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  • 「椎名林檎の『NIPPON』とナショナリズム問題」小林よしのりライジング Vol.90

    2014-06-24 18:45  
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     サッカー・ワールドカップ、日本は初戦でコートジボワールに敗退、第2戦でギリシャに引き分け、残りはコロンビア戦で、予選グループリーグ突破の可能性はゼロではないとはいえ、「針の穴にラクダを通す」よりも難しい状況らしい。
     わしはサッカーそのものに興味があるわけではないのだが、やはりワールドカップとなれば否応なく「ナショナリズム」の問題が絡んでくるから、その観点からは関心を持たざるを得なくなる。
     ワールドカップで自国を応援するというのは 「ナショナリズム」=「偏頗心」 ではあるのだが、やはり「ナショナリズム」は劣化するし、悪性に転じる傾向が多々あるということは、最近証明されつつある。
     初戦で敗退するとグループリーグ突破が極めて難しくなると当初から言われていたにもかかわらず、これに敗れた直後、渋谷のスクランブル交差点に大挙して押し寄せてハイタッチして騒ぎまくり、痴漢までしていた連中がいたが、この行動はまさに劣化ナショナリズムである。
     いまNHKのワールドカップ中継テーマソングとして連日流れている 椎名林檎 の曲 『NIPPON』 の歌詞が物議を醸している。
     ちなみに民放各局のテーマ曲を列挙しておくと、日本テレビがNEWSの『ONE -for the win-』、TBSが関ジャニ∞の『RAGE』とジャニーズが占め、フジテレビは歌劇「アイーダ」の『凱旋行進曲』、テレビ朝日はサラ・ブライトマンの『A Question of Honor』と、従来のサッカー中継のテーマ曲をそのまま使用、そしてテレビ東京は…そもそも中継してるかどうか知らない。
     こうして見ると、NHKの椎名林檎の異色さが際立っている。
     例えば日テレの『ONE -for the win-』は、
    「想いが繋いでくれる
     奇跡は海を越えて
     世界はひとつになる」
    「同じ地球(ほし)に生まれ
     かけがえのない 背番号(きずな)背負う」
    ・・といった穏当な歌詞である。
     だが、これに対して椎名林檎の『NIPPON』の歌詞は
    「 万歳!万歳!日本晴れ 列島草いきれ 天晴 」
    「 さいはて目指して持って来たものは唯一つ
     この地球上で いちばん
     混じり気の無い気高い青 」
    ……と、極端なほどにナショナリズムを煽っている。
     特に「 この地球上でいちばん混じり気の無い気高い青 」というのは、「純血思想」じゃないかと指摘されている。
      日本人が「地球上でいちばん混じり気の無い気高い」民族だなどと言い出したら、これはたちまち排外主義に直結してしまうから、問題視されても無理はない。
     
     椎名林檎は以前、愛車である中古の黄色いメルセデス・ベンツに「ヒトラー」という名をつけ、2000年発売の2ndアルバムに収録された曲『依存症』では歌詞にまで「黄色い車の名は『ヒトラー』」と入れたため、レコード会社が自主規制してその部分を消し、すでに配布していたプロモーション用テープを回収するという騒動になったことがある。
     また、最近ではライブで旭日旗に似た旗を配布したり、イベントで『同期の桜』の歌詞を自筆で書いて展示したりしているらしい。
     今までミュージシャンと言えば「反戦平和」で、きれいごと歌うのが普通と思ってたので、このように躊躇なくナショナリズムを歌える椎名林檎はなかなか面白い。
     だが、椎名林檎の歌詞に思想的な背景を探ってもそれほど意味はない。ミュージシャン、特に椎名林檎のようなタイプは感性だけで歌を作っていて、なるべく刺激的な歌詞を作りたいという思いだけなんだろう。ちなみに椎名林檎が「ヒトラー」の次の愛車につけた名前は「ツベルクリン」だったそうだ。
     いまや「世界はひとつ」だの「同じ地球に生まれ」だのという、サヨク的な歌詞では手垢が付きすぎて、聞き飽きてしまったというのは確かにある。
     それよりは、偏狭なほどにナショナリズムを煽った方が刺激的でカッコイイという空気を、椎名林檎は敏感に捉えたとも言える。
  • 「媚びへつらいのための集団的自衛権」小林よしのりライジング Vol.89

    2014-06-17 18:25  
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     わしが「SAPIO」の『ゴーマニズム宣言』で、時事ネタを描かなくなったからか、新聞がインタビューを求めてくることが多い。
     ありがたいことなのだが、新聞は文字数が限られる。1時間以上話しても、記事ではかなり省かれ、凝縮されるので、どれだけ伝わるのかわからない。
     ライジングでは文字数制限がないので、詳細に書けるのだが、届けられる人数が少ない。やむを得ない。諦観しよう。
     最近の新聞のインタビュー依頼のテーマは「 集団的自衛権 」である。
     日本が「 集団的自衛権 」を行使できるようにするのならば、憲法改正は不可欠である。ところが安倍政権は、改憲をせずに押し切ろうとしている。
     これだけでも言語道断なのだが、実はもうひとつ、集団的自衛権行使を容認するなら改定が不可欠なはずなのに、安倍政権が手をつけずに済まそうとしているものがある。
      それは、「 日米安全保障条約 」である。
     日米安保条約では、米国には日本を守る義務があるが、日本が米国を守る義務はない。 その代わり、日本には米国に基地を提供する義務があり、条約は双務的になっている。
      基地の提供は米国の世界戦略に貢献するだけではなく、日本は在日米軍関係経費、基地交付金など 毎年6400億円 を負担している。
     集団的自衛権の行使容認となれば、「日米による相互防衛」となるから、 日本は米軍への基地提供義務を廃止するか、そうでなければ米国が国内に自衛隊基地を提供する義務でも課さなければバランスが取れない。
      日本だけが基地を提供し、お互い守り合うのであれば、日本にだけ過重な負担を強いる「不平等条約」になってしまうのである。
     対等な独立国同士であれば、「 集団的自衛権行使と引き換えに、基地提供義務を廃止 」という条約改定をやらなければならない。
     ところが安倍政権は安保条約改定には一切触れることもせず、「 日米ガイドライン 」の見直しによって集団的自衛権行使に踏み切ろうとしている。
     日米ガイドラインとは「日米防衛協力のための指針」であり、日本への攻撃や周辺事態(具体的には朝鮮戦争が再開し、日本に飛び火する事態を想定)の際に日米双方の役割分担を定めた文書である。
      米国が基地とカネという既得権益を手放すわけがなく、安保条約改定になど応じるはずがない。
      それがわかっているから、安倍政権は最初から条約改定を一切口にせず、条約よりも下位にある日米ガイドラインの見直しで集団的自衛権の行使をしようとしているわけだ。
     日本の一方的な負担増を、日本の側から申し出ているのだ。あまりにも露骨な米国追従、媚びへつらいである。これを屈辱とも思わないのだから、属国根性極まれりである。
     なぜこんなことをやりたがるのか。実はその理由を、安倍自身が10年前の岡崎久彦との対談本『この国を守る決意』であけすけに語っている。
     安倍は、日米安保条約は「双務的」であり、さらに集団的自衛権まで行使する必要はないという批判に対して、 米国が日本を守り、日本が基地を提供するという現行の条約では「双務性」が足りない と言う。
     そして 「日米安保をより持続可能なものとし、双務性を高める」ために、集団的自衛権の行使が必要だと主張している。
     日米安保条約第5条には、米軍が日本を守ることが規定されている。だが安倍は、条約は「ただの紙」でしかないというのだ。
     安倍はこう言っている。
    信頼関係と連帯のない同盟というのはただの紙でしかありません。それがあって初めて同盟に魂が入り、有効に機能するということです。
    「五条にこう書いてあるではないか」と言って、まるで法の番人のようにアメリカに突きつけたところで、何の効力も発揮しないということなんです。これは相手の立場に立って考えてみればすぐにわかることだと思います。ですからこれからも、日本はその不断の努力が必要であると。 (P61~62)
     その「 不断の努力 」が、米国に対する「 不断の媚びへつらい 」なのだ。
      いざという時に見捨てられないように、とにかく米国に媚びて媚びて媚びまくれ! 尽くして尽くして尽くしまくれ! 基地を提供しているだけでは足りない、さらに米国のために自衛隊員の血まで流してさしあげろ! ここまでやっているのだから、北朝鮮や中国がヤバくなっても見捨てないで下さい、助けて下さいねと、アメリカ様にしがみつけ!!
     安倍が言っているのは、要するにそういうことだ。
     この対談本が出たのは 2004年1月。岡崎久彦がイラク戦争の米軍勝利を確信し、これで世界史的な「アメリカ帝国」ができ上がるぞ、これからは「パックス・アメリカーナ」の時代だぞと欣喜雀躍していた頃 である。
     この本でも岡崎は、イラク戦争を支持したことで「 日米関係がこの150年で最善だ 」と喜び、「 一年前に集団的自衛権の行使を認めていれば、今回のイラク戦争で世界三大国の一つになっていましたよ 」と悔やんでいる。
     それから10年、日米関係は安倍政権によって史上最悪といわれる状態になったし、イラク戦争をめぐる岡崎の発言はすべて間違っていたことも明白になった。
  • 「安倍政権と大マスコミの癒着」小林よしのりライジング Vol.88

    2014-06-10 20:40  
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     新聞に、こんな内容の記事が載っていた。
      アベノミクスによる景気回復で、雇用の改善が進んでいる!
     有効求人倍率はバブル崩壊後の最高値に並んだ!
     人手不足は都市圏に限らず全国に広がり、人材の奪い合いが起きている!
     都心部では、時給1500円でも人が集まらないケースまで発生している!
     人手不足は本格的な景気回復を告げる「福音」だが、さらなる経済成長を阻む不安要因となることも懸念される!
     ……マトモな生活実感を持って暮らしている人なら「一体どこの世界の話だ!?」と思うだろう。事実、ちょっと検証すればこれはトリックだらけの、詐欺同然の記事だとすぐ判明する。
     これが、最初から安倍政権の御用新聞だとわかっている読売新聞や産経新聞に載っていたのならまだわかる。
      だが、この提灯記事が載ったのは5月31日の朝日新聞 。それも1面トップと2面の特集という大々的な扱いである!
      朝日新聞を、安倍政権に対する批判勢力だなんて思わない方がいい。
      朝日新聞は一応、集団的自衛権については批判しているが、景気対策ではデマまで駆使して強力に安倍政権を応援しているのだ。
     政府は5月30日、4月の物価・生産・雇用等の統計を発表、朝日はこれを基に30日の夕刊で「 求人倍率さらに改善1.08倍 4月バブル後最高に並ぶ 」という一報を載せた。
     ただしこの記事はまだマシだった。「有効求人倍率が1倍を超える」というのは「 仕事を選ばなければ 全員が職に就ける状態」であると説明した上で、次のように書いていたのだ。
     ただ、正社員を希望する人でみると、有効求人倍率(原数値)は0.61倍で前月を0.04ポイント下回った。求人は依然、非正規が中心となっている。このため、企業が出した求人のうち、実際に採用に結びついたのは2割にとどまった。   求人は非正規が中心で、正社員の有効求人倍率はわずか0.61倍!
     本当はこれが重要なポイントなのだ。ところが、このことは翌日の1面トップと2面特集の大々的な記事からはスッポリ抜け落ち、「景気回復で求人難」という内容になっていた。
      しかもその特集記事で、「時給1500円」という高額を提示しても人材を確保できない実例として登場するのが、なんと牛丼チェーンの「すき家」なのである!!
     すき家はメニューが多く、券売機方式ではないため、ただでさえ他の牛丼チェーンよりも店員の作業が多い。
     しかも人件費抑制と利益率増大のため店員は必要最低限の人数に抑えられ、深夜時間帯はアルバイト1名のみで1店舗を担当する「ワンオペ(ワンオペレーション)」という勤務を強いられる。
     注文を受けた後、キッチンに入って盛りつけ、提供、会計、片付け、そして報告まで全部ひとりでこなさなければならないのだ。
    「ワンオペ」は防犯上も問題で、すき家では2010年頃から強盗事件が多発。2011年には未遂も含めると78件と、牛丼チェーンの被害総数のうち9割近くを占めたという。
     そしてこの上に今年2月、さらに手間のかかる「牛すき鍋定食」が発売となったことでついにキレたのか、バイトが一斉退職。
     すき家では店員の確保ができずに休業に追い込まれる店舗が続出し、ニュースになった。
     今ではすき家のバイトはあまりにも過酷だということは広く知れ渡っている。だから時給を1500円にしても人員が確保できないのだ。
     もちろん朝日の記者がそれを知らないはずがない。実際、記事中では「 すき家は、深夜帯のアルバイトを一人で任されることもあり、負担が大きいと2月から4月にかけて人手不足が深刻化 」とも書いている。
      朝日新聞は実態を知っていながら、それを「 景気回復によって求人難になり、待遇改善が図られた 」という記事にしたのだ。
      有効求人倍率が「改善」し、企業が「求人難」になっているというのは、景気回復のためでも何でもない。
      ブラック企業を含む求人側が、都合よくこき使えて使い捨てできる人材を大量に求めているからというだけのことだ。
     朝日新聞は、安倍政権のために情報操作をしているのである。
     朝日新聞の安倍政権提灯記事をもう一つ指摘しておこう。5月30日夕刊の記事「 アベ効果?ベア実施6倍 大手企業の46.7% 」である。
  • 「優雅なる巴里の情景」小林よしのりライジング Vol.87

    2014-06-03 18:40  
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     近頃は羽田空港から巴里に一気に飛べるから実に楽になった。
     わしはファーストクラス、秘書みなぼんはエコノミークラス、ファーストは横になって寝ることもできるが、一睡もせずにフランス革命の本とか、フランス語の旅行会話の本などをむさぼり読んでいた。
     巴里までの飛行時間は、行きは11時間半位で予定より早く到着。
     降下を始めるときに、スチュワーデスから「準備万端ですね」なんて声をかけられ、苦笑いしてたら、そのスチュワーデスが日本語・英語・フランス語で流暢に到着アナウンスをしたので、なんかムカついた。
     出口で「ご活躍ください」と言われたので、わしを知っていたらしい。
    (秘書みなぼんの感想)
     飛行機が降下を始め、窓から下を見ると、広大な田園風景が広がっていて、思わず魅入ってしまった。
    「フランスに来た!」という先入観から、ただの田園風景でも感動してしまうのかな?
     日本も北海道とかは上空から見れば、こんな感じだったかな?と思いながら見ていたけれど、でも一つの田圃の大きさが大きいし、色も濃いような気がするし、日本のようなキッチリしたマス目になっている田圃とも違うなぁ…と感じた。
     シャルル・ド・ゴール空港に到着。
     秘書みなぼんは『レ・ミゼラブル』の3巻目を読んだらしく、わしと合流して、
    「ちょうどフランス革命の頃の話で、大衆のあまりの貧困っぷりに革命が起きることも納得してしまいましたよ。」と感想を漏らす。
     単なる旅行ではなく、何かを学ぼうとする意欲が感心だ。
    (みなぼんの感想)
     フランス、しかも「シャルル・ド・ゴール空港」という名前から、もっと華やかな空港を予想していたら、内装は簡素だし「空港の機能だけ!」という感じ。羽田空港の方が有名店が入っていたり、レストランも多く派手なのではないかと思った。
     時間のせいか人も少なく静かで、少し拍子抜けした。
     でも空港スタッフに黒人が多くて「やっぱり移民の国だ!」と感じた。
     周りも外国人だし、案内表示も広告もフランス語で、「いよいよ来たぞ~」と実感。
     空港からタクシーでパリ市内に向かう途中、巴里の中心地に入るまでは、雑然とした殺風景が続くのだが、秘書みなぼんは早くも感動している。
    「先生、さすがフランスですね!」
    「なにが?」と聞き返すと、横を走っていく車の運転手が黒人やアラブ系、アジア系、もちろんも白人もいて、「さすが移民の国・巴里だ!」と感動したそうだ。
     あんまり感動するポイントではないような気がするが・・・。
     ハイウェイを降りて、いよいよ巴里市内に入ると、「これぞ巴里!」という街並みが目に入ってくる。
     歴史を感じさせる重厚な石造りの建物がずらっと並び、石畳になった道路をタクシーは振動しながらガタガタ走っていく。
     モノトーンでシックな服装のパリジャンが風景に溶け込み、目に心地良い。
     学生はジーンズにパーカーやシャツ、スニーカーを合わせていて、シンプルで年相応の格好をしている。
     足が長くスタイルが良いからジーンズも格好良く履きこなせるし、AKB48や美少女アニメを生んだ日本のセーラー服や学生服の文化より、垢抜けてお洒落に見える。
    「どうね、みなぼん?これが巴里だよ。」
    「本当だ!これが巴里なんですね!おしゃれですね~~~~!」
     ようやく感動すべき風景を感動してくれて安心した。
     移民が多いのが巴里だなんて感動してたら、極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペンが怒ってしまう。
     わしが30年くらい前に巴里に行った頃は、英語なんか誰も使ってなくて、外国人に白い目を向ける冷たい国民という印象だった。
     わしが高級ブランド店でフランス語をしゃべったら、店員がぎょっとして全員でわしを凝視したものだ。サルが言葉をしゃべったという空気だった。
     元々はそういう排外的な国民なんだから、EU統合なんかやったら、極右が伸びてくることは見えていた。
     もっとも、わしはフランスが本来、母国語に誇りを持っていて、しかも反米的で、イラク戦争にも参加しないような国だから好きなんだが。
     街並みに見惚れているうちに、ホテル「パークハイアット」に着いた。
     わしがハイアット系のホテルの会員なので、まずはこのホテルを選んだのだが、有名な宝石店が並ぶヴァンドーム広場の近くにあり、フランス政府がPalaceの称号を与えたホテルだ。
     部屋に入ると、ウェルカム・シャンパンとチョコがセットされている。早速、部屋着に着替えて、乾杯し、チョコを食べた。
     
    (みなぼんの感想)
     私がホテルに着いて最初に受けたショックは、部屋のトイレに座ったら、便座の位置が高く、足が下に付かなかったこと。
     単に造りが雑で高過ぎてしまったのか?
     それとも欧米人の平均に合わせてこうなったのか?
     私の足が短いってこと!?
     いや…身長が低いだけだ…きっと…、そう自分を慰めた。
     時間を確認すると17時半。機内で一睡もしてないし、日本時間では24時半なのだから、そのまま寝てしまう予定だったのだが、外が明るすぎる。
     せっかく巴里に着いたのだから…ということで、もう一度着替えて少し散歩することに。
     ホテルの外に出ると、まず目に入ってくるのがヴァンドーム広場に立っている巨大な柱。てっぺんにはローマ時代の格好をしたナポレオンの銅像が立っている。
     ナポレオン、好きだな~~~~、ちくしょう!
     ナポレオンのように英雄を意識して生きたいものだ。
       
     巴里の街並みはどこを撮っても絵になる。
     高級ブティックが多く建ち並ぶ区域だったのだが、チョコレート屋やお菓子屋、パン屋も多い。
     そして街のあちこちに、カフェやブラッセリー、ビストロがあり、外のテラス席で食べている人が多いのが、巴里ならではだ。
    「RESTAURANT JAPONAIS」と書かれ、「寿司」と書いた赤提灯をぶら下げながら、その店名は「金(KiM)」という店を発見。
     まともな日本食を出しているわけがない!怪し過ぎる!