• このエントリーをはてなブックマークに追加

今なら、継続入会で月額会員費が1ヶ月分無料!

記事 3件
  • 「安倍晋三は『河野談話』を保守する!」小林よしのりライジング号外

    2014-09-16 12:20  
    80pt
     安倍晋三首相が14日のNHKの番組で、「(朝日新聞は) 世界に向かってしっかりと取り消すことが求められている。朝日新聞自体が、もっと努力していただく必要がある 」と述べ、海外も含め周知に努めるよう求めたという。
     頭の悪い人だ。朝日新聞が「慰安婦は人さらいのような方法で集めたのではありません」と英語で発信すれば、「性奴隷」という世界の認識が変えられるとまだ思っている!
     朝日新聞が英語や諸外国の言葉で「 詐話師・吉田清治の証言記事の撤回と、挺身隊と慰安婦の混同の誤り 」を説明することに、わしは反対しないが、残念ながらそれを実行しても、海外ではもう無意味なのだ。
    「強制連行」の話など、国際社会ではどうでもいいことであり、 軍が管理売春に手を貸したこと自体が 「性奴隷」 と認識されているのが実態である。
      慰安婦という女性の人権侵害が、軍隊と結びついているだけで、世界の女性は嫌悪感を持つのだから、「他の国もやっていた」などと抗弁したってさらなる反発を招くだけ。
     日本社会が男尊女卑だと世界にPRするようなものだ。
     外務省はそのことがわかっているはずであり、内閣に進言しているはずだから、 安倍首相自身が「河野談話」を見直したり、破棄したりすることはないのである。
     安倍首相が未だにわかってなくて、コアな支持層に押されて、「新たな談話」を発表したりすれば、わしは面白いと思う。国際社会を敵に回したことが明白になるからだ。
     特にアメリカの反応が見てみたい。靖国参拝の直後のように、「失望した」では済まないだろう。
     産経新聞の「産経抄」が河野談話の「 見直しは、喫緊の課題なのに、河野氏の国会招致さえ自民党が消極的なのは、解せない 」と書いている。
    「 二階俊博総務会長は『議長経験者を国会に軽々と呼び出せば、新たな問題が発生する』とわけのわからぬことを言う 」などとイラついている。
     産経の記者は、未だにわけがわかっていないのだろう。相当に頭が悪い。親米ポチのくせにアメリカの人権感覚がわからないのだから笑止だ。
     一方で安倍政権は、
  • 「不都合な真実『慰安婦問題』真の敵はどこか?」小林よしのりライジング号外

    2014-08-12 14:10  
    100pt
     朝日新聞は8月5日・6日の2日にわたり、「 慰安婦問題を考える 」と題して見開き2面全面を使った大特集記事を掲載した。
     特に5日の記事では 『 慰安婦問題どう伝えたか 読者の疑問に答えます 』と題して、朝日新聞が今まで報じてきた慰安婦問題記事を検証している。
     慰安婦を「奴隷狩り」のように強制連行したという 吉田清治 の証言を少なくとも16回記事にしたことについては「 虚偽だと判断し、記事を取り消します。当時、虚偽の証言を見抜けませんでした 」と全面撤回。
     慰安婦が「 女子挺身隊 」の名で戦場に動員されたという表現については、女子挺身隊は「 慰安婦とはまったく別 」であり「 誤用 」だったと認めた。
     最初に吉田証言を記事にしてから32年も経過した今になって、ようやく訂正記事を出したわけだが、その理由については同日1面の「 慰安婦問題の本質 直視を 」と題した記事で編集担当記者が「 一部の論壇やネット上には、『慰安婦問題は朝日新聞の捏造だ』といういわれなき批判が起き 」「読者の皆様からは『本当か』『なぜ反論しない』と問い合わせが寄せられるようになり」「読者への説明責任を果たすことが、未来に向けた新たな議論を始める一歩となると考えるから」と説明している。
     要するに、自称保守論壇やネット右翼が騒いでいるだけならまだしも、朝日の読者からまで疑問の声が上るようになってしまったために、ついに放置しておくことができなくなったというわけだ。
     検証記事は「当時は研究が進んでいなかったからやむを得なかった」「当時は他紙も似たような報道をしていた」という弁解を繰り返しており、往生際の悪い態度が目立つものの、相当の手間暇をかけて紙面を割いて自己検証したことについては、よくやったなあと感心したので、一応評価しておく。
      ただし朝日は「慰安婦問題の本質 直視を」と言っておきながら、最も重要な本質から目をそむけている。
      そもそも日韓間の戦前・戦中に関する補償問題は昭和40年(1965)の「日韓基本条約」において「完全かつ最終的に」解決していたのだ。
      ところが朝日新聞が「完全かつ最終的に」解決していた外交問題を蒸し返し、火をつけ、未だ消火のできない大火事にしてしまった。 それが慰安婦問題の本質であり、その罪は極めて重いという以外にないのだ。
      しかも日韓基本条約の交渉は14年間にも及び、その間ありとあらゆる問題が検討されたにもかかわらず、慰安婦に関しては韓国側からも一切議題にすら上らなかったという事実は重要である。
     慰安婦はいた。だがそれは「問題」ではなかったのだ。
      朝日新聞が大々的に記事にするまでは、日韓間に「慰安婦問題」などというものは存在しなかった。 「問題」でも何でもなかったものを「問題」に仕立て上げたのだから、 「慰安婦問題は朝日新聞の捏造だ」というのは決して「いわれなき批判」ではないのである。
     自称保守やネット右翼は、朝日新聞が自らの慰安婦問題記事の誤報を認めたことに大喜びしながらも、「明確な謝罪をしていない」だの「問題のすり替えと開き直りだ」だのと、さらに嵩にかかって朝日バッシングを強めている。
     産経新聞は社説やら、朝日の検証記事を検証するとした記事やらで、さらに非難を強めている。
      だが、他紙の誤報をそこまで責めるのなら、産経はイラク戦争開戦前後に「大量破壊兵器の危機」を煽り続け、誤報に次ぐ誤報を流し続けたことについて、いつ検証するのだろうか?  
     新聞が特定の主張をプロパガンダするばかりで、読者の客観的な視点を封じ、検証や謝罪をしないのは普通のことであり、自己検証をやった朝日の一片の誠実を産経に責める資格などない。
     自民党の石破茂幹事長は朝日新聞の報道を国会審議でも検証する必要があるのではないかと発言、与野党からは関係者の国会招致を検討すべきという声も上っている。
      また、安倍晋三首相も朝日の報道が日韓関係に悪影響を与えたと非難しているが、そんなことを言うのなら、さっさと河野談話を破棄すればいいではないか。
     自称保守の者らは河野談話を「見直すべし」と言うが、見直したって意味はない。わしなら完全破棄するべしと言う。
     ところが安倍首相は「 河野談話を継承する 」と言い続けているのだから、朝日新聞の現在の慰安婦問題に対する見解と一緒ではないか。
      米国政府は7月に元慰安婦2名をホワイトハウスと国務省にそれぞれ招いて証言を聞き、9月には外交・安全保障担当者も同席した上で再び元慰安婦と面会する予定だという。
     安倍首相が本気で慰安婦問題に疑問を持っていて、「性奴隷」ではないと信じているのなら、米国政府の元慰安婦との面会に厳重な抗議をするべきである。 キャロライン・ケネディ駐日大使を官邸に呼びつけて、抗議するのが筋ではないか。
      一方、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のピレイ人権高等弁務官も、慰安婦問題の解決を要求し、日本政府の態度を真っ向から批判している。
     これにも安倍首相はまったく抗議しない。
  • 「元米軍慰安婦の韓国政府提訴は希望になるか?」小林よしのりライジング Vol.92

    2014-07-08 20:00  
    150pt
     韓国で元「 米軍慰安婦 」が韓国政府を提訴した。
      朝鮮戦争の休戦後、在韓米軍基地近くには「基地村」と呼ばれる売春街が60カ所以上存在し、1万人前後の「基地村女性」と呼ばれる慰安婦がいた。
     韓国政府は当時、在韓米軍維持などのために売春を奨励し、慰安婦たちを「 ドルを稼ぐ愛国者 」として何度も称えたという。
     韓国ではこの問題は国会でもたびたび取り上げられ、政府も施設の存在を認めていたが、「旧日本軍の慰安婦」ほど注目されてはいなかった。
      ところが今回122人の元慰安婦が、韓国政府の厳しい管理下で強制連行、強制売春させられ、人権を侵害されたなどとして、1人当たり1千万ウォン(約100万円)の国家賠償と謝罪を求める集団訴訟をソウル中央地裁に起こしたのである。
     この訴訟を支援しているのが、日本において慰安婦問題が火をつけられた平成2年(1990)以降、延々と日本政府に謝罪と補償を求めてきた反日団体「 韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協) 」である。
      反日一筋四半世紀のこの団体が突然矛先を韓国政府に向けた背景には、同団体と朴槿恵政権の対立がある。
     韓国では、日本企業に対して戦時中の元徴用工への賠償を命じる判決が相次ぎ、先月は三菱重工、住友重機械工業、昭和電工の3社に過去最大規模の賠償訴訟が起こされた。
      だがそもそも、昭和40年(1965)の国交正常化に伴う「日韓請求権協定」において、日本が韓国に5億ドルの経済援助を行なうことで、両国間での賠償は「完全に」かつ「最終的に」解決したと、両政府の間で確認されている。
     ちなみに当時の韓国大統領は現大統領・朴槿恵の父、朴正熙である。
     この協定には当然個人の請求権も含まれていて、 協定締結の交渉過程で日本側が「 元徴用工の名簿を出してもらえれば個別に補償する 」と申し出たところ、韓国側が「 個別の補償は韓国政府が行なう 」と返答した経緯も外交資料に残っている。
     要するに韓国側は「 個人賠償はこちらでやるから、カネはまとめて政府に渡せ 」と求め、日本政府はそれに応じて支払いを済ませたのだ。
      しかし韓国政府はそのカネを個人には渡さず、インフラ整備や経済成長の資金に回した。
     つまり元徴用工に個人補償するならば、韓国政府が行なわなければならないのだ。
     それを今になって日本企業に賠償を求めるなどというのは、国家間の協定を反故にするもので、法理上も国際常識上もありえない話なのである。
     朴槿恵政権も、いくらなんでもこんな無法行為を通用させたら、国際協定を平気で反故にする国として国際的な信用がゼロとなり、大変なことになることぐらいはわかっているようで、韓国政府と国内企業で資金を拠出して(日本政府や企業にも協力を求めるつもりらしいが)財団を設立し、元徴用工や遺族の支援事業を行なうこととした。
      ところが朴政権がこの財団の支援対象に元慰安婦も加え、問題を一気に解決しようとしたために、挺対協が猛反発したのである。
     挺対協は設立以来24年、一貫して元慰安婦に対する日本政府の謝罪と賠償を求めている。
     もちろんそんなことは「日韓請求権協定」がある以上できないことであり、日本政府は代わりに半官半民の「 アジア女性基金 」を設立して「 償い金 」を支給したのだが、 挺対協は何が何でも国家補償でなければ駄目だと猛反発。
    「償い金」の支給を受けた元慰安婦を名指しで非難し、彼女たちが「殺す」などの脅迫にさらされるといった事態まで引き起こした。
      そして今度は韓国政府が元慰安婦に対する日本政府の謝罪と補償を要求せずに、韓国内の半官半民の財団で問題を処理しようとしたため、挺対協は大激怒、朴槿恵政権を攻撃するために「米軍慰安婦」爆弾をぶつけた ……というわけである。
     米軍慰安婦訴訟の訴状には、慰安所が当時の朴正煕大統領の直轄事業だったことを示す署名文書も添付されているという。これは、父の朴元大統領の名声を自らの人気の素としてきた朴槿恵大統領には、大きなダメージとなる可能性がある。
     さらに韓国政府にとって大問題となるのは、 「朝鮮戦争の後遺症」を訴える米軍慰安婦に対して補償を認めてしまったら、朝鮮戦争の戦災を被った多くの国民からの国家賠償請求が相次いでしまう恐れがある ということだ。