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一問一答「どんな人なら、ついていきたいと思いますか?」【上に立つ者の科学】
2021-11-16 12:00330ptあなたが思い浮かべるリーダーとはどんな人ですか?
どんな人なら、ついていきたいと思いますか?
「上に立つ者の科学」シリーズについては、以前にも一問一答で解説させてもらったことがあります。
科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜
一問一答「あなたは仕事で結果を出して成長したいですか?」【上に立つ者の科学】
今回は、そんな中でも、上に立つ者は別に特別な才能が必要なわけではなく、もちろん努力は必要だけれど、可能性は誰にでもあるということを科学的に理解していただくために、リーダーの立場になって苦労しているという方の相談をもとに、権力の階段の登り方について解説させてもらいます。
Q. 家族が職場でリーダーになりましたが、なにかと苦労があり大変そうです。どうしてあげればいいでしょうか?
プレイヤーとして優秀な人がリーダーとして成功できるかというと結構怪しいもので、実際には全く別のことです。
リーダーになった時にたいていの人は、自分がしっかりしないといけないとか考えてしまいますが、リーダーはみんなが能力を発揮できるようにすればいいだけです。
ですから、人のモチベーションの高め方など全く違う勉強をしたほうがいいと思います。
そういう意味では、僕がよく紹介している本ですが、『マネジャーの最も大切な仕事――95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力』を読んでみることをおすすめします。
マネジャーの最も大切な仕事――95%の人が見過ごす「小さな進捗」の力
リーダーは、どんな人が聞いても同じ成果を出すことができる方法を考えたり、システムを作ったり、指示を出すことができることが大切です。
あとは、僕の愛読書でもありますが『良い戦略、悪い戦略』も参考になると思います。
良い戦略、悪い戦略
自分の役割が変わったということを認識して、戦略を立てる側に回ることが必要だと思います。
以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
人には人のリーダーの形がある
自分がマネジメントする立場になったり、社長など役職に就いたり、チームを率いる立場になった時に、自分にリーダーの立場ができるだろうかと不安を感じたりする人もいると思います。
実は、僕たちが思っているよりも、実際には、リーダーに天才的な能力が必要だとか、飛び抜けたカリスマ性が必要だというわけではないようです。
もちろん、男性の方がリーダーに向いているということもありません。
「権力の階段」と言われると、仰々しいイメージを持つかもしれませんが、その階段は一歩ずつ登っていけば登ることができるもののようです。
誰にでも、自分には自分の階段の登り方があります。
リーダーシップの形も色々とありますので、皆さんには皆さんのリーダーシップの形があります。
自分は人の上に立つような人間ではないから、常に誰かの下にいなくてはいけないなんて考えないでください。
例えば、DaiGo師匠も大企業の社長をするとなると、向いていない面もあるでしょうが、Dラボを見てくれている会員の皆さんは20万人以上もいます。
そんなにもたくさんの方が勉強してくれているということは、これもある意味、DaiGoならではのリーダーの形だとも言えます。
もちろん、階段を登っていくためには努力が必要です。
ですが、才能はそれほどなくても可能なことだということを今回は解説させてもらいます。
リーダーに必要なカリスマ性
リーダーといえば、いわゆるカリスマ性が大事だと言われます。
心理学的に見たカリスマ性がある人は、第一印象が著しく良く、一瞬で人の心をつかむことができる人です。
カリスマ性は、鍛える方法があります。
カリスマ性を高めるために必要な6つのスキル
2016年にスタンフォード大学で行われたカリスマ性についての研究で、エマ・セッパラ博士が文献レビューを行い、カリスマ性は特定の6つのスキルに依存していて、伸ばすことができる能力だということが分かっています。
1. 共感能力
他人の気持ちになって考えることができて、人が苦しんでいる時には寄り添ったり、人が今求めているものを察知して相手が望む未来を見せることができる能力です。
2. 傾聴スキル
言語的スキルと非言語的スキル(体の動きなど)の両方を使い、自分の話を興味を持って真剣に聞いてくれていると思わせる能力です。
3. アイコンタクト
相手の感情と自分の感情をシンクロさせるためには、このアイコンタクトが欠かせないと言われています。人間は相手とのアイコンタクトの時間が長くなると、お互いのことを理解しているような気になったり、実際に脳の活動もリンクしてくるということが分かっています。
4. パッション(情熱)
情熱とは自分で勝手に燃え上がっているものではなく、相手や何かを賞賛するときに使うものです。
ここがカリスマ性の高い人とそうでない人の違いです。
やりがいを搾取するブラック系の企業がしているのは、自分に情熱を掲げているだけです。
カリスマは自分がしていることではなく、自分がしていることを通じて皆にどんな世界を見せてあげたいのかというところに情熱を掲げています。
つまり、みんなの夢を叶えることに情熱を捧げているわけです。
5. コンフィデンス(自信)
これは一貫性と言い換えても結構です。
一貫した自信が大事だということです。
他人や第三者に何と言われても信念を曲げることなく一貫して貫くことができるかどうかということです。
これにより、ついて来る人たちに安心感を与えることができます。企業のトップやリーダーがコロコロ考えや言うことを変えていては、ついていく方は不安で仕方がありません。
そうではなく、何十年も前から常に言うことの根本は全く変わっていないから、信用できる安心感をもってついていくことができるわけです。
6. 具体化スキル
これはいわゆる表現力です。自分が思っていることや思い描く未来、みんなに与えるものなどをうまく言葉にしてストーリーのように伝えることができる能力です。
以上のこの6つを鍛えることができれば、カリスマ的な魅力を高めることができるということです。
カリスマ性は才能ではありません。
あくまで後から鍛えて身につけることができる能力です。
確かに、歴史に名を残すレベルのカリスマになろうとすれば、生まれ持った才能も必要なのかもしれませんが、企業の社長になるとか、チームを率いて成果を出すというぐらいであれば、そこで必要なカリスマ性は鍛えることができる能力です。
リーダー論についてのおすすめ
なぜ、「あんな男」ばかりがリーダーになるのか
いわゆるリーダー論として、なぜ悪い奴が上の地位に立つというようなことが起きるのかという疑問に対して答えてくれて、その対策についても教えてくれる本です。
なぜあんな奴が自分よりも上なのかとか、どうしてあんな奴が上司をしているのだとフラストレーションを抱えてしまうという方は、この本を読んでもらえると対策を考えることもできますし理解もできるので多少フラストレーションも和らぐと思います。
ここから先は、より具体的に、権力の階段の登り方について解説していきます。
上に立つ者として、人を率いる立場として、どんな力が必要なのか? それを身につけるためにはどうすればいいのか? そんな方法を知りたい方はぜひ続きをチェックしてみてください。
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一問一答「あなたは仕事で結果を出して成長したいですか?」【上に立つ者の科学】
2021-07-08 21:20330ptあなたは仕事で結果を出して成長したいですか?
そのために、どんなリーダーになりたいですか?あるいは、どんなリーダーの下で働きたいですか?
DaiGo師匠のようにいつかは自由に生きていきたいという人も多いでしょうが、
いつかは独立して自分で会社を作りたい
リーダーや経営者として組織を率いていきたい
信頼できるリーダーのもとで実力をつけたい
立場よりも自分の好きな仕事をしていたい
皆さんそれぞれの目指す働き方があると思います。
権力を求める人もいれば別に人の上に立ちたくないという人もいると思いますが、いずれにしても、人の上に立つリーダーや経営者にどんな素養が必要で、どんな人であれば成功する可能性が高いのかということは知っておいた方がいいと思います。
今回は、協調性がなく誰にも従いたくないけれど、やりたいことが見つからないという方の相談をもとに、Dラボの「人がついてくる人の7つの習慣 【上に立つ者の科学】」で紹介している内容を中心にポイントをまとめながら解説していきたいと思います。
Q. 「自分は誰にも従いたく無いです。協調性が著しくないけど、独立する勇気もやりたい事も見つからない人向けにアドバイスが欲しいです。」
腹をくくって独立するかアーティストのような職業になるしかありません。単独でいるからこそ価値がある仕事をするしかありませんので、人の上に立つか孤独に戦う仕事に就くかのどちらかしかないと思います。
道は2つあります。僕のように協調性は全くなくても、コミュニケーション能力だけ鍛えて、みんなと一緒にやっていく方法を模索するか、孤高の存在を目指すかです。
以上がDaiGo師匠のアドバイスでした。
今ではひとつの仕事をずっと続ける人はほとんどいないかと思いますので、仕事選びで悩む人は多いでしょうし、特に、自分に合う仕事はどんな仕事だろうかということで悩む人は結構いると思いますし、これはDaiGo師匠の質疑応答でも結構いただく相談です。
仕事を選ぶ時には、ただ目の前にある選択肢の中から自分に合ったものを探すということではなく、その先のキャリアをどのように積み上げていき、自分がどのように生きて人生を楽しみ、そして死んでいくのかというところまで考えていくべきかとも思います。
好きなことを仕事にしても人間の幸福度は変わらないということも分かっていますし、仕事の内容自体よりも、環境や働き方により自分のモチベーションを上げていくための工夫を重ねていくことができない限りは、どんな仕事に就いたとしても結局は満足できない状況になってしまいます。
ただ、組織やチームとして働くことを考えた場合には、自分がリーダーシップを取りたいタイプであろうとなかろうと、どんなリーダーであればチームは成長して結果を出していくことができるのかということは知っておくべきです。
正しいリーダーについていけばリーダーシップについてちゃんと学ぶことができますので、皆さんが部下を持つような立場になったとしても、リーダーシップを発揮することができて良い部下がついてきてくれます。
良いリーダーのもとに優秀な人は集まりますので、無能な上司のもとには無能な人しか集まりません。
そんな無能な人しかいないところに皆さんが混ざってしまうと、当然ですが自分が頑張る理由はなくなります。
そうなると、成長することも何かに挑戦することもチャンスを手にすることもなくなります。
ですから、どんなリーダーがチームの成果を上げてくれるのかということを知っておいてください。
チームの成果を出すリーダーとは?
好奇心の高いリーダー
好奇心が高い人の方がコミュニケーションがスムーズになるということが分かっています。
フランチェスカジーノ博士の研究で、リーダーシッププログラムという組織のトップやチームのトップに立つ人たちを育成するプログラムを行っていて、その際に、一部のグループの人たちに対して好奇心を鍛えるためのトレーニングを行いました。
その結果、好奇心を鍛えられた人達はそうでない人達に比べて情報共有をするようになっていたということです。
別にそれを意識しているわけではないのに、自分の考えていることや新しい情報を組織やチームに対して積極的に共有するようになり、その結果、組織やチーム自体のパフォーマンスが高まるということに繋がっていました。
周りの人達の意見をちゃんと聞くようになったし、周りの人達もそれに触発されて他の人の意見を聞くようになったそうです。
ですから、チームや組織が結果を出すためにも、コミュニケーションをスムーズにして人間関係の面倒さをなくすという意味でも、好奇心というものはとても重要になってくるということです。
長く同じ職場で働いていると好奇心を発揮するのも難しいという人もいるかもしれませんが、今回はそんな人でも好奇心を発揮するために参考になる本をおすすめの本として紹介しておきます。
ルーキー・スマート
いわゆるベテランになって今更好奇心なんて考えられないという人たちが、どのようにして新しい視点を持ち楽しく仕事をすることができるのか、新しい発見をすることができるのかということをまとめてくれています。これを読んでもらえれば確実に仕事が楽しくなると思います
高学歴だと良いリーダーになれるのか?
一流大学を出ているからといって必ずしも良いリーダーになれるわけではないということは容易にわかると思いますが、チームや組織が結果を出すという意味で、学歴が実際のビジネスの場においてパフォーマンスにどのような影響を与えるのかという事を調べた研究があります。
これによると、実際にビジネスの場において高いパフォーマンスを発揮することができるかどうかということは学歴とはほとんど関係ないということです。
ですから、自分は学歴がないということを気にする人も結構いるとは思いますが、ほとんど関係ありません。
これはちょっとした仕事の仕方の工夫や環境を整えること、集中力を鍛えることで簡単に埋めることができる差でしかありません。
ただ、一流大学の出身者が有利になる点もあります。
受験戦争などを突破してきているので競争に慣れているという点があり、これは社内政治が上手になったり、どのようにして上司に気に入ってもらうかということに長けてきます。
特に、海外の一流大学では質の高いトレーニングが行われますので、リーダーシップやビジネスの知識では力を発揮しやすくなります。
ですから、一流大学出身者にビジネスの知識やリーダーシップで戦おうとすると難しくなりますが、逆に、一流大学出身者にはデメリットもあります。
一流大学出身者はあまり人間関係を大切にしない傾向があり、それによりチームの和を乱したりする可能性があるそうです。
そして、一流大学出身者は要領がいいということもありますので、すぐに結果が出る仕事にばかりリソースを割く傾向があります。
ですから、ビジネスの知識とリーダーシップにおいては一流大学出身者が有利ではありますが、チームワークや長期的な視点を持ちビジネスを展開するということに関しては、一流大学ではない人の方が有利だということになります。
結局のところ、自分なりのメリットを活かして戦えば学歴は関係ありません。
皆さんも自分の学歴をコンプレックスにして自分の可能性を潰すことがないように参考にしていただけたらと思います。
CEO について調べた研究でも、伝統的なエリート校であるアイビーリーグを卒業した高学歴な人は、わずか7%しかいなかったということが分かっています。
しかも、学歴は関係ないといっても、さすがに大学は卒業していないとダメだと思う人もいると思いますが、なんと CEO スプリンターのうち8%は高卒でした。なんとアイビーリーグを卒業した人より多かったわけです。
年功序列で上に上がっていくような古い会社の場合は別ですが、そうでない場合は学歴は関係ないということです。
上に立つ者の科学
2019年に IB ビジネススクールが5カ国の大規模なプロジェクトに関わっている人達を対象に研究を行っています。
大規模な主要プロジェクト20件以上に対して徹底的に調査を行い、リーダーシップを発揮しないと絶対に成功しないような大きなプロジェクトを成功に導くことができるリーダーとそうではない人の違いを調べて、人がついて行くべきリーダーとはどのような性質を持っているのかということを明らかにしようとしています。
人がついてくる人の特徴:デザイン思考
一言で乱暴に言うと「発想力を大事にする思考法」、これをデザイン思考と言います。
僕たちは発想力を大事にしてくれるリーダーのもとにつかなければ、その他大勢のしょうもない人間になってしまいます。
リーダーが発想力を大事に思っていなければ、僕たちが自分の頭で考えて何かを試そうという気にはなりません。
個人の発想力に対してネガティブなことを言ってしまうようなリーダーの下では、どうせいろいろ考えてやってみたところで評価されないので、言われたことだけしておけばいいと考えるようになってしまいます。
そうなればチームとしても当然弱いものになります。
リーダー自身に発想力が必要なわけではない
デザイン思考というものは、発想力を大事にする思考法のことです。
つまり、自分に発想力がないとしても、部下たちの発想力を大事にして頑張ってもらい、その責任を取るのが自分の仕事だと考える上司もいると思いますが、これはとてもかっこいい上司だと思います。
うまくいかない時も失敗する時もあるでしょうが、とにかく試させてくれる、それを認めて時には責任を取ってくれる上司の下で僕たちは働きたいはずです。
優秀なリーダーのプロジェクトの進め方
優秀なリーダーは問題に対する解決方法を自分も一緒になって部下たちに想像させて意見を求めます。
そして、多くの解決方法を羅列して、そこからいろいろと試していきながら最終的にひとつの解決方法を現実化させていくということができるのが優秀なリーダーです。
発想力を大事にするためのおすすめ
発想力を鍛えたいのであれば僕の本ですがこちらを参考にしてください。
超 発想力~思いつきをカタチにして人生を変える29の方法
発想力に関する様々な研究をもとに発想力を高めるための方法を解説しています。
これを使ってトレーニングしてもいいですが、このような本を読んで発想力というものが様々なビジネスの問題も解決することができるということを理解できれば、周りの人の発想に対しても寛容な気持ちでいることができるはずです。
子供の発想力を養うために
これは子育てをしている方々にもおすすめできます。
子供達はとても発想力にあふれたことをしますが、親の発想力の外側に出るような発想を子供がした時に、親はどうしてもそれを止めたくなってしまいます。
そうなると子供の発想力が育たなくなってしまいますので、発想力について学ぶことで発想に対して寛容になるというのは子育てにおいても結構いい方法だと思います。
ビジネスでの発想力のために
ビジネスにおける発想力のためには事例をたくさん知っておくことがまず重要です。
そのためにはこちらの本がおすすめです。
スタートアップとテクノロジーの世界地図
こちらの本は様々な世界中のスタートアップの戦略や成功の要因についてまとめてくれています。
このような最先端の事例を学んでおくと、意外なビジネスの方法があるというような事も理解できて、他人の発想に対しても否定的になったりしないと思います。
デザイン思考の3つのポイント
今回参考にしている研究では、優秀なリーダーの多くがデザイン思考を使っていて、そのデザイン思考の中でも特に良い考え方が3つあるとされています。
ポイント1 :部下の共感力を引き出す
デザイン思考を実践するためには、まずは、その組織やチームに属する人たちの共感力を刺激してあげる必要があります。
大事なのは、商品を作る場合でもサービスを作る場合でも、それを買って欲しい顧客にどんな感情を引き出すのかということを全員にまずは考えさせることです。
人には自分が作った商品はどんどん良いものに見えていく性質がありますので、そうならないように、常にプロジェクトに関わる人たちは自問自答しながらターゲットとしている人たちのことを考える癖をつける必要があります。
ここから先は、デザイン思考の残り2つのポイントと組織として業績をあげることができる優秀なリーダーの4つの特徴について解説していきます。
リーダーや経営者になりたい人にも、これからの時代のビジネスで成功したいという人にも参考になる内容です。
知りたい方は続きをどうぞ。
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