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記事 3件
  • マクガイヤーチャンネル 第167号 【勲の犯した罪と罰】

    2018-04-18 07:00  
    220pt
    さて、今回のブロマガですが、ニコ生の補講というかまとめのようなものを書かせて下さい。
    ●高畑勲と喫煙
    高畑勲監督の死因は肺がんでした。
    昨年11月に高畑監督に会った関係者によると、高畑監督は以前よりも痩せていて、歩く時は体を支えられていたそうです。「子供のような好奇心でキラキラした表情が印象的な人だが、元気がなく、全く違った人みたいだった」というコメントが報道されています。
    https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180406-00000503-sanspo-ent
    それでも、今年の2月には故郷の岡山で講演をしていたりしますので、周囲の関係者にとっても突然の死だったのかなとも思います。
    https://www.asahi.com/articles/ASL2C3SD0L2CPPZB003.html
    高畑監督は、禁煙を始めたという話を『アニメーション、折りにふれて』の最後におさめられたエッセイ「禁煙レポート」に書いています。
  • マクガイヤーチャンネル 第127号 【『メアリと魔女の花』:夢と狂気のジブリ大学とドクター・デイ=宮崎駿説】

    2017-07-12 07:00  
    220pt
    さて今回のブロマガですが、この前の土曜日についに公開された『メアリと魔女の花』について書かせて下さい。
    先日のニコ生、「サバイビング・ジブリ ジブリ・サバイバーとしての米林宏昌と『メアリと魔女の花』予想」にて映画の内容を予想しましたが、
    自分が「こうじゃないかなー」と思ってたところは、だいたい合ってましたね!
    ●『メアリと魔女の花』
    『メアリと魔女の花』は、毀誉褒貶激しいというか、普通にみてしまうとなんてことない作品に感じてしまうアニメです。
    「元ジブリの監督やスタッフたちが作った」ということを知っていても、それが(観客にとって)プラスに働くとは限りません。本作は絵柄も、キャラクターも、要素も、「ジブリっぽいもの」に溢れています。ジブリで作品を作っていた人たちが作っているのだから、当たり前です。スポンサーや広告代理店が求める「ポストジブリ映画」として絶対に赤点をとらない映画です。
    メアリが常に自分の感情を台詞として説明してくれること、エンドア大学の仕組みや秘密を誰かが必ず台詞できっちり説明してくれることも、「赤点をとらないこと」を補強しています。一年に一度しか映画をみないようなシネコン観客を対象としてヒットさせるためには、必須のしくみというか仕様だからです(『バケモノの子』もそうでした)。
  • マクガイヤーチャンネル 第125号 【スタジオジブリとシスの暗黒卿】

    2017-06-26 07:00  
    220pt
    さて、今回のブロマガですが、ニコ生の補講のようなことを書かせて下さい。
    みなさんご存知無いかもしれませんが、2015年以降、日本の夏のシネコンでは、一つの戦争が行なわれています。
    2015年夏の『バケモノの子』
    2016年夏の『君の名は。』と『聲の形』
    2017年夏の『メアリと魔女の花』と『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』
    ……この並びをみてお分かりかと思います。
    日本の夏のシネコンを揺るがす戦争――それがポスト・ジブリ・ウォー、あるいはポスト宮崎駿ウォーです!
    「ポスト・ジブリ」
    「ポスト宮崎駿」
    この冠を戴くため、様々な長編アニメが大金をかけて製作され、夏のシネコンで公開されます。普段アニメなどみない客、それどころか、一年に一回しか映画館に行かないようなマイルドヤンキーたちも、「ポスト・ジブリ」っぽいアニメを観るために映画館におしかけます。時期は夏休みであり、子供も大人も楽しめる「ポスト・ジブリ」っぽいアニメなら家族で観るのに最適です。
    結果、よく出来た「ポスト・ジブリ」作品は年間興収ランキングの上位に躍り出ることになります。