-
週刊『夏野総研』vol.413【セキュリティか、使いやすさか】
2020-12-22 08:00131pt【マイナンバー高性能の罠】
〈その4〉 保険証としてだけでなく、普及率アップのためにポイントカードと一体化させようという動きもある。これは各ポイントサービスのビジネスモデル的に相性が悪いだけでなく、そもそも物理的なカードは意外と老朽化が早い。頻繁に使うクレジットカードやキャッシュカードも、しばらく使っているとボロボロになって読み取りエラーになることもある。もしポイントカードとしてもマイナンバーカードが使えるようになると、カードの老朽化を加速させることになる。もしエラーが出てしまうと、あの手間のかかる発行手続きを繰り返さないといけない。
-
週刊『夏野総研』 ニコ生書き起こし 【センスがないGoToトラベル/この際淘汰されるべき飲食店/電通社員の個人事業主化/中国資本による買収…】
2020-12-16 08:00131pt〈目次〉 ・GoToトラベルにはマーケティングセンスが無い!
・特徴のない飲食店は淘汰されるべき!?
・Apple、アプリストア手数料を半減
・電通、社員230人を個人事業主に
・SB・KDDI、ドコモ完全子会社化に係る意見申出書を提出
・中国資本による、安保上重要な施設・離島の買収が相次ぐ
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 【GoToトラベルにはマーケティングセンスが無い!】
加藤:夏野さんに新型コロナウイスルの第3波についてお聞きしたいです。
夏野:「Withコロナ」なんてもともと無理だったんよ。だってそうじゃん、GoToキャンペーン とかやっているから感染が広まっているわけだし。なんでそこまでしなきゃいけないのかまったくわからないね、俺は。
加藤:「経済を回す」と言われていますけど……。
夏野:何が経済を回すだよ。どれだけの財政負担をしているかって話だよね。だからGoToトラベルをやるんだったら、少なくとも年末年始とかは外すべきだよ。GoToトラベルって“アナウンスメント効果”の方が大きいんだよ。つまり、「政府が旅行は行ってもいいよ」と言っているということね。年末年始なんてGoToがなくたって、どこだって人がいっぱいになる。なんで年末年始とかをGoToの対象にしているのか、さっぱりわからない。
加藤:11月の連休も大盛況だそうで。
夏野:だから11月の連休もいらないよね。どっちみち需要はもう喚起してるんだから。それから連休も対象外にして、 平日オンリーにすれば平日の稼働率は上がる。 それでほんとに経済が回るのに。 ちょうど週末に京都へ行こうと思ってたんだけど、どこもいっぱいだった。人気店どころか、宿泊が取れないからね。そうやってGoToがなくても埋まるんだから。
GoToがなきゃ行かないやつなんて、そもそもそんなにお金をそんなに落とさないんだから意味がないんだよ。週末しか行けない忙しい人は金があるから大丈夫。平日に行けるんだからいいじゃん、お金がない人は。
ゆっきゃん:前の放送で夏野さんは、人が動かない時はGoToで、増えてきたら閉じて、コントロールするべきだって言ってたじゃないですか。それをしない理由がわからないです。
夏野:なんかそこまで思い及ばなかったんだって。本当は不要な人にもお金をあげているのが変だよね。
加藤:よく「1万円分のクーポンを払ったらその2〜3倍使ってくれる」からと経済刺激策として期待されていますよね。
-
週刊『夏野総研』vol.412【iPhoneに救われたマイナンバー】
2020-12-15 08:00131pt【マイナンバー高性能の罠】 〈その3〉 もともとマイナンバー(マイナンバーカードではなく)は、公的な個人認証だけでなく、社会保障や税、災害対策の分野で行政の効率化や国民の利便性向上が目的とされていた。であれば数字としてのマイナンバーと、その数字が記載された通知カードだけあれば、事足りるはず。 では、なぜマイナンバーカードが生まれたのか? -
週刊『夏野総研』vol.411【サービスの利用率を"激減”させる秘訣】
2020-12-08 08:00131pt【マイナンバー高性能の罠】
〈その2〉 マイナンバーの利用率を上げ、本当の意味での普及を実現するのに一体何が必要なのか。 と、その前に一つの誤解を解いておかないといけない。 「マイナンバー」といえば、よく普及率が話題にあがる。「自分は持っていない」と思う人がいたり、「マイナンバーの普及率はわずか○○%」などといった報道がされているが、“マイナンバー自体”の普及率は100%だ。なぜならば、マイナンバーそのものは国民一人ひとりに発行されているから。 -
週刊『夏野総研』vol.410【マイナンバー高性能の罠】
2020-12-01 08:00131pt【マイナンバー高性能の罠】 〈その1〉 以前、このブロマガでマイナンバーの話題を取り上げた。マイナンバーの混乱ぶりを協奏曲ならぬ“狂騒曲”と皮肉った内容だった。 そして今年、コロナ禍の給付金支払手続きなどでマイナンバーは注目を集めている。また、政府は「マイナポイント」などのキャンペーンを大々的に行い、マイナンバーカードの普及率を上げようと躍起になっているが、思うような結果を得られていない。 実はその背景には、「セキュリティ面での大失態」が大きな原因の一つになっている。それはまさに、狂騒曲の第2楽章とも言うべき内容だ。
1 / 1