今日の読売新聞は完全に安倍内閣の広報紙だ。加計学園の獣医学部新設に関し、「総理のご意向」「官邸の最高レベル」があったとする書類は本物だとする前川前文科省次官を牽制するため、「出会い系バーに出入り」と報じ、人物破壊を試みるという一定の品格を要請される一般紙であってはならない報道までした。
もっとも、読売新聞を率いる渡辺恒雄氏は、我々が隷属しているのではない、自分が安倍首相を動かしているのだというであろうが。
いずれにせよ、読売が安倍政権の代弁であることは間違いない。
26日「憲法9条改正案 まず自民が具体論を主導せよ」と題する社説を掲げた。
・9条への自衛隊の存在の明記、高等教育無償化、大規模災害時などの緊急事態条項創設の3点が柱で、焦点は9条の改正である。
・首相は、公明党の「加憲」の考え方を踏襲し、9条1、2項の維持を主張する。これに対し、石破茂・元幹事長
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9条、憲法護持は、前回に孫崎さんが指摘されていたように、米国ネオコンというより米国の基本的姿勢である。たまたま、トランプ大統領になり、憲法改正が支持されているように見えるが、米国の利益を犠牲にすることはないとみるべきでしょう。世界政治は、政治面だけでなく、経済面が絡み、個別に見ても複雑に左右の思想が入り組んでおり、両面的思考が求められ、偏向的思想ではついていけなくなっている。
9条の扱いは、改正、あるいは両論併記の加憲にするかは、自民党内でも大きく割れる問題でしょう。「改正」にすればわかりやすいが、国民的理解を得る、米国の理解を得る、国際社会の理解を得る面で、困難さが浮き彫りになってくる。さりとて、両論併記にすれば、1項、2項が無力化することであり、日本はわけのわからない国とみられているが、さらに理解不能な国にすることである。日本人自身でも理解できる人はいないでしょう。「イエス、ノー」を明確にする、歴史的真実を曲げない正しい姿勢の政治求められるのではないか。さもしく、憲法改正を認めてもらえそうな、トランプの腰巾着で喜んでいるようなみじめな姿勢は、早く脱皮しなければならない。
孫崎さんの「読売が安倍政権の代弁者」というのは間違いだと思う。
安倍首相に、それほどの思考能力があるとは思えない。
安倍首相が改憲発言をした時点で、読売は社説も含めて印刷が終わっていたのであり、むしろ「安倍首相が読売の広報員」というべきだろう。
もっと遡って、自民党が初めての改憲案を発表する前にも、読売は紙上で改憲案を発表していた。つまり自民党は、正力松太郎時代から読売に支配されていたのであり、実体は「読売新聞党」なのだ。
憲法改定論のどれを取っても米国の好戦派のニーズに応じることで同じなんです。
ここで忘れてはならないのは建国以来米国がコミットした戦争はことごとく汚い戦争であるという事実です。日本が米国の汚い戦争に巻き込まれないようにするには現行憲法が実に役に立つ。他国へ出張って戦争出来るように改定すれば、日本は米国のしつこい圧力に抗しきれず、挙句の果てには中国という強大な国にぶつけられて終りということに間違いなくなるでしょう。
日本は愚直と言われても今の憲法を守り、米国の戦争要請をはねのけ、中国とも誼を交わし、米国が最も嫌う(理由:武器市場が無くなるから)東アジア平和共同体の構築こそが日本に健全な発展を約束する道だと私は思うのです。