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記事 5件
  • 「中国人の爆買いに媚びを売る自虐的『おもてなし』を止めろ!」小林よしのりライジング号外

    2016-02-29 14:55  
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    ゴーマニズム宣言 「中国人の爆買いに媚びを売る自虐的『おもてなし』を止めろ!」  爆買い目当てにやってくる中国人なんかを有難がる連中の気が知れない。
     先日、わしは銀座で映画を見たあとに目薬を買おうと薬局に入ったら、店内はものすごい数の中国人がたかっていてワーワー大声で話しており、商品を見ることもできない状態だった。
     この混雑が引いたら選ぼうと思ったのだが、いつになるやら全くわからず、呆然とするしかなかった。
     たまたまその時は、店員が気づいて何が必要ですかと声をかけてきて選んでくれたが、もう銀座では中国人爆買い客のせいで、目薬ひとつ自分では選ぶことができないのだ。
     京都では、祇園の道端に座り込んでいたり、舞妓さんの通り道をわざとふさいで写メ撮ったり、舞妓さんに直接触ってきたり、傍若無人の振る舞いをしている。
     清水寺の参道なんかは原宿の竹下通りのように人波に埋め尽くされている。しかもカワイイ女の子の竹下通りではなくて、中国人のダサイ恰好をした集団が、一切マナーも守らずにうじゃうじゃ食い歩きをしているのだから、雰囲気がぶち壊しである。
     こんなことがいつまで続くのか知らないが、京都では増加した観光客のためにホテルが足りないからと、建築物の高さの規制緩和まで検討している。
     中国人を特別待遇するために、せかっくの京都の観光資源をぶち壊しにしようというのだから、がっかりだ。
     
     そんなわけでわしは2月20日に 『外国人観光客は目障りだ』 と題したブログを書いた。
    http://yoshinori-kobayashi.com/9602/
     そうしたら、案の定たちまち「炎上」となって、ありとあらゆる罵詈雑言が飛んできた。
     あのブログは偽善者をあぶり出すための「引っ掛け」である。
     ちゃんと「 誰もが排外主義だと思われたくなくて、ヒューマニストを気取り、爆買いが嬉しいなあと、商売人でもないくせに歓迎するふりをしているが、本気なのか? 」という問いも入れておいたのだが、それでも予想通り「入れ食い」でホイホイと釣れたわけだ。
     まとめサイトも複数作られているが、わしの読者が批判に的確に反論しているサイトがなかなかおもしろい。
    http://togetter.com/li/941516
     この炎上の分析は、その中で読者の人たちがやってくれているので紹介しておこう。
    炎上しているようで、ざっと大別すると
    「差別だ!差別的だ!差別扇情的だ!」
    「景観など知らん!目先の金だ!」
    「よしりんのバカ!もう知らない!」
    の三種類しかないな。中でも三つ目が一番多い。(シャキヌさん)
    小林よしのりの外国人観光客への(真っ当な)批判に対し、主にリベラルから「差別だ!彼らはお金を落とす大事なお客様だ!」と反応が出ているようだ。アホかと。風情を守るという観念がないリベラルに、安倍が進めるグローバル経済を批判する資格は無い。(尻毛屋さん)
    小林先生の「目障り」発言に反発してる人たちは絶対に外国旅行に行って欲しくないですね。どんなマナー悪かろうが景観壊れようが、俺たち日本人は金を落とすのだからいいじゃないか、目障りなどと言うな、それは排外主義だ!という、一番手のつけられないタイプですよ。(海風さん)
    たぶん観光客の件でよしりんに反発した左翼は、ほぼ間違いなく移民政策にも賛成するんだろうな。
    それが新自由主義の政策だと頭で解っていても、賛成する自分を止められないのが左翼。
    反国家で地球市民的なイメージに逆らえない体質じゃ反対しようがない。(海風さん)
     そもそも、「爆買い客」目当ての日本人の対応は異様だと感じている人は、わしだけではない。
  • 「慰安婦問題『解決』への道」小林よしのりライジング Vol.167

    2016-02-23 15:55  
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     引き続き慰安婦問題について、今週はその「解決」はありうるのかということをもう少し考えてみたい。
     先週号で論点整理したとおり、慰安婦問題の「解決」とは決して韓国の納得を得ることではなく、「 日本の父祖の歴史の名誉を、国際社会の中で日本人が取り戻し、未来の日本の歴史を作っていく新しい世代に、正しい歴史を受け継ぐことができるようにすること 」である。
     そこで、どう国際社会を説得するかが問題になってくる。
      今や国際社会の中では強制連行の有無は問題にされず、前借金に縛られて強制的に性を売らざるを得なかったとなれば、性奴隷「sex slaves」と見なされるようになっている。
     このことに対して藤岡信勝氏は、前借金に縛られるというのはあくまでも雇用契約の一種であり、「身売り」という言葉が使われているとはいえ決して人身売買ではなく、欧米でも徒弟制度の雇用関係などに、普通に例はあると言った。
     それは確かにそうだろう。考えてみれば、ドラマの『おしん』を欧米人が見ても、主人公のおしんが米俵一俵で子守奉公に出されるのを「子守奴隷」だとはいくらなんでも言わないはずだ。
      だが、労働の内容が売春だったら「性奴隷」になってしまう。 そこが本質なのだ。 日本人は、特に公娼制度があった時代においては、売春も職業の一種だという認識があるのに対して、キリスト教文化圏では決して売春を職業とは認めない。だから「奴隷」に結びつけてしまうのである。
     これはもう捕鯨の問題と全く同じで、今現在の価値観から過去を断罪してしまう。 過去は今の価値観とは違うとか、民族によって違うという、「文化相対主義」をキリスト教文化圏の者にも、主張し続ける必要があるだろう。
     とはいえ、 国連人権委の「クマラスワミ報告書」に書かれた 「慰安婦の総数は20万人で、その大部分は殺された」 などといった全くのデマは厳重抗議していくしかないし、クマラスワミ報告書も取り下げさせなければならない。
     報告書を書いたスリランカ人の女性人権活動家、ラディカ・クマラスワミは当初、慰安婦の何が問題なのか全然わからなかったという。やはり、キリスト教文化の影響が薄い人が見れば、これはどこの国にもある戦場の娼婦じゃないかと思うものなのだろう。
     ところが報告書の作成過程で、「強制連行」の吉田清治証言やら、シナの古典の残酷話をそのまま写してきた北朝鮮の元慰安婦証言と称する文書やら、ありとあらゆるデマ話が寄せられた。そして一切検証もせずにそれを全部鵜呑みにしてしまったクマラスワミが、なるほどこれは一大事だと、報告書にまとめ上げてしまったのである。
      だから、もしもクマラスワミ報告書がデマだということが国際社会に認められれば、キリスト教文化圏以外からは「じゃあ、何が問題だったんだ?」という疑問も出るようになり、慰安婦問題全体の見直しにつながることもあるかもしれない。
     わずかな可能性かもしれないが、まずは事実に反することを訂正させるのが第一歩である。
      だが今回安倍政権がやった「日韓合意」は、そのためによかったのだろうか?
      むしろ、デマに反論しようとしたら「問題を蒸し返すな」と発言を封じ込まれ、デマが事実として流通していく事態になってしまうのではないだろうか?
     今回の「合意」では、それが一番懸念される問題である。
     いくら慰安婦問題の解決と日韓関係は別問題とは言っても、わしとて日韓関係は改善した方がいいとは思っている。だが今回の「日韓合意」はどう考えてもその役には立たず、到底評価はできない。
  • 「日韓慰安婦『合意』という売国」小林よしのりライジング Vol.166

    2016-02-18 16:15  
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     第53回ゴー宣道場 「慰安婦〈合意〉は正しかったのか?」 を2月14日、拓殖大学客員教授・藤岡信勝氏を迎えて開催した。
     今年は、当時の中学歴史教科書7社全てに「従軍慰安婦」が登場し、この異常事態に対抗すべく「新しい歴史教科書をつくる会」を設立する動きが始まってからちょうど20年に当たる。このとき西尾幹二氏とともに「つくる会」を創設し、その活動にわしを招こうと提案したのが藤岡氏である。
     それから20年、「つくる会」の活動やわしの『戦争論』の影響により、中学歴史教科書から「従軍慰安婦」は消え、日本人の「自虐史観」(この言葉を普及させたのも藤岡氏である)も相当に払拭されたかに見える中、昨年末に唐突に慰安婦問題の「日韓合意」が行われた。
     自称保守論壇の中にはこれを評価・歓迎する向きもあるが、果たしてそれでいいのだろうか?
     論点は多岐にわたるが、今回は事前にブログで以下の5つの論点を提示した。
    1)なぜこのタイミングで日韓合意?
       アメリカの圧力で、ではないのか? 他に理由があるのか?
    2)日韓合意のメリット・デメリット
       本当に韓国を追い込んだと言えるのか?
       7対3で日本の勝利などと言う新聞記者もいるが本当か?
       再び教科書に記述されて、日本が再び自虐史観に戻ることはないのか?
    3)安全保障か、歴史の真実か
       安全保障のためなら譲歩やむなしなら、歴史戦はすべて敗北しかないのではないか?
    4)慰安婦の真実が伝わらない理由
       なぜ慰安婦の真実は伝わらないのか?
    5)慰安婦問題の解決はありえるのか
         前々回のゲスト、松竹さんは「保守先鋒の安倍首相が謝罪する」ことで解決すると言っていたが、今回の〈合意〉で日韓共に解決ということか?
     藤岡氏は、今回の「日韓合意」は「 全く評価できない、やるべきではなかった。大失敗だった。日本外交の世紀の失態だ 」という。この認識はわしも同意である。
     ではこの5つの論点に沿って、当日の議論を整理しておこう。
    1)なぜこのタイミングで日韓合意?
     藤岡氏は、まずアメリカの世界戦略の変化を挙げる。
     中東政策が大失敗し、対ロシア外交でもやられっぱなしという状況の中で、アメリカの世界覇権が怪うくなる一方、世界第二の覇権国である中国が台頭。尖閣諸島をめぐって日本と摩擦を起こし、南沙諸島を軍事拠点化しようとしている。
     ここにきてアメリカは中国との対決姿勢をとるようになり、そのために日本に対して協力を求めている。
      アメリカは4年前の野田政権の頃から、日本と韓国の手を結ばせようと水面下で動いていた。
     これが表面化したのは昨年3月、中国が提唱するAIIB(アジアインフラ投資銀行)に、韓国がアメリカの制止を無視する形で参加、さらにヨーロッパ諸国がこぞって参加するという事態に危機感を抱いたアメリカが、同盟国の締め付けを図った。
     昨年11月の日韓首脳会談で、朴槿恵大統領は安倍首相に慰安婦問題の年内の妥結を求め、このとき安倍は期限を区切ることを拒否。12月15日の外務省の交渉も不調で、年越しは確実と思われていた。
      ところが24日に安倍首相は突如、岸田外務大臣を韓国に送る決定を下し、28日に「日韓合意」となる。
     この急転直下の原因は不明だが、アメリカの圧力なしには考えられないという。
  • 「劣化、幼稚化する国会論議」小林よしのりライジング Vol.165

    2016-02-09 21:30  
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     国会審議で、わけのわからない議論や発言が次から次に出ている。
     安倍晋三首相の発言が 「パート月収25万円」 を始め、滅茶苦茶であるのは今さら言うまでもないが、それを追及する野党の側も負けず劣らず支離滅裂で幼稚な議論をするものだから、途方に暮れてしまう。
     2月3日の衆院予算委では、民主党の岡田克也代表が甘利明前経済再生担当相の疑惑に関して安倍に質問。
     その際、岡田は甘利がアベノミクスやTPP交渉で非常に大きな権限を持っていたことから、この金銭授受によって安倍政権のTPP交渉や経済財政政策が影響を受けたことはないのかと、しつこく問い質した。
     甘利の件は、千葉県の建設業者の意をくんだ甘利事務所が、都市再生機構(UR)に補償金をつり上げる「口利き」をしたという疑惑である。このこと自体、政治家の倫理として大きく問題があるのみならず、あっせん利得処罰法と政治資金規正法に抵触する犯罪であった疑いが極めて濃厚である。
     だが千葉県の建設業者から「口利き」を依頼する賄賂を受け取ったことで、政権の経済財政政策にまで手心が加えられたのではないかというのは飛躍があるし、ましてやほぼアメリカ主導で、12カ国間で行われるTPP交渉に影響したのではないかと言うに至っては、ほとんど言いがかりに等しい。
     安倍は、甘利の金銭授受によって政権の政策が影響を受けたことはないと断言。
     これに対して岡田は 「何を根拠に断言したのか」 と問い質し、安倍は「ないからです」と答える。実際のところ、こんな無理筋の疑いをかけられては「ないものはない」と答えるしかなかろう。
     だが岡田はなおも 「甘利氏が大変大きな権限を持ち、アベノミクスの司令塔として、TPP交渉の最終責任者として、さまざまなことをやっている。きちんと検証すべきではないか」 と質す。
     それに対して安倍は「(TPP交渉や経済財政運営に)影響するはずないじゃないか。一切ないということは、はっきりと申し上げておきたい」と繰り返す。
     それでも岡田は 「こうした、金にルーズな事務所、あるいはご本人が強大な権限をもって、TPPの交渉というのはどうなのか」 として、なおもTPP交渉などに影響がなかったかどうか検証しろと迫り、押し問答の様相を呈したところで、安倍は業を煮やしたようにこう言った。
    ないということをない、と証明するのは悪魔の証明だ。あるものをあるんだ、と言うんだったら、あるということを主張してる側に立証責任がある。当たり前だ。私はないものについてはないと言う以外はないじゃないですか。もしあるんだったら、何かひとつでも具体的なことを言ってほしい。ひとつも挙げられていないなかで、これが疑いだとひとつも言えないにもかかわらず、まるであるかのごとく言っている。これはあまりにもばかげた議論だ。  確かに、立証責任は「ある」と言った側にある。
     もし甘利の金銭授受によってTPP交渉や経済財政政策に影響があったというならば、そう追及する側が証明をしなければならず、「ない」と言っている側に「ない」証明を求めることはできない。
      だが、わしはそもそも安倍晋三が「立証責任」だの、「悪魔の証明」だのを持ち出してきたことに驚いた。
      安倍晋三に、「立証責任は追及する側にある」なんてことを偉そうに言う資格などあるのだろうか?
  • 「ベッキー、ゲス川谷、甘利に見る『才能優先、倫理不問』の基準」小林よしのりライジング Vol.164

    2016-02-02 18:40  
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     タレントのベッキーが、「ゲスの極み乙女」のボーカル・川谷絵音との不倫スキャンダルで、出演CMをすべて打ち切られ、レギュラー番組の降板も避けられない状態となり、ついに休業に追い込まれるらしい。
     テレビ番組もスポンサーで成り立っているから、スポンサーから「なぜベッキーを出演させるのか」と抗議されれば、降板させるしかなくなる。
     なにしろベッキーが出演している番組に、主婦層が10分間で1000件を超えるクレームを寄せているという。テレビでは略奪愛をする女性タレントを使うのは難しい。それが今まで健全・有料印のベッキーだったから、裏切られたという主婦層の失望が大きかったのだろう。
     わしも週刊文春の第一弾ではまだベッキーを擁護していたが、第二弾でゲス川谷に対し、離婚届の書き方まで指南するLINEを見て、「こんな女は怖い」と拒否反応が出てしまった。
     わしの場合は、ベッキーが「不倫じゃない」とか、「略奪愛じゃない」とか、事実を否定したり、週刊文春を「センテンススプリング」と舐めて揶揄したり、離婚届を「卒論」と言って罪悪感を軽減したりするテキトーさも、ベッキーの楽観主義の表れと見ることも出来るのだが、 離婚届を催促する鬼女な執念の方が恐ろしくて失望する。
     少しは謙虚になったらどうなの?糟糠の妻には敬意を払えよ。そう言いたくなる。
     恋愛は妄念だから、我を忘れて醜悪になるものなんだが、今のベッキーは川谷への執着のみになってしまい、世間体もなければ、周囲への迷惑も考慮になく、 プロ意識すらも消し飛んでるようだ。
     こんな状態なら確かに一度休業させた方がいい。
     ネットでも週刊誌でもベッキーの話題を報じるときは、わざと変な写真が使われている。顔写真の選び方に悪意があり過ぎるのだ。
     タレント事務所はそう簡単に印象が悪い顔写真をメディアに使わせない。
     それが悪印象の写真を使い放題になっていて、サブリミナルみたいに大衆の嫌悪感を増幅している。 もはや魔女狩り状態だ。
     世間になんと言われようと自分の恋愛を貫く情念は、今どきの若い女性には珍しい演歌の世界みたいで、ベッキーが今後はいっそ「悪女」にイメージを転換するというなら、それもありかもしれない。
     手始めにフルヌードになって世間を驚かせ、悪女役でサスペンス劇場に出演して、殺人犯役を演じれば、面白がられるかもしれない。
     しかしベッキーが所属事務所と共に築き上げてきたタレント・イメージを、徹底的に崩壊させてまで執着されたゲスの川谷は、男として今後どうけじめをつけるのだろうか?