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記事 1件
  • 「アメリカ教からの脱却のために」小林よしのりライジング Vol.171

    2016-03-22 18:35  
    150pt

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     先週号のQ&Aコーナーに、こういう質問をもらった。
     慰安婦問題について質問です。
     ライジングでキリスト教文化圏では売春は職業とは認められず「性奴隷」と見なされてしまうと書かれていましたがヨーロッパの多くの国では売春は合法ですよね。
     彼女たちは「性奴隷」と見なされているのですか?合法なのだから職業と見なされているのではないのですか?
     売春が合法の国々が国際的に非難を受けていると聞いたことありません。逆に国際的に売春は合法化の流れにあると聞きます。
     この問題は価値観の違いというより単に日本が欧米各国と中韓からいじめられているだけのような気がするのですが?
     確かに鋭い質問である。
     どうやら「キリスト教文化圏」で一括りにしたことが間違いだったようだ。
      調べてみたところ、ヨーロッパでは、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、スペイン、ベルギー、ギリシャ、チェコ、オーストリア、スイスなどで売春が合法であることがわかった。
     その形態は、大きく二つに分かれる。
      オランダやドイツなどは完全に合法で、売春は職業として正式に公認されている。
     正規の娼婦は個人自由業で、開業届けを出して登録される。所得税も払うので社会福祉年金も出るし、失業手当も出る。
      一方、イタリアやスペインなどは、正確には「合法」というより「グレーゾーン」であり、違法とはされていないものの、法的な位置づけは曖昧になっている。
     イタリアには「売春防止法」があり、業種としての売春は認められていないが、個人による売春行為自体は適法だという。要するに、人身売買などの犯罪が伴わない限り「黙認」というわけだ。
      日本の場合はというと、実態は「イタリア型」に近い。
     日本では「 売春防止法 」の第3条で「 何人も、売春をし、またはその相手方となってはならない 」と規定されており、 明確に売春も買春も「違法」である。 だが、これで売買春が一切禁止されているのかというと、厳密にはそうなっていない。
      売春防止法第3条は罰則規定がない「訓示規定」であり、違反しても法的効力はないのだ。 これは、売春せざるをえない状況にある人を社会的弱者として捉え、保護するという視点から定められたものだという。
     その代わり、売春防止法では売春の勧誘や、売春の斡旋、売春を行う場所を提供したり、売春をさせる業を営んだりという行為を処罰対象としている。だから売春防止法違反で逮捕されるのは必ず風俗業の経営者で、売春をしている当人やその客が逮捕されることはない。
     つまり日本では、個人による売春は「違法だが処罰しない」という「グレーゾーン」で、事実上の「黙認」になっているのだ。
     ソープランドも建前としては、店はただ風呂付き個室を貸しているだけで、売春はあくまでも女性と客が個人的にやっているということになっている。だから客はフロントでまず「入浴料」を支払い、「サービス料」を別途、個室内で女性に直接手渡すという仕組みになっているのだそうだ。
      フランスでは、個人による売春行為自体は合法だが、「売春斡旋」は法律で禁じられている。