1:事実関係
17日沖縄タイムス報道
・知事選は16日投開票され前那覇市長の翁長氏が36万820票を獲得し、当選。
・米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設が最大の争点、翁長氏は「辺野古新基地は絶対に造らせない」との立場を主張し、辺野古埋め立てを承認した現職の仲井真氏=自民、次世代推薦=を9万9744票差で破った。得票率は50%を超え、県民が辺野古移設に「反対」の民意を明確に突きつけた。投票率は64・13%で前回の60・88%を3・25ポイント上回った。
・翁長氏の当選で辺野古沖で進む国の移設工事の進捗に影響を与えるのは必至
・稲嶺恵一前知事から続く16年の自公体制の県政は崩壊。
・翁長氏は2013年1月に県議会や県内全41市町村長などが普天間の閉鎖・撤去、県内移設断念などを求めて政府に提出した「建白書」の実現を公約に掲げた。
・社民、社大、共産、生活、県
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仲井間氏は、前回、辺野古移設反対で当選しながら、背信的行為で辺野古移設を受け入れてしまった。今回沖縄県民に厳しい審判を受けたのは当たり前の話である。また、政府、本土の沖縄に対する差別的な見方考え方は、絶対に沖縄県民が受け入れられない事だったといえます。沖縄県民の気持ちが一つにまたまった結果なのでしょう。民主主義を標榜する米国、日本政府は厳粛に受け止めなければならない。
前回の総選挙では、自民党候補さえ「基地反対」を公約していた。彼らが当選したら自民党幹部が沖縄に押しかけ、公約を撤回させた。これは、自民党が民主主義を否定する組織である証明ではないか。
仲井真知事が「基地容認」と思われる発言(本人は容認ではないと言っている)をしたのも、自民党の圧力によるのだろう。
福島の原発事故を見て、世界中が原発政策の見直しをしているのに、日本政府はひたすら再稼動に前のめりである。汚染水は打つ手がなくなった。除染をしても効果が見られないから、放射線の許容基準を20倍に引き上げて、「安全になった」と騙して住民を帰還させている。全国で再稼動反対デモが繰り返されても、耳を貸そうともしない。
アベノミクスにより、経済が活性化するはずだったが、輸出は伸びず、円安と消費増税による物価高で国民は苦しんでいる。アベノミクスは「1~2年後には、ほとんどの国民が実感できるようになる」と言われていた。その2年が過ぎた時点で総選挙をするという。今まさに、国民が意思を表明するチャンスを与えられたと言えよう。
孫崎先生の評価に賛同いたします。
翁長さんには老婆心が高じてついつい次のような余計なことを呟いています。
翁長さん、沖縄の対本土、対米外交の確立が大事です。安倍首相、駐日米大使への挨拶を皮切りにして、ワシントンへのロビー活動に積極的に取り組むことが重要です。そしてメデイア対策も欠かせません。本土の地方紙、米国のニューヨークタイムス、ワシントンポスト向けのプレスリリースを頻繁に行い、在米日系人、特に沖縄出身の米国人を動かし影響力を行使する。そういった活動をこなしていけば右傾化した朝日から日経までの大手メデイアも沖縄を報道せざるを得なくなると思います。
しっかりした翁長さんだから、「お前なんかに言われたくない」とおっしゃるでしょうが、重ねて言いますが、沖縄外交を是非進めていただきたい。そして力をつけたら、今度は、安倍さんと習近平さんの間にはいって仲裁役をも務めていただきたい。
とても注目していました。きっと翁長さんが勝つと思いつつ、少し心配もして。大きな勝利です。テレビの前で拍手しました。孫崎さんもきっと拍手されたことでしょう。
市民の力で権力の横暴を止められると言うことの証明を、今後の翁長県政が示してくれることを期待しています。
望んでいないことが次々と決まり、それが動かしがたい事実のように提示されて、「しかたがない」とおとなしく受け入れているかのような今の日本人。そんな最近の風潮の中で鬱屈した胸の中に、風が吹き込んだ気分です。
沖縄の人々は「しかたがない」と言う選択はしなかったのです。すごいなあ。
読み始めた"日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか"(矢部宏治著)に、次の件がありました-
"「戦後初めて本格的な政権交代をなしとげた首相が、だれが見ても危険な外国軍基地をたったひとつ、県外または国外へ動かそうとしたら、大騒ぎになって失脚してしまった」という事実です...そのとき外務官僚・防衛官僚たちが真正面から堂々と反旗をひるがえした"
当時、もし鳩山首相がリアルタイムで官僚たちの反逆を広く国民に知らせ、SOSを求めていたら事態は違った展開になっていたのではないでしょうか。しかし、鳩山氏は独りで抱え込んだままで、国民はついぞワケが分からず あの顛末です。
一方、その状況では鳩山氏に代わって別の誰かだったとしても、似たり寄ったりの行動を取ったろうとも思います。実際に起こっている「あるまじきこと」を ほとぼりが冷めるまで決して国民に知らせない。
要は、国民を味方につけて闘う覚悟が本当にあるのか否か、日本の政治家は問われていると思います。
翁長知事には鳩山氏と同じ轍を踏まぬよう是非とも踏ん張って頂きたいです。
今回の知事選挙の意義は、翁長氏が「米軍は沖縄県民の生命・身体・財産等に対する最大の脅威であり、沖縄県経済発展の最大の阻害要因である。」と述べ、「辺野古埋立を阻止」「普天間の即時撤去」を公約として掲げたことと、それを沖縄県民が支持し、翁長新知事が誕生したことにある。