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記事 42件
  • 【第234号】『天気の子』:なぜ須賀さんは問答無用で主人公を助けないのか

    2019-08-14 07:00  
    216pt
    さて、今回のブロマガですが、ニコ生の補講というか、まとめというか、『天気の子』の須賀さんについて書かせて下さい。
    自分は『天気の子』のクライマックスに違和感があるのですよ。
    以下、映画を観た方は分かって貰えると思うし、観てない方にとってもたいしたネタバレにならない書き方で書きます。
    ●70年代ATGとゼロ年代エロゲーの悪魔合体
    『天気の子』のクライマックスにて、、エロゲーによく出てくる都合のいい異界「えいえん」に囚われたヒロインを助け出すために、主人公は非常階段ダッシュをして、代々木会館の屋上に行こうとします。
    「大人は分かってくれない」がテーマの本作で、代々木会館、それも屋上は、重要な場所です。「若者の反抗」が時代的テーマだった70年代映画を代表する俳優の一人といっていい俳優のショーケンが『傷だらけの天使』で住んでいた場所だからです。
  • 【第231号】名誉童貞 新海誠の勝利宣言

    2019-07-24 07:00  
    216pt
    さて、今回のブロマガですが、先週末に混雑した映画館で頑張って観てきた『天気の子』について書かせて下さい。
    ●『言の葉の庭』までの新海誠
    新海誠といえば、ある時まで自分の中では「気持ち悪い童貞の妄想話を全力で作る人」という位置づけでした。
    『ほしのこえ』は「これを一人で作るなんて凄いやん!」という月並みな感想しか持てず、『雲のむこう、約束の場所』はリアルタイムで観なかったのですが、中編『秒速5センチメートル』は衝撃的でした。テーマは「(童貞)男子と(特殊で重たい設定を背負わされている)美少女の一瞬こそ永遠」という、一部の世代の一部の属性を持った観客には熱狂的に受け入れられるものの、その他の世代や観客には全くピンとこないものなのですが、しかしそれを「コーヒー牛乳パックの能書きまでも美しくみせる(@サンキュータツオ)」執拗なまでにクオリティを追及した作画と、誰しもが美しいと感じる四季折々の映像、それらを挿入歌と完全にシンクロしたMV顔負けのドラッギーな編集でみせきるのです。
  • 【第203号】トランスフォーマーとウルトラ怪獣(ヒーロー)だけがぼくらを退屈から救ってくれる『SSSS.GRIDMAN』

    2019-01-09 07:00  
    216pt
    さて、今回のブロマガですが、『SSSS.GRIDMAN』の引用ネタである『トランスフォーマー シャッタード・グラス』とウルトラ怪獣について解説させて下さい。
    ●『SSSS.GRIDMAN』のキャラクターデザイン
    アメリカには「ボットコン」というトランスフォーマーのファンイベントがあります。
    ボットコンの魅力の一つが限定品販売で、色を変えたり(リペイント)、ちょっとだけパーツを差し替えたり(リデコ)したトランスフォーマーを会場で限定販売しています(後に通販にも対応)。限定販売なのに加えて、元々トランスフォーマー業界では「同じ玩具でも色を変えたら別人」という設定が大切にされてきたこともあって、後にプレミアがつく人気商品になりがちです。
  • マクガイヤーチャンネル 第183号 【ここがヘンだよ『未来のミライ』】

    2018-08-08 07:00  
    さて、今回のブロマガですが、ニコ生の補講とまとめというか、『未来のミライ』について改めて書かせて下さい。
    ●細田守の理想とする「映画」とは?
    2012年、「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」に出演した細田守は、自身が影響を受けた80年代映画として以下の5作品を挙げていました。
    ・『台風クラブ』
    ・『雪の断章 情熱』
    ・『ときめきに死す』
    ・『マルサの女』
    ・『となりのトトロ』
    『台風クラブ』、『雪の断章 -情熱』、『ときめきに死す』はいずれも、アイドル映画やサスペンス映画のふりをした、まごうことなきカルト映画です。相米慎二作品は長回しにより、芝居ともアドリブとも、現実とも虚構ともつかぬ情念に満ちた演技を役者から引き出す演出が有名で、結果として役者が虚構を前提とした芝居をすることから「相米慎二作品は本質的にミュージカル」と言われたりするのですが、この時期の森田芳光もフィックス(すなわち同ポジ)の長まわしで同じようなことをやっていたのでした。
  • マクガイヤーチャンネル 第169号 【『レディ・プレイヤー1』と「現実こそがリアル」は誤訳かどうか問題】

    2018-05-02 07:00  
    216pt
    さて、今回のブロマガですが、ニコ生の補講のようなことを書かせて下さい。
    ●アーネスト・クラインのゲームへのこだわり
    まず訂正なのですが、いつもTwitterで感想をつぶやいてくれている鉄申砲さんのいうとおり、
    (https://twitter.com/tetukouhou/status/990775184264085504)
    『ブラックドラゴン』はベルトスクロールアクションゲームではなく、サイドビューのアクションゲームでした!
    その後言及した『ダンジョンズ&ドラゴンズ タワーオブドゥーム』や『ドラゴンズクラウン』と完全に混同していたので、思わず口が滑ってしまいました。申し訳ありません。
    同じ横スクロールのアクションゲームでも、ベルトスクロールと単なるサイドビューではゲーム性が全然違います。全くゲームをプレイしない人にとってはチンプンカンプンかもしれませんが、一回ずつでも両者をプレイしたことのある人には分かる筈です。
  • マクガイヤーチャンネル 第162号 【『のび太の宝島』と川村元気と朝井リョウ版『マタンゴ』への妄想】

    2018-03-14 07:00  
    216pt
    さて、今回のブロマガですが、前回ニコ生の補講のようなものを書かせて下さい。
    ●深夜じゃないTVのアニメシリーズは映画化されるという風潮
    現在、テレビのゴールデンタイムで放映されているアニメは『ドラえもん』、『クレヨンしんちゃん』、『ポケットモンスターシリーズ』、『スナックワールド』の4作品のみです。夕方6時台まで幅を広げると、『妖怪ウォッチ』や『名探偵コナン』が入ってきますが、80、90年代に比べると番組数が激減しました。
    そして民放で放映されるほぼ全てのアニメ作品は定期的に「劇場版」として映画作品を製作します。『スナックワールド』も『パズドラ』も『プリパラ』も映画になりました。親子二世代が劇場に入り、関連グッズも売れる「TVアニメの映画化」は、それほどデカくてカタいシネコン時代におけるプログラム・ピクチャーなのです。もっといえば、テレビ局側は、映画化で一稼ぎしなければ自分の局でアニメを放送する意味がないと考えています。
    例外は、作者や版権元の意向が絡んでいそうな『ちびまる子ちゃん』や『サザエさん』、作品としてまだ新しい『リルリルフェアリル』や『ベイブレードバースト』くらいです。とはいっても、過去の『ベイブレード』アニメや『ちびまる子ちゃん』は何度か映画化されてますし、アニメ化される前の実写映画『サザエさん』は2シリーズ計13作品も作られた正統なプログラム・ピクチャーでした。
    ●『のび太の宝島』の商品性
    映画『ドラえもん のび太の宝島』は、そんなTVで放映されているアニメシリーズの映画化としては100点満点の商品です。鼻からスパゲッティならぬカルボナーラや、「宝探し地図」の使い方、『のび太の結婚前夜』の台詞を引用する長澤まさみ等、過去作への目配せはばっちりです。スティーヴンソンの『宝島』を下敷きとするのは『南海大冒険』に続いて二回目ですが、映画版にふさわしいスケールの冒険が展開され、「未来人の登場」「レギュラー5人とゲストキャラクターとの交流」「しっかりした物語性(ただしゲスト側の)」といった、抑えるべき点はきっちりと抑えられています。
  • マクガイヤーチャンネル 第152号 【質問コーナー 第7回】

    2018-01-03 07:00  
    216pt
    今回のブロマガですが、前回に引き続きまして、皆様からお寄せ頂いた質問に答えます。
    なお、質問文は内容を変えない範囲で一部加工している場合があります。
    ちなみに前回までの質問コーナーはこちら。
  • マクガイヤーチャンネル 第151号 【質問コーナー 第6回】

    2017-12-27 07:00  
    216pt
    さて、今回のブロマガですが、通算150(+1)回目を記念して、皆様からお寄せ頂いた質問に答えます。
    なお、質問文は内容を変えない範囲で一部加工している場合があります。
    ちなみに前回までの質問コーナーはこちら。
  • マクガイヤーチャンネル 第148号 【科学で映画を楽しむ法 第5回「『大長編ドラえもん』と科学 藤子・F・不二雄とSF」」番外編『のび太の恐竜』と『恋人製造法』】

    2017-12-06 07:00  
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    さて、今回のブロマガですが、これまで連載してきた「科学で映画を楽しむ法 第5回「『大長編ドラえもん』と科学 藤子・F・不二雄とSF」」の番外編として、『のび太の恐竜』と『恋人製造法』の類似点について書かせて下さい。
    『大長編ドラえもん』の第一作『のび太の恐竜』はのび太と恐竜のピー助の間の「友情」を描いた名作として知られています。
    『のび太の恐竜』が名作であることに異論はありませんが、果たしてのび太とピー助の間にある感情や思いは「友情」と呼んで良いものなのでしょうか?
    まず、ピー助がのび太に感じる思いは友情ではなく、子供が親に抱く愛着のようなものでしょう。卵から孵った後はじめてみた動物がのび太だからです。
    一方、のび太がピー助に抱く思いは友情ではないでしょう。
  • マクガイヤーチャンネル 第147号 【科学で映画を楽しむ法 第5回「『大長編ドラえもん』と科学 藤子・F・不二雄とSF その9 『のび太とガラパ星から来た男』あるいは『のび太の未来の想い出』」後編】

    2017-11-29 07:00  
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    さて、今回のブロマガですが、科学で映画を楽しむ法 第5回として書いている「『大長編ドラえもん』と科学」のまとめ後編になります。
    (前回から続けてお読み下さい)
    ●人生をやりなおしたい
    もう一つは、人生をやりなおしたいという欲望の発露です。
    藤子・F・不二雄は、どこからみても成功者です。
    『オバケのQ太郎』のみならず『ドラえもん』というメガヒット作品を二つも持ち、幾つもの作品がアニメ化・映画化され、世界中の子供たちが作品を読んでいます。
    にもかかわらず、Fが描くSF短編には、タイムマシンやパラレルワールドといったSF的ガジェットを使って、人生をやりなおしたいという話が多いのです。