2、3日前、ツイッターで元有力閣僚の方が電話してこられたことを書いた。
「安倍政権、潮目は変わった」
確かに潮目は変わった。批判が民放テレビの看板番組になっている。対してNHKの静けさは異常である(今始まった事ではないが)
世論調査も女性5名を登用する内閣改造で人気低下の歯止めをかけたかに見えたが、又落ち始めた。
安倍政権は人気演出内閣である。
国民にうけのいい、キャンペーンをはる。助けてくれるのはテレビ、新聞だ。読売だけは、自分が取り仕切っているという思いで先導してきた。
先ず「アベノミクス」だ。民主党政権では赤字財政対策を最優先させた。財政を絞れば当然経済成長にマイナスが来る。自民党政権になって一年目、大盤振る舞いをした。当然刺激される。それで成長の方向に向かった。しかし、もともと大量の赤字を抱える財政で、大盤振る舞いは続けられない。これを減らす。円安で日本の輸出が伸びる
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「潮目が変わった」。私が、そう感じたのは、今週の月曜日に新聞を開いた時だ。
先週までは大々的に朝日バッシングと共に安倍礼賛の大見出しだった週刊誌の広告。それが一変し、「女を食い物にした安倍内閣」「安倍官邸と大新聞、詐欺の手口」である。
だが、この状態は、安倍内閣不支持の私とて、喜ぶ気にはなれない。
ひとたび落ち目と見るや、徹底的にたたきのめす。そんな風潮の典型ではないか。
そんな風潮を誰が作ったとしても、健全な国家とは思えない。いやな国になってしまったものだ。
安倍政権は日米合同委員会で決定したことを確実に実行することを米国に公約した政権だと私は睨んでいます。決定したことは特定秘密保護法、集団的自衛権、TPPです。この政権にとってアベノミックス、靖国参拝、拉致、北方領土等々はマイナーな課題だと思います。
米国がロシアと中国を日本みたいな従順な国家にすることを最終目標にしていることは何人も否定できません。その為には米国は手段を選ばないこと(積極的に戦争もする)も何人も否定できません。この最終目標は米国の国是で民主党も共和党も変わりはありません。最近では民主党の方が非人道的で好戦的です。孫崎先生は「基本的にはリベラルに属するオバマ大統領は見限った」という見解をお持ちのようですが、私は賛同できません。
ロシア攻略に向けてのウクライナのポロシェンコと同様に中国攻略に向けて安倍政権は重要な役割を米国により与えられていると私は理解しています。米国にとっては安倍政権は長い年月をかけしかも大枚を投資した大切な政権です。二度とやってこないかもしれないのです。米国にとって最も都合の良い政権なのです。安倍政権もオバマ政権も集団的自衛権だけでも締結/批准まで高速度で達成すれば日本を仕留めたも同然と思っているでしょう。
幕末の日本に19歳でやってきたアーネストサトーが佐幕であれ倒幕であれ国家統一するのは錦の御旗を振る側だと上司パークスに報告しています。歴史はサトーの予想通りになりました。今、日本の圧倒的多数の政治家、有力マスコミが米国寄りになってしまっています。国民不在で解釈憲法の成否が問われています。この異常時、平成天皇のご意向を無視する訳には行かないと、私は一縷の望みを託して、思います。
野党の半数ぐらいが与党とあまり変わらないどころか、政策によっては与党より右寄りの野党もある。このような状況下にあっては、マスコミも与党の政策批判しにくい面がある。情けないことであるが、与党の重要閣僚のスキャンダルを暴きだし大大的に報道する以外与党を攻撃する手段がない。毎度おなじみの光景である。与党野党とも国民と一体であればこのような現象は起こらないのであるが、与党野党がおのれの支持利権集団に頼り切っている限り、民意を大切にする民主主義が残念ながら育たない。
「安倍政権は人気演出内閣である」と孫崎氏はいうが、民主主義システム下の全ての政権は国民の人気を演出しようとするのは当然であり、安倍政権はその点で全く異常ではない。「潮目が変わった」としても、だからと言って、自民党以外に政権が移るとは思えない。有能な人材は自民党以外にはいないことが、民主党政権で証明されたことを国民は知った。