ある大学で、識者から短い「大学生への言葉」を集め、本を出す企画が進んでいる。
 私が寄稿したのは下記の「 戦略的思考のすすめ」である。
        「
戦略的思考のすすめ」
 私達は頻繁に「戦略」や「戦略的」という言葉に出会う。
 では「戦略」とは何か。
 私は戦略を「人、組織が死活的に重要だと思うことに目標を明確に認識する。そしてその実現の道筋を考える。かつ、相手の動きに応じ、自分に最適な道を選択する手段」と定義したい。
 「人、組織が死活的に重要なこと」であるから、人間、誰でも戦略的考え方を行っている。問題は、どの様にそれを考察しているかだ。
 日本人論の古典、ベネディクト著『菊と刀』は「(日本人の)行動は末の末まで、あたかも地図のようにあらかじめ決められている」「日本人が誠実であるという語を用いる際の意味は地図の上に描き出された道に従うということである」と記述した。
 早坂 隆著『世界の日本人ジ