• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 33件
  • やっぱり、米国大手メディアがイラク戦争への駆り立てに寄与していた

    2013-05-21 07:31  
    21pt
    3
     新聞、テレビは世論を特定方向に誘導する。戦争へも誘導する。 やっぱり、それが米国のイラク戦争でも起こっていた。 マスメディアの危険性を実証的に示してくれた。 それを実証的に示す力がまだ、アメリカにはある。 もちろん日本でもイラク戦争へ自衛隊を派遣することにメディアが大きい役割を果たした。誰かが検証しただろうか。5月19日付ワシントン・ポスト紙は「外国の声が如何に米国の戦争に影響を与えるか(How foreign voices influence American wars)」が興味ある事実を紹介している。・イラク戦争開始前、米国の世論は賛否で大きく割れた。PEWの調査によれば、90%の共和党支持者が軍事行動を支持し、他方民主党支持者では軍事行動支持は44%であった。・共和党議員は戦争を超え高々に述べるのに対し、民主党議員の反対は次第に弱くなった。民主党のケリー、エドワード、ヒラリークリ

    記事を読む»

  • 風俗産業と駐ウズベキスタン大使時代

    2013-05-20 08:11  
    21pt
    7
       駐ウズベキスタン大使時代、風俗の問題に取り組んだ。 ある日、領事業務を行っている若い館員(独身)が私の部屋に来た。「大使、今ウズベキスタンの何人かの若い女性がビザを求めてきています。彼女らは売春に日本にいくのです。止めてください」 書類を見ると、この女性達の受け入れ先は皆、浅草で10人くらいが同じ住所にいくことになっている。風俗で働く可能性は高い。 しかし、日本は基本的にウズベキスタン人にビザを出すことにしていた。  止めるわけにいかない。 「止めるのは難しい」というと、若い館員は「大使、若い女性が風俗に行くとわかってビザを出すのですか」と詰め寄られた。 「わかった。ウズベキスタン側に行って、申請書を自発的に撤回するよう頼んでくる」と答えた。 そして外務次官に会いにいった。「今、ウズベキスタンは独立したばかりだ。評判が極めて重要だ。若い女性たちがビザを求めてきた。風俗にいくだろう。ウ

    記事を読む»

  • 読売新聞よ。自衛隊を米国の先兵にする論は止めよ。出来ないんですよね。属米の旗手だから、

    2013-05-19 08:06  
    21pt
    6
     読売新聞は、自衛隊を米国の先兵とし、他国から逆に攻撃される状況を招く、日本の国益を深刻に害する論を展開した。5月18日付読売社説は「敵基地攻撃能力 日米連携前提に保有の検討を」の標題で次の論を述べた。・自民党が、年末に策定する予定の政府の新たな防衛大綱に関する提言案をまとめた。自衛のために相手国のミサイル基地などを攻撃する「敵基地攻撃能力」の保持について、「検討を開始し、速やかに結論を得る」と明記した。・北朝鮮の弾道ミサイル能力が向上する中、ミサイル防衛による抑止に限界があることは否定できない。同時に多数のミサイル攻撃を受けた場合、すべてを完璧に迎撃するのは困難である。 日米両国は長年、自衛隊は専守防衛で「盾」、米軍は「矛」の役割をそれぞれ担い、報復攻撃の打撃力は米軍に全面的に委ねる体制をとってきた。 ・この米軍の攻撃力の一部を補完する形で、自衛隊が敵基地攻撃能力を保有することは、日米

    記事を読む»

  • 孫崎 享、カレル・ヴァン・ウォルフレン共著『独立の思考』、日本の危機を憂う

    2013-05-18 05:38  
    21pt
    1
    孫崎 享、カレル・ヴァン・ウォルフレン共著『独立の思考』が25日出版される。 ウォルフレン氏が、前回の著書『人物破壊 誰が小沢一郎を殺すのか? (角川文庫)』は小沢一郎問題を徹底的に掘り下げた素晴らしい本であった。出版当時、日本国民はこの本を読むべきだった。そうすれば、米国が如何に小沢氏を人物破壊し、日本の政界から追い出そうとしているかが分かった。小沢排除に待ったがかかった可能性があった。だからこそ、マスコミは完全に黙殺した。黙殺だけでない。ウォルフレンによれば、朝日新聞社は広告すら断った。従ってこの本はその所在はほとんど知られなかった。 合わせて、朝日新聞社は私の本『戦後史の正体』を「陰謀論」と厳しく批判する書評を掲載した。私のツイッター読者が朝日新聞に抗議し、朝日新聞は「10行削除」と書くまでにいたった。ウォルフレン、私とも著作では朝日新聞と因縁がある。角川書店も遊び心がある。『独立

    記事を読む»

  • 飯島氏の北朝鮮訪問―もう一度言う。全く悪いタイミングだ、北の罠にはまった。

    2013-05-17 06:48  
    21pt
    3
    飯島氏の北朝鮮訪問は極めて悪いタイミングである。今北朝鮮政策の最大は核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることである。そして中国、米国の厳しい態度で北朝鮮はこの実験の一時中止を余儀なくされた。米国などは北朝鮮が核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることに明確な姿勢を示せば、外交的接触をすると述べている。つまり、外交的接触を開始する前に、北朝鮮は核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることについて明言する必要があるとの立場をとっている。 北朝鮮が核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることは日本の国益上重要なことか。 極めて重要である。 単独でできるか。できない。 それであれば、この分野で米国、中国、韓国と連携し、協力することが日本の国益に叶うか。 かなう。 であれば、米国、中国、韓国等が今持っている「外交的接触を開始する前に、北朝鮮は核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めることについ

    記事を読む»

  • 飯島氏の訪朝は全くの愚策。成功をおさめつつある対北朝鮮締め付けに逆行。

    2013-05-16 08:02  
    21pt
    3
    今日、北朝鮮政策では、暴走しそうになる北朝鮮の金正雲に如何に圧力をかけ、核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めさせるかが焦点である。
    一時、北朝鮮は今にも核兵器の実験、ミサイル発射の実験を今にも行う姿勢を示していた。その中で米国、中国が猛烈に圧力をかけ、北朝鮮が容易に実験を実施できない所に追い込んだ。この中、中国は本年に入り、対北朝鮮への輸出の引き締め(経済援助の引き締めを意味する)、中国4大銀行の資産凍結などの措置をとり、引き締め策が成功している様相を示している。
    その中で、14日、飯島勲内閣官房参与が平壌入りした。全く国際情勢を踏まえぬ愚策としかいいようがない。
    日本にとっても、核兵器の実験、ミサイル発射の実験を止めさせることは最も重要な対北朝鮮政策の課題である。
    北朝鮮にとって、中国を主体とする金融締め付けは極めて厳しい。
    その中で、拉致問題の解決をちらつかせることで、日本から金の

    記事を読む»

  • 橋下氏や石原氏よ。ポン引きは存在する。しかし政治家にはポン引きは許されない。

    2013-05-15 07:32  
    21pt
    6
    日本維新の会の橋下徹共同代表が13日従軍慰安婦問題で容認の発言をした。 今日本には大変な混乱の中にある。芸人に許される行動は政治家に許されるわけではない。その混乱を橋下氏や石原氏がおこなっている。橋下氏や石原氏の発言は芸人、作家には許される。政治家には別のルールがある。別の表現をしよう、芸人が風俗に入りびたりであっても、芸人生活は終わりにならない。作家も同じである。作家が風俗に入りびたりであっても、作家生活は終わりにならない。人間の弱さ、業を描く人として称賛されることもある。しかし、政治家は異なる。政治家が風俗に入りなら、政治家生活は終わりである。私は昨日次のツイッターをした。「橋下市長:RT「りょう‏@no710ppo。米軍相手にポン引きするな!」,ポン引きは存在する。しかしこれまでの政治家は、ポン引きをしないものとしてきた。」橋下氏や石原氏はこの境界線を破ることで、政治家としての人気

    記事を読む»

  • 米国で最も信頼されている人は誰か。トム・ハンクスです。

    2013-05-14 07:53  
    21pt
    1
    リーダース・ダイジェスト誌は「百人の最も信頼されている人(The 100 Most Trusted People in America)」のリストを発表した。 トップはトム・ハンクス。オバマ大統領は65位、50位までに現役政治家はゼロ、ほとんどがTV関係者。如何に米国社会でTVの影響が強いかがわかる。 50位までのリストを分野別に編成しなおしたものは次のとおり。カッコ内は順位。 A:俳優などトム・ハンクス(1)、 サンドラ・ブロック(2)、デンゼル・ワシントン(3)、メリル・ストリープ(4)、スティーヴン・スピルバーグ.(6)、アレックス・トレベック(クイズ番組司会者)、ジュリア・ロバーツ(10)、ロビン・ロバーツ(TV女性ホスト、12)、クリント・イーストウッド(13)、,メーメット・オズ(TVホスト、16)、エレン・デジェネレス(TV女性ホスト、18)、ダイアン・ソイヤー(TVニュー

    記事を読む»

  • 集団的自衛権の嘘、米国の攻撃的政策に加担する危険

    2013-05-13 07:20  
    21pt
    4
    日本国内では、いつのまにか、集団的自衛権に入ることが素晴らしいことのように世論の誘導が進んでいる。 5月12日、読売新聞は、次のように報じている。「民主党の細野幹事長は12日、集団的自衛権について“米国に(弾道ミサイルで)攻撃がなされた場合に日本のミサイル防衛システムで撃ち落とすことも理屈として必要だ。党憲法調査会でこれから詰めた作業をすることになる”と述べ、憲法が禁じる集団的自衛権の行使を容認する方向で、党内の議論を進める考えを示した」。 “米国に(弾道ミサイルで)攻撃がなされた場合に日本のミサイル防衛システムで撃ち落とす”なんていうことは、絶対にありえない。 北朝鮮から米国に攻撃される時の弾道ミサイルは約1000キロメートル上空を飛ぶ。 対するにミサイル防衛で使用される迎撃用ミサイルの射程は長い場合でも100キロメートルから200キロメートルで、届かない射程でどうして撃ち落とせるのか

    記事を読む»

  • 戦略論「勝利は、敵対する者との関係でなく、自分自身の価値体系との関係」

    2013-05-12 07:23  
    21pt
    1
    7日、上智大学で戦略論の第2回目(私の担当は5回)を実施した。 冷戦から今日に至るまで、世界で最も重要な軍事戦略は、核戦略である。 米ソ双方が相手国を何十回も何百回も完全に壊滅させる核兵器を持った。 戦略は「戦争で、相手を如何に完全に壊滅させるか」を求める術から、「如何にして戦争を避けるか」の術になった。ここでは、「相手より優位に立つ」「相手をやっつける」という従来の戦略思想からの決別が必要だった。そして米国の戦略家は見事、それを成し遂げた。 フランス戦略家ボーフルの言がある。「闘争を続けることの無益さ、精神的な損失の大きさなどを相手に悟らせることが出来るのなら対立は決着すると考えた」 私はボーフルの言を更に拡大解釈したい。「闘争を続けることの無益さ、精神的な損失の大きさなど」を「相手(国)に悟らせること」だけでなく、実は「自分(の国)に悟らせる」、これが極めて重要だ。 ボーフルの論を補

    記事を読む»