我々は「日米関係は米中関係よりも強固だ」と思い込んでいる。
今、さまざまな分野でこれと異なる動きが出ている。
冷静に現実を見つめる必要がある。
今、米国人学生の中国への留学、日本への留学はどのようになっているであろうか。
米国から日本への留学生は約5300人である。一般に思われるより多い。
では、米国から中国への留学生はどれ位であろうか。
一万人程度か、2万人か3万人か。
14万9千人である。日本への留学の約30倍である。
これらの人々は基本的に米中関係強化の方に動く。
我々は我々は「日米関係は米中関係よりも強固だ」という幻想から離れるべきだ。
参考報道
1:「米国の中国人留学生が最多の23.6万人に 全体の約3割」(人民網日本語版」2013年11月13日)
米国国際教育研究所(AIES)と米国国務省が11日、共同で発表した留学生統計「The Open Doors
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『我々は「日米関係は米中関係よりも強固だ」と思い込んでいる』と仰るが、それは本当でしょうか。孫崎サンの仰る「我々」と言うのは国民のごく一部でしょう。阿部首相だって、自民党の幹部の大半も、官僚も、また、我々市民の大半も非常事態が起きてみなければ解らないと心の底では思っていても、数ある選択肢のなかから日本国にとって現状で最善の道を選んでいるだけに過ぎないのです。米国はほんの70年前は最大の敵国だったのですから。第二次大戦中、日本もドイツもソ連と不可侵条約を結んでいましたね。そして結果的にはソ連に蹂躙されました。日中や日韓の間に真の友好関係を結ぶべき雰囲気でない状態では、良好な日米関係は貴重な存在と言うべきでしょう。
日本人が米国に寄せる期待、信頼を米国人がそのまま受け取るかどうか、孫崎さんのご投稿の通りでしょう。心ある米国人は日本の進んでいる方向を大変心配していると思う。私達日本人は、極端な傾向があり、中国と何か問題が起きると嫌中国になり、韓国と問題が起きると嫌韓国になる。今はそのような状況でしょう。しかし、100人に及ぶ経済界の人間が中国に出かけ、経済の停滞を打破しようと出かけたことが報道されている。金融緩和により、確かに企業の利益は向上し、決算予想も増益が期待できるが、為替が円安に振れたための利益でしかない。数量の増加が見込めず、貿易赤字が続いています。中国との正常化なくしては、貿易の量的増加は期待できないのです。中国、韓国を正当な目でよく見ると、日本人の優越感はどこへやら、競争力という国民の努力成果の点では大きく離され始めたようであり、日本人は謙虚な気持ちで、中国、韓国と相対さないと、取り返しのつかない状況になりかねない。感情論に流されず、理性で物事を見るようにしないと
将来が思いやられる。
>>2
「心ある米国人は日本の進んでいる方向を大変心配していると思う」と仰るが、その「心」とはあなたと同意見の考えという意味でしょうね。一方、孫崎氏の言うように、日本の現政権が米国の言いなりになっているということが事実であるとすればその米国政権を支持しているのは米国民の大多数ということになり、「心ある米国人」は少数派かも知れませんね。とすれば、民主主義をあなたが信じているとすれば、今、日米政府で起きていることは民主主義の立場から正しい方向ということになりませんか。
ところで、米国の人口構成からすると、日系アメリカ人の数が中国系アメリカ人より少ないのは議論の余地が無いとして、朝鮮戦争とベトナム戦争の友軍として米国と共に戦った韓国人に対してはそれらの戦争後、明らかに移民枠の優遇処置がとりいれられ、その結果、留学生の数を比較するまでもなく、親中、親韓の風潮は彼らのロビイストの活躍によって親日派を全く問題にしない状態になっています。いわゆる慰安婦の銅像を米国内の各地に建てるのを許しているのも、その結果です。それでもなお、米国政府内に日本との共同作戦を計画する者がいるということは、米国が自国の安全保証のために必要だからです。その米国の意向に沿うことが日本の安全保障上、プラスかマイナスかがこの論壇での議論の焦点なのですが、少なくとも日本の安部政権はプラスであると判断しているのです。「日米関係は米中関係よりも強固」であるかどうかは、その一点で評価すべきでしょう。オバマ氏が一見、親しげに習近平に話しかけたとか、パク氏の頬にキスしたかなどはどうでもいいことです。