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週刊『夏野総研』vol.079【“社員の頭が良すぎる”が故に起こるGoogleの誤算】
2014-03-28 09:00131pt【その狙いはどこにある!? メッセージアプリ買収合戦の真意】 〈第三回〉 噂されていたソフトバンクによるLINE買 収。しかし、ここでどうしてもネックになってしまうのが、「本当にLINEを買収できるのか」という問題。LINEというサービスは、日本のチームが開発 したものではあるが、親会社は韓国資本のNAVER(旧NHN)。そして、その資本関係はかなり複雑だ。『LINE大躍進の陰で複雑化する「親子関係」』 ( http://goo.gl/J9ft5W )に詳しく記載されているが、例えば、LINEの海外展開を担うLINE PLUSはLINE本体とは別会社。そして、『LINEプレイ』などを展開するLINE PLAYはLINE PLUSが100%出資していたりと、かなり入り組んだグループ構造になっている。加えて、親会社であるNAVER(旧NHN)といえば、韓国ネット界の 雄。資金ニーズがまったくないので、そもそもLINEを売却する必要性を感じない可能性が高いのだ。これ乗り越えることはかなりの難問と感じざるを得な い。もちろん、それらをクリアすることができれば、世界中の通信業者を震え上がらせる存在になることも夢ではない。しかし、そのハードルはあまりにも高い のだ。 -
週刊『夏野総研』vol.078【楽天、Viber買収の真相を徹底分析】
2014-03-21 09:00131pt【その狙いはどこにある!? メッセージアプリ買収合戦の真意】 〈第二回〉 続いては楽天&Viber。近年ではオーク ションや金融系サービスなどコンシューマ系のサービスが好調な楽天。しかし、そのメインのビジネスモデルはEコマース。現在では日本を中心に、世界でも展 開している。だが、Eコマースの世界展開には、多くの時間がかかってしまうという側面がある。現地での新たなマーケットの立ち上げや商店開拓が必要だから だ。他のネット系サービスと比べても、Eコマースの展開スピードは明らかに遅い。そこで、楽天は通話機能への本格的な乗り出しもさることながら、海外展開 のスピードアップのためにViberを買収したのではないかと仮定してみる。なぜなら、約3億人のユーザーベースを獲得することは、海外展開への大きな布 石になるからだ。それであれば、この買収にも合点がいく。 -
週刊『夏野総研』vol.077【その狙いはどこにある!? メッセージアプリ買収合戦の真意】
2014-03-14 09:00131pt【その狙いはどこにある!? メッセージアプリ買収合戦の真意】 〈第一回〉 今、メッセージングアプリ業界で大きな動 きが起こっている。なかでも一番の話題は、Facebookによるメッセージングアプリの最大手『WhatsApp』の買収だろう。発表によれば、その買 収額は約1兆6400億円。それと時をほぼ同じくして、楽天がメッセージングアプリ『Viber』を約900億円で買収することを発表。加えて、ソフトバ ンクが「LINEの株式取得目指す」という報道も重なり、メッセージングアプリ市場では、買収合戦とも呼べる動きが見られている。 -
週刊『夏野総研』vol.076【“内部留保3兆円”企業が事業を売却するという摩訶不思議】
2014-03-07 09:00131pt【VAIO=救世主!? ソニーが見落とすPC事業のポテンシャル】 〈第二回〉 ソニーが抱える問題点、3つめは「根拠 のないプライド」。これに言及する前に、「ソニーはどのような戦略をとるべきなのか?」を考えてみたい。その答えは、決して難しいことではなく、“人を変 えること”、つまり経営陣の入れ替えが非常に有効な策だと感じている。各事業が縦割型の竪穴式になっているのは、ひとえに全体を総括する経営陣の経営能力 の問題と言えるだろう。そして、事業を他社へ売却するということは「社内の人間では今の状況を立て直すことができない」ということを意味している。
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