんな会社を経営してもプロとして一定以上の成功させることができたり、赤字の会社を V 字回復させるようなプロの経営者です。
このような人でない限り、特定の企業で上を目指した方が成果も出しやすいですしキャリアとしてもメリットがあるわけです。
そして、次のような指摘もされています。
「しかし、パフォーマンスを向上させるには勤続年数の長さも重要だが、一流のパフォーマンスを育むためには雇用主の質の方が重要であるということもわかっている」
つまり、長い間一定のところで働けば良いということではなく、「良い職場」で長い間働くことが重要だということです。
上層部の質が高い企業にいる場合に関しては、その会社にとどまって頑張った方がいいです。
ですが、経営者や上層部が残念な場合には転職の意味があるかもしれません。
企業の経営者の考え方はとても重要です。
この経営者の考え方がダメな企業から良い企業に移った人は、驚くほどパフォーマンスを発揮することが多いです。
当然ですが、良い企業に入れば人は頑張って働こうと思います。
逆に、1ランク下の企業に転職してしまうと、その人のパフォーマンスは著しく下がるということも確認されています。
良い企業に転職できても、パフォーマンスは維持できるか少し上がるかぐらいなので、統計的に考えると転職は結構リスクが高いということです。
優れたパフォーマンスを発揮するためには、「質が高い同僚」と「一流の技術的・支援的リソースを提供する組織」が必要になると言われています。
多くの人が考えているキャリアに関する常識は結構間違っているようです。
ぜひ参考にしていただけたらと思います。
ここから先は、どんな職業につけばパフォーマンスも収入も上がって充実したキャリアを重ねていくことができるのかということを解説していきます。
ぜひ続きもチェックしてみてください。
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「幸せになる仕事の選びかた9つの法則〜Oxford大学式 キャリアと職業選択の科学」イラストレーター南姫のマインドマップ
2019-12-26 11:50
イラストレーター南姫(なみ)さんによるマインドマップ・・・今回は、「幸せになる仕事の選びかた9つの法則」です!
仕事の選び方とキャリアの選び方を理解すために、ぜひ参考にしてください〜
▼画像が拡大できない方はこちら
https://bmimg.nicovideo.jp/image/ch2640412/690261/6e411cf39d6b51269ddb69e4663fff3b333795f0.jpg<メンタルブログはこちら>幸せになる仕事の選びかた9つの法則
▶︎https://ch.nicovideo.jp/mental/blomaga/ar1776209<動画はこちら>
幸せになる仕事の選びかた9つの法則〜Oxford大学式 キャリアと職業選択の科学
https://www.nicovideo.jp/watch/1555177504<おすすめ動画>やりたい仕事に就いて稼いで
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