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記事 28件
  • 「反知性ワードに動揺する弱い個じゃダメだ」小林よしのりライジング号外

    2018-11-13 18:10  
    100pt
    『戦争論』を出版して20年、これまで左翼から何回 「ネトウヨの生みの親」「歴史修正主義」 という言葉を浴びせられたかわからない。
     だが、そもそも本当に『戦争論』がネトウヨを生んだと言えるのか、「歴史修正主義」とはどういうもので、それに『戦争論』が該当するのかといった根拠を論理的に示した上でこの言葉を使ったケースには、まだ一度も出会ったことがない。
    「ネトウヨの生みの親」も、「歴史修正主義」も、根拠もなくただネガティブなイメージだけを刷り込むための「思考停止ワード」である。
     言ってみれば子供が「お前の母ちゃんデーベーソ!」と叫んでいるのと何一つ変わらない、論理を完全に放棄した 「反知性ワード」 なのである。
     ネトウヨもネトサヨも全く同じで、誰かを攻撃しようとしたら、ものすごく単純な「思考停止ワード」のレッテル貼りをする。
     ネトウヨはわしを含めて気に食わない相手には、誰彼構わず「サヨク」だの「チョーセン人」だのという「思考停止ワード」を浴びせて罵倒する。ただ、特にわしに対して「ネトウヨの生みの親」や「歴史修正主義」のように攻撃力のあるワードは編み出していないから、ネトサヨよりもネトウヨの方がもう一段レベルは低いのかもしれない。
      なぜ右も左も思考停止ワードを使うのかというと、それは、論理では戦えないからだ。
      どっちも知性ゼロで、論理では絶対に勝てないから、根拠のない負の言葉を貼り付けて軽蔑し、イメージダウンを図るという手段しか取れないのだ。
      ところが世間の人間というものは不思議なことに、こんな単純な手段にいとも簡単に引っかかるのである。
     そのレッテルは正しいのだろうかと疑問を持つ者もいない。それじゃあ小林よしのりという人は、実際にはどんなことを言っているのだろうと自分で確かめてみる人もいない。
     ただ、小林よしのりとはそんな言葉をぶつけられて、軽蔑されている人なのかと思うだけなのだ。
     いくらこっちが論理で説いても、右も左も議論から逃げ、ただ悪いイメージがつく反知性・思考停止ワードを貼り付けるだけという攻撃をしてくる。
     そもそも「ネトウヨの生みの親」という言葉は、朝日新聞が何度も使った。
      朝日新聞がそう言えば、その言葉のみで、左翼は『戦争論』を読みもせず、何も考えもせずに、そういうものだと結論付けてしまう。
     かつてシールズの学生と対談したら、いきなり面と向かって「ネトウヨを生み出したことを謝れ」と責めてきたが、この学生は『戦争論』を読んでもいなかったはずだ。
     実はその対談には、シールズの学生がもう一人参加する予定だった。そのツイッターを時浦が追跡したところ、その学生は対談前夜、律儀にも『戦争論』を読んでいたが、読んでみて、これはとても勝てないと怖気づいた様子で、当日ドタキャンしていたそうだ。
      どんなにネガティブな単語を貼り付けられようと、わしが何を主張しているのかを理解している本当の読者ならば、そんなものに動揺するはずがない。
     右も左も、わしの読者のことを 「小林よしのり信者」 と呼ぶが、これなんかはまさにネガティブイメージを貼り付けるためだけの反知性ワード・思考停止ワードである。
      ところが実際には「信者」の単語に動揺して、そうは言われたくないと思ってしまう人が出てくる。
     ゴー宣道場の門下生にも「自分は信者じゃない」と言い出す人がいるのだが、実はそれはもう、その時点で罠に嵌っているのだ。
  • 「新元号を巡る議論を整理する」小林よしのりライジング Vol.282

    2018-08-28 21:00  
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     来年4月30日の天皇陛下の退位を控え、何でもかんでも「平成最後の」という枕詞がつけられるようになってきた。
     SNSでは「平成最後の夏」というキーワードが話題になっているそうで、特に若い世代は天皇の代替わり・改元を生まれて初めて迎えるということで、元号に対する関心が高くなっているらしい。
     そして今、「平成の次」の元号の発表の仕方について議論が起きている。

     8月15日放送のTOKYO MX「モーニングCROSS」で、「新元号事前公表めぐり政府苦慮」という話題を取り上げていた。
     政府は「平成」の次の元号の公表時期について、国民生活に混乱を生じさせないよう、 皇位継承1か月前の公表を念頭に準備を進めているが、保守派からは新天皇即位の当日である5月1日に公表すべきとの意見があり 、安倍首相は自民党総裁選への影響を避けるため、結論を当面先送りする見込みだという。
     そこでコメンテーターの鳥越俊太郎が、今回は昭和天皇の場合と違って事前に4月30日の退位が決まっているのだから、 「1か月前に事前にちゃんとやって、全ての世の中のシステムを準備するというのは、僕はアリだと思いますよ」 と発言した。
     全て利便性だけで判断して、元号そのものの意味については何も考えていないという、いかにもリベラルサヨクらしい意見だが、これを受けてもう一人のコメンテーターの古谷経衡がこう言った。

    「保守派が反対って書いてましたけど、生前譲位の時の有識者会議の時もカッコ保守派という人が変なことばかり言って、天皇とはこうあるべきだとか、元号とはこうあるべきだとかいうことを、この国のカッコ保守派は押しつけ過ぎなんですよ。
     鳥越さんがおっしゃったように、これはあらかじめわかっている、近代初めての生前ご譲位なわけですから、別に1か月前、2か月前でもいいわけであってね、何か『私の考える天皇』を押しつけがちなんです、変な」

     カッコ保守派、というのはカギカッコ付きの、いわゆる「保守派」、という意味だろう。わしが「自称保守派」と言うのと同じようなものだ。
     古谷は「カッコ保守派」を批判して、むしろ自分の方が本当の保守だと言いたいのかも知れないが、この発言には古谷が決して保守ではないことがはっきり表れている。
      来年の4月30日が終わるまでは、あくまでも「平成」であり、今の天皇陛下の御世なのである。
     それなのに、平成のうちに次の元号を公表するということ自体が、非常に不敬なことなのだ。
     平成はまだ終わっていない。ご譲位まであと8か月余りの間にも、まだ何が起こるかわからない。つい最近も平成最大の豪雨災害があったばかりで、陛下はおそらく現地訪問のご意向をお持ちだろう。
     そしてこの先さらに重大事が起これば、陛下が特別のおことばを発表されることだって、まだあるかもしれない。
      あくまでもこの時代は今上陛下の世であり、譲位されるまでは今上陛下がこの時代に責任を持っておられるのだ。
     今上陛下としては、この平成という時代に阪神大震災、オウム真理教事件、東日本大震災、原発事故等々ろくでもないことばかり起こり、その度に、これは自分に徳がないからではないかとお心を痛めてこられたことだろう。
      そんな中で陛下は、ご自身が始められた被災地訪問や、ご自分のテーマとされている戦地の慰霊を重ね、一生懸命苦難しつつ、今の自分の時代に責任を持とうとしておられるし、それはご譲位が完了する瞬間まで続くのである。
     それなのに今から次の元号のことを言うとは、なんと失礼なことではないか。

     そもそも 元号は、1300年以上前に初めて制定された「大化」以来一貫して「天皇の元号」であり、その時の天皇が決めるものなのだ。
  • 「飲み屋潰しのセクハラ糾弾に言っとく!」小林よしのりライジング Vol.271

    2018-05-22 19:00  
    150pt
      《お酒を飲みながらの会話は、重篤なセクシャルハラスメントを引き起こし、社会的制裁を受ける可能性があります》
     缶ビールやチューハイに、こんな警告表示が義務付けられたら――。
     5月16日の朝日新聞オピニオン欄に、「セクハラ許す日本の謎」と題する巨大なセクハラ糾弾キャンペーンが繰り広げられた。このなかで、企業広告の効果測定やチェックを行うビデオリサーチ社の「ひと研究所」から研究員の村田玲子という人が登場し、テレビコマーシャルや番組、企業広告に対する所感を述べている。
     研究所では、企業やテレビ局の依頼を受けて、CMや番組に不快な表現が含まれていないかのチェックを行っており、たとえば視聴者から 「女性のくちびるを映した映像がアップになりすぎていて不快な印象を持つ」 などの声があれば、それを企業側に届けるという。
     企業はいまやネットでの炎上対策に保険をかけるほど神経を尖らせているから、くちびるのサイズひとつにもビクビクしている状態なのだろう。
     
      保険会社も「ネット炎上対応保険商品」を販売している時代…。
     しかし、女性のくちびるがアップになりすぎているって、資生堂からカネボウ、花王、ライオンまで化粧品や歯ブラシ関係などのCMは軒並みNGだと思うが。放映されているものをざっと眺めるだけでも相当あった。
     
      ※不快に思われる方を配慮して一部モザイク処理をしております
     村田研究員によると、企業のCM製作者には、“自分たちの視点が今の生活者の感覚に合っているのか”を意識する者が増えており、全体的にはCMやテレビ番組での性的な表現は減る傾向にあるという。そして、 「それでも一部のウェブ向け宣伝動画などでは、多くの人が不快と感じる表現がみられる」 と続ける。
     ふーん……。
     子供の頃、『志村けんのバカ殿様』で、おっぱい丸出しの女性をたくさん床に寝かせ、女体で神経衰弱ゲームをやるというコントが普通に放送されていて、お茶の間で見ていたりしたが、もうあんな企画は遺跡状態だし、公共の場で懐かしんでいたら 「時代錯誤のアナクロおばさん」 ということになってしまう。
     とにかく、私には特に文句を言いたくなるほど性的に不快なテレビ映像なんてのは見たことがない。YouTubeを開くと、広告として強制的に流れはじめる、「あべりょう」とかいう風刺音楽みたいなやつのほうが、口やかましい上に、いかにもネット的な安っぽく押しつけがましい音で非常に不快に感じるのだが。それでも自分で音を消すから別に苦情を申し立てるほどじゃない。
     それにだいたいが、たかだかくちびるがアップになっただけで「不快」とまで感じてしまう“今の時代の生活者の感覚”って、本当にくちびるが原因なのか?  あまりにも超高解像度・超高精細で大画面のテレビを見ているから、セクシャル的な問題というより、映像がいちいちリアルに大きく見えすぎて気持ち悪い 、という理由だってあるんじゃないかと思うがどうなんだろう?
     見たくもない顔がよく見えすぎて「きもっ」と思うときなら私にもある。
     薄型の大画面テレビの価格が下がり、データ放送の技術は毎年のように進歩、4Kだ8Kだと映像が高密度になる。色彩も階調も進化。通信速度もどんどん向上するから、パソコンやスマホで見る映像もやたらと綺麗な世の中だ。
     高密度・巨大映像に感覚が追いつかなくて、疲れているんじゃない? 女のくちびるひとつでゲンナリさせられる時代になってしまったんじゃないですかっ?
    ●そんなに性的な表現に反応してるの?
  • 「一般常識を敵にする安倍信者」小林よしのりライジング Vol.265

    2018-04-11 11:30  
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     世の中には、一般の常識・良識とは真っ逆さまの理屈を「常識」「良識」だと、大真面目に主張する人たちがいる。
     一般人から見ると「頭がおかしい」としか思えないが、その人たちは自分に都合の悪いことは一切見ようとせず、一般社会の方がおかしいと思っている。
     世の大多数から批判されると、迫害されたと被害妄想を抱き、同じ理屈を共有する者だけで結束を固めて閉ざしていく。時には存在しない「敵」を想定し、それを攻撃することで自己を正当化する。
     そうして主張はどんどん先鋭化し、より一層、一般常識から乖離していく。
     読売新聞社の全国世論調査では、佐川前国税庁長官の国会における証言に75%が「納得できない」と回答している。
     安倍昭恵を国会に呼んで説明を求めるべきだとの意見は60%で、「そうは思わない」の36%を大きく上回っている。
      国有地の8億円値引き、そして公文書の改ざんという前代未聞の不祥事を官僚が勝手にやるわけがなく、もし官僚が忖度して勝手にやったとしても、安倍昭恵の存在なしにこんなことが起きたはずがないというのは、ごく真っ当な一般庶民の常識的感覚だ。
     ところが、無条件に安倍昭恵が「潔白」だと信じ、その証人喚問を求めることは 「人権侵害」 だと主張する、「頭がおかしい」としか思えない人がいる。
     産経新聞の「エース記者」、 阿比留瑠比 だ。
     しかも産経にはこれに賛成する読者がいるようで、阿比留は4月5日の産経新聞コラム「極言御免」で、そんな読者の声を紹介している。
    「昭恵さんの証人喚問が実現すれば日本の社会に大混乱をもたらすだろう。知らぬ間に隣人や知人に犯罪容疑者にされる恐怖が社会全体に疑心暗鬼を生むからです」
     昭恵は「知らぬ間に」疑われたわけじゃないでしょう! 怪しすぎる状況証拠が山積みでしょうよ!!
     安倍昭恵を証人喚問したら、社会全体が恐怖に覆われ、日本社会が大混乱に陥る!? どこのノストラダムスだ!?
    「知らぬ間に犯罪容疑者になる恐怖」だったら「共謀罪」の方が百万倍大きいと思うが、この人は共謀罪に反対したのだろうか?
     阿比留はさらにこんな読者の意見も紹介する。
    「臆測で『裁判』にかけられるようになったら自由に意見も言えなくなる。何とかまっとうな世の中になってほしい」
     あまりの無知に、唖然とする。
      国会の証人喚問は「裁判」ではない!
     時には「公開裁判」のように見られることもあるが、これはあくまでも議院証言法に定められた、国政調査のための証言を求める制度である。証人は「被告」として扱われているわけじゃないし、そこで裁きを受けることもない。
      安倍は「真相究明に全力を挙げる」と言っているのだから、それならば真相究明のために安倍昭恵の証言は必要不可欠だと思うのは、全くの常識である。
     ところがこの読者は、昭恵の証人喚問を求めたら「自由に意見も言えなくなる」、「まっとう」ではない世の中になるという。
     そして阿比留はこれに全面的に賛同し、こう書くのだ。
      日本社会の現状に深い閉塞感を覚え、今後の日本のあり方についても憂慮しているのが伝わってくる。現代の魔女狩りに、おぞけをふるう人は少なくない。
     証人喚問は裁きの場でもリンチの場でもなく、国政調査のための証言の場でしかない。本当に潔白なら、堂々と出てきて潔白だと言えばいいだけのことだ。それに「深い閉塞感を覚え」、「現代の魔女狩り」呼ばわりして「おぞけをふるう」とまで非難する意味が全くわからない。
      ひょっとしたら、阿比留も産経読者も実は内心、昭恵が「真っ黒」だと思っていて、証人喚問に出したらオシマイだと予感しているから、こうもヒステリックになっているのではないか?
     続けて阿比留は、野党やメディアが昭恵の証人喚問を求めることをこう非難する。
  • 「劣化ネトウヨ議員の増殖」小林よしのりライジング Vol.263

    2018-03-27 20:05  
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     森友問題に関する19日の国会集中審議で、自民党参院議員の 和田政宗 は 「太田理財局長は民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めておりまして、増税派だから、アベノミクスをつぶすために、安倍政権を貶めるために、意図的に変な答弁をしているんじゃないですか?」 という、前代未聞の侮蔑質問をした。
     根拠の一切ない、ネトウヨそのものの妄想陰謀説である。
     太田理財局長は 「あの、私は、公務員としてお仕えした方に一生懸命お仕えするのが仕事なんで。それをやられるとさすがに、いくらなんでも、そんなつもりはまったくありません! それはいくらなんでも、それはいくらなんでも、ご容赦ください!」 と憤慨に声を震わせて答弁。
     和田の質問に対してはメディアでも非難轟々となり、翌日の国会質問では「部下が辱めを受けたら抗議すべきだ」と指摘された麻生太郎財相が「レベルの低い質問はいかがなものか。軽蔑する」と答弁せざるを得なくなり、和田の発言は議事録から削除された。
     和田は現在43歳。元NHKアナウンサーで2013年の参院選にみんなの党から出馬して当選。次世代の党(後・日本のこころ)を経て昨年6月自民党に入党した。
     以前からネトウヨ議員として有名で、辺野古の座り込み現場へ行って「不法占拠だ」と演説し、もみ合いになると「暴行を受けた」として同行者と共に被害届を提出。その時に「加害者」として名指しした人の中に87歳のおばぁまで入っていたということで、ネットで話題になったことがある。
     そして和田は安倍首相の大のお気に入りらしく、昨年自民党に入党したばかりなのに異例なほど安倍と面会し、安倍の党首討論や街頭演説、ネット番組への出演の際にも同行しているという。
     また、今年2月には安倍がフェイスブックに 「哀れですね。朝日らしい惨めな言い訳。予想通りでした」 と書き込み、首相とは思えない下品さに騒然となったことがあるが、これも和田が書いた朝日バッシング記事につけたコメントだった。
     一方、前川喜平前事務次官が行った講演の内容照会を、文科省が名古屋市教育委員会に求めた問題に関わっていた国会議員は、自民党参院議員 赤池誠章 と衆院議員 池田佳隆 で、この二人は自民党の文科部会長と部会長代理だ。
      赤池誠章 は56歳、松下政経塾出身で2005年に衆院に初当選。その翌年に成立した第1次安倍政権下で教育勅語を絶賛するなどの発言を積極的に行ったが、1期で落選。
     2013年に参院に当選して国政復帰し、文科相政務官などを務めているが、2015年には文科省が「国際教育」をテーマに東宝とタイアップした映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』の 「友情に国境はな~い」 というキャッチコピーに激怒し、ブログにこんなことを書いた。
    「国家意識なき教育行政を執行させられたら、日本という国家はなくなってしまいます。文科省の担当課には、猛省を促しました」
      外国人の友達ができるという話の映画に「友情に国境はない」ってコピーを付けたら国家意識がなくなって、日本という国家がなくなる!? ほとんど狂っている。
      だったら「芸術に国境はない」とか「音楽に国境はない」とか言ったら亡国か!?
     呆れるほどのバカである。こんなネトウヨが国会議員で、以前から教育行政に圧力をかけ続けていたのだ。
     一方の 池田佳隆 は51歳、元日本青年会議所会頭で、その当時から安倍晋三の「愛国教育」に心酔。自民党が政権復帰した2012年の衆院選で初当選した安倍チルドレン、いわゆる「魔の三回生」で、「安倍の愛弟子」を自任している。
     池田は今回、文科省が名古屋市教委へ問題の質問を送る際に、その文面が「手ぬるい」として書き換えさせたという。
     そのせいか文面には「天下り問題で辞任」だの「出会い系バー」だのと、文科省の文書とは思えないことまで書かれていたわけだが、とっくに済んだことを持ち出して「安倍政権の敵」を執拗に攻撃しようというこの態度、まさにネトウヨそのものである。
      最近騒ぎを起こした和田、赤池、池田、いずれも完全なるネトウヨ議員なわけだが、気が付いてみれば、国会議事堂の中にはネトウヨ議員だらけという、目も当てられない惨状になっている。
     この際だから、衆参別五十音順に列挙してみよう。
  • 「アクセス数至上主義と広告代理店」小林よしのりライジング Vol.255

    2018-01-23 17:50  
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     前回は「Yahoo!ひとり勝ちの弊害」として、人々がネットに接続した際に最初に見る「ポータルサイト」が情報配信を握っていること、新聞社が記事制作の下請け状態になり、価値基準が崩壊していくことを書いた。
     ネットメディアは広告収入で運営しているから、アクセス数至上主義になり、ヤフー・ニュースなどでは、差別や排外主義、ヘイトスピーチの温床、助長につながるコメント欄も放置されてきた。
    ■排外主義を迎え入れるアクセス数至上主義
      ヤフー・ニュースは、月間12万件の記事を配信しており、月間150億PV(ページビュー)。そのうち、コメント欄のPVは、ヤフー・ニュース全体の13%を占めている という。
     ヤフーがすべて悪いと言いたいわけではないが、やはりネットのなかで膨大な集客力、巨大な影響力を持つようになった以上は、一定の責任を負うべき状況になっていると考えるべきだろう。
     ヤフー・ニュースのコメント欄に書き込まれる内容については、立教大学の木村正教授(ネットワーク社会論)とヤフー・ニュースが共同で分析を行っている。
     2017年4月28日に発表されたレポートでは、コメント欄に頻出する言葉は、1位から順に 「日本」「韓国」「中国」「日本人」「韓」「国民」「朝鮮」 とつづく。韓国がらみのコメントが全体の20%を占め、中国関連と合わせると25%。書き込まれた内容も嫌韓、嫌中が色濃い。 「慰安」「謝罪」「反日」「安倍」「在日」 などもよく登場する。
     この分析では、一週間で100回以上コメントを投稿した人が全体の1%おり、この1%の人のコメントが全体のコメント数の20%を占めていた。これを受けて、ようやくヤフーは、10年間放置しつづけてきたコメント欄に「複数アドレスで何度も投稿する行為を禁止」のルールを設けたが、頻繁に投稿しない人のなかにも、差別的な言葉をまき散らす人は多く、直接的な言葉が減っただけで「相変わらず」でしかない。
     調査した木村教授は 「少数派や弱者に対するいらだち」 と述べ、 「自分たちは多数派なのに、利益を享受していないという不満がある。ネットニュースへのコメントには、こうした社会心理が表れている」 と分析している。
     ケント・ギルバード、百田尚樹、小川榮太郎などのデタラメフェイク本がまかり通ってしまうのも、フェイクだろうと客観性がなかろうとおかまいなしの極右ニュースサイトが乱立して、それが実際に公共の路上へ飛び出していくのも、地続きの問題である。
    ■アクセス数至上主義と広告代理店
     情報も思考も極端に偏って、排外主義に陥ってネットでヘイトスピーチをまき散らす人々。ネット上にはそのような人々を慰撫して快感を与えるヘイトやフェイクニュースのサイトが乱立している。多くは 商売目的の業者 によるものだ。
     トンデモ見聞録・第52回「スマホとメディアとフェイクニュース」で紹介したが、2017年9月には、クラウドソーシングサービスで 「保守系のブログ記事作成依頼」 が掲載されていることが話題になった。「共産党に投票する人は反日」「天皇制は男系であるべき」「石破茂は総理にふさわしくない」などの記事を1件864円で買い取るというものだ。同時に、フェイクブログを量産する業者の実態も紹介した。業者は『週刊SPA!』のインタビューにこう答えていた。
    「右派ウケしそうなサイト、左派ウケしそうなサイト両方の運営をしていますが、右派系サイトのほうが儲かる。ネット右翼の人たちのほうが熱心だから(笑)」
      このような業者が成立するのは、どんなむちゃくちゃなフェイクサイトでも、排外主義的なサイトでも、 広告を設置してアクセス数をカネに変える仕組み があるからだ。
  • 「個と公、覚悟なき私人主義」小林よしのりライジング Vol.253

    2018-01-09 19:50  
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     わしがウーマンラッシュアワーの村本という芸人を最初に見たのはテレビの「すべらない話」だったが、自分のツイッターの炎上話をしていて、さっぱり面白くなかった。
     トッキーから聞いた話によると、その番組では必ず話の最後に押される「すべらない話・認定印」が村本の話の一つにはついに押されず、番組史上初の「すべった話」として語り草になったらしい。
     そんなわけで、お笑い芸人としてはぱっとしない印象だったのだが、いつの間にか「朝まで生テレビ」に出てきたものだから驚いた。
    「よしもと」の芸人が最近、ワイドショーのコメンテーターに次々出てくるが、多分、人数をかかえすぎて、芸人の活躍の場を開拓しているのだろうと、わしは推測する。それにしても天下国家を論じる論客の分野までもお笑い芸人が出てくるのはどうなんだろう?安易すぎないか?
     その「朝生」での発言がまたつまらないもので、自分の弟が自衛官で、弟に戦争に行ってほしくないから戦争反対なんていう論調なのだ。
     村本はやたらと自分の弟が自衛官であるということをひけらかし、利用するのだが、まずそれがおかしい。
     自衛官は入隊時に宣誓文に署名をしなければならない。その宣誓文は、この言葉で結ばれている。
    「事に臨んでは 危険を顧みず、身をもつて 責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います」
     これは要するに、戦争に行って死ぬことも辞さないという意味だ。公務員は全員服務の宣誓をしなければならないのだが、命がけの仕事というイメージのある警察官や消防官の服務の宣誓でも、 「危険を顧みず、身をもつて」 とまでの文言はない。
     ウーマン村本の弟は服務の宣誓をして自衛官になっている。自ら、国防のために命を懸ける覚悟をしているのである。
     自衛隊の本来任務は国防であって、災害救助ではない。 国を守るためなら、人を殺すことも、殺されることもあるのが自衛隊という職業である。
      それが嫌だったら、村本が直接弟を説得して、自衛隊を辞めさせればいいだけのことで、それが筋というものだ。
      自衛官の弟が人を殺すのも死ぬのもイヤだとテレビで発言する兄貴は、単に弟の覚悟と職業を公然と侮辱しているだけではないか!
     今年の元旦の朝生にも村本が登場し、 「侵略されたら白旗挙げて降参する」「尖閣は中国に取られてもいい」「敵を殺さないと自分が殺される状況に置かれたら、自分が殺される」 などと放言しまくり、たちまちネットで炎上した。
     こんな幼稚な議論に付き合わなきゃならない井上達夫氏が気の毒だ。井上氏のかつての生徒たちでも、これほど幼稚な者はいなかっただろう。
     村本という人間は、あれだけ人に嫌われる顔と、嫌われる性格をしているくせに、どういうつもりか、「人から善人に見られたい」と願っているようで、臆面もなくエセ・ヒューマニズムの言葉を吐くのだ。
      だが、侵略されても戦わずに白旗を挙げたら、国がなくなってしまい、国民は奴隷になってしまう。チベットやウイグルの民のように、思想の自由も、言論の自由も何もかも奪われてしまうのだ。
     言論の自由がなくなってしまったら、漫才もできないということをわかっているのだろうか? 
     村本は現在の日本では、漫才で政治的な言論が封じられていると思っているのかもしれないが、それはあくまでも自主規制であって、やろうと思えばやれるのだ。
     中国に侵略されたらそれどころじゃない。言論の規制に逆らったら投獄され、拷問される。生命の保障だってありはしない。
     そんなことにも考えが至らない村本は、何もわかっていない赤ん坊みたいなものだ。
  • 「『戦争論』再考」小林よしのりライジング Vol.244

    2017-10-17 21:20  
    150pt
     来年で『新ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論』の出版から20年になるらしい。トッキーが言っていた。
     20年も経つと、もう若い世代で読んでいる人は相当少なくなっているだろうし、読んだ人も、その記憶はかなり薄れているだろう。
     そんな状況に乗じて、「『戦争論』がネトウヨを生んだ!」というデマの流布にいそしむ悪質なライターもいるようで、トッキーに袋叩きにあっている。
     トッキーから「ロックオン」された獲物は気の毒だ。絶対に逃げられないし、油汗かいて静まり返るしかない。最後は毒牙にかかって狂い死ぬのがオチだ。
     来年は20周年を機に、『戦争論』の意義を再確認する連載を某雑誌でやることになった。面白いことになろう。
     わしの子供時代、寺の住職をしていたわしの祖父や、そこに集まって来る祖父の戦友たちは誰も、俺たちは戦争に行って悪いことをしたなどとは言っていなかった。
     ただ、死んでしまった戦友たちのことは心のどこかに澱のように残しつつ、生き残った戦友同士が集まって、あの時は大変だったなあ、こんなこともあったなあと笑いながら話していて、そんな様子をわしは幼少時に見ていたのだ。
     当時は、祖父の戦友で俳優の加東大介氏が書いた『南の島に雪が降る』が大ヒットして、ブームになっていた。
     戦争末期、ニューギニア・マノクワリで、補給も絶えて戦闘どころか生きるのがやっとという状況の中、加東氏が率い、祖父がその一員を務めていた演劇部隊の芝居が、兵隊たちの唯一の生きる支えとなっていた。
    『南の島に雪が降る』はその体験記で、加東氏自らの主演で映画化され、舞台にもなり、舞台中継をテレビで放映していたので、わしはそれを何度も見た記憶がある。
     
     舞台に冬の情景が作られ、一面の銀世界に雪が降り、それを見た東北の兵隊たちがみんな泣いているシーンは、テレビで見てものすごく感激した覚えがある。それで後に『戦争論』で描いたその場面は、当時感じたインパクトをそのまま再現したようなものになった。
     トッキーによると、小説ではもっと淡白らしいが、わしの印象が強烈だったので、漫画の方がインパクトが強いらしい。
     わしはそんな祖父たちを子供の頃に見て、思い入れを持って育ってきた。ところがそれにもかかわらず、中学・高校に進んだ頃にはマスコミが旧日本軍の「加害」だの「暴虐」だのを責め立てる論調一色になっていたものだから、つい流されてしまい、うちの祖父も悪いことをしたのかな、中国人を斬り殺してきたんだろうかとも思っていた。
     そしてさらに時間が経つと、あの時は若かったなあ、祖父たちは戦争で悪いことをしたなんて何も言っていなかったのに、疑って済まなかったなあという気持ちが湧いてきた。
     90年代に入ると、戦時中の日本人を単に悪人にしてしまう「自虐史観」は極みに達した。従軍慰安婦問題は、祖父虐待に等しいと感じた。
     わしはそんな当時の風潮に対し、大して戦略的に重要でもない南の島に送られて、補給も途絶え、月に一度の芝居見物を楽しみにしながら、無残に餓死してしまった人だっている若者もいたのに、彼らを無視して、日本兵はすべて悪とするのはおかしいと感じた。それで『戦争論』を描こうと決意したのだ。
  • 「スマホとメディアとフェイクニュース」小林よしのりライジング Vol.243

    2017-10-10 20:30  
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     10月8日(日)の東京新聞に、 20代若者の1カ月の外出回数が、70代高齢者を下回る という記事が載っていた。民間の広告代理店が今年3月に実施した調査だが、家から出かける内容について、通勤・買い物・外食・美容・娯楽・通院など18項目に分類し、その頻度を算出したところ、全年代の1カ月の平均は43.6回。
     年代別では、30代が一番活発で49.1回。70代が40.8回だったが、なんとこの調査のなかで一番若い世代である20代は70代を3.5ポイントも下回る37.3回であった。
     
      ジェイアール東日本企画「Move実態調査2017」レポートより
      http://www.jeki.co.jp/info/files/upload/20170928/170928hpMDL1.pdf
     既婚者は子供がいたりして、育児や学校、病院など自分以外のことで出かける用事も増えたりするから、未婚・離別者よりすこし多いのだろうとすぐに察しがつくが、リタイアした70代よりも、20代のほうが顕著に少ないというのはどういうことなのか?
     調査結果を見ると、若者世代がとにかく「自宅にいることを好む」実態が浮き彫りになっていた。
     
      同レポートより。若者ほど「ひきこもり傾向」が高い。
     若ければ若いほど「外出しないでよいならなるべく家にいたい」「家にいるのが好き」「自分はどちらかというと“ひきこもり”だと思う」という意識が高まり、 20代の3人に1人が「一日中ずっと家の中で過ごせるほうだ」と回答 している。また、20代の70%以上が「趣味はインドア派」と答えているが、対照的に、70代は全年代のなかでもっともアウトドア率が高かった。
     私もアウトドアは虫に噛まれたり足首をひねったりするので苦手で、外出せずに済むならずっと部屋でなにか書くか読むかしていたいタイプだから20代に近いんです、とか思ってしまうが、それはあくまでも私の趣味嗜好と仕事柄の問題。
     このレポートによると、どうやら20代の自宅好きは「スマホ」が原因だと結論付けられていた。
    「スマホネイティブの若者は“家好き”傾向。世代が増えて、SNSやネットショッピングなどが浸透したことにより、あらゆることが自宅にいながらにして行なえるようになったことが移動減に拍車をかけている」 と。
    ●スマホ持っても出掛けたいやろ?
     この調査の結論はなんだか腑に落ちない。
     スマホがあるから“家好き”だというのは、モノが広告代理店の調査だけに、ネットビジネス向けの展開願望が入り込んで、あまりにも浅薄に結びつけすぎているように感じるのだ。
  • 「安倍なきあとが見えない人たち」小林よしのりライジング Vol.234

    2017-08-01 21:50  
    150pt
     常識さえあれば、誰だって嘘は見抜けるものだ。
     安倍晋三が今年の1月20日まで、加計学園が獣医学部の新設を申請していたことを知らなかったなんて、嘘と思わない方がどうかしている。
     安倍は単にお友達に利益供与するために行政を歪めたのであり、釈明の発言は全部嘘だということは、見え見えのバレバレだ。
     時浦のツイッターには、こんな報告が来ている。
      今日、小学生相手にインプリ(※)をやったんですが、休憩時間に親子のこんな会話が聞こえました。
    「こら、嘘言っちゃダメ」
    「総理大臣は、いっつも嘘言っとるよ」
     これに大きなショックを受けました。
     サイコパス安倍は子供に悪影響を与えてます。(T・ハクスリーさん)
    (※インプリ=インタープリテーション。自然公園やミュージアムなどで行う体験型教育活動)
     安倍の嘘など、子供でもわかる。というより、子供こそ容赦なく「王様は裸だ!」と見破るものだ。
     ところが、それでも 「王様は立派な服を着ていらっしゃる!」 と叫び続けている者たちがいる。
     例えば、先週7月26日に発売された月刊WiLL9月号は 「総力特集『加計学園』問題 ウソを吠えたてたメディアの群」 と題して、以下のような記事をずらっと並べている。
    ■百田尚樹×阿比留瑠比『落ちるところまで落ちた朝日新聞』
    ■藤井厳喜×髙山正之『朝日こそ言論の暴力だ』
    ■長谷川幸洋『なぜフェイクニュースが生まれるのか』
    ■屋山太郎×潮匡人『怪しいのは安倍でなく石破!?』
    ■長谷川煕×烏賀陽弘道『「日本会議黒幕」も「安倍政権 言論弾圧」も
    フェイク報道』
    ■長谷川煕『「加計」問題もフェイクでした』
    ■八幡和郎『前川喜平氏の論理は時代の遺物』
    ■山本順三『「加計ありき」とは笑止千万』
    [附]加戸守行『歪められた行政が正された』
    ■百田尚樹×古田博司『韓国化する日本 ここまで平然とウソをつくか』
     一方、同日発売の「月刊Hanada」は、 「総力大特集 常軌を逸した『安倍叩き』」 と題して、以下のラインナップだ。
    ■小川榮太郎『加計学園の“主犯”は石破茂』
    ■阿比留瑠比『朝日新聞は「発狂状態」だ』
    ■長谷川幸洋『言論弾圧は左翼の専売特許』
    ■百田尚樹×有本香『「安倍潰し報道」は犯罪だ!』
    ■高村正彦『日本を託せるのは安倍晋三しかいない』
    ■鈴木宗男『都議選惨敗は、自民党の追い風に』
    ■加藤清隆×末延吉正『ワイドショーの作り方、教えます』
     執筆者もかなりかぶっているし、どっちがどっちの記事だか、全く見分けがつかない。
    「WiLL」の創刊編集長・花田紀凱は版元・ワック出版のワンマン社長と喧嘩になって11年間務めた編集長を解任され、編集部員全員を引き連れて退社。飛鳥新社で昨年、「WiLL」にそっくりな新雑誌「Hanada」を創刊した。
     そんな因縁がある以上、「Hanada」は意地でも少しは「WiLL」とは違いを出すかと思ったのだが、全く一緒で区別がつかないものになっているのだから、みっともないことこの上ない。
     なお編集部員が全員辞めた「WiLL」は、一時は発行が困難かとも囁かれたが、何の支障もなく継続している。要するにネトウヨ雑誌など誰にでも作れるのだ。そして誰が作ろうと、ネトウヨ情報が欲しいのにネットを使えず、金は持ってる年寄りがまだ生きているから、そこそこ売れるのだ。
     それにしても、両誌そろって 「安倍ちゃんは悪くない! 悪いのは朝日新聞だ!石破茂だ!前川喜平だ!これは全部フェイクニュースだ、マスゴミの陰謀だ―――!!」 の大合唱なのだから呆れる。
     あまりにも世間の常識から逸脱している。まるで『新戦争論』で描いた 「ブラジル勝ち組」 みたいだ。