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  • 一問一答「あなたが最近世代間ギャップを感じたのはどんな時でしたか?」【世代の違う人間関係】

    2022-04-09 12:00  
    330pt
    あなたが最近世代間ギャップを感じたのはどんな時でしたか?

    新年度がスタートしたり環境が変わった人も多いと思います。
    この時期には、よく「世代間ギャップ」の問題が取り上げられます。

    例えば、龍谷大学が調べた調査によると、上司と部下1000人を対象に、その関係性や世代間ギャップについてアンケートを行なっていますが、上司と部下のおよそ7割が「価値観が合わない」と諦めています。
    上司の75.0%は部下を理解したいと考えていても、45.2%の人が部下の考えていることがわからないと答えています。
    部下も上司との会話で話しづらさを感じていて、部下の51.6%は上司に対して世代間ギャップを感じています。

    今回は、そんな世代間ギャップについて、ゆとり世代についての相談をもとに、心理学的に解決する方法をまとめていきます。

    ゆとり世代が成長するためには何が大切でしょうか?

    まず、ゆとり世代をひとつにくくるのは僕は間違っていると思います。
    もちろん、職人の仕事などであれば別ですが、今の世代の人の方がネットの使い方などには長けていますし、持っている技術が変わっただけだと考えてください。

    そういう意味では、自分の能力や考え方を別の角度から見て、さらに発展を求めたいというのであれば、クリティカルシンキングをぜひ学んでみてください。

    世代などでひとくくりにするのは良くないと思います。
    社会による刷り込みというものは自分たちの成果にかなり影響を与えるものです。

    『ステレオタイプの科学――「社会の刷り込み」は成果にどう影響し、わたしたちは何ができるのか』という本があり、例えば、女性は数学が苦手だと言われると本当に苦手になってしまうとか、男性はケア職に向いていないと言われると本当にできなくなるし、できないと言われると人間は本当にそちらの方向に進んでしまいます。

    ですから、ゆとり世代は仕事ができないと言われていること自体が思い込みの可能性もありますので、クリティカルシンキングと同時にバイアス解除法を学んでいただけたらと思います。
    それにより一度自分の思い込みをリセットした方がいいと思います。
    ゆとり世代でも、すごいことを成し遂げている人はいくらでもいるということを覚えておいてください。

    ステレオタイプの科学――「社会の刷り込み」は成果にどう影響し、わたしたちは何ができるのか

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    好奇心を鍛えるとコミュニケーションがスムーズになる!

    好奇心が高い人の方がコミュニケーションがスムーズになるということもわかっています。
    職場に限らず、世代間の価値観の違いによりコミュニケーションが難しくなることはあると思いますが、それはDaiGo師匠も言っているように多くの場合がお互いのバイアスによるものです。

    ですから、まずはそれを認識することが重要ですが、好奇心が強い人は情報を上手に共有をする可能性が高いと言われています。

    フランチェスカジーノ博士の研究で、リーダーシッププログラムという組織のトップやチームのトップに立つ人たちを育成するプログラムを行っていて、その際に、一部のグループの人たちに対して好奇心を鍛えるためのトレーニングを行いました。

    その結果、好奇心を鍛えられた人達はそうでない人達に比べて情報共有をするようになっていたということです。
    別にそれを意識しているわけではないのに、自分の考えていることや新しい情報を組織やチームに対して積極的に共有するようになり、その結果、組織やチーム自体のパフォーマンスが高まるということに繋がっていました。
    周りの人達の意見をちゃんと聞くようになったし、周りの人達もそれに触発されて他の人の意見を聞くようになったそうです。

    ですから、世代間の違いだけでなく、皆さんの職場でなかなか他の人の意見を聞いてくれないという人や自分の意見ばかりを通そうとする人がいたら、皆さんの好奇心を発揮するとその人たちもそれに触発されて他の人の話を聞くようになる可能性も結構あるということも考えられます。
    コミュニケーションをスムーズにして人間関係の面倒さをなくすという意味でも、好奇心というものはとても重要になってくるということです。

    好奇心を鍛えると、余計なバイアスが減ってコミュニケーションがスムーズになるだけでなく、問題解決能力も高くなり、面倒な仕事やトラブルも乗り越える事が出来ます。
    組織の中では無駄な対立が減って仕事もスムーズに進むようになり、結果的に仕事において面倒だと感じることのほとんどを解決してくれます。
    世代間のギャップやコミュニケーションの不安を感じるのであれば、自分の好奇心に目を向けてみてください。

    長く同じ職場で働いていると好奇心を発揮するのも難しいという人もいるかもしれませんが、そんな人でも好奇心を発揮するために参考になる本をおすすめの本として紹介しておきます。

    ルーキー・スマート
     
    こちらの本は、いわゆるベテランになって今更好奇心なんて考えられないという人たちが、どのようにして新しい視点を持ち楽しく仕事をすることができるのか、新しい発見をすることができるのかということをまとめてくれています。これを読んでもらえれば確実に仕事が楽しくなると思います。

    世代間ギャップは職場だけの問題ではない

    2019年のものですが、ある人材教育系の企業の調査によると、組織にとって最もマイナスに働いている世代間のギャップには世代間での違いがあるとされています。
    20代 :考え方の違い
    30代 :仕事に取り組む姿勢と考え方の違い
    40代 :コミュニケーションの取り方やその手段
    50代 :コミュニケーションの取り方やその手段
    60代 :仕事に取り組む姿勢

    これらがそれぞれの年代で最も仕事上問題の原因になる世代間のギャップだと認識している問題です。

    家庭内でも世代の違う価値観を共有できていますか?
    さらに、 少し古くて1997年の研究ですが、1764人の日本人と1500人のアメリカ人のサンプルをもとに、家庭の中での親と子の意思伝達や価値の共有について調べたものがあります。
    これによると、日本人はアメリカ人に比べて自分の価値観や意識を伝えることが苦手なようです。
    しかも、その伝え方ははっきりと言葉で伝えるのではなく、普段の生活の中での観察によって理解するべきだと考えている日本人の親が多かったそうです。
    アメリカ人は、日本人に比べて親の考え方や意識を尊重する傾向があり、日本の親はアメリカ人に比べて、若い世代に自分の社会的な価値観を伝える責任を軽視していました。

    これは日本人だからアメリカ人だからということでもありませんし、大人がいいとか悪いとか、若い人がいいとか悪いとか、そういう話でもありません。
    職場だけでなく、家庭の中でもお互いの価値観を共有することができていない可能性があるということです。

    世代間ギャップによる人間関係のストレスを減らす方法

    ストレスを減らす方法は色々とありますが、人間関係のストレスを減らす最も簡単な方法を紹介しておきます。

    3つ褒めてあげてください
    価値観や考えが全く違うと感じている人でも必ず良いところがあります。
    人間は良いところに注目すれば注目するほど、自然とその人に対して協力的になって、その人から受けるストレスが減るということがわかっています。
    ですから、どんな相手でも、初対面の人でも、自分より優れているところなどを頭のなかで思い浮かべて3つ褒めてあげてください。

    口に出しても結構ですが、抵抗があるようであれば頭のなかで褒めてあげてください。
    この方法を普段から練習しておくだけで、人に嫌なことをされても、自分にとってメリットになる点や助けてくれる点に注目するようになり、ストレスを抱えづらくなります。

    ストレスが減るということは仕事もはかどるようになり、みなさん自身にとってもプラスになるはずです。

    仮想上司をつくる
    自分の上司とうまくいっていない人も多いと思います。どうしてもウマが合わない上司がいる場合は、その上司と同じ世代の友人をつくる事をおすすめします。

    普段行かないような渋い居酒屋とかバーに行ってみて、自分がウマが合わない上司が何を考えて、どんな悩みがあるのかというようなことを友だちになって理解することで、上司のことも理解することが出来るようになります。あなたの評価も上がり、上司から受けるストレスも圧倒的に減らすことが出来るようになります。

    これは、家庭内での大人の役割なのかもしれません。
    自分の世代の大人たちが、どんな価値観を持っていたり、その背景にどんな経緯があるのかなど普段から伝えておくことは、子供たちが将来余計な人間関係で困らないためにも大切なようです。

    世代によって異なる孤独のメリット

    孤独やネガティブな感情にもメリットがあるという話は皆さんは既にご存知だと思いますが、この孤独のメリットは世代によってかなり違うということもわかっています。
    これを理解しておくと、それぞれの世代のストレスの受け方やプレッシャーの感じ方も理解できると思いますので、お互いを理解するために役立ててみてください。

    人は基本的に「自分のために1人で過ごす時間を自ら選択する」ということをすることによって、その孤独が力になり成長することができます。
    お互いの関係にストレスを感じているのであれば、時には、孤独のメリットに目を向けて自ら1人の時間を作ってみてはいかがでしょうか。

    10代から20代前半の若い世代
    若い世代にとっては、特に孤独によって自己成長が大きく期待できます。
    若い世代は、自ら孤独を選択することによって、自分の能力に自信を持つことができたり自己効力感が上がります。
    研究では、自分の成長を実感できたという報告が確認されています。

    若い人たちはみんなと会って楽しく遊ぶのもいいと思いますが、あえて孤独な時間を選ぶことによってスキルアップに繋げることができます。
    これが将来の大きな武器になります。

    30代から50代の中年世代
    30代から50代ぐらいの中年世代になると、もちろん若い人と同じように成長できるメリットもありますが、他人からの解放のメリットの方が大きくなります。
    10代や20代の頃には他人からの束縛のようなものはあまり感じませんが、この頃になるとスキルアップもしたいけれど他人からのプレッシャーに押されてしまうことが増えてしまいます。

    自分のやりたいことと周りからのプレッシャーで板挟みになってしまいます。
    1人の時間がそのしがらみもクリアにしてくれて、自分を成長させることもできると同時に、自分と向き合うことで、他人からのプレッシャーもそこまで気にしなくていいのではないかと考えることができるようになります。

    高齢者
    高齢者の場合には、スキルアップや成長よりも、完全に他者からの解放のメリットの方に重点が置かれるようになります。
    他人からのプレッシャーから解放されて、自分の人生を歩める自信がついてくるそうです。

    どの世代でも、本当に友達もいないというような孤独ではなく、自分から選べる孤独が重要です。
    あえて1人の時間を作って、その孤独な時間を大切にするかどうかで人生は変わってきます。

    特に、人生の前半では、自分の時間を作って自分に向き合うことでスキルアップできて、他人からのプレッシャーから解放されるというのが、人生の後半になればなるほど重要になってきます。
    これが自ら選んだ孤独のメリットです。

    世代間のお金の価値観の違い

    「将来のために貯金をすることが重要である」
    あなたはこの考えにどれくらい同意しますか?

    富裕層を調べた研究によると、これが裕福な人とそうでない人をかなりの確率で分けているのではないかと言われています。
    この考えの違いによって、実際に裕福になるのかそうでないのかということを75%も説明できるそうです。

    貯金をすることが大事だということなんて当たり前だという人もいるでしょうが、貯金は大事だと考えてちゃんとそれを実行できる人であれば、かなりの確率でお金持ちになることができます。
    それはわかっているけどできないとか、そんなことは当たり前だからもっと自己投資にお金を使って大きく稼がないといけないと考えたりする人は、かなりの確率でお金持ちにはなれないということです。

    若い世代より31歳から70歳までの人たちの方がこの考えに同意する傾向が!
    ウォーレン・バフェットさんも言われていますが、投資というものは時間をかければかけるほど、早く始めれば始めるほど確実に大きくなるものです。
    逆に、短い期間で成果をあげようとすると、ギャンブルをしなくてはいけなくなります。
    ですから、どれだけ長い目で見て投資をするかということが重要になるわけです。

    一般的な統計では、18歳から20歳の若い人たちはこの考え方をほとんど持っていなくて、30歳を超えてからようやく考え始めます。
    コツコツと節約して貯金して、資産運用していくことが大事だというのは、ほとんどの人が理解していると思いますが、それもほとんどの場合30歳を超えてからだということです。

    子供の頃からこのようなことを親にちゃんと教えてもらって、できるだけ若いうちから貯金や投資をすることができていれば、それは当然ですが周りの人との大きな差になります。
    お金を貯めるだけが良いわけではありませんが、これがお金持ちと貧乏人の違いになるのは確実なようです。

    世代が違う間でお金についての考えをゆっくりと話し合ってみるのも良いのではないでしょうか。

    嫌儲バイアスの世代による違い
    お金を稼ぐことができない特徴的なバイアスとして嫌儲バイアスがあります。
    そんなバイアスを人間はもともと持っていて、そこから利益目的でない人は偉い、利益目的の人は悪いことをしている、お金を儲けている人は意地汚いダメな人だと思い込んでしまいます。

    18歳から25歳の若い人は特に注意!
    研究によると、この嫌儲バイアスは18歳から25歳ぐらいのかなり若い世代に多いということがわかっています。
    お金を稼ぐことは悪いこと、お金持ちは悪いことをしている、そんな考え方を持ってしまう人は若い人に多いということです。

    若い人は、当然ですが、お金や権力、知識や経験というものがまだありません。
    行動力だけはある状況ですから、そうなれば自分が持っていないものを求めるようになります。

    そこで人間は2つに分かれます。
    自分が欲しいものを手に入れるために必死になって努力する人と、自分が本当はそれが欲しいのに、それを全力で否定して手に入れるための努力をしない言い訳を作る人です。
    自分が欲しいものを持っている人を見たときに、自分もそれを手に入れるために頑張る人と、自分はそんなもの欲しくないと思い込む人、この2つのパターンがあるわけです。
    手の届かない高いところにあるブドウは酸っぱいブドウだと言うのと同じで、手に入らないものは価値がないと言うことによって、自分の自尊心を保とうとする人たちがいます。

    自分が本当は欲しいのにそれを否定してしまうと、一生自分の欲しいものは手に入らなくなります。
    自分がそれを欲しいということを認めることからしか、自分が努力してそれを手に入れるための道は始まりません。

    お金だけでなく、大人も常に学び続けて、それについて世代間で話し合ってみる時間も大切にしてみてください。

    ここから先は、さらに付き合いにくい世代間ギャップを感じる相手であっても人間関係が楽になる方法から、世代をひと括りにする危険性や、余計なギャップに惑わされない生き方を解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。