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記事 2件
  • 「ベッキー、ゲス川谷、甘利に見る『才能優先、倫理不問』の基準」小林よしのりライジング Vol.164

    2016-02-02 18:40  
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     タレントのベッキーが、「ゲスの極み乙女」のボーカル・川谷絵音との不倫スキャンダルで、出演CMをすべて打ち切られ、レギュラー番組の降板も避けられない状態となり、ついに休業に追い込まれるらしい。
     テレビ番組もスポンサーで成り立っているから、スポンサーから「なぜベッキーを出演させるのか」と抗議されれば、降板させるしかなくなる。
     なにしろベッキーが出演している番組に、主婦層が10分間で1000件を超えるクレームを寄せているという。テレビでは略奪愛をする女性タレントを使うのは難しい。それが今まで健全・有料印のベッキーだったから、裏切られたという主婦層の失望が大きかったのだろう。
     わしも週刊文春の第一弾ではまだベッキーを擁護していたが、第二弾でゲス川谷に対し、離婚届の書き方まで指南するLINEを見て、「こんな女は怖い」と拒否反応が出てしまった。
     わしの場合は、ベッキーが「不倫じゃない」とか、「略奪愛じゃない」とか、事実を否定したり、週刊文春を「センテンススプリング」と舐めて揶揄したり、離婚届を「卒論」と言って罪悪感を軽減したりするテキトーさも、ベッキーの楽観主義の表れと見ることも出来るのだが、 離婚届を催促する鬼女な執念の方が恐ろしくて失望する。
     少しは謙虚になったらどうなの?糟糠の妻には敬意を払えよ。そう言いたくなる。
     恋愛は妄念だから、我を忘れて醜悪になるものなんだが、今のベッキーは川谷への執着のみになってしまい、世間体もなければ、周囲への迷惑も考慮になく、 プロ意識すらも消し飛んでるようだ。
     こんな状態なら確かに一度休業させた方がいい。
     ネットでも週刊誌でもベッキーの話題を報じるときは、わざと変な写真が使われている。顔写真の選び方に悪意があり過ぎるのだ。
     タレント事務所はそう簡単に印象が悪い顔写真をメディアに使わせない。
     それが悪印象の写真を使い放題になっていて、サブリミナルみたいに大衆の嫌悪感を増幅している。 もはや魔女狩り状態だ。
     世間になんと言われようと自分の恋愛を貫く情念は、今どきの若い女性には珍しい演歌の世界みたいで、ベッキーが今後はいっそ「悪女」にイメージを転換するというなら、それもありかもしれない。
     手始めにフルヌードになって世間を驚かせ、悪女役でサスペンス劇場に出演して、殺人犯役を演じれば、面白がられるかもしれない。
     しかしベッキーが所属事務所と共に築き上げてきたタレント・イメージを、徹底的に崩壊させてまで執着されたゲスの川谷は、男として今後どうけじめをつけるのだろうか?
  • 「親米保守を呪縛しているオカルト信仰」小林よしのりライジング Vol.107

    2014-11-04 11:30  
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     外交評論家の岡崎久彦氏が亡くなった。ご冥福をお祈りする。
     以下、敬称を略する。
     岡崎の主張に対しては、わしは徹底して批判してきたし、それは今後も変わらないが、そのことと弔意を示すこととは別である。
     作家でNHK経営委員の百田尚樹は、土井たか子元衆院議長が亡くなった際にツイッターで「まさしく売国奴だった」と発言し、批判を浴びるとこう居直った。
    土井たかこを批判したら、何人かの人から「死者の悪口を言うな」とのリプライをもらった。他人に人格を説く人たちに聞きたい。政治家は死ねば批判から免れるというのか。もう一つ言いたい。他人に品格を要求するくらいなら、あなたたちも私も批判するな。
      百田がやったことは「批判」ではなく、訃報への「罵倒」である。
     要は「 売国奴が死にやがった 」と言ったのであり、「 ザマーミロ! 」と言ったに等しいのだ。
     しかし百田には「批判」と「罵倒」の区別もつかないらしい。だから「他人に品格を要求するくらいなら、あなたたちも私も批判するな」などとわけのわからないことを書くのだ。
     ネトウヨも「批判」と「罵倒」の区別がつかないから、似たような人種である。
     中国では東条英機や汪兆銘(戦時中に親日政権を樹立した政治家。現代中国では「裏切り者」とされている)が土下座する銅像が作られ、そこに道行く人が唾を吐きかけているが、こんなことは日本人の品性では決してできない。
     自称保守派はそのように言ってきたのだ。
     だが今では、できるものなら土井たか子の土下座像を建てて唾を吐きかけたいとでも思っているのではなかろうか。
    「 アングロサクソンについていけば日本は100年安泰 」が不動の持論だった岡崎久彦がイラク戦争でアメリカを熱烈支持した際に、どれだけ予測を外したかはライジング31号で詳述した。
    http://ch.nicovideo.jp/yoshirin/blomaga/ar173335
      何しろ岡崎はイラク戦争で米軍がほぼ100%勝利し、その結果として世界史的な「アメリカ帝国」が完成し、全世界の平和と秩序をアメリカが単独で維持するようになると断言したのだ。
     ここまで予測を外した人間が何事もなかったかのように言論活動を続けたことだけでも驚きなのに、そればかりか第2次安倍政権のブレーンとなり、「アングロサクソンに100年ついていく」ための 集団的自衛権行使容認 に尽力したのである。
     本人としては「悲願」を達成し、これで日本は100年安泰だと満足して死んでいったことだろう。
     しかしおそらく今度も岡崎の予測は大外れする。100年安泰どころか、日本はかつて遭遇したことのない危機に見舞われるかもしれない。
      アメリカは「イスラム国」との戦いを「自衛権の行使」としている。 イスラム国との戦いは空爆では決して終わらず、徹底的に戦うならば地上軍の派兵は不可避となる。しかしイラク戦争で消耗したアメリカには、十分な戦力投入ができない。
     そうなればアメリカが「 集団的自衛権 」によって自衛隊の派遣を要請してくることは大いにあり得る。
     その時には自衛隊員が戦死することも、カナダやイギリスで起きたようなテロが日本国内で起こることも覚悟しなければならない。
     イスラム国だけの話ではなく、不安定な中東を舞台にして、今後もアメリカとイスラム過激派との戦いは、続いていくのである。
     岡崎がこの世に遺した置き土産は、今後どれだけの不幸を生むかわかったものではない。岡崎が残した負の遺産については、批判しないわけにはいかないのである。
     岡崎の訃報を伝えた10月28日の産経新聞には『知性と気迫備えた侍』と題する評伝が載ったが、これがものすごく奇妙なものだった。
     岡崎の業績の中から、特に靖国神社の博物館「遊就館」の展示にクレームをつけ、変更させたことをクローズアップし、全文の半分近くもの分量を割き、「岡崎さんというと知性の人という印象が強いが、日本を危うくするものに対しては、いかなる批判も恐れることなく、言論で戦いを挑む気迫を持っていた」と褒め讃えたのだ。