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  • 一問一答「あなたは1日に何時間全力で集中することができているでしょうか?」【大事なことに集中する心理学】

    2021-09-07 12:00  
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    あなたは1日に何時間全力で集中することができているでしょうか?

    今回は、日によってなかなか勉強に集中することができないという受験生からの相談をもとに、勉強や新しいスキルを身につける時の集中力と時間管理について解説させてもらいます。

    Q. 私立医学部志望の受験生です。1日の目標勉強時間を授業の時間も合わせて10時間に設定していますが、日によってなかなか集中できない日もあります。そういう日には思い切って寝て、次の日に頑張るという考え方でも大丈夫でしょうか?

    1日の勉強時間が10時間というのは多すぎです。6時間ぐらいにした方がいいと思います。
    そもそも1日10時間も勉強しないと目標を達成できないというのは効率が悪いです。
    毎日10時間集中して頑張っているという人もいるでしょうが、大抵の場合、そういう人はそのうち3時間ぐらいは時間をロスしています。

    まずは勉強時間を減らしてください。勉強時間を減らして短い時間で集中することを考えてみてください。
    僕自身が受験勉強の時にある人にアドバイスをもらったことがあります。
    その人は「普通に考えたら6時間、頑張った日でも8時間、それだけ勉強して東大に入れないんだったら諦めた方がいい」と言われていました。
    この諦めた方がいいというのは、だからダメだということではなく、そもそも8時間以上も集中できる事なんてないということです。

    ですから、6時間で済ませることを考えた方が絶対にいいです。
    リラックスしたり休息する時間が足りていないのではないでしょうか。別に、受験生でもアニメを見てもいいですし、運動してもいいわけです。
    10時間を勉強に費やそうとしているために、そういった時間が足りていないからうまくいかないのだろうと思います。
    10時間集中しようと思うと、最初の1時間から2時間はまだ8時間も9時間もあると考え集中できません。そうなるとエンジンがかかるのが遅くなり意味がありません。
    さらに、当然ですが疲れてきたら集中はできません。

    ちなみに、世界トップクラスの集中力を持っているであろう一流の音楽家のような人たちの練習時間は、超絶集中して4時間とか4時間半ぐらいだそうです。
    彼らはその4時間とか4時間半の間に全てを手に入れるので、トップに立つことができるわけです。
    4時間とか4時間半の間にとことん集中して、それ以外の時間を英気を養うことに使っています。
    自分が好きな小説を読んだり、アクティビティに参加したり人と会ったり、それでモチベーションを高めて翌日の4時間半に備えるということをしています。

    実は、休憩時間の方を長くしないと、集中時間が実ることはありません。
    多くの人が集中する時間を増やして休憩する時間を減らそうとします。
    気持ちは分かりますが、それでも逆にしなくてはダメです。
    誰でもたくさん休まないと集中することができません。

    以上がDaiGo師匠のアドバイスでした。

    人間が1日の間に集中できる時間には限界があります

    まず、DaiGo師匠が言っていたように、勉強に限らず人が集中することができる時間というものは限られています。
    1日に3~4時間で週に4~5日、これ以上は無理です。
    ですから、その限られた時間に何をするのかということと、集中力を発揮しなくてもできることはそれ以外の時間にするということが重要です。
    時間×集中度=仕事量(勉強量)
    高い生産性を維持するコツとしては、まとまった時間をいかに守れるかということに尽きます。つまり、その集中すべきことに関すること以外にまったく邪魔されない状況・時間をどれだけつくれるかということです。
    集中力を阻害するものとしては、外部刺激と自分の感情です。
    この2つを如何に制御出来るかということが大事です。できるだけこの2つをなくすことが出来るような時間帯を選んでまとまった時間を確保するようにしてください。

    大事なことに集中するためのおすすめ本

    大事なことに集中する―――気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法

    大事なことに集中するためのテクニックを纏めた本です。
    面白いのが心理学者の方ではなく理系の方が書かれていて、心理学の論文が多用されています。
    集中力を高めて仕事や勉強を効率よく終わらせるための方法が実践的に学べると思います。

    先ほど、1日に集中することができる時間は3~4時間ぐらいだと紹介しましたが、この1日3~4時間というのは、訓練した人で3~4時間ということですから、何の訓練もしていない人は、1時間ぐらい集中出来れば良いほうです。

    アダム・グラント氏は1週間を2つに分けているそうです。
    2つに分けて、最初の3~4日は自分の研究や論文の執筆しかしません。残りの週の半分で学生たちの対応をしています。
    これは短い休憩は別として、仕事の切り替えはできるだけ少なくしてシングルタスクにまとめるためです。
    切り替えを少なくすることで自分の集中力を発揮できるようにして、ハイレベルな成果を次々と生み出しているわけです。

    代替If~ then~ルールの構築
    If~ then~(もし~であれば、そのときは~である)ルールを使ってください。
    集中力がなくなったり、集中力が切れてしまう時にしてしまいがちな行動があると思います。例えば、コーヒーを入れに行ったついでについ漫画を読んでしまうとか、つい LINE が気になって見てしまうとか。
    自分が陥りがちな行動を代替の行動で入れ替えてください。

    そして、最高の生産性を上げるためには常にフィードバックが大切です。
    つまり、自分がどれだけのIf~ then~ルールを守れたか、集中時間を守れたのかカウントすることが大事です。
    1日に勉強できた時間をカウントするのではありません。それは単に机に座っていた時間になります。
    そうではなく、自分が無条件に集中できたと思う時間だけをカウントするようにしてください。

    そうなると、最初は10分や20分しか続かないという人もいるでしょうが、それでも構いません。
    毎日続けることで徐々にその時間は確実に伸びていきます。

    自分に優しい言葉をかける

    勉強でも仕事でも、何かしらのスキルを身につけるための練習でも、やはりセルフコンパッションの能力が高い人の方が成功します。
    誰でも失敗したり挫折することはあると思います。
    「人は誰でも怠けてしまうこともあるし失敗することもある」
    「この失敗を次に活かすことができるように次のテストに向けて学習計画を立てよう」

    自分を優しく励ますような言葉をかけたグループと自分に厳しい言葉をかけたグループを比べた研究によると、実際に自分に優しい言葉をかけたグループはより早くテスト勉強を始めて勉強時間も長く、結果的にテストの成績も良くなったということです。

    自分を責めて得をすることはありません。
    これは科学的にも確認されていることですから、親友にかけるような優しい言葉を自分にかけることによって、失敗やネガティブな出来事から学びを得るようにしましょう。


    マインドフル・セルフ・コンパッション ワークブック

    セルフコンパッションの基礎を身につけることができる本です。
    ワークブック形式になっているので使いやすいと思います。
    ぜひセルフコンパッションを学んでみてください。

    ここから先は、効率よく学んだり仕事をこなすために見落としがちなポイントから、勉強の効率を最大化するためのチェックリスト、そして、より効率よく仕事や勉強を終わらせて、ハイレベルな生産性と自由な時間の両立をするための方法について解説していきます。
    リモートワークが中心となり、いつのまにか自宅での仕事や勉強に集中できなくなっている人も多いと思います。
    より効率よくやるべきことをこなして自分の人生を楽しみたいという方はぜひ続きをチェックしてみてください。