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  • 一問一答「あなたが、人生を変えることを妨げることはどんなことですか?」【誘惑と目標達成】

    2022-09-22 21:05  
    330pt
    あなたが、人生を変えることを妨げることはどんなことですか?
    今回は、時間がない中でも、自分のこれからのためのことに取り組みたいという方の相談をもとに、目の前の誘惑に抗い長期的な視点を持てるようになるための方法を解説させてもらいます。
    Q. 育児と家事に追われなかなか自分のこれからのための時間が取れません。何か良い方法はあるでしょうか?
    お母さんは本当に大変です。
    育児をしている時にはダイエットも成功しないと言われています。育児というものは、それ自体に自制心をとても発揮しなくてはいけないことです。
    その自制心を発揮して憔悴しきった状態で集中力なども減ってしまうでしょうから、おすすめとしては短期間でできる方法を探してみてください。
    真面目な人ほど、時間をちゃんと取って頑張らないといけないと考えてしまうものですが、実際には、成果というものは時間に比例しません。
    集中力を極限まで高めて短時間行えば、それだけで成功します。
    例えば、育児のためにコンサルタント会社を辞めて、子供を預けることができる1日1時間から2時間ぐらいの時間だけを使って、フリーランスで1人でコンサルタントを始めたという人がいて、この人は最終的には、子育て中でコンサルタントができないコンサルタントの女性を集めた会社を作り、とても成功されています。
    コンサルタントは基本的に自由ですから、短時間では儲からないものです。ですが、逆に言うと、クライアントの企業からすれば、短時間で集中して成果を出してくれるわけですからニーズが高いわけです。
    ですから、時間の短さを集中力の高さに変換して頑張ってみるのが良い方法だと思います。
    家事の最中などに『超集中力』のオーディオブックをイヤホンなどをして聞いてもらい、短い時間でもいいので限定的に挑戦してみてもらえると、きっと道が開けると思います。
    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。
    あなたの集中力が続かない本当の理由
    今回は、人間のやる気が続かない理由から、自己コントロール能力を発揮して、やるべきことをやり、やるべきでないことをやらないように自分を抑えたり、長期的な視点をもって計画的に行動をできるようになる方法まで解説させてもらいます。
    10年先20年先の未来のことを考えて今の行動を選ぶことが重要です。
    これができる人が人生で成功するということが様々な研究で判明しています。
    とはいえ、人にとって我慢することはツラいことです。
    ほとんどの人間は我慢が嫌いです。
    ここで科学はこのように考えます。
    「我慢しなくても、我慢して自分をコントロールした時と同じ、あるいは、それ以上の成功に近づく方法はないだろうか?」
    これが自然な発想です。
    我慢することも自分をコントロールしようとすることもなく、皆さんの人生がより良くなっていく方法が見つかっています。
    それは「感情」を上手に使う方法です。
    実は、自己コントロールに最も重要なのは「感情」なのではないかと言われています。
    そんな中でも特に「社会的感情」が重要になるようです。
    大切なことほど先延ばしにしてしまう癖を直すには?
    老後の資金のためにコツコツと貯金や投資しておくには?
    健康を考えてダイエットや定期的な運動を続けるには?
    仕事での成長を考えて毎日少しずつでも勉強しておくには?
    こんな大事なことほど人は先延ばししてしまいます。
    なぜやる気は続かないのか?鍵を握るADF
    皆さんが目標を立てて、やる気になって頑張ろうとしても、意志の力だけで頑張って続けようとすると25%の目標は1週間以内に挫折してしまいます。
    これを1年スパンで考えると、新年に立てた目標というものは93%の確率で年内に破綻してしまいます。
    なぜこんなにも人のやる気は続かないのでしょうか?
    その鍵を握るのは、ADFという概念です。
    これを理解することによって、やる気が続かない人とやるべきことをちゃんと続けて成果を出している人の違いがわかります。
    92%の人は誘惑に負け、自己コントロールできない
    多くの人は自分をコントロールして物事を続けようとしますが、9割もの人は自分をコントロールすることができません。
    ですから、そもそも自分をコントロールすることはできない前提で考えることが重要です。
    意志の力が弱いと嘆いている人もいるかもしれませんが、ほとんどの人が同じですから安心してください。
    意志が強い人ほど実は失敗に弱い
    意志の力が強い人と言われると、どんなことでも成し遂げてかっこいい人だとか憧れのような印象を持つ人が多いと思います。
    ですが、普通の人が意思の力に頼ってしまうと精神的にもろくなるということが確認されています。
    燃え尽き症候群のような状態になってしまいますので、意志の力を鍛えようとするのは時代遅れになりつつあります。
    ここで重要になってくるのが社会的感情です。
    誘惑に抗い自分をコントロールする苦悶をしなくても、自分をコントロールした時と同じかそれ以上の結果を得ることができます。
    遅延割引(時間割引):将来の報酬は小さく見える
    人はなぜ「今の選択」を誤るのでしょうか?
    やるべきことを先延ばしにして、ついつい間食をしたりギャンブルに手を出してしまったり、それをすれば後で絶対に後悔するとわかっていることをやってしまうのでしょうか?
    この正体が遅延割引と呼ばれるものです。
    将来の価値は目の前にあるものの価値よりも小さく見えます。
    つまり、今目の前にある1万円の方が未来の2万円よりも3万円よりも価値があると感じてしまいます。
    これは人間の本能に刻み込まれた性質なので、その誘惑に抗うのは非常に難しいことです。
    今断食をして運動を一生懸命頑張って夏にかっこいい体になっていたら、きっとモテるし楽しい一年を過ごすことができるとみんなわかっています。
    わかっているのに目の前のラーメンを我慢することができません。
    これが、目の前に両方並んでいたら人は判断を間違うことはありません。
    目の前に「かっこいい体」「ラーメン」が並んでいたら、皆さんはどちらが欲しいと思うでしょうか?
    絶対にかっこいい体を少し高くても手に入れたいと思うはずです。
    ところが、未来にあることに対しては価値が低く見えてしまうので、目の前のラーメンに手を出してしまいます。
    このせいで、目の前の勉強に取り組まなくてはいけないのに、スマホが気になってしまったり SNS をチェックしてしまったり余計なことをしてしまいます。
    人間の行動の5回に1回の失敗は、将来の価値を小さく見積もってしまう人間の本能によって起きています。
    大切なことほど人は先延ばししてしまいやすくなるので、何をやっても失敗する人は能力がないわけではありません。
    この遅延割引の対策がちゃんとできていないから、何度やっても結局失敗してしまうわけです。
    逆に、何をやっても成功しているような人はこの遅延割引の対策をちゃんと行っています。
    ADF:年次割引係数
    では、僕たちはどうすればいいのでしょうか?
    ここで重要になってくるのが、ADF:年次割引係数というものです。
    これは1年後の価値を数字で表してくれるものです。
    例えば、ADFが0.5であれば「1年後の1万円=今の5,000円」ということになります。
    人がどれぐらい遅延割引によって損をしているのかという事が数値として把握できます。
    「平均ADF=0.17」
    普通の人の平均はADF=0.17です!
    つまり、ほとんどの人にとって、1年後の1万円は今目の前にある1,700円に負けるということです。
    ・今だったら1,700円手に入る
    ・1年待てば1万円手に入る
    あなただったらどちらを手に入れますか?
    ほとんどの人は目の前の1,700円を選んでしまいます。
    これはお金だったらわかりやすいですが、人生の大切な選択や仕事選び、パートナー選びだったらとんでもないことになってしまいます。
    人生の様々な選択に対してこんなにも影響があると考えてください。
    およそ6倍の報酬すら、1年の時間があると人は平気で捨ててしまいます。
    1年で6倍にもなる投資があったらすごいことです。
    そんなチャンスを人は毎日捨てています。
    それほどまでに遅延割引の影響は大きいわけです。
    遅延割引=不確実性にリターンを求める本能
    人がこんなにも遅延割引の影響を受けてしまう理由としては、人はもともと不確実性にリターンを求める本能を持っているからです。
    つまり、今日もらえるのであれば1,700円をもらえるけれど、自然界の生物であれば、1年後に生きているかどうかはわかりません。
    生き物は本能的に不確実性が高いのであれば、今目の前のものを選んだ方が良いと考えます。
    生物が確実に今日を生きていくために必要だった性質です。
    これは現代の平和な社会の中ではバグとして働いています。
    年収を左右する要素
    ちなみに、この遅延割引は人間の年収を左右する要素として第5位に位置していると言われています。
    第1位 :職業
    第2位 :教育
    第3位 :住む場所
    第4位 :性別
    第5位 :遅延割引
    第6位 :人種
    第7位 :身長
    第8位 :年齢
    この中で、皆さんがコストもリスクもなく変えることができるのはどれでしょうか?
    「遅延割引」だけです。
    これだけが自分でコントロールできるものです。
    短期的利益を追わないGAFA、トヨタの AA 型株式
    この遅延割引に注目している企業が大きく成長しています。
    GAFAのような世界のトップ企業は、最初から自分達は短期的な利益を追わないと言い切っています。
    将来を見越して今は赤字になっても構わないからと将来への投資を続けていく経営をされています。
    Amazon であれば、株価が下がろうが赤字になろうが次々と投資を続けて、結果的に世界トップの企業に成長しました。
    これは企業でも人でも同じです。
    短期的な利益を追いかけるのではなく、長期的な利益に目を向けることができる人や企業が成功します。
    これは日本の企業でも同じで、トヨタであれば以前に AA 型株式を発行しています。
    これは5年間売却が出来ない株式で、株主にも長期的な視点で株を買ってもらい、購入した時と同じ価格で買取保証がついているものでした。
    これによって 、株価の変動に一喜一憂するのではなく安定した先行投資を可能にしました。
    経済状況が苦しくなると思うと遅延割引↑↑
    この遅延割引の悪影響は、それを理解すれば今日から抜け出せるように思うかもしれません。
    ですが、人間は自分の経済状況が悪いと思うだけで、遅延割引率が高くなってしまう性質を持っています。
    人間は将来に対する不確実性が高まると、目の前の小さな利益を優先してしまいます。
    将来への不安があると、将来の大きな利益よりも目の前の小さな利益を優先してしまうわけです。
    これが成功し続ける人と失敗し続ける人を分けています。
    幼少期の経済状況が悪いと遅延割引↑↑ 現在良くても無関係
    今現在の経済状況だけでなく、幼少期の経済状況も影響を与えています。
    子供の頃に貧しい状況にあっただけでも、遅延割引率が高くなってしまう可能性が高いです。
    人間の物事の判断のもとになる部分は子供の頃の様々な経験の中で生まれます。
    その頃に将来に対する不確実性が高い状態にあると、遅延割引率は高くなり目の前の小さな報酬に飛びついてしまいます。
    目の前の小さな報酬にどのようにして抗うのかということが人間の成功を左右しています。
    遅延割引⇔成長マインドセット:努力が将来の報酬に繋がる
    ここで重要になってくるのが成長マインドセットです。
    これは「やればできる」という感覚で、ビルゲイツさんもおすすめしたこちらの本が参考になります。

    マインドセット「やればできる! 」の研究
    人は「やればできる」という感覚を持っていれば持っているほど努力を続けることができます。
    その結果として成功しやすくなるということです。
    人は将来への不安や不確実性が高まると、その将来のための努力をしようとする気がなくなってしまいます。
    今一生懸命頑張って勉強したり努力して、将来の自分の価値を高めようとはしなくなります。
    努力を続けるためには遅延割引が最大の敵です。
    努力は未来に対する投資です。
    なぜ未来に対する投資ができないのかと言うと、その未来に対しての不確実性が高いからです。
    ですから、遅延割引に対策すると、自然と努力が続く人になることができます。
    92%の人が誘惑に負ける
    つまらない作業と楽しい作業のどちらかを行ってもらうという実験があります。
    この時に、半分の人はどちらをするか選べるけれど、残り半分の人は選べない状態です。
    つまり、選べる人は、自分が楽しい仕事を選ぶと、自分以外の誰かがつまらない作業をするということになります。
    さらに、その選べる人は選び方を選ぶこともできます。
    自分でどちらかを決めることもできますし、ランダムに自動で選ぶ方法もありました。
    その実験を行う前に、作業を選べる人は実験者にどちらを選ぶか質問されています。
    そうすると、ほとんどの人はランダムで選ばなければ不公平だと主張しました。
    実際に選ぶ時には人に見られないブースの中で選んでもらい、ランダムで選ばなければ不公平だと主張した人たちがどれだけごまかすのかチェックしました。
    つまり、実際には楽しい作業の方を選んでいるのにランダムで選んだと報告する確率を調べました。
    その結果、他人の目が監視している状況でなければ、92%の人が自分が楽をする楽しい作業を選びました。
    この実験の後に追試も行なっていますが、そこでも90%の人が自分にとって都合がいい方を選んで嘘をついていました。
    自分で楽しい作業を選んで、ランダムで選びましたと後から報告する人もいれば、ランダムで選んだけれど、楽しい作業が当たるまで何度も選び続けた人もいました。
    人は他人の監視の目がなければ平気で不正やズルをします。
    自分にとって楽な方を選ぶのが大半の人間です。
    人は正しさではなく得をする方を選びます。
    人は損得が関わる状況ではそれだけで嘘をつきやすくなりますし、正しい振る舞いをするとは限りません。
    とかく今の世の中では「正しさ」を他人にぶつける人が増えていますが、9割以上の人間が誘惑に負け、人の目がなければ楽をできる方法を選びます。
    そんな人間が、どうすれば自分をコントロールして未来のための行動を取れるようになるのでしょうか?
    そんな方法については、続きで詳しく解説していきます。
    他人を裏切ったり自分に都合が良い選択をするだけであればまだマシです。
    未来の自分を裏切ることをしていては、皆さんの人生をより良い方向に進めることはできません。
    未来の自分への裏切りをなくし人生を変えていく方法について、ぜひ続きもチェックしてみてください。