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一問一答「あなたが、絶対に諦めたくないことはなんですか?」【諦めない力】
あなたが、絶対に諦めたくないことはなんですか?
今回は、挫けることなく諦めない力について纏めさせてもらいます。
諦めない人のための科学
行動できる人もいればできない人もいます。
リスクを恐れず挑戦することができる人もいればできない人もいます。
この勇気は性格特性です。
つまり、ある程度は生まれながらにして持っているものです。
まずは、勇敢さや勇気というものは生まれながらのものだという切ない事実を受け止める必要があります。
ですが、だからといって仕方がないと諦めないのが科学者です。
科学者は、勇気に満ち溢れて勇敢な行動をとることができる人をとことん調べて、その中でも普通の人が真似できる要素について明らかにした上で、それを後から身につければ結果的には同じだと考えます。
今の心理学では、人生を変えるためには性格ではなく行動を変えればいいと言われます。
性格を変えるのはなかなか難しいですが、内向的な人でも外向的な人のような行動をとることができればいいだけです。
人間の性格と行動は別だと考えてください。
それでは、ここからは具体的に必要な要素について3つのポイントを紹介させてもらいます。
要素①自己効力感
自己効力感というものは、自分が行動を起こすことによって少しでも未来が変わると信じることができる力です。
「やればできる」という感覚です。
目の前の困難に立ち向かって、自分の能力を発揮しながら少しずつ未来を変えていく信念のことです。
この自己効力感のために絶対にしてはいけないことは、「圧倒的に上の人と比べる」ということです。
現代において、スマホや SNS の普及によって皆さんの自己効力感はかなり下がっていると言われています。
お金を稼ぎたいと思っている男性が TikTok を見れば、美女とお金に囲まれた画像の男性が出てきます。
スタイルを良くしたいと思っている女性が Instagram を見れば、骨格的にどう考えても無理だと思えるようなスタイルの美女がいくらでも出てきます。
自己効力感は、自分が行動したことでほんの少しでも未来が変わるという感覚を積み重ねなければ身につかないものです。
ですが、そんな圧倒的レベルの人の生活を簡単に見ることができると、自分がコツコツと積み重ねることでのプラスが見えなくなってしまいます。
例えば、年収400万円の人が410万円になったとしたら、それも自分の努力の積み重ねで喜べるはずなのに、スマホを開くといくらでも年収2億円3億円の人が目に入ります。
そうなると、いつまでたっても自己効力感が養われないので、そこから脱出することも難しくなってしまいます。
要素②自尊感情
成功することが難しい問題やリスクがある課題に対して、立ち向かってそれをやり遂げようと思うと、自分の性格や自分の能力、自分のキャラクターなどをある程度認めることが必要になります。
自分を認めることができている人でなければ、自分の持ったものを活かして、目の前のことに向き合おうとすることはできません。
自分にはネガティブな部分もあり弱点かもしれないけれど、それ以外である程度いいところもあって、それを上手に使うことができれば前に進んでいくことができると覚える必要があります。
要素③開放性
困難や危機を目の前にした時に勇敢な行動を起こすためには、開放性や好奇心というものがとても重要になります。
好奇心がない人は基本的に新しい行動をとることが難しくなります。
つまり、諦めることなく行動できる勇気を持つためには、
①目の前の困難に立ち向かうための自己効力感
②自分の能力を発揮するために自分を認める自尊感情
③新しいものを求めて試すための好奇心
これら3つの特性を鍛えればいいということです。
これらは自らの訓練や周りからのサポートによって鍛えていくことができる特性です。
後から鍛えることができる勇気につながるポイントです。
あきらめない人の考え方:「まだ」の思考
挫けてしまう人と挫けない人の最も大きな違いとしては、達成するべき目標がひとつありそこにたどり着くことが全てであり、その目標にたどり着くまでの過程を軽視してしまうというのが挫ける人の特徴です。
そのため、挑戦してみたけれどうまくできなかったとか、自分の思っていたイメージと違うというだけですぐに諦めてしまいます。
これがすぐに挫けてしまう人の考え方です。
一方で、決して諦めない挫けない人の考え方は、常に「まだ・・・」という言葉を使います。
「もっと」ではなく、失敗した時には「まだうまくいかないだけ、きっといつかはできる」と考えますし、ある程度うまくいっている時には、もうこれぐらいで十分だと考えたりしてやめてしまうのではなく、「まだ自分はできるはず」だと考えます。
つまり、挫けない人ほど「まだ」という言葉を多用します。
これは英語では「the power of yet」という言葉になりますが、この「まだ・・・」という思考が重要です。
ですから、挫けそうになった時には「まだうまくいっていないだけ」だと考えるべきですし、諦めてしまいそうになったり妥協しそうになった時には「まだ自分はできる」とか「まだあと1回はできる」と考えるようにしてください。
もしある程度うまくいってもう十分かと思い始めた時には「まだ自分は成長できるはず」と考え、「まだ」を多様するようにしてみてください。
あきらめない人の考え方:「階段思考」
これは人間の成長に対して使われている思考です。
人は物事が常に右肩上がりで上がっていって欲しいと思うものです。
実際には当然ながら浮き沈みを繰り返しながら、それでも続けていれば長期的には成長していくはずです。
そんな中では、どうしても停滞することもあれば、そのまま続けても意味がないのではないかと思ってしまうときもあります。
挫けそうになるときは誰でもあるものですが、そんなときに使えるのがこの階段思考です。
人はどんな物事でもスキルでも常に右肩上がりで上がっていくことを期待しますが、実際にはそうではなく階段状に成長していくものです。
一度上達したり成長するとしばらく停滞する時期があり、そこで何かコツを見つけたりきっかけがあるとまた一段上がります。
これはどんなものでも同じで、例えば、YouTuber でも何かをきっかけにチャンネル登録者数が増えたりします。
そして、しばらく停滞してまた何かをきっかけに伸びます。
停滞しても怖がる必要はありません。
停滞しているというのは階段の平らなステップを進んでいるタイミングだからです。その平らなステップを耐えながら続けていれば必ず一段登れるときが来ます。
これが普通ですし、人生というものはこれと同じです。
皆さんの中にも、常に成長し続けないといけないと考えたり、毎日必ず進歩しないといけないと考える人もいると思いますが、その自分の進歩を感じることはとても重要です。
毎日どんな小さな進歩でもいいのでそれを感じることで僕たちのモチベーションというものは湧いてきます。
ですから、毎日の進歩を実感することは大切ですが、欲張りすぎないようにしてください。
常に右肩上がりに成長していかないといけないと考えてしまうと、それは大きなプレッシャーになってしまいます。
どんなものでも常に階段状で上がっていくものだということを理解していただければ、 あきらめない人の考え方を身につけることができるはずです。
人生というものは階段状に成長していくものです。
あきらめない人の考え方:「うまくいかない時は10%だけ変える思考」
人は行き詰まったときに同じことを繰り返そうとしてしまいます。
なぜうまくいかないのかと考えながら、ずっと同じ方法を続けていることがよくあります。以前はこの方法でうまくできたのになぜうまくできないのかと行き詰まります。
失敗したりうまくいかないと「以前はうまくできたのになぜできないのだろう」と考えがちですが、これが危険な考え方です。
以前うまくいった時と何が違うのだろうと悩んだりしますが、人間は以前と同じことをしているつもりであってもどうしても少しずつ違っています。
体調や周りの環境によっても少しずつ変わりますし、ビジネスなどの場合にはトレンドというもっと大きな動きにも左右されてしまいます。
ですから、以前はこの方法でうまくいったはずだと考え同じことを繰り返すのではなく、気づかないうちに何かしらの条件が変わっている可能性もあるわけですから、一旦その考え方をリセットする必要があります。
うまくいかないときほど少しだけ変えてみることを意識してください。
うまくいかないときにその方法を少しでも変えてしまうと、余計にうまくいかなくなってしまうと考える人もいるかもしれませんが、少しだけ変えてみてうまくいかないのであれば、その方法が間違っているということを理解できるだけです。
とはいえ、あまりに大きく変えてしまうと、それもプレッシャーになってしまうので、お勧めとしては10%変えるということを意識してみてください。欲張ったとしても20%ぐらいまでにしてください。
少しだけ方法を変えてみるということが重要になります。
これはビジネスであってもスポーツやスキルであっても同じです。
今の方法がうまくいかなくなっているのは皆さんの周りの環境や条件が変わっているからです。
ですから、自分もそれに合わせて変わっていく必要があるわけですが、大きく変える必要はなく、ほんの少しだけでいいので変えてみるということをうまくいかない時ほど試してみていただけるとスランプを抜け出しやすくなります。
皆さんの求めていることや目標も色々とあると思います。
もっと自由な生活をしたいとか、仕事の効率を上げたい、もっと友達を増やしたい、今年こそはダイエットをしたいなど色々とあると思いますが、それも突然多くのことを求めてしまうとなかなか難しいことですし、プレッシャーになりかえって何も出来なくなってしまいます。
今の生活より10%だけ自由な生活を手に入れるには?
仕事の効率を10%だけ上げるためには?
友達の数を10%だけ増やすためには?
運動やトレーニングの量を10%だけ増やすためには?
このように10%だけ変えるには? と考えてみていただけると、くじけない人の考え方を身につけて、目標に向かって進むための糸口を見つけることもできると思います。
ちなみに、自分が調子がいいときには10%ではなく10倍にすることを考えてください。
10%というのは少し頑張ればできるような数字だったりもします。
10%変えようと思うと、仕事であれば少し無理をしたりいつもより長めに働くことで、それができたりもします。
そうなると新しいアイデアも生まれなくなってしまいます。
ですから、自分の調子が悪かったりスランプを感じているときには10%だけ変えてみるということを意識してもらい、逆に、自分の調子が良くて自分を大きく変えようと思ったときには、「10倍にするにはどうすればいいのか?」と考えてもらえると、それにより思考の幅が広がりますので、新しいアイデアを生み出すことにもつながります。
この使い分けを覚えておいてください。
あきらめない人の考え方:「トライした回数をカウントする思考」
人はどうしても結果に縛られてしまいがちです。
自分が調子がいいときや目標に向かって頑張っている時というのは、自分が成功した回数をカウントしていれば、それによりどんどんモチベーションが湧いてきて進むことができます。
ところが、その結果としての数字にとらわれていると、その数字が下がった時に自分の心が耐えられなくなってしまいます。
成果が出なくなったときであっても、そんな中、常に挑戦し続けている自分を誇りに思ってもらいたいので、トライした回数をカウントするようにしてください。
例えば、YouTube でチャンネル登録者数が増えなくなってしまったというのであれば、登録者数が増えなくても、毎日欠かさず動画を投稿し続けているということを誇ればいいわけです。
これは、さらに言うと、伸びていないときであれば今までよりも投稿回数を増やすとか考えてみてください。
伸びていないときには色々なことを試すことができるタイミングだと考えます。
うまくいっていないのであれば、回数を増やしたり、今より工夫してみたりして、そのトライする回数をカウントしてください。
それにより挫けることなく続けることができて、いつかは先ほど紹介したように階段状の一段ステップを登ることができます。
あきらめない人の考え方:「Why ではなくHow で考える」
うまくいかないときには、人は、なぜうまくいかないのだろうとか、こんなに頑張っているのにどうしてうまくいかないのかと悩んでしまうものです。
この「どうして?」「なぜ」:Why? という思考になると、人はどんどん自分を責めてしまいます。
うまくできることが前提になっているので、なぜそれができないのかと自分を責めてしまうわけです。
そうではなく、「どうすれば?」「どのような方法を新しく試せばいいのか?」:How? という考え方にしてください。
うまく数字が伸びていないのであれば、今まで試していないことでどんな事をすれば伸びるだろうかとか、どのような変化をさせてみればうまくいくだろうというようなことを考えます。
Why? という質問は常に過去に向いてしまいます。
これは仕事でも人生でもどんなことでも同じです。
「なぜ自分はこんなにも苦しいのだろうか?」
「なぜ収入が低いのだろうか?」
「なぜ自分は集中力が低いのか?」
ということを考え始めると、過去に対して目がいくようになります。
そうなると、自分はいい大学を出ていないからだとか、自分は家庭環境に恵まれていなかったから、子供の頃に一生懸命勉強しなかったから・・・というように、Why?:なぜ? を考え始めると、全て過去に目が向いて後ろ向きな思考になってしまいます。
一方で、How?:どうやって? を考えると、これからどのようにすれば学歴を乗り越えるような能力を身につけることができるのか?、どうすれば新しいことを習慣化できるのだろうか?、どうすればこの苦しい状況を乗り越えることができるだろうか? というように、思考が前に向きます。
これは無駄にポジティブ思考になるべきだというわけではありませんが、あきらめない人やくじけない人はほとんどの場合その思考が「How?」です。
だから、思考が後ろ向きにならず挫けることなく頑張ることができるわけです。
粘り強く物事に取り組む能力
人生の成功に必要なスキルに関するロンドン大学の研究を見てみると、52歳以上の男女8119人を対象に11年間にわたり追跡調査したというものですが、この研究でも、やはり、ひとつのことに諦めないで粘り強く取り組む力が成功のためには重要だということがいわれています。
この粘り強さとは学習可能なものです。つまり、後から身につけることができる能力です。
粘り強さを測る方法
1940年にハーバード大学の研究チームが行なった実験で、健康な男女を対象に角度のついたトレッドミルで5分間走ってもらうようにお願いしました。
かなりの角度がついて、よほどきつかったようで、5分間走るように指示したにもかかわらず大抵の被験者は4分間までで脱落しました。
そのトレッドミルでどれくらい走り続けることができるのかということをチェックした上で、その後数十年経ち参加者が60代になった時にもう一度集めて、彼らの収入や仕事に関するキャリア、社会的な活動や仕事に対する満足度、結婚しているかどうかということや夫婦関係の満足度からメンタルの状態というようなことまで調べました。
それにより、若い時にトレッドミルで5分間走り続けることができていた人たちと、走りきることができず途中で諦めてしまった人たちで、人生に何かしらの違いが表れていたのかということを調べようとしたわけです。
要するに、若い時の粘り強さが将来に何かしらの影響を与えるのかということを調べています。
その結果、粘り強さが強くトレッドミルで5分間走り続けることができた人は、収入やキャリアも、社会的な活動や仕事に対する満足度も高く、結婚状態もメンタルの状態も良かったということです。
ここまででは、トレッドミルで走り続けることができた人はただ単に運動能力が高かっただけではないのかと考える人もいると思います。
運動能力が高かったので歳をとってからも良い人生を歩んでいただけなのではないかという議論が、最初にこの論文が出た頃には起きました。
ところが、被験者たちの肉体能力を調整した上でも同じ現象が確認されました。
ですから、体力があるかないかということにかかわらず、若い頃から目の前のことに粘り強く取り組むことができる能力を持っていると、歳を重ねれば重ねるほどその差は大きく開いていくということです。
もちろん、歳をとってからでも鍛えるに越したことはありませんが、できるだけ若いうちに身につけておくと、人生の成功に対して大きく影響してくる可能性があるということがいえます。
ひとつのことに取り組んで心が折れそうになっても粘るという体験を重ねれば重ねるほど、諦めない力は鍛えられ人生にとってもメリットは大きくなるということです。
例えば、読書をしている際になんとなく内容が難しくなってしまったので、ちょっと LINE でも見てみようかと思い、自分が粘り強さを発揮できない状況に気付いたら、そこで粘り強く頑張ればそれは将来のためになるはずだと考えて諦めない力を発揮していくことが大切です。
お勧めとしては、そんな心が折れそうな作業を1日に1回や2回でもいいのであえてするようにしてみてください。
例えば、1日30分でもいいのですぐに心が折れてしまいそうな難しい本を読むようにしてみてください。難しくて心が折れそうになっても30分間は頑張って読むようにします。
本ではなく、筋トレやスポーツでもいいと思います。HIITのような心が折れそうになる運動を毎日続けてもいいでしょうし、筋トレであれば、あげられる限界ぐらいまで変化をつけながら体を追い詰めていくというのもいいと思います。
習慣化のテクニックを使って、継続的に新しい習慣を身につけていくというのもいいと思います。
粘り強さを鍛えることによって、それは人生の後半で大きな差として影響してくるものだということを覚えておいてください。
過去を乗り越える力も身に付く
2019年のフィンランドアカデミーの研究で、2018人の学生を対象に全員の粘り強さを調べる実験を行いました。
その上で、全員を6年生から9年生まで追跡調査して、学業の成績との相関を調べました。
要するに、粘り強い人は学校の成績もいいのかということを調べようとしたものです。
その結果わかったこととして、8年生の時点における粘り強さが9年生になったときの学業の成績と相関しているということでした。
この結果は、その人の誠実性や過去の成績を調整した上でも同じ傾向が確認されました。
つまり、過去の自分の成績が悪かったとしても、性格としての誠実性が低かったとしても関係がないわけです。8年生の時点で粘り強さをちゃんと発揮することができていれば、1年後になった時にはちゃんと成績として結果がついてくるということです。
ですから、過去の成績や成果が今ひとつだったとしても、今から粘り強さを身につけることができれば、1年や2年のスパンでも確実に結果として現れるということがこの研究から見えることです。
ちなみに、6年生の時点での粘り強さもゴールへのコミットメントに相関していたということもわかっていますので、粘り強さを身につけることができれば、将来の成果はもちろん、その時点でもゴールへのコミットメントも強くなるということも言えます。
過去は関係がなく、今から粘り強さを身につけることができれば、僕たちの人生は短いスパンでも変わっていくということを覚えておいてください。
ここから先は、実際に粘り強さを身につけるための方法について解説していきます。
人生も、これからの可能性も、諦めることなく挑戦していくためにぜひ続きもチェックしてみてください。
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【総集編】あなたが自分に求めるのはどんな変化ですか?【人生を変える心理学】
あなたが自分に求めるのはどんな変化ですか?
今回は、自ら行動し人生を変えるための心理学について纏めさせてもらいます。
真の敵は失敗ではなく、失敗を恐れて行動しないことこそが、あなたを夢から遠ざける。
失敗を恐れて行動しないことこそが一番のリスクです。
自分を無駄に責めずに生きられるようになることも重要です。
自分が失敗した時に無駄に自分を責めてしまうと、次の行動をとることができなくなってしまいます。
失敗を挽回することができる唯一のチャンスを多くの人が捨ててしまいます。
これはとてももったいないことですので、挑戦するためには無駄に自分を責めないことも重要になります。
そして、失敗や挫折をした時に自己嫌悪に陥ってしまう人もいます。
失敗や挫折を経験にするのではなく、多くの人が自己嫌悪につながってしまいます。
失敗を自己嫌悪につなげてしまうと、これは間違いなく負のループに陥ります。
失敗すれば失敗するほど、次の行動はもっと失敗しやすくなってしまいます。
失敗を繰り返すことができる挑戦の方向に進むことが重要です。
失敗や挫折自体は悪いことではありません。
それを恐怖、あるいは自己批判や自己嫌悪につなげてしまうことが、次の行動を止めてしまいます。
迷ったなら、積極的な方を選べ。行動しなければ何も変わらないのだから。
当然ですが、最初から成功することはありませんし、最初から成功しようと思っても上手くいきません。
どんなことでも同じですが、行動し続ける過程で成功するルートが見えてきて、結果的に成功に結びつきます。
例えば、好きなことを仕事にしたいと思っているにも関わらず、好きなことがお金につながることがわからないと行動しないという人がいます。
これはかなり矛盾しています。
重要なのは、その好きなことをどのようにしてお金に変えていくかということを考えることです。
DaiGo師匠も、昔から本を読むことが大好きで、これはどのようにしたらお金に変えることができるのかという事を必死に考え続けていました。
その結果、最近になってようやくビジネスとしてできるようになったわけです。
大事なのはマネタイズするための方法です。
もちろん、上場企業の社長になるぐらいのレベルまで考えるのであれば、他にも考えるべきことはたくさんあると思います。
ですが、人間がある程度以上幸せに生きるためには、そんなに難しい知識やテクニックは必要ありません。
やる気に頼る人は大抵うまくいきません。
やる気に頼るのではなく「工夫」に頼るようにしてください。
大抵のことは工夫すればお金に変えることができます。
多くの人は儲かりそうなことを探しますが、それはあまり工夫しなくても儲かることです。
工夫することなくお金になることは、そのうちみんながやり始めてお金にならなくなります。
工夫しなければお金にならないようなことをすれば他人に真似されません。
競争にもさらされないので安定した収入を得ることができます。
人が変わる3つのステップ
人が変わるためには、どのような課題を見つけて、どんな戦略を取っていけばいいのか、わかりやすくするための3つのステップがあります。
人間が変わっていくためには、3つのステップしかありません。
ステップ1 :自分が変わるために必要な場面を想像する
ステップ2 :変わるべきポイントと障害を「理性・感情・環境」の観点から書き出す
ステップ3 :変化を起こす方法を探す
つまり、自分が変わるために必要な事や障害が、理性・感情・環境のどこにあるのか見極めることが重要になるということです。
ほとんどの人が、自分の理性にアプローチして人生を変えようとします。
気合と根性で何とかしようとしたり、やりたくないことなのに、それをやれば何とかなると無理をして人生を変えようとします。
残念ながら、人間がこの理性を獲得したのは、人間の長い歴史から考えるとごく最近のことです。
皆さんも想像つくと思いますが、この理性を保つことができなかった人は、世の中では結構叩かれます。
芸能人の不倫や浮気も叩かれますが、人間の生涯浮気率は自己申告レベルでも50%ほどです。
理性によって感情をコントロールできていない人の方が圧倒的に多いです。
それなのに、世の中は理性で全てをコントロールしなくてはならないという風潮になっています。
この時点で皆さんも違和感を感じるべきです。
実際は、皆さんがコントロールすべきは理性ではなく感情です。
理性だけに頼らず、感情と環境の力を上手に使うべきです。
理性だけでどうにもならないことを、感情を使ってどのようにコントロールすればいいのかということを知ってください。
そして、感情を使って自分を上手に変えることができたとしたら、その変化を継続するために環境を整えて下さい。
①理性:目的地を知る最初の一歩
②感情:感情をチェックして変化を小さく見せる
③環境:環境の障害を取り除きハードルを下げて習慣化する
人生は、この3つのステップで変わります。
「人を変える」実践編
実践的に説明していきますので、紙とペンを用意して読み進めてみてください。
ステップ1 :自分が変わるために必要な場面を想像する
人は1つ変化することができると、2つ3つと変化していくことができるものです。
ですから、自分にとって今最も変化が必要だと感じる場面を想像してください。
毎日運動ができるようになりたいとか、人と臆せず会話できるようになりたいとかでも構いません。
これは、具体的に変化が想像できないものでも構いません。
例えば、仕事で何か変化が必要だと思っているけれど、何をどう変えればいいのかがわからないということでも問題ありません。
変わらなければならないと感じる場面を想像して、それをそのまま紙に書き出してみてください。
どんな場面で変わりたいかを書き出すだけですから、どのように変わらなければならないかは書く必要はありません。
自分の外見に自信を持ちたいというのであれば、どのような場面でそう変わりたいのかを考えます。
好きな人に振り向いてもらいたいとか、仕事で自信を持って振る舞えるようになりたいなどの場面があると思います。
この場面を想像することで変わるためのモチベーションが生まれます。
ステップ2 :変わるべきポイントと障害を「理性・感情・環境」の観点から書き出す
ステップ1で、自分が変わらなくてはならない問題点について書き出しました。
続いて、どのようなポイントで変わっていくのかということを書き出すわけですが、ここが重要なポイントになります。
例えば、運動が続かない自分を変えるために、気合いや根性だけで何とかしようとすると挫折します。
それができないから、多くの人が迷っているわけです。
運動量を増やしたいというのであれば、そのためのポイントと障害を「理性の観点」と「感情の観点」と「環境の観点」から、それぞれどう変化すれば上手くいくのかということを考えます。
「理性の観点」
「感情の観点」
「環境の観点」
この3つのポイントから考えることが重要です。
多くの人が理性の観点からだけ考えますが、思っている以上に人は感情と環境に流されています。
例えば 、痩せたいという変化に対して、「理性の観点」と「感情の観点」と「環境の観点」から、それぞれ考えるのであれば、「理性の観点」では、食べる量を減らすとか体に良い食べ物を選ぶとか、高い化粧品を買うとかエステに行くとか考えられます。
次は「感情の観点」です。
食べる量を減らしたり運動するとなると理性だけではうまくいきません。
それを自分の感情から考えた時にしたくなるにはどうすればいいのかを考えます。
例えば、友達と賭けをしたり、大切な人に公言するということもできます。
自分が変わりたいと思っている目標を「感情の問題」に変えることが大事です。
理性で考えることはもっともらしく思いますし、一瞬はそれでうまくいくかもしれません。
ですが、人間が継続的に頑張ることができるのは感情がそこに乗った時だけです。
そのために自分で目標を感情の問題に置き換えます。
自分がやろうとしていることを理屈で補っても意味はありません。
理屈は方向を見せてくれるだけです。
感情が推進力になります。
どうすれば自分がやろうとしていることに「感情が乗るのか」ということを考えてください。
例えば、副業で新たな収入が欲しいというのであれば、どんな副業をするのかということは理性で考えることができます。
それだけでは上手くいきません。
そこに感情を乗せるのであれば、その目標を彼女に公言したりすれば、諦めたら恥ずかしいという感情に押されて前に進むことができたりします。
ほとんどの人は、なぜその目標を達成したいのかという理屈は説明できますが、「なぜ、どうしてもしたいのか?」という感情の部分を話せない人が多いです。
そして、そのモチベーションを維持するために、どのように環境を整えればいいのかということまで考えます。
つまり、最初のステップでは自分がどう変わるべきか決めます。
その目標を決めたら、「理性の観点」と「感情の観点」と「環境の観点」から、それぞれ自分の進むべき方向を考えます。
ステップ3 :変化を起こす方法を探す
そして、ここからは変化を起こす方法を実際に探していきます。
人はどのようなポイントで変わるべきかを理性で考えます。
そして、「理性の観点」と「感情の観点」と「環境の観点」のそれぞれで変化していく方向を決めます。
感情的な変化としては、目標を達成した時の嬉しい感情に注目したり、人は変化を怖がる生き物なので、変化を小さく見せることで進みやすくするというテクニックもありますし、集団や組織を変えるためにも感情を煽ることが大切です。
そして、人が行動を変える時には基本的に環境に依存しています。
人は誘惑に弱い生き物ですから、あらかじめ障害を取り除いていないと、つい誘惑に負けてやるべきことから逃げてしまいます。
自分のやるべき行動を増やすために障害を取り除くことも欠かせません。
同じ目標を持っている仲間を集めて、「一緒に頑張っている」という感覚を持つことで、集団圧力によって行動のモチベーションにもなります。
このような環境の力も使って自分を変えていきます。
「ブライト・スポット理論」
ブライト・スポット理論を知っておくだけでも人生は変わります。
僕自身も、テレビに出始めた時にも、テレビからネットの世界に変わっていく時にも、そしてまた新しい世界に行きたいと思っていますが、これらすべてのタイミングでブライト・スポット理論が僕のことを支えてくれました。
多くの人がすることと真逆の考え方です。
これだけでも皆さんには学んでいただきたいと思います。
ブライト・スポット理論というのは、簡単に言うと、原因よりも成功例を探して真似ていくとうまくいくという考え方です。
人間には問題に注目しやすくなる性質があります。
例えば、円安の問題にしても子供の貧困の問題にしても、その問題を解決しようとすれば分析すると思います。
子供の貧困問題であれば、親の教育の問題や住んでいる環境の問題、様々な問題が出てきます。
分析し始めると、どこから手をつければいいのかがわからなくなります。
問題が山積みで手をつけられない状態になってしまうのが、多くの人が犯してしまう一番の間違いです。
皆さんが人生を変えたり転職に挑戦しようとしても、様々な問題があると思います。
問題というものは常に大きいものです。
「問題は大きくても解決策は小さい」ということを覚えておいてください。
人の理性は分析が得意です。
分析が得意なので、いろいろと調べて問題を大きくとらえてしまいます。
つまり、皆さんが今抱えている親子関係の問題や夫婦関係の問題、子供の問題や会社の問題、どんな問題でも大きく捉えがちです。
ですが、重要なのは問題よりも解決策です。
「どうすれば解決できるのか」ということに注目する必要があります。
これを言うとそんなの当たり前だけれど、解決するためには問題に注目するのが大切だろうという人がいますが、それが、実は間違いです。
人間はネガティブにとらわれがちなので、問題が大きいとその解決策も大きくて素晴らしいものだと考えてしまいます。
ですが、それが実は違うということです。
「芋の葉っぱご飯作戦」
スターニンという人がした「芋の葉っぱご飯作戦」と僕が呼んでいる戦略を紹介します。
セーブ・ザ・チルドレンという子供たちの貧困問題と向き合っている素晴らしい団体があり、そこで働いているスターニンという方がベトナムに派遣されました。
彼のミッションは「ベトナムの子供たちの栄養状態の改善」でした。
家族でベトナムに行きましたが、ベトナムのことは何も知らない状態です。
何も知らない状態なので、原因を明確に調べて解決しようとするのが多くの人が考える方法です。
スターニンさんはそれをしませんでした。
原因を調べて、解決できない原因が出てきても意味がありません。
解決策を探すのは正しいことなのかもしれませんが、役には立ちません。
ですから、原因を探すのではなく成功例を探すことにしました。
ベトナムではどこの村も貧しいけれど、しっかり観察してみると、同じように貧しくても栄養状態がいい子供とそうでない子供がいました。
例外的な成功をまず探しました。
同じ環境下でも例外的にうまくいっている人を探して、その人がしていることをとりあえずみんな真似するだけであれば、膨大な費用を使うこともなく誰でもできることです。
スターニンさんは、同じように家庭が貧しくても子供の栄養状態が良い家庭を探しました。
それぞれの家庭の食事に注目してみると、栄養状態が良くない子供の家庭では、食事を1日に2回などまとめて与えていました。
ところが、栄養状態が良い子供の家庭では、食事を1日に4回に分けて与えていました。
食事の量は変わりませんが、食事を4回に分けて与えていたということです。
子供たちの体は大人と比べてまだ小さく、大人よりも消化のスピードが遅いので、細かく分けて食事を与えることによって、栄養の吸収効率が良くなっていたそうです。
それを知らずにしていました。
多くの家庭では大皿に料理を盛ってみんなで食べるようにしていたそうですが、子供の栄養状態が良い家庭では、それぞれ個別のお皿に盛って、子供の食べる量がわかるようにして残すことがないように指示していたそうです。
そして、子供の栄養状態があまり良くない家庭では、お米に他の物をあまり入れてなかったそうです。
貧しくても栄養状態が良い家庭では、子供のお米に普通は大人しか食べないような田んぼで採れたエビやカニ、ベトナムでは粗末な食べ物と考えられ一般的に食べられることが少なかったサツマイモの葉っぱを入れていたそうです。
スターニンさんが気づいて実践したことはこれだけです。
これが貧しくても栄養状態が良い家庭のしていることでした。
そのうまくいっている家庭の例を他の家庭にも広めようとしました。
いきなり他の国から来た人が偉そうに上からものを言うのではなく、うまくいっている家庭を中心に10の家庭が一緒になって子供たちのご飯を作るプログラムを開きました。
チップ ハース氏とダン ハース氏は、「ブライト・スポット」と呼んでいますが、このプログラムを実施しただけで、半年間で65%もの子供の栄養状態が改善して、その変化はスターニンさんが村を離れても変化は継続して、国中からその村にどうすれば改善できるのかを視察に来るようになり、それがどんどん広がっていったそうです。
たった1人の人が原因を調べるのをやめて、例外的にうまくいっている「ブライト・スポット」を探しただけで、ベトナムの子供たちの食料問題が大きく改善しました。
たった1人の人間の物事の見方だけで、国が大きく変わった素晴らしい事例です。
僕たちは問題を解決しようとします。
人生でもビジネスでも同じです。
問題を探すのではなく、「比較的うまくいっていること」を探してください。
それによって自分の「ブライト・スポット」を見つけることができます。
そこで忘れてはいけないのは、「問題は大きくて解決策は小さい」ということです。
人間は多くの問題を大きく捉えがちですが、解決策は意外と小さいものです。
ベトナムの子供たちの栄養状態を改善するとなると、水質の改善や食料の安定供給、親の雇用問題や教育問題、様々な問題が浮かびます。
これも重要かもしれませんが、最低限の問題を解決するだけであれば、子供のご飯の食べ方や今の葉っぱをお米に混ぜるだけで十分でした。
「ブライト・スポット」の見つけ方
とはいえ、人生でそんなにうまくいったことはないとか、ブライト・スポットなんて見つからないという人もいると思います。
簡単な2つの質問を使うだけで見つけることができる方法があります。
問題は大きく捉えてしまい解決策は小さいので、ちょっとしたうまくいくポイントがあっても、そんなことではうまくいかないだろうと否定してしまいます。
芋の葉っぱぐらいで子供たちの栄養不足の問題を解決できるのであれば誰も苦労しないと、せっかくのその解決策を捨てている人が多いです。
皆さんの人生を変えるために大きな解決策は必要ありません。
小さな「ブライト・スポット」を見つけてください。
それを見つけるための方法を紹介させてもらいます。
原因を探っても意味はありません。
もし過去がどんなにひどく苦しいものであっても、過去は変えることができませんので、そこに目を向けても意味はありません。
今現在に目を向けて、うまくいっているところを見つけて、そこを強化していきます。
変えられない過去に目を向けても人生は変わりません。
分析をやめて未来に向かって行動を始めましょう。
①Miracle Question:奇跡の質問
皆さんが今抱えている問題を思い浮かべてください。
「皆さんの身に奇跡が起きたとします。奇跡が起きて皆さんの人生の問題はすべて解決しました。解決したら何でそれに気づきますか?」
例えば、夫婦関係に問題を抱えていたとします。
朝起きてすべての問題が解決していたとしたら、何でそれに気づくか考えます。
夫婦関係が悪くなってきたことに悩んでいたのであれば、朝起きて奥さんの対応が違うことで、奇跡が起きたと気づくのかもしれません。
新婚の頃のように奥さんが朝コーヒーを入れて楽しく会話ができたことで気づくと言うのであれば、それを自ら始めてみましょう。
奇跡が起きて問題が解決したら、どんな変化が起きるのか、何によってそれに気づくのかということがわからなければ、問題の解決の兆候に気づくこともできません。
②Exception Question:例外の質問
胸に手を当てて考えてみてください。
「最後に例外的に奇跡が起きた時はどんな時でしたか?」
例えば、夫婦関係の問題であれば、かなり前に子供の運動会に一緒に行った時の翌朝は、奥さんが機嫌が良くて朝コーヒーを入れてくれたということかもしれません。
これが「ブライト・スポット」です。
家族と過ごす時間を増やしていけば、その問題が解決していくのであれば、その時間を徐々にでも増やしていけばいいのではないかということになります。
子供の問題行動での事例
これを実際に子供に対して実践した例を紹介しておきます。
スクールカウンセラーの方が行ったもので、毎回校長室に呼び出されるような問題を抱えた生徒がいて、たった3ヶ月で校長室に呼び出される回数が80%も減ったそうです。
①Miracle Question:奇跡の質問
その生徒の問題がすべて解決したことに気づくとしたら、普段は先生が嫌いで挨拶もしないのに、元気よく挨拶してくれたことで気づくかもしれません。
②Exception Question:例外の質問
例外的に、彼がとてもいい子だった時はどんな時だったか探しました。
そうすると、ある先生にだけは態度が違うことに気がついて、スクールカウンセラーの方はそのことを生徒に聞いてみました。
そうすると「あの先生は優しいからね…」というようなことを言ったそうです。
ある先生にだけは問題行動が少なかったということです。
その先生が何をしているのかということを調べました。
その結果、その先生は問題がある生徒であっても自分から挨拶をしていました。
そして、勉強が嫌いで勉強ができないことで劣等感を感じてしまいがちですが、そんな生徒でも解ける優しい問題を出してくれていました。
学校の先生全員に自分から挨拶するように徹底しました。
それと同時に、生徒に合わせた優しい問題を出してあげるように指示しました。
その結果、たった3ヶ月で校長室に呼び出される回数が80%も減ったということです。
例外的にうまくいっている先生を探して、その先生がしている行動を全員の先生が真似しただけです。
今みなさんが抱えている問題もあると思います。
自分にも他人にも「ブライト・スポット」を見つけることができれば、問題のある生徒が3ヶ月で変わったように、大人も変わることができるはずです。
自分に対しても、自分の大事な人に対しても、これができるようになれば人生は大きく変わります。
一歩踏み出す勇気を与えてくれる名言
一歩踏み出すための勇気を与えてくれるであろう名言をいくつか紹介しておきます。
哲学者セーレン・キルケゴールの名言です。
「大胆に行動すれば一時的に足場を失う。大胆さがなければ自分自身を失う。」
大胆に行動すれば自分が不安定な状態になるので、一時的には足場を失ってしまうけれど、大胆さがなければいつか自分自身を、自分の心を失ってしまうということです。
DaiGo師匠も好きな言葉で、ジャック・ウェルチの名言もあります。
「Change before you have to.」
つまり、「変われ!自分が変わらなければいけない状況に追い込まれる前に」ということです。
必要に迫られてから、求められてから、それから変わろうとしても遅いわけです。
そして、DaiGo師匠が高校生の頃からずっと大切にしてきた素敵な言葉で、アール・ナイチンゲールという自己啓発の人ですが、言葉としては素晴らしい言葉があります。
「大衆は常に間違っている。」
これは、新しいことをしたいのであれば、みんながしていることは間違いなんだと考えることが大切だということです。
やるべきことが見当たらないとか、自分の強みを発揮する方法がわからない、どこから手をつけていいのかがわからないのであれば、周りを見てください。
周りを見て、周りの人達がしていることをひとつずつピックアップし、それをやらないということを心に誓ってください。
そのようにして周りがしていないことをするということがとても大事だということです。
ですから、周りのみんながしていることを調べて、それら全てを否定して全く違ったやり方を試してみましょう。
師匠がメンタリストになったのも当時は日本に誰もメンタリストがいなかったからです。今でこそDラボで沢山の会員さんに見て頂いていますが、これも当時ニコニコではゲーム実況やアニメや漫画の話が流行っていて、声優さんとの対談が流行っていると言われていました。
それをかたくなにすることなく、皆さんの生活をより良くするための知識を提供するスタイルになりました。
周りがしていることを調べて学ぶ必要があります。
これは、まずはその周りがしていることと同じことを絶対にしないと誓うためです。
そして、周りがしていない穴を見つけるためです。
クリティカルシンキングを使って実践していただけたらと思います。
ここから先は、人が変われない本当の理由、そして、人生を変えていくためのチェックテストを紹介させてもらいます。
一歩踏み出して人生を変えたい方はぜひ続きもチェックしてみてください。
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【総集編】あなたにとっての人生の成功とはどんなものですか?【成功法則の科学】
あなたにとっての人生の成功とはどんなものですか?
今回は、人生の成功に必要な科学的な要素について纏めていきます。
成功スパンの短縮化された現代
現代においては、成功スパンの短縮化が激しくなっています。
昔であれば、いわゆる億万長者になるまでには40年から50年が必要でした。
昔は、物理的な商品や物流など、人の手を使って作り上げるものがほとんどでした。
ですが、現代においては IT技術を用いたり、昔とは違った方向性で成功する人が増えてきました。
例えば、石油王として有名なロックフェラーは、億万長者になるまでに46年もかかったそうです。
石油を取り扱うにはパイプラインを完成させたりすることも必要ですし、様々な石油業者を取り込んで会社を大きくして行くまでに46年もかかりました。
ところが、現代では1年から2年ぐらいのスパンで成功をつかむ人が増えてきています。
1980年代では、マイケルソフトのビル・ゲイツは12年で億万長者になり、Dell の創業者のマイケル・デルは14年で億万長者になりました。
さらに、1990年代になると、ヤフーの創業者のジェリー・ヤンとデビッド・ファイロは、わずか4年で10億ドルの資産を手にしています。
EBay の創業者のピエール・オミダイアは3年で億万長者になり、2000年代後半になってくると、グルーポンのアンドリュー・メイソンがたった2年で億万長者になっています。
億万長者になるまでの成功スパンがこんなにも急激に短くなってきていて、それに伴いビジネスの方向性も変わってきています。
成功の仕方が、40年や50年かかる時代から、たった1人の若者であってもパソコン1台で会社を作って1000億を稼いだりすることができる時代になっているわけです。
成功の法則が変わってきていることに気づいていますか?
今の時代には、「貯金することが大事」と考えている人はいないと思います。
もちろん無駄遣いは良くありませんが、銀行口座に貯金するというよりは、運用することの方が重要だということを皆さんは知っています。
昔は、金利が高かったので銀行に預けておくメリットがあったわけですが、現代においては、むしろマイナスなのではないかと言われるぐらいです。
バブル以降の世代においては、貯金したところで意味はないというような考えが当たり前になっています。
お金に関してであれば、この常識が変わってきているということには誰でも気づいています。
ところが、成功に関してはどうでしょうか?
人はコツコツと頑張れば成功する、そんな言葉をいまだに信じている人もいます。
その時代はすでに終わったのではないかということです。
人生における9つのスマートカット
①新しい成功を見つけるためのラダーハック
成功するためには一歩ずつ梯子を上っていくわけですが、そのはしごの登り方をハックする必要があります。
昔であれば、下積みから一歩ずつ頑張っていくというのが確かに正しかったと思います。
今では、ある程度その梯子を登ったら、そこから違う業界に行ってさらに実績を作っていく、そんなキャリア転換の方が重要なのではないかとされています。
成功するためには「チーター的行動」が必要だとされています。
チーターはただ足が速いだけでなく、獲物が次々と方向を変えながら逃げ回っても、かなり小回りが効いてそれによってあっという間に獲物を捕まえてしまいます。
多くの人は、自分が成功を掴むと、それを手放したくないと考え同じ業界に留まろうとしてしまいます。
そうではなく、自分が成功したときこそ、その成功を元手にして違う業界に挑戦するべきです。
多くの人は一歩ずつ梯子を上って頑張ろうとするわけですが、別の業界で成功して、その成功をスライドして持ってくる方法が実際には重要です。
②メンターを自力で探す
アドバイスをくれたり助けてくれる人の事をメンターと呼びますが、そのメンターに関する研究を見てみると結構賛否両論です。
成功している人が、メンターに習うことで成功する時間を短縮しているということは確かに確認できます。
実際に、良いメンターを得た起業家は、そうでない企業よりも7倍も資金を集めることができて、3.5倍も早く会社を成長させることができるというデータもあります。
メンターの効果は確かなわけですが、メンターの矛盾という概念があります。
メンターを見つければうまくいくということではなく、やはりどんなメンターについてもらうかによります。
メンターの効果について調べた研究によると、公式のメンターよりも非公式のメンターの方が、自分の成功のためには効果が高いようです。
つまり、会社の先輩や上司のように環境や組織によるメンターではなく、個人的に繋がったメンターの方がキャリアに対して大きな影響を与えるということです。
③他人の失敗を利用した高速フィードバック
どんな業界であってもフィードバックは重要です。
成功できない人は、失敗を引きずる、他人のせいにする、気にしない、この3つのどれかです。
成功する人は、自分の失敗はもちろん他人の失敗さえも分析して、それを自分のビジネスに活かすことができる人です。
2008年のハーバード大学の研究を見てみると、過去にビジネスで失敗を経験していたからといって、それまで起業経験がない人よりも良い成果が出るわけではないということが確認されています。
ですから、過去の失敗経験というものはほとんどプラスにはならないそうです。
ところが、過去に成功した人は次も成功しやすくなるというデータもあります。
ベンチャーで結果を出した起業家が、次のベンチャーでも成功する可能性は1.5倍になるとされています。
つまり、過去の失敗が次の成功に繋がるというのはどうやら怪しく、過去の成功が次の成功を呼ぶというのが正しい考え方のようです。
④既存のプラットフォームの利用
既にあるものであれば、それを活用した方がいいということです。
例えば、プログラミングも上手にサボるにはどうすればいいのかという視点で発展してきたものです。
オープンソースのWebアプリケーションフレームワークであるRuby on Railsというものがあり、これによりそれまで2年かかっていたプログラムが数日で作ることができるぐらいになりました。
実際に、Twitter はこれを使ったことで数日で完成したとも言われています。
便利なものは使うべきですし自動化することができるものは自動化すれば良いわけです。
それにより、空いた時間で思考を深めて、道具をどう使うのかということに時間を使った方が良いのではないかとされています。
⑤パターン認識で運をつかむ
やはり、成功するためには運も必要なわけですが、その運というのは、パターン認識により観察力が高いことが重要です。
タイミングよく最も最適な場所に居合わせるのが運がいいということで、それを考えながら行動することが大事だということです。
観察力が高い人は運がいいという研究があります。
この研究では、道端にお金を落としておいてその道を自分が運がいいと思っている人とそうではないと思っている人にそれぞれ歩かせるという実験を行っています。
お金が落ちている数は全く同じで同じ道を同じように歩いてもらうわけですが、自分が運がいいと思っている人の方が運が悪いと思っている人よりもそのお金に気づく数が多かったということが分かっています。
チャンスは全く同じなのに自分が運がいいと思っているかどうかで気づくことができる確率が変わるということです。
つまり、運の良し悪しは観察力で決まるということになります。
⑥スーパーコネクターを見つける
その人との関係さえ維持していれば、必要な時にはその人に連絡すればどのような人脈にも繋がるという人をスーパーコネクターと呼びます。
人脈を作るには当然時間がかかります。
ですから、すでにたくさんの人脈を持っている人と繋がることで、必要な人脈をその人から紹介してもらう方が短時間で成功するためには効率がいいわけです。
人脈について考える場合、相手をどのように利用するかではなく、まずは相手に自分がどのように役に立てるかということを考えてください。
これがスーパーコネクターとうまく繋がるときの重要なポイントです。
スーパーコネクターはたくさんの人脈を持っているので、同じような特徴を持っている人はたくさんいます。
そんな中で自分と付き合うという判断をしてもらうには、先に自分がその人の役に立ってあげるということが大切です。
多くの人が、人脈に対して自分の利用対象のように考えていますが、相手の役に立つことを考えられないと成功することはできません。
ですから、与える、教える、紹介する、この3つを意識するようにしてください。
⑦成功の次を成功する前に考えておく
一度成功しても、一発屋のようになってしまったり燃え尽き症候群になってしまう人が多いです。
成功し続けることができる人は、成功する前に、それが成功したら次は何に挑戦しようかということを考えています。
テレサ・アマビール教授によると「小さな勝利」が人のモチベーションにとってはとても重要だと言われています。
それを日々感じることができているかということがモチベーションにとって重要なわけですが、急に大きな成功を成し遂げてしまうと、その後に小さな勝利を重ねることができなくなってしまいます。
それは成功の次を事前に用意していないからです。
その成功の先に何をするのかということもぼんやり考えながら、小さな事でもいいので自分が前に進んでいると感じられるための記録をつけてください。
目標を立てる時には、遠い先の目標も時には意識して自己コントロール能力を発揮しながら、無理をすることなくこなしていけるレベルに細分化して小さな勝利を積み重ねることができるようにしてください。
自分のモチベーションを自分で刻み込むと考えて毎日の小さな勝利を記録していってください。
⑧シンプルさを極める
多くの人は新しい商品やサービスを作ろうとする時に、より良くするためにオプションをつけたりプラスアルファを意識してしまいます。
ですが、成功するためには、思い切ってオプションを切ったり大胆にシンプルにすることが重要だったりもします。
とはいえ、とにかく減らせばいいということではありません。
自分にとっての可能性まで減らしてしまっては何の意味もありません。
人生や日々の生活を考えるのであれば、自分にとってちょうどいい快適な生活ができて意思決定力が高まればいいわけです。
結果に大差がないような手間やモノや人間関係を減らして、何かを減らしたことによって、大きく稼ぎや成果が落ちたり可能性が下がったということに気づいた場合にはすぐにそれを戻します。その上で、それが大事だということが分かったわけなのでそこに集中して投資します。
大切なのは自分で一度試してみて、成果が上がるかどうなのかをチェックすることです。
特に変わらないのであればミニマムにしたり減らしてもいいのではないかと考えるわけです。
このようにして判断していくと自分にとって本当に必要なものが見えてきます。さらに、人の目などもムダに気にせず判断することができるようになります。
⑨10倍思考とストーリーテリング
ほとんどの人は10%ずつ改善していこうと考えます。
例えば、今よりももう少し人材がいれば、もう少し予算があれば、10%ぐらいはうまくいくだろうと考えます。
そうすると頭を使って考えなくなります。
今よりも10倍の成果を上げるには?
10倍良い商品やサービスにするには?
こうなると、普通の考え方では10倍の成果を出すというのは無理ですから、頭を使って考えるようになります。
もちろん同じ方法を続けていては成長しません。
以前はこの方法でうまくできたのになぜうまくできないのかと行き詰まることもあります。
失敗したりうまくいかないと「以前はうまくできたのになぜできないのだろう」と考えがちですが、これが危険な考え方です。
ですから、以前はこの方法でうまくいったはずだと考え同じことを繰り返すのではなく、気づかないうちに何かしらの条件が変わっている可能性もあるわけですから、うまくいかない時こそ、10%の改善を続けていくことも重要です。
ただし、それを続けているだけではイノベーションは生まれないということです。
自分が調子がいい時には10%ではなく10倍にすることを考えてください。
10%というのは少し頑張ればできるような数字だったりもします。
10%変えようと思うと、仕事であれば少し無理をしたりいつもより長めに働くことで、それができたりもします。
そうなると新しいアイデアも生まれなくなってしまいます。
ですから、自分の調子が悪かったりスランプを感じている時には10%だけ変えてみるということを意識してもらい、逆に、自分の調子が良くて自分を大きく変えようと思った時には、「10倍にするにはどうすればいいのか?」と考えてもらえると、それにより思考の幅が広がりますので、新しいアイデアを生み出すことにもつながります。
この使い分けを覚えておいてください。
ポジティブ思考より論理的思考
ポジティブ思考より僕たちが持たなければならないのは論理的思考です。
ネガティブな人がネガティブな状態を突破して、行動につなげるにはどうすればいいのかということも色々と研究されていて、ネガティブな人がポジティブになろうとすると感情が不安定になるということが分かっています。
ミシガン州立大学の研究で、71人の女性を対象に恐怖感を煽るような写真を見せました。例えば、猟奇的な殺人者などの写真を見せて、その写真のことを無理やりポジティブに考えて下さいとお願いしました。その際に脳をスキャンしながら脳の変化もチェックしています。
その結果、普段からポジティブな人は、写真を見せられた瞬間には感情が不安定になることが確認できましたが、それを無理やりポジティブに考えて下さいとお願いしたところ、それを本格的なハロウィンの仮装だと考えたのか、すぐに脳波は安定しました。
ですが、元々がネガティブな人は、その写真をポジティブに捉えようとすればするほど、脳波が乱れている状態になってしまいました。
つまり、ネガティブな人が恐怖や不安を感じる情報に触れて、それをポジティブに解釈しようとすると不安定な感情をずっと引きずってしまい、いつになってもポジティブにはなれないということです。
研究者も、普段からネガティブな人にとってはポジティブに考えることは明らかに逆効果だったということを言われています。
ネガティブな人たちは恐怖や不安などの困難を乗り越えるのが苦手なだけでなく、無理やりポジティブに考えようとするとネガティブな感情が悪化してしまうということです。
ネガティブな人に対して、ポジティブになろうとかポジティブに考えようというアドバイスは逆効果になってしまうわけですが、研究者はそれに対してどうすればいいのかということも言ってくれています。
その方法としては「論理的な思考」を促すというのがいいようです。
以前、認知行動療法の話でも紹介したことがありますが、元々ポジティブな人が不安を感じた場合には、前向きに考えようとすることで何とかなります。
ネガティブな人がどうすればいいのかというと、
「どのような部分に不安を感じているのか」
「何が不安なのか」
「その不安は対処不可能なのか」
「対処できるとすれば何をすればいいのか」
「ここから手をつければいいのか」
というように論理的に分析することです。
こうするとネガティブな人たちは不安が消えていくということが確認されています。
ですから、全ての人に対してポジティブシンキングが役に立つということは間違いで、それぞれの人によって、ポジティブシンキングを選ぶのか論理的な思考を選ぶのかを考える必要があります。
ポジティブな空想よりもネガティブな予測
ポジティブに空想するよりもネガティブに予測する方が成功するという研究があります。
2002年の研究で、ポジティブシンキングの危険性をニューヨーク大学の学生達を対象にして調べています。
卒業した後の就職とキャリアについて、ポジティブにイメージしてもらったグループとそうでないグループに分けて、その2年後に被験者たちを調べてみたところ、ポジティブなイメージをしていた学生たちほど企業からの求人も少なく給料も少なかったということがわかっています。
ポジティブに考えてくださいと言われると、人は「ポジティブに妄想する」ということをしようとします。
ポジティブ思考というのは単なる空想に結びつきやすくなるということです。
逆に、ネガティブに考えた場合には具体的に考えることにつながります。それにより現実的な思考に結びつきます。
単なる妄想はやる気を減らしてしまい、その人の性格をずさんなものにしてしまいます。ですから、ポジティブに空想するぐらいであれば、ネガティブに現実を見つめて、ネガティブな予測を立てた場合の方がはるかに成功する可能性は高くなります。
未来に対する考え方としては、基本的に「空想と予測」の2つに分けて考える必要があります。
予測は自分の過去の記録や記憶に基づいて、未来にどのようなことができるか、どんな可能性があるのかということを調べることです。
一方、空想は自分の希望する未来を頭の中で勝手に作っているだけです。
ですから、ポジティブシンキングが悪いわけではなく、この空想が良くないということです。
ポジティブに将来を予想したグループとネガティブに将来を予想したグループ、そして、ポジティブに将来を空想したグループの3つに分けて、データをとった実験では、将来の成功率や目標の達成率が一番良かったのは「ポジティブに将来を予想」したグループでした。
ポジティブに将来を予想するというのは、過去の経験の中でのデータや数字に基づいているけれど、ポジティブに予想し成長につなげていくものです。
これはある程度の成功体験と慣れも必要なのでお勧めはしませんが、ポジティブに予想するというのがもっとも効果としては高かったということです。
ですから、ポジティブシンキング自体が悪いわけではないということがここからわかるわけです。
2番目に効果が高かったのは「ネガティブに将来を予想」したグループでした。
そして、最も結果に結びつかなかったのがポジティブな空想でした。
つまり、よくある自己啓発ではポジティブにイメージすることが大事だと安易に言いますが、そのイメージが実際の予測から生まれたものではない場合、つまり、現実的に自分が過去で行った行動や根拠があるデータに基づくものでない場合には、ネガティブシンキングの人たちよりも悪い結果になる可能性が高くなるということです。
大事なのは、自分がポジティブなのかネガティブなのかということではなく、過去の自分の行動や成績に基づいた予測になっているかどうかということです。
大切なのは現実的な予測を立ててそれを超えていくことです。
予測に基づかない単なる空想は気分を良くするだけです。ほとんどの人が成功しないのはこれが理由です。
多くの人がいい気分になれるので大きな目標を立てて、いい気分になるので自分が失敗した時のことは考えず現実性は失われ、期待値が無駄に高まったところからの転落の痛みに耐えられなくなってしまいます。
大事なのは、現実離れした空想ではなく、ネガティブでもいいので事実と過去に基づく予測です。
感情安定力と人生の成功
僕たちは、生産性を一定に保とうとか、集中力を一定に保ってやるべきことをやれるようになろうと考えていますが、感情を安定させることで生産性が安定するということがわかっています。
僕たちは感情を一定に保つことによって、生産性を保つことができるということです。
ところが、実際にはこの感情の安定に注目することを意外と見落としがちです。
ロンドン大学の研究で、52歳以上の男女8119人を対象にしたものがあり、この研究では、この8119人の暮らしを11年間にわたり追跡調査して分析するということを行っています。
この研究の中では、この感情を安定させる能力の高い人とそうでない人を比較するということを行っていて、それによると、感情を安定させる能力の高い人の方が健康レベルが高く、うつ病の発症率も低いし孤独に悩む可能性も低く、慢性病の発症率も低い上に経済的な安定もあり疑問が少なく、そして、歩くスピードが速いという傾向が確認されています。
このような傾向は、頭の良さなど他の要素を調整しても確認されています。
そういう意味では、感情を安定させるということは人生を大きく前に進めていくために非常に重要な能力だといえます。
このような感情の安定という点では、いつもテンションが高くてそれを維持しているから自分は大丈夫だという人がいるかもしれませんが、感情が上がりすぎるのもあまりよくありません。
もちろん感情が落ち込んでしまうのもよくありませんが、上がりすぎることも下がりすぎることもなく一定の感情のレベルを維持するということによって生産性を保つことができます。
誰でもテンションが上がりすぎても下がりすぎても仕事が進まなくなるということは容易に想像できることだと思います。
それを程よいところで保つことができる能力が感情安定力です。
テンションが上がりすぎて楽観的すぎる状態になってしまうと、何でもやればうまくいくような気分になってしまい、将来に対する計画をちゃんと立てることができなくなってしまいます。
逆に、テンションが落ち込んで悲観的になりすぎると行動できなくなってしまいます。
感情は程よいところを保つことが重要だということをまず覚えておいてください。
感情調節尺度(Emotion Regulation Questionnaire)
感情抑制度を測るためのテストとして、感情調節尺度(Emotion Regulation Questionnaire)というものがあります。
これにより、自分がどれくらい感情を抑えがちで、物事を自分にとって都合がよくポジティブに解釈することができるのかということを測定することができます。
この度合いが高い人ほど感情安定力が高いといえますので、まずは自分の感情を安定させるためのリアプレイザルの能力はどれくらいあるのかということをチェックしてみてください。
10問で構成された尺度で採点して下さい。
1:全くあてはまらない
2:ほとんど当てはまらない
3:それほど当てはまらない
4:どちらとも言えない
5:まあまあ当てはまる
6:当てはまる
7:非常にあてはまる
①私は、自分が置かれている状況についての考え方を変えることで、感情をコントロールする
②私は、否定的な感情をあまり感じたくない時は、考えていることを変える
③私は、自分の感情を表に出さないことで、感情をコントロールする
④私は、もっと肯定的な感情を感じたいときは、考えていることを変える
⑤私は、否定的な感情をあまり感じたくないときは、その状況についての考え方を変える
⑥肯定的な感情を感じたときは、感情を表に出さないように注意する
⑦ストレスを感じる状況では、考え方を変えて落ち着いていられるようにする
⑧私は自分の感情を表には出さない
⑨私は、もっと肯定的な感情を感じたいときは、その状況についての考え方を変える
⑩否定的な感情を感じたときは,その感情を決して表に出さないようにする
採点が終わったら、以下の質問の答えを足して平均点を出してください。
▶︎リアプレイザルに関わる項目
1、2、4、5、7、9
▶︎感情抑制に関わる項目
3、6、8、10
541人の日本人を対象にした調査では、各項目の平均点は以下のようになっています。
リアプレイザル項目=4.50
感情抑制項目=3.87
リアプレイザル項目が4.50点より高ければ、物事を自分に都合よく解釈する能力は高いといえますので、これは感情の安定にも非常に良いと言えます。
感情抑制項目が3.87点より高い場合には、自分の感情を抑えすぎというところがあるかもしれませんので気をつけてください。
リアプレイザルは認知行動療法でもよく使われる方法ですが、例えば、相手から酷いことをされたり理不尽なことをされてしまった時には、きっとあの人には悲しいことがあったのだろうとか、辛いことがあったに違いないと考えて、事実は変わらなかったとしても状況を勝手に解釈することによって自分が受け入れやすいように考え方を変えていくものです。
嫌なことがあった時にはその出来事を変えることができませんので、解釈を変えるということを考えてみてください。
慣れないうちは難しいかもしれませんが、嫌なことが起きた時にはそこにポジティブな解釈を考えるようにしてみてください。
歯の骨を折った時に、もしこれが足だけでなく首の骨を折っていたら大変だったけれど、足だけでよかったというように、自分の身に起きたことをポジティブな視点で再解釈する方法です。
ここから先は、感情を安定させるワークや成功のために必須の要素である好奇心の高め方を解説していきます。
ぜひ続きもチェックしてみて下さい。
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