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記事 21件
  • 「第3次安倍政権&自民党不祥事 2015年(その1)」小林よしのりライジング Vol.224

    2017-05-17 12:05  
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     先週に引き続き、安倍政権及び自民党の不祥事を羅列していくが、その前に先週書き漏らした事項で、後で気がついたものや、読者から指摘されたものを挙げておく。
    平成25年(2013)
    【4月】
     13日 安倍、日本テレビ『スッキリ!!』に出演。
    「安倍首相が本当に来てくれちゃいましたSP」 と題し、首相再就任後初の全国放送出演(ローカルは1月13日の「そこまで言って委員会」が初)。
      本来、放送業界では首相の影響力や、偏向報道との批判が起きることを考えて、首相は共同会見しか放送しないのが不文律だった。
     ところが、安倍は第1次政権発足当初からテレビ局や新聞、週刊誌などに話をもちかけて単独出演を始め、第2次政権以降はさらに活発にテレビ単独出演を繰り返した。
     しかも批判的意見や質問をぶつける出演者がいる報道や討論番組ならまだしも、『ミヤネ屋』『笑っていいとも!』『ワイドナショー』など、 タレント扱いして好印象だけを視聴者に与えるワイドショーやバラエティに出演して、政権のプロモーション活動をした。 これは、明らかに放送法違反である。
    【5月】
     24日  マイナンバー法が成立。
     国民にとって必要な制度でも何でもなく、ただ、国が国民の情報を厳格に掌握することで、徴税の強化と社会保障給付の抑制をしようという仕組みであり、 国民を監視する手段にもされかねない。
    【9月】
     5日 官房長官・ 菅義偉 、記者会見で 「福島県においても年間被ばく量は1ミリシーベルトの100分の1以下」 と、大嘘発言。
    平成26年(2014)
    【4月】
     20日 安倍、読売テレビ『たかじんのそこまで言って委員会』に出演。
    「私はお国のためなら死ねる」という質問に、「△」の札を上げる。
     パネラーの津川雅彦が「総理になった途端に死ぬ覚悟はできているわけでしょ?」と尋ねるも、 最後まで「死ねる」とは答えずにごまかす。
     こんな腰抜けが靖国参拝しても、英霊は不愉快だろうし、意味はないと思うのだが、どういうわけかネトウヨは安倍の靖国参拝を望む。自分も国のために死ねないからだろう。
    【6月】
     16日 環境相・ 石原伸晃 、福島第一原発事故除染で出た土などを保管する中間貯蔵施設建設に向けた地元との調整をめぐり、 「最後は金目でしょ」 と発言。
     被災地を軽視する発言と批判され、翌日謝罪。
    【7月】
     1日  集団的自衛権の行使を容認する閣議決定。
     歴代政権が一貫して「違憲」と判断し続け、容認するには憲法改正が必要であるはずの集団的自衛権を、 改憲が困難だからと、一内閣の「閣議決定」で容認してしまった。
     憲政史上最大最悪の禁じ手を使ったとしか言いようがなく、これを以て日本の立憲主義は死んだと言って過言ではない。
     3日 安倍、北朝鮮が拉致被害者の再調査を約束したことを受け、独自制裁の一部解除を発表。
     本来、調査報告を受け取り、中身を吟味した上で初めて一部解除するという方針だったはずなのに、 安倍は北朝鮮が 「かつてない態勢」 で調査に臨むと言っただけで制裁解除を決めてしまった。
      当然ながら北朝鮮は約束を守らず、何一つ引き出せずに制裁だけ緩める結果に。
    【8月】
     6日 安倍、広島平和祈念式典に出席。
     9日 安倍、長崎平和祈念式典に出席。
     広島・長崎ともに式典のスピーチの冒頭部分など、およそ半分が前年のものと酷似していた事が発覚。「コピペで被爆者軽視だ」と批判される。
     9日 衆院議員・ 土屋正忠 が、田上富久長崎市長の平和宣言について、
    「長崎市長は核廃絶について語るから権威があるのだ。集団的自衛権云々という具体的政治課題に言及すれば権威が下がる」
    「政治的選択について語りたいなら長崎市長を辞職して国政に出ることだ」
    とブログで批判。
     だが、平和宣言は市長が単独で起草するものではなく、「集団的自衛権」への言及を求めたのは被爆者協議会会長だった。
     10日 安倍、台風が西日本を縦断して死者・行方不明12名、避難勧告・指示の対象者130万人以上という大災害の中、長野県の別荘で予定通りの夏休み。
  • 「失言にも言霊が宿っていることを忘れるな!」小林よしのりライジング Vol.222

    2017-05-02 18:05  
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     仮にも復興担当相という職にある者が、
    「これ(大震災)がまだ東北で、あっちの方だったから良かったけど、これがもっと首都圏に近かったりすると莫大な、甚大な被害があったと思っている」
    と公の席で発言するなど言語道断だということは、言うまでもない。
     ところがそんな言うまでもないことを、いくら言ってもわからない者がいるのだから、呆れ果てる。
     
     今村雅弘復興相(当時)は4月25日、自民党・二階派のパーティーでの講演で問題の発言を行い、直後に記者から「『東北でよかった』と受け取られかねない」「被災地のことを思っていないのではないか」と詰め寄られ、
    「わかりました。そういうことならぜひ取り消す。たいへんな被害だったということは十分言ったつもりだ。撤回すべきということなら、もちろんあれしておく。真意はそういうことだ」
    と答えた。
     この時点ではまだ強気な表情を崩さず、それほど頭も下げなかったが、安倍首相がその直後に同じパーティーのあいさつで
    「極めて不適切な発言がございましたので、総理大臣として、まずもって、冒頭におわびをさせていただきたいと思う次第でございます」
    と発言すると、態度が一変。
    「私のたいへん不適切な発言、表現について深く反省し、おわびを申し上げる」
    と言って、深々と頭を下げた。
     今村はこの時点では閣僚を辞任する考えはないと言っていたが、翌日辞表を提出。事実上の更迭だった。
     今村は4月4日の記者会見で、福島第一原発事故に伴う自主避難者について、フリーの記者から「帰れない人はどうするんでしょうか」と質問されて 「どうするって、それは本人の責任でしょう。本人の判断でしょう」 と答え、「自己責任ですか」と重ねて質問されると 「それは基本はそうだと思いますよ」 と認めた。
     これに記者が「そうですか。分かりました。国はそういう姿勢なわけですね。責任をとらないと」とさらに追及すると、今村は 「うるさい!」「出て行きなさい! もう二度と来ないでください、あなたは!」 とブチ切れ、会見場を出て行ってしまった。
     これに対して、ネトウヨは記者の方が無礼だとか、実は記者は左翼の活動家だとか言っているが、的外れとしか言いようがない。
     橋下羽鳥の番組でも、橋下らがこれを擁護しようとしていたから、わしは反対しておいた。
     フ リーランスの記者は権力者をイラつかせて、あらかじめ用意された建前の返答を崩して、本音を引き出すくらいのことをやるものであり、むしろそこに価値があると言っていい。
     欧米ではそれが当たり前だが、日本は記者クラブがあるから、政府に厳しい質問をする記者がいない。だから日本の報道の自由度ランキングは世界で72位なんてランクになるのだ。
      大臣の失言を見逃して、ただ政権の公式発表を垂れ流すだけなら、ジャーナリストなんかいらない。政府広報さえあればいいということになる。
     今村が派閥のパーティーで講演の場を設けてもらったのは、この記者会見における不始末に対する名誉挽回のためだったようだが、それが皮肉にも墓穴を掘る結果となった。
     今村はブチ切れ会見や「東北でよかった」発言の際、『エヴァンゲリオン』のキャラクターのネクタイをしていて、それも相当の違和感があった。
     今村はこのネクタイを福島の会社からもらい、復興の「動く広告塔」として着用していると言っていたが、『エヴァンゲリオン』の製作者側によれば、福島の会社と『エヴァンゲリオン』は無関係で、当惑しているという。
     いずれにせよ、『エヴァンゲリオン』など見ているはずもないのに、ウケ狙いでTPOも無視してアニメネクタイをする軽薄さと、失言を繰り返す体質が同根であることは間違いない。
     ところが、こんな失言を擁護する者がいるのだ。
  • 「下着ドロ大臣を見逃していいか?」小林よしのりライジング Vol.154

    2015-11-03 22:15  
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      もしも政治家として有能であれば、下着ドロボーの過去があっても許されるのだろうか?
     高木毅復興・原発事故再生担当大臣のスキャンダルを聞いて、まず浮かんだのはそんな疑問だ。
     高木の場合、30年も前の話で立件もされていないとか、たとえ立件されて有罪になったとしても、刑期が終われば済んだことになるとか言うかもしれないが、わしはそんな「刑法上」のことを言いたいのではない。「モラル」を問題にしているのだ。
     特に「下着ドロ」なんてものはフェティシズムの一種で、基本的に一生変わらない。いまもそういう性癖を持っているはずの人物を大臣にすることに、モラル上の問題はないのかと問いたいのだ。
     例えばわしが過去に下着ドロをやっていたとして、それがばらされたら、それがどんなに昔のことであろうと、信用性を失って、編集部にも「下着ドロにエラそうに政治や道徳について語ってもらいたくはない」という抗議がきたりして、連載を打ち切られるかもしれない。『ゴーマニズム宣言』の性質上、下着ドロの過去は大目には見られないと思う。
     だがそれでもフィクションを創る実力があれば、ペンネームを変えて描くという手もある。それで作品が面白ければ漫画家を続けていくことは可能だろう。
     寺山修司だって、住居侵入容疑で罰金刑を受けた事件を、マスコミが「のぞき」で捕まったと大々的に書き立て、晩年はすっかり「のぞき犯」のイメージがついてしまったが、それによって作品自体の価値が下がるということはない。
     特にミュージシャンは、前科がそれほど問題にならないのかもしれない。小室哲哉は近頃かなり再評価され、活発に活動しているようで、もう5億円の詐欺事件で有罪判決を受けたことなど、なかったかのようになっている。
     覚醒剤などの薬物事件を起こしても復帰は可能で、岡村靖幸は覚醒剤で3回も逮捕され、2年服役しているが、現在は新曲もリリースし、全国ツアーも行っている。
     一方、ASKAは昨年懲役3年、執行猶予4年の有罪判決が確定して以降、ほとんど近況も伝えられず、全CDも回収・販売中止になったままのようだが、近年は違法行為に対する風当たりが強くなったのだろうか? だがそれでも、更生していい作品さえつくれば、再び認められることも十分可能であろう。
     では大臣ならどうだろう?
     政治家の技量があれば下着ドロの過去は不問に付されるか?
      全然そうは思えない!
     やっぱり政治家はアーティストとは全く違う。余人をもって替え難い技量を持つ政治家なんて、いるもんじゃない。大臣の替えなんかいくらでもいるだろう。そもそも政治家は税金で食っているのだ。だったら、下着ドロに大臣をやらせるというのはさすがにやばい。それこそ国民のモラル・ハザードを招くことになる。
     高木毅が下着ドロだったというのは地元や永田町では昔から有名な話だったようで、高木が大臣になるやいなや、「高木といえばパンツだぞ。大丈夫か?」とか、「下着ドロボーを大臣にするとは、官邸の身体検査はどうなっているんだ」と大騒ぎになったという。
     もっとも、高木が下着ドロというのは噂話の域を出ていなかったのだが、週刊新潮が大臣就任の「お祝い」を兼ねて現地で裏付け取材を行い、事件の目撃者や被害者の妹の証言を得て、それが事実だったと報道。大騒動となり、高木は第3次安倍改造内閣の新閣僚中、真っ先に全国に顔と名を知られることとなった。
  • 「憲法に理想や道徳は要らない」小林よしのりライジング Vol.153

    2015-10-27 16:25  
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     それにしても、「憲法9条」がノーベル平和賞をとらなくて本当によかった。
     チュニジアの民主化団体が受賞したのは、「アラブの春」がもたらしたシリアなどの惨状も顧みず、相変わらず中東の歴史・文化を無視して、民主化こそが至高の価値だと信じ切っている西洋の傲慢を感じさせられるので不愉快ではあるが、それでも憲法9条がとるよりはまだましである。
     しかし、これからも毎年毎年、村上春樹のファンと憲法9条信者がから騒ぎするのを、この時期の風物詩としてながめなければならないのだろうか? そう思うと、なんだかうんざりする。
    「憲法9条にノーベル平和賞を」というのは、神奈川県の38歳の主婦が2年前に思いつきで始めた運動だ。
     彼女は20代でオーストラリアの大学に留学したとき、スーダンの難民から、小学生の時に両親を殺され、正確な年齢も知らずに育ったと聞き、平和や9条の大切さを実感したという。
     おいおい、スーダンは憲法9条がないから内戦をやってるのか?
     その後、二人の子供の母親となって「子どもはかわいい。戦争になったら世界中の子どもが泣く」と思ったが、子育てで家を空けられず、集会やデモには参加できないので、自宅でできることはないかと思って始めたのが、この運動なのだそうだ。
     まずはインターネットで見つけたノーベル委員会に、英文で「日本国憲法、特に第9条に平和賞を授与して下さい」とメールを計7回送ったが、なしのつぶて。
     そこで署名サイトを立ち上げ、集めた約1500人の署名を添えてノーベル委員会に送信すると、ノミネートの条件を記した返事が来たという。
     それを読んで初めて、ノーベル平和賞の受賞者は人物か団体に限られ、「憲法」は受賞できないことや、「立候補」は受け付けておらず、国会議員や大学教授、平和研究所所長、過去の受賞者など、ノーベル委員会が依頼する推薦人によって候補者がノミネートされる仕組みであることを知ったそうだ。
     それで、候補者を「憲法9条を保持している日本国民」にして、どっかの推薦人の協力をとりつけて、ノミネートにこぎつけたらしい。
     なんだかツッコミどころ満載の話で、この異常な「ノーベル賞信仰」にもひとこと言いたくなるが、ここで問題にしたいのは、この主婦が憲法9条にノーベル平和賞を受賞させたいと思った理由だ。
     彼女は2012年の平和賞を欧州連合(EU)が受賞したのを見て、
    「EUには問題もあるが、ノーベル平和賞は、理想に向かって頑張っている人たちを応援する意味もあるんだ。日本も9条の理想を実現できているとは言えないが、9条は受賞する価値がある」
    と考えたのだそうだ。
     憲法9条信者は全員、このように 「9条には、人類の理想が書かれている」 と思っているのだろう。
      そもそも、これが根本的な間違いなのである。
      憲法は、「理想」を記すものではない!!
      憲法は、国民が権力を縛る「道具」にすぎない。 道具に「理想」を込めてどうなるんだ?
  • 「衆院解散になぜ大義が必要なのか?」小林よしのりライジング Vol.110

    2014-11-25 20:35  
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     わしもブログに書いたし、多くの識者も指摘していることだが、今回の衆議院解散・総選挙の理由は、安倍晋三首相が「 今なら勝てそう 」と踏んだからだ。
     来年になったらもっと状況が厳しくなるから、まだ支持率が高く、野党の足並みが揃わないうちに解散総選挙に打って出ようとした。それだけである。
     そもそも内閣改造からたった2ヵ月半で解散というのもデタラメだ。文庫化された『天皇論』を読んでほしい。
      新内閣が発足する際には、天皇陛下は首相から人事についての説明を受けた上で、首相、大臣、副大臣ら40枚以上にもなる官記一枚一枚に署名押印するという大仕事をなさるのである。
     しかし安倍はご高齢の天皇陛下に負担をかけることなど何とも思っていない。改造内閣で噴出した政治とカネの問題を、とにかく早くリセットしたいだけだ。 安倍政権の唯一の目標は、政権自身の延命。それしかないのだ。
      よく「解散は総理の専権事項」と言うが、実はこれに憲法上の根拠はない。
     衆議院解散を定める憲法の規定は、7条と69条の二つだけである。
      第7条は、衆議院の解散を「天皇の国事行為」と規定しており、天皇陛下の「解散の詔書」がなければ解散はできないことになっている。
     もちろん国事行為は内閣の「助言と承認」が必要だと第3条に規定されているので、実際に解散を決定するのは内閣総理大臣である。
      では何故、憲法上、内閣総理大臣“単独”の専権事項とされないのか。
     高森明勅氏は以下のように解説している。
    国権の最高機関たるべき国会の衆議院の任期満了前に、
    全議員の資格を奪う解散は、国家にとって重大な意味を持つ。
    よって、それがその時々の首相の私利私欲、党利党略など、
    恣意的な理由によってなされてはならないからだ。
    歴史に担保された「公」の究極の体現者で、
    国民統合の象徴たる天皇の尊厳と神聖を汚すような振る舞いは、
    決してしてはならないという規範意識を、
    政治指導者が普通に備えていれば、天皇の国事行為への
    「助言と承認」にあたり、道を踏み外すことはないはず―
    との前提に基づく仕組みと言えよう。
    従って、この仕組みが有効に機能するか否かは、
    専ら首相の「公共の利益に奉仕する者」としての、
    プライドと嗜みにかかっている。
     それでは、どういう時に首相は衆議院を解散できるのか。
      憲法69条は、衆議院で内閣不信任案が可決されるか、あるいは信任案が否決された場合に、内閣は衆議院を解散して民意を問うか、もしくは総辞職しなければならないと定めている。
     憲法に明文化されている解散の条件はこれだけだ。
     内閣が不信任を突き付けられた場合に行なう解散を「 対抗的解散 」という。
     これに対して、首相が自分の都合のいい時に勝手に解散することを「 裁量的解散 」というが、これを行なう根拠は憲法上にはない。
      ただし、中には「第7条」が根拠だとする意見もある。
     7条によって天皇の国事行為として解散され、その解散は「承認と助言」という形で首相が決めるのだから、事実上、首相が勝手に解散を決められることになっているというのだ。
     そしてこの議論においては、裁量的解散は「7条解散」、対抗的解散は「69条解散」と呼ばれる。
      だが、この「7条解散」という考え方はあまりにも牽強付会であるばかりでなく、実に不敬である。
     上に紹介した、天皇の国事行為とされていることの意味を全く理解せず、天皇は首相の決定にただ「めくら判」を押してるだけで、その存在はオミットしてよいと言っているに等しいのだから。
     現行憲法下で今回23回を数える解散のうち、内閣不信任による対抗的解散は4回しかなく、残る19回は首相の専権事項として発動された裁量的解散である。
      裁量的解散は本来違憲行為であるだけでなく、行政権(内閣)が一方的に立法権(国会)を侵害するものであり、三権分立の原則にも反する。
     ところが司法権(最高裁)が昭和35年(1960)、その合憲性を争った裁判の判決で「 衆議院解散の効力は、訴訟の前提問題としても、裁判所の審査権限の外にある 」として判断から逃げ、そのまま今日に至っているのだ。
      首相が自分に有利な時を狙って自在に行える解散は、対等な競争条件が確保されるべき選挙にふさわしくなく、ここまでフリーハンドで解散権が行使できる国は他にあまり例がない。
      あえてこれを是認するとすれば、解散するにふさわしい明らかな理由があり、総選挙で国民の審判を仰ぐべきだという「大義」が存在するということが絶対的な条件となる。
     今回の解散に当たって「大義がない」という非難が相次いだのも、安倍が必死に「何のための解散か」の理由づけをしていたのも、そのためである。
      ところが安倍シンパには「大義がない」という批判に対して「大義なんか必要ない」と居直る者までいる。
  • 「『吉田調書』朝日バッシングの影に隠れた重大問題」小林よしのりライジング号外

    2014-09-23 12:30  
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     よく飽きもせず、という感じで朝日新聞バッシングは継続中だが、その論点はもっぱら慰安婦問題の方に集中している。
     9月11日に行なわれた朝日新聞の木村社長の記者会見は、福島第一原発事故の「 吉田調書 」に関する誤報記事の取り消しと謝罪が中心で、慰安婦問題の謝罪はついでという感じだったのだが、逆に「吉田調書」の方にはあまり関心が向かないような状況になっている。
     だが吉田調書報道については、あまり語られていない重大な問題がある。
     朝日が吉田調書を読み間違え、事故発生当時に約9割の所員らが吉田昌郎所長の命令に違反して撤退したとする誤報を出してしまった理由は、やはりVol.98で検証したとおりだった。
     木村社長は記者会見で「 思い込みや記事のチェック不足などが重なったことが原因 」と語ったが、なぜその「思い込み」が起きたかといえば、それは朝日が「脱原発」をイデオロギー化していたからなのだ。
    「脱原発」にせよ「原発推進」にせよ、イデオロギー化すると、情報を自分の都合のいいように捻じ曲げて解釈したり、都合の悪い情報は隠蔽したりする。「原発推進」のメディアが、原発なしでこの夏は乗りきれないと毎年のように宣伝したのも、イデオロギー化によるプロパガンダだった。
      そもそも吉田調書には、もっと注目すべき重大な箇所があったのに 、朝日新聞の大チョンボによって、誤報問題ばかりが注目され、慰安婦問題の陰に隠れてしまっている。由々しきことである。
     公開された「吉田調書」では、吉田元所長は事故当時の菅直人首相についてボロクソに言っている。
    「逃げたと言ったとか言わないとか菅首相が言っているんですけども、何だ馬鹿野郎というのが基本的な私のポジションで、逃げろなんてちっとも言っていないではないか。注水とか最低限の人間は置いておく。私も残るつもりでした」
    「『撤退』みたいな言葉は、菅氏が言ったのか誰がいったか知りませんけども、そんな言葉、使うわけがないですよ。テレビで撤退だとか言って、馬鹿、誰が撤退なんていう話をしているんだと、逆にこちらが言いたいです」
    「アホみたいな国のアホみたいな政治家、つくづく見限ってやろうと思って」
     さらに、菅氏が首相辞任後、東電が逃げるのを自分が止めたかのような発言をしたことに対しては、
    「辞めた途端に。あのおっさん(菅氏)がそんなの発言する権利があるんですか。あのおっさんだって事故調の調査対象でしょう。そんなおっさんが辞めて、自分だけの考えをテレビで言うのはアンフェアも限りない。事故調としてクレームつけないといけないんではないか」
    と批判している。
     さらに、菅政権が設置を決定した政府の事故調(事故調査・検証委員会)の初会合で菅氏が「私自身を含め被告といったら強い口調だが」と発言したことについては、
    「私も被告ですなんて偉そうなことを言ってい たけども、被告がべらべらしゃべるんじゃない、馬鹿野郎と言いたいですけども」
    と怒りを顕わにしている。
     そして、「 あのおっさん 」「 馬鹿野郎 」「 アホみたいな国のアホみたいな政治家 」…と、あまりにもストレートに心情を吐露したこれらの発言を根拠に、菅元首相への批判や責任追及の声が再燃する事態となっている。
      だが、吉田調書だけを根拠に、これを絶対視して誰かを批判したり、責任追及をしたりするようなことは、決してやってはいけないことなのである。
      そもそも、吉田調書を作成した政府の 事故調 というものは裁判や審判とは違い、当事者の責任を追及するための機関ではない。
     航空事故や海難事故などの調査・検証委員会と同様、事故原因を究明して、将来の事故を防ぐための知恵と教訓を得るために設置されるものなのだ。
     菅氏は事故調の初会合で「私自身を含め被告」と言っているが、つまり菅氏も「事故調」とはどういうものなのかをよく理解していなかったことになる。
      事故調が検証の過程で得た調書などは「絶対非公開」が大原則である!
     発言に責任が問われず、非公開であるからこそ関係者は誰をはばかることもなく、何でも差し障りなく発言することが可能となる。
     そうして集めた証言や資料を照合、分析、検証して事故原因を特定し、未来への教訓にしようというのが「事故調」というものなのだ。
     よって、 最終的に得られた事故調の検証結果は開示されなければならないが、 検証過程の聴取記録は「免責かつ非開示」 というのが世界標準の普遍的な原則である。
     吉田氏が暴言気味の言葉まで用いて菅氏を批判しているのも、「絶対非公開」が前提だからだ。
     また、吉田氏が、菅氏がテレビで自分の考えを話したことに憤っていたのも、事故調の調査対象者は非公開で証言し、事故調によって他の証言と照合する等の検証を受けなければならないからである。
     吉田氏を始め他の対象者は皆そのルールを守っていたのに、菅氏だけがテレビで自分の考えを話したことが「アンフェアも限りない」からであり、こんな行為には事故調がクレームをつけなければならないはずだったからである。
      しかも吉田氏は生前、もともと非公開が原則なのに、さらに念を押して公開を望まないという上申書を提出している!
     吉田氏が公開を望まない理由は二つあった。
     一つは、
  • 「安倍政権が掲げる『女性の地位向上』は本物か?」小林よしのりライジング Vol.91

    2014-07-01 19:40  
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     女性に対して媚びを売ったり、かっこつけようとしてるわけではない。東京都議会の女性蔑視ヤジの光景を見て、これほどまでに男尊女卑は、強烈に生き残っていたのかと驚嘆してしまったのだ。
      男女平等とか、草食男子とか、すべてまやかしだった。
     あの議員たちはジジイではない。わしより若い男たちばかりである。その連中が「公」の場、都議会場で「集団レイプ」のようなマネをしている。
     他の議員は、集団レイプされてる女性を激怒して止めるどころか、次々参加するか、薄ら笑いを浮かべている。
     さらに女性議員もいるにも関わらず、集団レイプを止めようとしない。事件が表沙汰になったあとも、レイプ犯どもを匿っている。
     こんな気色の悪い光景があろうか?全員逮捕して、首を吊るしたいくらいだ。
     議会において、こんな野蛮な事件があれば、世界の報道機関が目を向けるのは当然で、普段「国益、国益」と言っている自称保守、自称愛国者、ネット右翼は「 大した問題ではない 」と鈍感なままである。
     マスコミをマスゴミと呼び、マスコミの逆張りの意見を言うことしか能のないネット右翼は、あろうことか女性蔑視ヤジ議員を擁護し、女性議員の方を叩いている。
     ネット右翼の価値観の基準は「 アンチ・マスコミ 」と「 強烈な男性優位 」らしいが、 男らしさとは何か 、 「マッチョ」とは何か すら考えた気配がない。
     女性蔑視ヤジ男・鈴木議員は、尖閣に上陸して愛国者を気どっていたわけだが、尖閣に上陸したり、好戦的なタカ派発言をしたりさえすれば「愛国者」で、勇敢な「マッチョ」という単細胞な価値判断はうんざりする。
     石原慎太郎や田母神俊雄が「マッチョ」という反知性主義はそろそろ侮蔑されるべきである。
     一度は記者たちに「寝耳に水」ととぼけ、犯人は議員辞職すべきとまで言っていながら、逃げられなくなったら「 誹謗するためではなかった。早く結婚してほしかったから 」とアホそのものの言い訳をして、議員は続けると言い、しかも他のヤジ議員たちの名前は隠し通す。
      この卑怯者のどこが「マッチョ」か?
     報道ステーションが野次の分析をして、明確な音声を抽出していたが、
    「 自分が早く結婚した方がいいんじゃないか? 」
    「 自分が産んでから 」  
    「 先生の努力次第 」
    「 やる気があればできる 」
    「 産めないのか? 」
    ・・・などの暴言が聞き取れ、まるで山賊みたいに、下卑た笑い声が混じっていた。塩村議員が「楽しんでいるようだった」と言っていたが、まさにその通りだ。
     集団レイプを楽しむ男、それを見て見ぬふりする男女しかいなかった。
    「男は弱い女を守るもの」 (フェミニズムから見たら噴飯ものだろうが) という最低限の「マッチョイズム」も発揮されなかった。
     政治家のくせに、晩婚化・少子化という日本の危機を、本気で考えるつもりもなく、「 女がさっさと結婚すればいいだけ 」としか考えてないのは、国家の永続を妨害する国賊である。
     そんなこともわからない人間が「愛国者」であるはずがない。
     これらのヤジ暴言は海外メディアで「 セクハラではなく、女性への差別 」と報道され、日本は女性の人権が軽視されている国として世界中に宣伝されてしまった。
      このイメージは慰安婦問題と確実に結びついてしまう。日本は「女性の人権」を意に介さないタリバンみたいな男に支配された国だと。
     もちろん、河野談話の「見直し」など益々出来ない事態になった。
     これを大した問題ではないと決めつけ、意にも解さないようでは、愛国者からはあまりに遠い。
     皇位継承問題で、「男系絶対固執」を主張してる連中と、今回の都議会の女性蔑視ヤジを支持してる連中は重なっている。
     女性に対するあのような蔑視感覚は、もはや単なるフェミニズムやヒューマニズムの観点から見た悪というだけではない。
      ナショナリズムの観点から見て、男尊女卑は「国賊」なのである!
  • 「集団的自衛権・安倍会見のトリックに騙されるな」小林よしのりライジング号外

    2014-05-20 16:15  
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    ゴーマニズム宣言 「 集団的自衛権・安倍会見のトリックに騙されるな 」
     安倍晋三首相は集団的自衛権行使に向けて「おともだち」を集めた諮問機関に検討をさせていたが、そのお手盛りの報告書ができ上がり、5月15日、安倍自ら記者会見で国民に説明を行なった。
     その3日前、5月12日の読売新聞は1面トップで「集団的自衛権、行使容認71%」という見出しを掲げ、世論調査の結果、集団的自衛権の行使容認の意見が圧倒的だったかのような記事を載せた。
     しかしこれにはトリックがあって、よく見ると「必要最小限の範囲で使えるようにするべきだ」が63%で、「全面的に使えるようにするべきだ」はわずか8%しかいない。これをひっくるめて「71%が賛成」と書いているのだ。
     すでにVol.81で詳述しているように、集団的自衛権に「限定的」も「必要最小限」もない。
    一度容認したら、イラク戦争の時の英軍のように、大義のない戦争であろうと何だろうと米軍と一緒に戦い、戦死者を出す国になるだけだ。そのことが周知されれば、「必要最小限の範囲で」という63%は「反対」に転じる可能性が大いにある。
    「必要最小限」の「限定的容認」とは公明党と国民をだますために作った言葉でしかなく、世論調査するなら、設問は集団的自衛権の行使に「賛成」か「反対」かの二者択一しかありえない。
     共同通信、日経新聞・テレビ東京、朝日新聞はこの二者択一の質問をしている。  するとその結果は…
    共同通信   賛成 38.0% 反対 52.1%
    日経・テレ東 賛成 38%  反対 49%
    朝日新聞   賛成 27%  反対 56%
     確実に反対が上回るのである。もちろんこの「賛成」の中にも、「限定的なら」と思っている者が相当数いるはずで、「限定的などない」とわかれば差はもっと開くはずである。
     読売の「賛成71%」は、世論調査は質問の設定の仕方でいくらでも操作ができるといういい例である。こんな情報操作記事を1面トップに持ってくるというところに、政権の御用メディアに成り果てた読売新聞の実態があらわになっている。
     安倍は記者会見で仰々しく2枚のイラスト入りボードを示し、集団的自衛権の行使容認の2つの具体的事例を説明した。
     安倍は「これを見せたら誰も反対はできないだろう」と言っていたそうで、ボードの作成の際にはイラストのレイアウトの大きさまで安倍が直接指示して、会見の当日朝にようやく完成したという熱の入れようだった。
     だがその2つの具体例 「邦人輸送中の米輸送艦の防護」 と 「駆け付け警護」 は、反論のしどころ満載の代物だった。
     
     まず 「邦人輸送中の米輸送艦の防護」 について。
     紛争が起きた外国で、日本人を保護した米艦が攻撃を受けた時に、日本に集団的自衛権の行使ができなければ、日本人を救ってくれた米艦を見殺しにすることになってしまうというのだ。
     ボードには、赤ん坊を抱えて子供を連れた母親のイラストが描かれていた。安倍はこの母子のイラストを特に大きくするように指示したそうだ。
      だが、海外で紛争が起こりそうになれば、外務省は邦人に対して当然避難勧告を出す。 イラストに描かれているような母子など、民間の輸送機関が機能しているうちに真っ先に避難の対象となるはずで、紛争が勃発した後で米軍に保護されるなんて想定がありえないのだ。
     
     そんなありえないところをあえて百歩譲って、もしもイラストのような母子が紛争地に取り残されたとしても、 邦人救助ならば、 個別的自衛権 を強化すれば、自衛隊の艦船でも航空機でも自ら出動することができるのである。
     それをなぜ米軍に救助してもらって、その米軍を、集団的自衛権を行使して守るという話になるのか、さっぱりわからない。
     さらにそこを万歩譲って、 邦人を救助した米艦が攻撃を受けるという事態があったとしても、 米艦が自分で自分の身を守れない場合というのがあるのか?
     米艦が動くときは、周辺の制空権と制海権は必ず確保しているはずだ。その安全も確保できていない状況で、向う見ずにも米艦が民間人保護に突入するなんてことがありうると思っているのか?
      そもそも、誰が米艦に攻撃してくることを想定しているのか?  
     北朝鮮の艦船とか、中東の紛争地の武装勢力に、米軍が単独で対応できないほどの攻撃能力があるというのだろうか?
     安倍が自信満々で示した事例は、これほどヘンテコリンな代物だったのだ。
     
     もう一つの 「駆け付け警護」 、これは紛争地に派遣されているPKO職員や日本のNGOが武装集団に攻撃された際、PKO参加中の自衛隊部隊が警護に駆け付けるというものである。
      だがこれは、武装集団と日本が直接戦闘状態に入るということに他ならない。
    「 民間人保護のため 」という名目はよほど警戒しなければ、旧日本軍が満州やシナで戦線を拡大していった過ちを繰り返すことになる。 むしろ「戦争をするため」の理屈付けに利用される危険性をどう防ぐのか?
      この武力行使を容認するのであれば、当然、武装集団のメンバーは日本に潜入して復讐のテロ活動を行う。
     安倍は戦争になる危険性を隠して、美しい物語だけを説明している。
      しかも「限定的容認」の具体例はこの2例だけではない。 「おともだち」の報告書には、 紛争海域の機雷除去 や、 国連安保理の決定に基づく多国籍軍への参加など の例も記されているのに、あたかも具体的事例がこの2例しかないかのように見せかけている。これも悪質なトリックである。
     いったん「限定的」という口実で集団的自衛権の行使が容認されてしまえば、その範囲はずるずる拡大されていくのは間違いない。
    「おともだち」の報告書は、その「 歯止め 」として6つの条件を提示し、安倍も記者会見でこの「 6条件 」を強調した。
     では本当にそれは歯止めとなるのか? ひとつずつ見てみると…
  • 「『脱原発は都知事選の争点ではない』は本当か?」小林よしのりライジング Vol.71

    2014-01-28 19:40  
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    第71号 2014.1.28発行「小林よしのりライジング」
    『ゴーマニズム宣言』『おぼっちゃまくん』『東大一直線』の漫画家・小林よしのりが、Webマガジンを通して新たな表現に挑戦します。
    毎週、気になった時事問題を取り上げる「ゴーマニズム宣言」、よしりんの心を揺さぶった“娯楽の数々”を紹介する「カルチャークラブ」、『おぼっちゃまくん』の一場面にセリフを入れて一コマ漫画を完成してもらう読者参加の爆笑企画「しゃべらせてクリ!」、漫画家キャリア30年以上で描いてきた膨大な作品群を一作品ごと紹介する「よしりん漫画宝庫」、珍妙な商品が盛り沢山(!?)の『おぼっちゃまくん』キャラクターグッズを紹介する「茶魔ちゃま秘宝館」、読者との「Q&Aコーナー」、作家・泉美木蘭さんが無限に想像をふくらませ、とことん自由に笑える「日本神話」の世界を語る「もくれんの『ザ・神様!』、秘書によるよしりん観察記「今週のよしりん」等々、盛り沢山でお送りします。(毎週火曜日発行)
    【今週のお知らせ】
    ※「ゴーマニズム宣言」…今週は号外で配信!日本が脱原発へ舵を切れるかどうかのラストチャンス・東京都知事選挙。しかし東京の有権者たちは、安倍政権・マスコミ・自称保守知識人の「ワン・イシューはいけない」「エネルギー政策は国の問題で、都知事選の争点ではない」という情報操作に洗脳されつつある。日本はこのまま3.11以前へと回帰してしまって良いのか!?福島第一原発事故から3年近くの間、原発維持・推進を企む者たちが言い続けたウソを徹底検証する! 
    ※メンコを題材にしたスポ根ギャグストーリー『メンぱっちん』を、はげまるどーん!とご紹介中の「よしりん漫画宝庫」。冷笑的パロディ文化が蔓延していた80年代に、マジで「情熱(パッション)を叫んだ稀有の作品!必読なのは、ゆーまでもないっ!!
    ※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」!作品を作る上で「狂気」と「客観性」のバランスはどうなってるの?男にとって初めて交際した女性は特別?ドラマ「明日、ママがいない」をどう思う?『大東亜論』来島が死に頭山が生き残ったのは、卑怯ではないのか?電子マネーを使わない人間は時代遅れ?好きな少女漫画は?よしりんの回答や如何に!?
    【今週の目次】
    1. ゴーマニズム宣言・号外「【都知事選】原発擁護派のウソ・ベスト8発表!」
    2. しゃべらせてクリ!・第32回「ぽっくん、風邪になんか負けられましぇ~ん!の巻<前編>」
    3. よしりん漫画宝庫・第59回「『メンぱっちん』③80年代にマジで『情熱(パッション)』を叫ぶ!」
    4. Q&Aコーナー
    5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
    6. 読者から寄せられた感想・ご要望など
    7. 編集後記
    【生放送予定】http://live.nicovideo.jp/watch/lv167291728
    「『大東亜論』を語る」(よしりんに、きいてみよっ!#30) 今週31日(金)20時から生放送予定!号外「【都知事選】原発擁護派のウソ・ベスト8発表!」(号外にて配信中! 配信ページ:http://ch.nicovideo.jp/yoshirin/blomaga/ar446875)第32回「ぽっくん、風邪になんか負けられましぇ~ん!の巻<前編>」
     びゃーーーーーっくしょん!!
     「バカは風邪をひかない」ってのは、丈夫で本当に風邪ひかないという意味じゃなくて、風邪をひいたことすら気付かないほど鈍感だって意味だそうでしゅね。
     ぽっくんデリケートでしゅから、身体の不調には敏感でしゅよ。でも、それを言ったら「軟弱だ」って言われるとでしゅ。どーすりゃいいんでしゅか!
     ほんじゃ今週も発表行きまーしゅ!

    1.(magomeさん)
      先週の続きでしゅ。正義の味方はつらかぶぁ~い!

    2.(くにぴゃさん)
      優しか~! 優しかぶぁい、柿野くん!
     やっぱり持つべきものは、友だちんこぶぁい!

    3.(萌えるブローカーさん)
      冷たか~! 冷たかぶぁい、柿野くん!
     プリン持ってきてくれるって言ったのも、迷惑だから帰らせたかっただけなんでしゅね。ぽっくん、もう誰も信じられんぶぁ~い!

    4.(カレーせんべいさん)
      前の作品のブローカーしゃんと「ボン☆カレー連合」を結成したカレーせんべいしゃん。今週も社会派ネタを送ってクリました。
     そーいや安倍ちゃんも、あんまり人の目ちゃんと見ましぇんね。

    5~6.(メルバさん)
      そういう過酷な労働の中からぽっくんも描き出されたとでしゅよ。
     よしりんはまだまだ意欲を持続しよるとでしゅが、スタッフが年とってついてこれなくなってるんじゃないかって心配してましゅ。
     
     ぽっくん、倒れて入院したって沙麻代ちゃんにデートしてもらいましゅ!
     …でも、そりってデートじゃなくて、ただの「お見舞い」になりましぇんか?

    7~8.(後藤さん)
      ポエムなんてもんは、何かの熱に浮かされてる時にしか、口にできましぇ~ん!
     
  • 「【都知事選】原発擁護派のウソ・ベスト8発表!」小林よしのりライジング号外

    2014-01-28 12:50  
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    ゴーマニズム宣言
    「【都知事選】原発擁護派のウソ・ベスト8発表!」  今回の東京都知事選挙は、日本が脱原発へ舵を切れるかどうかのラスト・チャンスだと言っていい。
     しかし、東京の有権者たちはまんまと安倍政権・マスコミ・自称保守知識人の「 ワン・イシューはいけない 」「 エネルギー政策は国の問題で、都知事選の争点ではない 」という情報操作に洗脳されてしまったようで、選挙戦は舛添要一の有利が伝えられている。
     舛添も「徐々に原発の依存度を弱める」と言っているのだから、それでいいんじゃないかと思っているのかもしれないが、 これは安倍政権と完全に歩調を合わせた主張であり、原発再稼働は前提、新規原発の建設も視野に入っていることは間違いない。
     舛添が当選すれば、脱原発運動もついに敗北し、3.11以前へと回帰していくことになる。そして次の事故が起き、東京都にたっぷり放射能が降り注いでから、またパニックになるという愚かさを繰り返すのだろう。
     この選挙期間中のささやかな抵抗として、福島第一原発事故から3年近くの間、原発維持・推進を企む者たちが言い続けたウソを列挙しておこう。
    ① 原発がなくなると江戸時代に戻る
    ② 原発がなくなると電力不足になる
    ③ 運転中の原発で死亡した人はいない
    ④ 再生可能エネルギーでは原発を代替できない
    ⑤ 汚染水は海に放出してもいい
    ⑥ 核のゴミの最終処分場は確保できる
    ⑦ 原発のコストは安い
    ⑧ 原発がなくなると国富が逃げる
     近頃言われなくなったウソ、相変わらず言われ続けるウソ、最近言われ始めたウソ、これから強調されるはずのウソなどいろいろあるが、文字数の関係もあるので、「嘘っぱち」ということで以上8点選んで検証しよう。
    ① 原発がなくなると江戸時代に戻る
     今でも「 原発がなくなると生活水準が落ちる 」と脅す者はいるが、原発事故直後は「知識人」と称する者が、「 江戸時代に戻る 」とまでの暴論を平気で言っていたのだ。
     わざわざこんなこと言うのもバカバカしいが、明治期の「文明開化」は原発によってもたらされたものではない。そればかりか、戦後の高度経済成長だって、原発なしで達成されたのである。
      そして原発ゼロは現在、続いているが、江戸時代どころか、昭和にも戻っていない。
     高度経済成長の時代を生きていたはずの、わしより年上の「知識人」がこんなこともわからなくなっているということに、わしは本当に驚かされたものである。

    ② 原発がなくなると電力不足になる
     原発事故直後の「計画停電」のインパクトを背景に、原発がなくなれば電力不足になるというウソは当初ものすごい勢いで流布されたが、そもそも計画停電は、大震災によって火力・水力発電も損傷を受けて止まったために起きたことであり、これが復旧した後は、原発が全部止まった後も電気は足りたのである。
     電力会社は毎年夏になると電力不足の危機を煽り、節電要請を出し、結局電力需給に余裕を持ったまま夏が終わると、今度は冬に電力不足になると言い出し、やはり冬にも電力不足は起こらず…ということを繰り返していた。
      そして昨年夏は記録的猛暑だったにも関わらず、ついに「節電要請」も行なわれなかった。
     もう誰も「電力不足」を言わなくなり、原発推進派の主張は一斉に「 化石燃料費で貿易赤字が増える 」にスライドしたのだった。

    ③ 運転中の原発で死亡した人はいない
     これは田母神俊夫が都知事選出馬の記者会見で言ったことだが、そもそもなぜ「 運転中の原発で 」と限定を付けているのか分からない。
      平成11年(1999)、茨城県東海村で作業員2名が死亡した臨界事故は多くの人が記憶しているはずだが、あれは「核燃料処理施設」であって、「運転中の原発」ではないと言うつもりか?  
     だとすれば相当悪質なごまかしだし、こんなごまかしを重ねれば、いくらでも被害を過少に見積もることは可能だ。
      原発作業員の被曝者は40万人とも50万人ともいわれており、低線量被曝によって起こると見られる免疫力の低下、白内障、心臓疾患、全身を倦怠感が襲う「原発ぶらぶら病」などの健康被害の報告は数限りないが、これまで原発労働者で労災認定されたのはわずかに10人。
     事実としてどんな被害があろうとも、認めさえしなければ「ゼロ」にしてしまえるのだ。
     そもそも田母神は、福島第一原発事故は「運転中の原発」を襲った事故ではないと言うのだろうか?
      昨年3月時点で、震災関連死・原発事故関連死として認定されたのは、岩手県389人、宮城県862人、福島県1383人である。
     震災関連死と原発事故関連死それぞれの人数は不明だが、他の被災地と比較して福島県の認定者数が際立って多いことから、その中に多くの「 原発事故関連死 」が含まれていると推測されるが、それを田母神は「 ひとりもいない 」と言ってのけるのである。
     もちろん、今後原発事故の放射能による健康被害の訴えがどのように出てこようとも、田母神はそれらすべてを原発事故とは関係ないと言い張るであろう。

    ④ 再生可能エネルギーでは原発を代替できない
      日本の電力10社の発電能力は東日本大震災の前で約2億Kw。
      それに対して、風力だけでも1・9億Kwの発電能力がある ということは、既に 『脱原発論』 で描いている。
     さらに、昨年12月24日の「報道ステーション」では、アメリカの著名な物理学者エイモリー・B・ロビンス博士に取材していたが、博士は 1983年以前に既に開発されていた省エネ技術の応用で、コロラド州連邦政府ビルで70%のエネルギー削減、ニューヨーク・エンパイアステートビルでは外観を残して40%のエネルギー削減を実現した と明言。
      米国では2050年の消費エネルギーが現在の半分にまで削減でき、原子力はおろか、石炭・石油もゼロにすることができると結論付けている。
     これからはエネルギー消費量そのものが減っていき、企業もその方が利益が上がり、経済成長につながるようになるのだ。

    ⑤ 汚染水は海に放出してもいい